ステイゴールドの真実

サンデーサイレンスの外見を最もよく受け継いだ馬はマンハッタンカフェだと思うが、内面を受け継いだのはステイゴールドなのだろうか。

『ステイゴールド 永遠の黄金』(流星社刊)という本を読むと、この偉才馬の存在感に圧倒される。

 

この馬にしてあの馬ありか。

 

以下、『ステイゴールド 永遠の黄金』より

 

池江敏行助手

いきなり、「ヤヤヤ~ン!!」と叫びながら、立ち上がったのが初対面です。「ヤワじゃないで。この馬、自分にやっていけるかな...」といきなり先行きが不安になったものです。

 

立ち上がって3~4歩歩くのは楽勝。立ってカマキリみたいに前脚を振り回すこともよくありました。「かかってこんかい、オレはお前には負けへんぞ!」と言わんばかりの表情で、人によっては乗っていられずに滑り下りると「どうや、オレの方が偉い」という勝ち誇った顔をするんです。

 

必ず事前に言うのが「さわったらアカンで、噛まれるよ」という注意です。-中略- 前を人が通るだけで「ドン!!」と突進してきます。猛獣ですわ、ホンマ。

 

熊沢重文騎手

とにかくどんな形でもいいから競走馬にしてもらえたらいいという、そんな触れ込みで入厩してきた馬だと池江先生に聞かされていて、乗ってみたらなるほどスゴかった。馬場に出る前の運動でも、立つ、蹴る、噛むと悪さの連発。振り落とされるなんてのは特別に珍しいことじゃないけど、乗るときに回し蹴りが飛んできたり、噛まれるのを心配したりなんて馬はやっぱりそんなに数多くいるものじゃないです。

 

変に賢い馬で、僕のことは嫌いだったみたいですよ。朝、池江厩舎の馬房を除きに行くと、プイと後ろを向いて振り向こうとしないんです。

 

武豊騎手

外から併せて来た馬にガーッと噛みつきに行ったんですからね。若い馬にはたまにいることはいるんですが、菊花賞にも出たほどの馬がそんなことをするとは思いませんよ。なんか、常に怒って走っているような...。

 

池江泰郎調教師

それでも可愛いところもあります。厩舎に入っていくと、顔は前を向いているのに、横目でギロッと見て、「何かくれるのかな?」という表情をするんです。機嫌が良いときなどは、自分から顔をすり寄せてくるんですよ。もっとも、こういうときも、私から撫でようとするとダメ。自分がする分にはいい、という主張をはっきりするタイプですが。

 


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