桜花賞、優駿牝馬と比較すると、ガクンと格の落ちる歴史の浅いGⅠレース
根幹距離と施行時期に拘った結果、京都の内回り2000mという設定になってしまったこのGⅠであるが、過去10年に限定すると、単勝一番人気で優勝した馬は、アパパネ、ファインモーション、テイエムオーシャンの3頭
アパパネ、テイエムオーシャンの2頭は既にGⅠを2回以上勝っているし、ファインモーションはデビュー以来ほぼワンサイドゲームの無敗馬
チョロイコースといえども、圧倒的な能力差を有していなければ、簡単には勝てない事を証明している
一番人気で僅差好走の、ブエナビスタ、ウオッカ、ラインクラフトらは、能力は高いものの京都内回りの2000mというトラックバイアスに適合しなかった事が敗因と思われるが、最大の原因は実は違うところにあると思っている
3頭に共通する項目は、実のところ、クラシックを走った後に、 ゛牡馬混合戦゛ もしくは ゛古馬混合戦゛ を使っているところである
あれほど強かったウオッカであっても、宝塚記念で敗れて以降、一以上も勝利から遠ざかっている
人間の勝手なエゴで 『通用しそうだなぁ~、いっちょ使ってみるかぁ~』 的に酷使され、パフォーマンスを落す結果となっている
小回りの適性も重要だが、馬のポテンシャルを維持できているか?が結構な重要ポイントになっている
優勝馬の前走、という観点ではローズSを走った馬が、ほぼ確実に優勝すると言える、ローズS出走馬が優勝できないケースでは、優駿牝馬からの直行馬で、それも馬券になっている馬が対象
つまり、ローズSに出走した馬かオークス直行馬全てを買えば、少なくとも的中の可能性は非常に高いという事が言える
血統面では、ミスプロ・ネイティヴダンサー系サイヤーにノーザンダンサー牝馬という配合が、少ない出走頭数ながら、中々の好成績と高回収率を示している
小回りであるがために、シマイの斬れというファクターはあまり重要ではなく、むしろスピードの持続性に特化した馬を模索する事が必要であると思われる、後半のLapに急加速や急減速が無く、一定速で流れるレースを差し切る持続力こそが最重要ファクターである
逆算上り3ハでは最低でも0.8秒程度に位置し、そこから持続力で押し切るタイプが最も勝つ可能性が高いだろう
今年の出走馬で、血統面に於いて注目すべき馬は見つからない
なので、持続力レース適性について、とりあえず有力馬と目される馬について見てみる(登録28頭全てはウザすぎる)
アドマイヤセプター 1勝 3着1回 着外2回
アヴェンチュラ 2勝
エリンコート 3着2回 着外1回
スピードリッパー 1勝 2着2回 3着1回
ドナウブルー 1勝 着外1回
ビッグスマイル 1勝 2着2回 着外1回
ホエールキャプチャ 1勝 3着1回
マルセリーナ 3着1回
現在の状態や、そもそもの相対能力などのファクターを完全無視して述べれば、アヴェンチュラ ⇒ スピードリッパー ⇒ ビッグスマイル ⇒ ホエールキャプチャ という序列になる
この内、アベンチュラの前走が、前10年で連対馬を輩出していないクイーンSで、スピードリッパーが紫苑Sであるので、イラナイ確率が高い
京都内回り2000mを走った経験を持つ馬の登録が皆無な今年
サンプルの無い現状で推測する限りでは、ビッグスマイルとホエールキャプチャの2頭が、このバイアスでパフォーマンスを上昇させる可能性の高い馬であると言える
しかし常に問題は、馬個体の能力以上に ゛状態面゛ である
ビッグスマイルに関しては、9月27日(前走の9日後)から時計を出し始めて、先週5日の時点で坂路55.1秒を出している
まぁ、状態にそれほど大きな変化は無いと思われる、上昇も認められないし下降も発見できない
ホエールキャプチャは、ビッグスマイルより2日早い9月25日から開始、ほぼ全日に渡って坂路に入れて、先週は5日6日と速い時計を弾き出しているし、おとといの日曜にも52.1秒が出ている事から、状態面で叩いて更に上昇している事を示している
なんとなくではあるが、今年は優駿牝馬直行馬とか、海外のレース出走馬などが不在で、ローズS組の上記2頭で決まる可能性が高いように思える
あとは、最終追い切りを見定めて、好走馬を探し出す作業を行えば、それほど難しくなく的中に至れるのではないだろうか???
但し、不確定要素を多数孕む ゛牝馬限定戦゛ である故、渾身の馬券勝負は避けるべき
点数を絞って、遊び的感覚で参加が、最も健全だ