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2013年 タイム 1’59”4 (良) 1FAve=11.94 3FAve=35.82
ラップ
①12.4-②11.5-③12.7-④12.4-⑤11.6-⑥12.0-⑦11.8-⑧11.4-⑨11.7-⑩11.9
1FAveとの誤差
①+0.5 ②-0.4 ③+0.8 ④+0.5 ⑤-0.3 ⑥+0.1 ⑦-0.1 ⑧-0.5 ⑨-0.2 ⑩±0
テン36.6-中盤47.8(3F換算35.85)-上がり35.0 『加速』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
1着マルセリーナ・・・ディープインパクト×Marju=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-f〕 7-5
2着アグネスワルツ・・・ゼンノロブロイ×ヘクタープロテクター=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔22-d〕 1-1
3着アロマティコ・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔19〕 13-11
流れは、テン-上がりのラップ差と中盤の締まりから『加速』の流れ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。
1着マルセリーナは、前走メイS6着(=東京芝1800m:0.5秒差)からの激走。阪神芝コースは(2-1-0-4)、芝2000m戦は(0-0-0-1)でした。近走は休み明け2戦とも6着だったが、0.5秒差以内には好走していて、しかも前走では上がり1位の33秒3を繰り出していた点は侮ってはいけなかったと反省する。11年秋華賞7着以来久しぶりの芝2000m戦だったが、本馬の能力を発揮するには中距離の方が向いているのでは?と思える好走内容でした。マイル以下は現時点ではやや忙しく、ディープインパクト産駒が苦手とするような流れにて凡走を繰り返していたのでは?と反省する。ハンデ戦のマーメイドSでは、近年トップハンデ馬の好走が少ない傾向でしたが、本馬は今回トップハンデ56kgでの1着好走。近走上がり上位を繰り出しているような場合には、トップハンデでも注意が必要と反省する。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Marjuはノーザンダンサー系で、距離は1600m~2400mまで幅広くこなし、また活躍馬は2歳から古馬までと年齢層も厚い。特に高齢馬をなめてかかると痛い目に合う(=セニョールグループの特性で、地味にしっかりと力をつけて高齢でも衰えが少ない)。海外ではGⅠ馬も多数輩出しているが、前哨戦やトライアル的なレースに向いた血統でもある。スピードの持続力があり、時計勝負も得意。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
2着アグネスワルツは、前走都大路S8着(=京都芝1800m:1.2秒差)からの激走。阪神芝コースは(2-0-1-4)、芝2000m戦は(0-1-0-4)でした。前走は、差し馬が上位好走している内容で、休み明けだったことを踏まえるともっと評価すべきだったと反省する。今回は展開に恵まれた分はあるが、それでも好走したことは評価したい。近年は差し馬の好走が多いレースではあるが、08年・09年・10年は人気薄の逃げ馬が好走しているし、軽ハンデの逃げ馬には注意が必要なレースと反省する(=本馬は今回55kgとやや重めのハンデだったが...)。とにかく逃げ馬には要注意と反省する。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。体力は豊富で、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向もある。母父ヘクタープロテクターはミスプロ系で、素軽い先行力と立ち回りの巧さがあり、直線平坦コースが得意。急坂コースで泣いていた馬がローカルコースで好走するパターンが多い。淡泊でごちゃつく展開は苦手。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。スローの瞬発力勝負は苦手だが、急坂コースの持久力勝負に向く。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れは得意。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。
3着アロマティコは、前走ヴィクトリアM10着(=東京芝1600m:0.5秒差)からの好走。阪神芝コースは(1-0-1-2)、芝2000m戦は(1-0-2-1)でした。前走ヴィクトリアM10着は、上がり1位の33秒2を繰り出すも最後方からでは届かずの内容。距離も芝1600m戦では忙しかった様子で、好走の多い芝2000m戦に戻るのはプラス要因と考え、また芝1800mや2000mでは上がり上位での好走が多く、12年秋華賞3着の実績からもこの距離が能力発揮にはベストと考え、それでいて斤量54kgは恵まれたと思うので、好走に期待して評価し、結果3着好走。前走同様に上がり1位の34秒1を繰り出したが、差し届かずの内容で、開催前半の馬場と前に有利な展開から考えると、善戦したと考える。展開ひとつでは反撃可能と思われ、次走の好走に期待したいと思います。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔19〕の牝系は、スピードが持続するような淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。2~3歳戦に強く、ローカルコースも得意だが、底力はイマイチ。分枝記号なしは、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプ。
マーメイドSのポイントは、
①『一貫』などの厳しい流れになりやすい年と、『中弛み』など牝馬重賞独特の流れになる年があるが、スタミナが問われやすい。厳しい流れになるならば、軽量ハンデの追込馬に注目。
②開催前半の馬場にて、『加速』や『中弛み』になるときには、逃げ馬の好走に注意。前日雨ならばその傾向は顕著。その場合は分枝記号cが好走しやすい。
③サンデーサイレンス系×欧州スタミナ型配合が好走しやすい。
④スタミナ型サンデーサイレンス系に向く。ステイゴールド産駒、マンハッタンカフェ産駒、ディープインパクト産駒は注目。
⑤近走上がり上位馬にも注目。ただし差し届かずも十分考慮すること。
⑥トップハンデは不利。軽量のハンデ馬が中心。
06/15 01:13 回顧アクセス:2911 |