《矢野牧場》
所在 北海道日高郡新ひだか町静内真歌420番地
ここは、大正2年創業の老舗牧場です。
過去にアローキャリーで桜花賞を制しています。近年の活躍馬では、ショウナンマイティ、アンシェンブルー、ミッキーペトラなどがいます。
ケイアイファームの後は矢野牧場を取り上げようと思い準備をしていたのですが、弥生賞の結果を受け、急遽、馬を差し替えます。
実は、矢野牧場は、個人的に御贔屓の牧場で、日高から3歳クラシックをというときに脳裏にあるいくつかの牧場の一つです。
先日、お亡くなりになった〈日高の帝王〉氏も、どこかで「矢野さんがダービー馬を出すのを待ち望んでいる」というようなことを書いていましたが、日高地区ではリーダー的な立場にある牧場です(ラムタラの購入の際のトップが矢野さんでした)。
実務はすでに御子息に移っているようですが、若くてなかなかのイケメンです。
社台やマイネルも世代交代が進んでいますが、年齢的には矢野さんが一番若いのでは(確認したわけではありませんが、おそらく...)
さて、ソルデヴァンテは、前2走を見た限りでは「スピードの足りない逃げ馬」という印象で、いきなりの重賞挑戦は無謀ではないかと感じたのですが、中段で脚を溜め、4コーナーでは、ゴチャついたため追いだしのタイミングがやや遅れましたが、まずまずの追い込みを見せ、首差の4着。残念ながら皐月賞出走権を得ることはできませんでしたが、今後に期待を持つことのできる走りでした。
今後は、青葉賞あたりでダービー出走権を目指すことになるでしょう。
矢野牧場は、昨年、ショウナンマイティで春のクラシック出走を逃しているだけに、この馬で何とかというところ。
馬体はいいですね。弥生賞出走の良血と比べても見劣りしないどころか、こちらの方が...という感じも。
96ヒシバイタル F-No[5-h] (太字は重賞勝ち馬)
生産地 日本(新ひだか町)
血 統 父トニービン 母バードキャット 母父ストームキャット
累代配合
父 トニービン (グレイソブリン(ゼダーン)系:日本のクラシックサイアー)
母父 ストームキャット(ノーザンダンサー系:ノーザンダンサー系で北米におけるトップサイアー、パワー&スピード)
二代母父 ジャッジャー(ダマスカス系:異系北米熟成血統:日本では成功せず)
三代母父 フォリル (ハイペリオン系:南米熟成血統:フォアーゴ、スペシャル(※)の父)
四代母父 ナスルーラ(ネアルコ系:20世紀の偉大な種牡馬の一頭)
※スペシャルについて
大種牡馬ヌレイエフ、繁殖牝馬フェアリーブリッジ(サドラーズウェルズ、フェアリーキングの母)、ナンバー(ジェイドロバリーの母)、キラヴィア等を輩出し名牝系を築いた。なお近親エルコンドルパサーは、このスペシャルとその全妹リサデルの珍しい全姉妹インブリードを持っている。スペシャルの系統は日本にもかなり入っている。
戦 績 4戦1勝
産 駒 01バイタルエリア 牡 父タイキシャトル 未勝利
03ゴールドキング 牡 父サンデーサイレンス 2勝
06ファンタジーゲート 牝 父ワイルドラッシュ 2勝地方
07バイタルスタイル 牝 父スペシャルウィーク 3勝
08ウォーターワールド 牡 父アグネスタキオン 未勝利
09ソルレヴァンテ 牡 父キングカメハメハ 1勝
10父スペシャルウィーク 牝
11父ゼンノロブロイ 牡
12父マンハッタンカフェ(予定)
【メモ】
兄弟の活躍馬はバイタルスタイル。楽に逃げられれば勝てるというタイプ。ソルレヴァンテのデビュー2戦も同じ印象だったが、弥生賞では一変。こういう競馬ができれば、今後かなり楽しめるのではないでしょうか。
累代配合は、トニービン×ストームキャット系×ダマスカス系×ハイペリオン系×ナスルーラ系とかなりバラエティに富んでいて、個人的には好み。SS系ともMr.P系とも配合可能という汎用性の高さも魅力。近3年はSS系と配合されていますが、瞬発力系のSS系もおもしろいと思う。