ザルカヴァ、デインドリーム、トレヴ、エネイブル、これらはみな牝馬ながら3歳で凱旋門賞を制した馬たち。若い牝馬なのにすごい!ということではなく、凱旋門賞ではむしろ過去10年くらいから、3歳牝馬がトレンドになっている。これはひとえに3歳牝馬が斤量面で大きく有利だから。
かつては古馬牡馬から5キロのアドバンテージをもらっていたのだが、あまりにも有利すぎるということで昨年から4.5キロ差に変更された。それでもエネイブルが優勝しており、未だ有利と言われている。
翻ってジャパンカップのアーモンドアイはというと4キロ差。11月末の分、凱旋門賞よりも力差は縮まっているはずで、やはり4キロ差は有利だ。というのはデータにも出ている。
秋華賞から向かった3歳牝馬が数は少ないものの活躍しているのだ。ファビラスラフインの7番人気2着に始まり、レッドディザイアの6番人気3着、ジェンティルドンナの3番人気1着は記憶に新しい。古くは秋華賞では11着大敗したヒシナタリーでさえ7着に健闘している。
年月日 | 馬名 | 騎手 | 斤量 | 人気 | 着順 |
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1996.11.24 | ファビラスラフイン | 松永幹夫 | 53 | 7 | 2 |
1996.11.24 | ヒシナタリー | 角田晃一 | 53 | 12 | 7 |
1999.11.28 | ウメノファイバー | 蛯名正義 | 53 | 8 | 12 |
2009.11.29 | レッドディザイア | 四位洋文 | 53 | 6 | 3 |
2012.11.25 | ジェンティルドンナ | 岩田康誠 | 53 | 3 | 1 |
2015.11.29 | ミッキークイーン | 浜中俊 | 53 | 3 | 8 |
2016.11.27 | ビッシュ | 幸英明 | 53 | 11 | 16 |
これは斤量の有利さだけではないと考える。ローテーションが中5週と丁度良い。距離的にも2000mで大きなダメージが残らないのも、菊花賞から中4週で地獄のローテと呼ばれるのとはだいぶ違う。
断然1番人気のアーモンドアイだが、能力がズバ抜けているだけでなく、斤量・ローテも有利とくれば、逆らうことは不可能か、、。