競馬の売り上げが下がっているのには、経営だけじゃない気がします。
もちろん、景気や震災によるものは大きいでしょう。
それでも根っからのファンはそう簡単には離れません。
大きくはホースレースの興奮を味わいたい、お金を増やしたい。
それが単純でいいと思います。
その盛り上がりへの相乗効果のうちに実況があると思う。
引退してしまった杉本さんは、聞いてるだけで興奮度が高まるものでした。
あの気の利いた言い回しは、間接的でもファンの心をつかんで、売り上げの向上に貢献していたと思う。
これまで名台詞は数知れず「・・・夢を乗せて」「おお~っと」「ああ~行った行った・・・」とかね。
ワクワクしますよ。
馬のことを「うんま」って言うとこが、なんとも愛くるしいが伝わってきます。
そんな中で重賞の実況をおひとつ。
サッカーボーイの復活劇なんですが、各馬の道中の位置取りをあらわすフレーズが独特なんです。
今聞いても、杉本さんにはまた復活してほしいと思ってしまう。
実況はファンの耳と一番近い存在。
瞬時にアドリブが利く、そんな実況がいい。
売り上げ回復の糸口は、そんな近い存在の手腕にあるかも。
走る馬を伝えるんじゃなく、実況アナが馬を走らせているような錯覚さえ。
これぞ、今求められるレース実況じゃないですか?