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12.1 - 11.0 - 11.7 - 11.8 - 12.1 - 11.7 - 11.7 - 11.8 - 12.0 - 12.2 - 12.8
1000通過は58.7とそこまで極端ではないが、ラストまで遅いラップでも12.1と、とんでもなく淀みの無いハイペースを刻んだヤマニンエルブ。2000m通過が1:58.1ってホントとんでもない時計を叩きだしてるんだよね。前哨戦なのに熱い競馬が見られて満足。ただラップ的には1頭離してのモノだけに参考にしにくい。それでも各馬の上がり、走破時計を考えると、ある程度のペースからの6F戦ぐらいにはなっているように思える。
1着クォークスターはやや出負けして後方からの競馬。1~2角過ぎても後方から運ぶ。3~4角で大外から一気に押し上げていき、直線。残り200まででも勢いが一頭違って、後は逃げるヤマニンエルブを捕え切れるかが焦点だったが、今回は勢いが違った。最後まで伸び切って、しぶとく粘るヤマニンを交わしたところがゴールだった。とにかくハイペース、2番手でもハロン平均12秒を切るようなペースで、かなりタフな競馬。後方から運んだとはいえ、ハイペースのロンスパ戦で3~4角大外を押し上げて最後まで伸びると言うのは長い脚の次元が違うかなと言うほどの圧巻ぶり。昨年のナカヤマフェスタに匹敵するかそれ以上と言っても良いほどのパフォーマンス。今までは全ての脚を出し切るまでに、ゴールが過ぎちゃったと言うイメージで良いような気がする。やはりハイペース~ミドルペースで終いのタフさを要求されればモノが違うと。最近の菊花賞では馬場が軽くなる影響か、むしろ4F戦で終いの切れも必要になってくるが、加速してからの脚は素晴らしいものがあるので、やはり菊花賞で見てみたい。ダークホースと言わず、堂々と菊花賞に挑んでほしい。
2着ヤマニンエルブは好スタートから、迷いなくハナを奪い切ると1~2角過ぎても緩めずにレースを引っ張っていく。1000通過が58.7と言うペースで緩めるかと思いきや、ここから更に突き放しにかかる。3角までにはおよそ10馬身程の差をつけて一人旅。ツインターボのように1頭だけ4角~直線に。直線まででも8馬身ほどはリードを保つ。直線では流石に脚が上がったが、後続も追走に脚を使わされて、伸びを欠く。その中一頭だけ違う脚で突っ込んできたクォークスターとの戦い。最後は勢いの差でクビ差交わされての2着惜敗となった。負けはしたが、このレースの主役はこの馬だっただろう。とにかくハイペースを淀みなく刻み、最後までしぶとく粘り通す、まさに個性派の登場だ。ダービーがスローの瞬発力勝負になったなか、菊花賞でこういった本格派が台頭するようなら競馬としては相当面白くなるだろう。久しぶりに、熱い馬が現れた。クォークスターとともに、今年の秋競馬の主役に躍り出る可能性を秘めた馬であることは間違いないだろう。
3着アロマカフェはまずまずのスタートからある程度押して先行策を取る。やや掛り気味にしているが、2角過ぎですっと下げて内ポケットで折合をつける。3~4角でもポケット内で追走しロスなく立ち回って直線。直線でもすぐに進路を確保すると、前を行くヤマニンエルブを目標にして脚を伸ばしてくるが、捕えるまでは伸び切れない。外からクォークスターに差されるも、何とかゲームマエストロは抑え切っての3着。2角で早いとみて、ポジションを下げていったのは結果的に好判断でしたね。3~4角の立ち回りも理想的。それでも最後までしっかり粘っており、先行していたと言うことを考えればかなり頑張っています。やはり実力はありますね。菊花賞ではこのレースよりもロンスパになると言うことは考えにくいので、良い位置で運べるようなら逆転可能でしょうね。タイプ的にもタフな競馬でしぶとく、と言うのが身上。この馬も本番が楽しみになりましたね。
4着ゲームマエストロはやや出負けして後方から。3~4角で外目から追走していき、ちょうどクォークスターの後方につけて直線に。直線では勝春スペシャルで外からグイグイと追い込んでくるが、クォークスターとの差は詰められない。それでも他の差し馬とは違う脚色で外から伸びてきて、3着争いに食い込んできたが4着で権利を取れなかった。正直、展開は向いたけど、ここまでしぶとく伸びてくるとは驚きました。評価を少し改めた方が良さそう。勝春なのでこういう競馬で何もできなくて、逆に馬の能力が発揮できたような気もするので、相手弱化で安定して勝てるかはともかく、重賞でも展開が嵌れば通用するだけのものは見せましたね。このレースはかなりハイレベルだと思っているので、古馬混合重賞に出てきて人気にならないようなら積極的に買って良いと思いますね。最後までしっかりしてました。
5着ダークシャドウは出遅れ気味になるが、ある程度押して中団にはつける。3角からす~っと仕掛けて押し上げていき、4角で好位まで進出して直線。残り200までは上位圏内まで食い込めそうな脚を見せていたが、坂で伸び悩んだか、最後は伸び切れずに5着に終わった。坂下までなら強い競馬と言えるだけに、最後のひと押しが残念でしたね。賞金的に菊花賞は出れないと思いますが、出ていれば面白い馬だったことは間違いないでしょうね。トップクラスに長い脚は無いですが、加速してからのしぶとさとある程度の末脚の速さは魅力で、東京で結果をだしてきたのも納得の内容ですね。札幌の完敗は洋芝でタフな競馬になりすぎたのと、休み明けも影響があったかな。菊花賞は出れなくても、京都の長距離で見てみたい馬ですね。
12着フェイルノートはまずまずのスタートから少し寄せられて不利を受けるも好位で運ぶ。2角過ぎで追走されてポジションをキープ。3~4角で中目から押し上げて直線。直線では全く伸びずに完敗。ハイペースを追走して負けるのはシンボリクリスエス産駒の特徴ですね。この馬に限らず、このレースに出ていた産駒3頭いずれも二桁着順。距離云々よりも、前半いかに楽に運べるかがポイントでしょうね。今回は相手が悪すぎました。
14着ゲシュタルトは少し出負けするも押して前目にポジションをつける。1角までに少し掛り気味になるが結果的に番手の内で落ち着く。3~4角で最内を立ち回って前を必死に追走するも直線で抵抗する力は全く残しておらず、14着完敗。休み明けでこの競馬ではしんどいと言うのもあるでしょうが、今までしっかりしたペースで結果を残せていないと言う適性面での問題もあると思いますね。3F勝負で結果を出してきた馬だけに、やはり本番に向けて不安を残した結果になったと言わざるを得ません。本番でもスローになればわかりませんが、ロンスパ戦でどこまでやれるのか。展開面では恵まれなかったのは確かなので、巻き返す余地は残しているとは思いますが。
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09/23 00:32 回顧アクセス:2589 |