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2011年 タイム 1'10"8 (良) 1FAve=11.80 3FAve=35.40
ラップ
①12.0-②10.6-③11.5-④12.2-⑤12.1-⑥12.4
1FAveとの誤差
①+0.2 ②-1.2 ③-0.3 ④+0.4 ⑤+0.3 ⑥+0.6
テン34.1-上がり36.7 『前傾』
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
1着ファインチョイス・・・アドマイヤムーン×タイキシャトル=ミスプロ×ヘイロー 〔1-o〕 3-3
2着アイムユアーズ・・・ファルブラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔8-f〕 9-6
3着ナイスヘイロー・・・キングヘイロー×ダンスインザダーク=リファール×サンデーサイレンス 〔4-r〕 6-6
流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。毎年コース形態から『前傾』の流れにはなりやすいのだが、今年はテン34.1-上がり36.7と毎年の傾向に沿った結果と考える。展開的には追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れだが、小回りローカルコースの特性から、前につけた馬が好走しやすい「ローカルコースの鉄則」も活きたと思われ、先行馬が好走。
1着ファインチョイスは、前走新馬戦1着(=函館芝1200m)からの好走。前走の新馬戦は7月後半の7/23の開催での好走で、傾向にも合致した馬。
アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。今年が初年度産駒なので未だ未知数な点は多く、距離に限界のあるマイラーもでるだろうが、中距離を得意とする馬も多くなるはず。母父タイキシャトルはヘイロー系で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。夏の小倉や秋の福島は稼ぎ場所で、夏の良績は2歳馬も含まれ仕上がりの早さを活かして新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、1枠の成績も良い。また好調期に連続して好走して、使い詰めて勢いがなくなるとスランプになる。近走成績が重要で、不振な馬は間隔を開けるか、距離変更ショックを与えると変わり身を見せる。またフレッシュがキーワードで、休み明けも得意。
No.〔1〕の牝系は、クラシックでの好走が多く、3歳春シーズンにはある程度完成することの多い成長力と仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期には成長能力で大きなアドバンテージがあると考える。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。洋芝の函館芝コースなら急坂もなく、時計のかかる馬場なので適性は合うはず。牝系の成長力からも、2歳~3歳戦の前半までは完成度は高く、今後も好走可能と考えて期待する。
2着アイムユアーズは、前走未勝利戦1着(=函館芝1200m)からの好走。前々走新馬戦4着(=函館芝1200m)は6/25の開催前半の馬場で、前走は7/9の少し開催の進んだ馬場でタイムを詰めての好走。
ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は良いと考えられ、好走が期待できる。
3着ナイスヘイローは、前走ラベンダー賞2着降着(=函館芝1200m:0.1秒差)からの好走。ラベンダー賞好走馬は函館2歳Sと相性がよく(=03年2着フラワーサークル、05年1着モエレジーニアス、06年2着ローレルゲレイロ、07年1着ハートオブクィーン、08年2着ナムラミーティア、09年2着キョウエイアシュラ、10年2着マイネショコラーデなど)、本馬は2着入線ながら降着の結果から実際は好走したと考えると傾向に合う馬だったと考える。またラベンダー賞好走馬が好走しやすいのは、やはり開催後半の馬場にて行われるオープン戦ということで、開催後半の馬場でも好走でき、かつこの時期のオープン戦で能力が確認できるという意味合いで信頼しやすいと考えるべきと思います。
キングヘイロー産駒はリファール系で、短距離~中距離での活躍が多い難儀なダンシングブレーヴ系。人気で他馬を気にしたレースをすると不発も多いが、気合をつけて前で自力勝負をしたり後方一気に賭けるような強気なレースでの好走が多い。中途半端に脚を溜めるとここぞの時に動けず脚を余すが、ギアが入るとバテない脚を使い、先行馬ならしぶといのが、ダンシンブブレーヴ系の特性。叩き良化型で、詰まったレース間隔での好走も多く、調子の良いときには侮るべからず。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞でまた好走することが多いのも特徴。父×母父ともに難儀な配合なため、前走の降着で人気が下がるようなら逆に好走しやすいという特性も活きたと考える。今後は人気と逆に好走しそうなタイプと思うので、人気で疑い、凡走し人気が下がった時には狙い目となるのではないかと推測する。
No.〔4〕の牝系は、2歳戦でも走るが、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力がある牝系。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号rは、あらゆる条件を平均的にこなすタイプ。様々な経験が活きやすいタイプでもある。
4着コスモメガトロンは、前走新馬戦1着(=函館芝1200m)からの好走。前走新馬戦は6/19の開催前半での好走で、今回人気でも好走可能と考えて期待したが、開催後半の馬場に対応できる裏づけはなかったと反省する。開催後半の馬場適性は非常に重要だと再認識。
サクラバクシンオー産駒はプリンスリーギフト系で、ゲートが開いた瞬間に飛び出すようなスプリント能力が武器で、テンのダッシュ力に優れ、スピードという意味合いではピカイチの種牡馬。休み明けから好走可能で、使い詰めるとパフォーマンスが低下する鮮度重視の特性がある。またサクラバクシンオー産駒には個々に持ち時計には限界があり、各馬の能力を示す指標にもなる。各馬ごとに得意な走破タイムがあり、高速馬場に強いタイプや時計のかかる馬場に強いタイプと存在する。2歳から3歳春までは完成度で距離をこなし、マイルでも穴になる。得意重賞が存在し、過去に産駒が好走しているレースには注目。この函館2歳Sも好走馬が過去に複数存在していて、今回は本馬は4着だったがやはりサクラバクシンオー産駒の得意重賞と考える(=06年1着ニシノチャーミー、08年2着ナムラミーティアなど)。母父マルゼンスキーはニジンスキー系で、底力と成長力に優れている。母父としては頑固なステイヤー種牡馬との配合ではスピードを、イケイケ短距離種牡馬との配合では我慢を伝えている。
No.〔3〕の牝系は、クラシックでの好走が多く成長力もあるが仕上がりも早い牝系。東京コースなど広いコースでのびのび加速するのが向いている。分枝記号なしは、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮し、やや晩成傾向。
08/11 23:00 回顧アクセス:3801 |