勝ったメジロシリング、２着のタイセイハニー、共通するのは近着順が冴えない割に着差は大きく負けていなかったこと。そこにハイペースと外差し馬場が加わり、結果として強烈な波乱が演出された。メジロシリングは中京で現級を勝っている分、最後タイセイハニーとのハナ差にも繋がったようだ。そこだけが個人的にはかなり残念ではあったのだが。

　次走反撃が期待できるのは、逃げてハイペースを演出して７着に沈んだグッドキララ。逃げ馬に不利なコンディションを思えば、負けてコンマ0.6秒差は健闘の部類。上位馬は軒並み差し追込だったことも踏まえれば、その価値はなおさら。昨夏では小倉芝1200で波乱を演出した実績もあり、馬場に逃げ先行が不利となるようなバイアスでもかからない限り、単騎で逃げると簡単には止まらない。次走はシーズン的にもローカル出走が濃厚、スムーズな競馬なら巻き返しは必至。

　危険馬筆頭はグッドキララを追っかけて16着に沈んだゼットカーク。グッドキララの踏ん張りとその着差を比較してみれば、これが両馬の地力の差そのものと考えても差し支えないだろう。今回の3番人気も結果的には過剰だったということ。次走も急激には人気を落とさないだろうが、嫌って妙味あり。

　エイシンパンサーはよもやの最下位。実力を出しての敗戦でもないだろうが、一呼吸置いて考えると、３歳夏以降の成長力がどうもイマイチなのかもしれない。また、昨夏のテレビユー福島賞や佐世保Ｓを振り返っても、速い上がりは使えても厳しい流れになると若干甘くなる傾向も見られた。次走の反撃は現実的だが、高支持率に応えるだけの爆発力が足りないのも事実ではないか。

06/09 03:11　回顧アクセス：3362