|
2013年 タイム 1’32”5 (良) 1FAve=11.56 3FAve=34.69
ラップ
①12.3-②10.7-③11.5-④11.7-⑤11.7-⑥11.8-⑦10.8-⑧12.0
1FAveとの誤差
①+0.7 ②-0.9 ③-0.1 ④+0.1 ⑤+0.1 ⑥+0.2 ⑦-0.8 ⑧+0.4
テン34.5-中盤23.4(3F換算35.10)-上がり34.6 『一貫』
『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△
1着レッドスパーダ・・・タイキシャトル×Storm Cat=ヘイロー×ストームバード 〔19-c〕 2-2
2着ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 16-15
3着レオアクティブ・・・アドマイヤムーン×オペラハウス=フォーティナイナー×サドラーズウェルズ 〔3-l〕 10-9
流れは、テン-上がりのラップ差と中盤も締まった流れより『一貫』の流れ。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。
1着レッドスパーダは、前走パラダイスS1着(=東京芝1400m)からの好走。新潟芝コースは初で、芝1600m戦は(5-1-0-5)でした。過去の傾向から、斤量57kg以上の馬が苦戦している傾向があったが、本馬は1着好走。スピード持続型の血統に向く傾向だったが、その意味ではタイキシャトル産駒も母父Storm Catも適性が向いていたと思われ、今回はその特性をうまく活かしての好走と考える。斤量的にも他馬よりも重かったことと、芝1600m戦ではそれほど崩れていない成績からも、マイル戦ならまだまだ侮れない馬と考える。
タイキシャトル産駒はヘイロー系で、芝ダート兼用の快速スピード型で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。高速決着も望むところ。仕上がりの早さを活かして、2歳の新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、内枠の成績が良い。逃げ・先行馬が有利なローカル開催の前半に勝ち星を量産する。スプリンター中心ながら、2歳から3歳前半の時期や一流馬はマイルや1800mでも走るから安易に距離で嫌わないこと。また好調期は連続して好走し、勢いがなくなるとスランプを迎える波の大きさもある。“フレッシュ”が好走条件で、穴を狙うなら短期休養明けと距離短縮がオススメ。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。
2着ジャスタウェイは、前走エプソムC2着(=東京芝1800m:0.0秒差)からの好走。新潟芝コースは(1-1-0-0)、芝1600m戦は(2-1-0-1)でした。前走は出負けしたが、上がり1位の32秒7の末脚で追込んでの2着好走で、直線の長い新潟芝コースには向くと考えて好走に期待して評価し、結果2着好走。今回も出負けしてしまったが、上がり最速33秒2を繰り出して好走。のびのび加速できる直線の長い新潟芝コースが向いていた馬と考える。ハーツクライ産駒は古馬になり本格化モードに入るため、またグレイソヴリン系に向く重賞でもあるのでトニービン系の特性を有したハーツクライ産駒ということで、適性は合うと考えて好走に期待したが、やはりトニービン系の特性を有した馬は好走しやすいようで、本格化モードのハーツクライ産駒には夏のローカル重賞では要注意と反省したい。これまで芝2000mでは(0-0-1-2)だが、得意の新潟芝コースで本格化モードの今なら、次走新潟記念なら好走も可能と期待したい。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンがかかり加速できる器用さはないが、助走をつけて末脚が全開になりギアが入れば長く良い脚を繰り出す。馬群の外をのびのび走れるコース向き。サンデーサイレンス系としては、ダンスインザダーク産駒に近く、点火しづらい弱点を持ちつつ、嵌れば大仕事という“難儀なステイヤー血統”。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。牡馬は芝1800m~2600m、牝馬は芝1400m~2000mを中心に走る。後方一気型は展開に左右され、直線だけの勝負や、内しか伸びない馬場は不発多数。スローが苦手なわけではなく、前半じっくり追走して、助走付きのロングスパートが出来れば好走可能。長い直線+剛腕騎手はプラス条件になる。父ハーツクライはグレイソヴリン系の特性を有するスタミナ型サンデーサイレンス系でもあり、関屋記念向きの血統であったと考え来年も狙いたい血統と考える。またステイヤー血統にて相手強化の重賞挑戦はプラス要因。母父Wild Againはニアークティック系で、ワイルドアゲイン×リボー系という男臭い血統。ペースの緩まないダートがベストで、強気で前にて勝負すると強い反面、たるいペースでは詰めの甘さを出す欠点もある。しかしダートの走りは堅実で、道悪や時計のかかる馬場ならなお良い。ジワジワと成長し、ひとたび本格化するとその部門のヌシ的な存在となり、高齢でも力の衰えは少ない。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。
3着レオアクティブは、前走バーデンBC3着(=福島芝1200m:0.4秒差)からの好走。新潟芝コースは(1-1-0-0)、芝1600m戦は(1-0-1-3)でした。中山芝コースでも好走している本馬だが、東京・新潟芝コースでも好走していて、直線の長いコースは向くと考えて好走に期待して評価し、結果3着好走。毎回上がり上位を繰り出す馬だが、今回も上がり2位の33秒9を繰り出し、後方から末脚を活かしての好走。展開的には恵まれた馬と思うが、時計の速いレースに向く馬のようで、厳しいペースになるようなら今後も侮れない馬と考えて期待する。
アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。好位で折り合い、馬群の内で我慢もでき、ギアチェンジの速さや競馬上手の賢さが目につく。インを通れる脚を持ち、芝の1枠の成績が良く、内枠の好走が多い。母父オペラハウスはサドラーズウェルズ系で、タフなスタミナ勝負に強い欧州型の底力血統。不良馬場など道悪にもめっぽう強い。好走が多いのは芝2000mで、ステイヤー血統とはいえ瞬発力が売りではないため、スローの芝2400mよりもペースの緩まない芝2000mの方が持ち味を活かせる。また福島・函館・中山コースなど直線の短い小回りコースなら、自ら積極的に動いて勝負ができるため好走が多い。コーナー4つならなお良い。底力を要する息の入らない流れや、タフな馬場ほど好走が多くなる傾向もある。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負にも強く、東京や京都芝コースでの好走も多い。分子記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。
関屋記念のポイントは、
①流れは『加速・中弛み』になりやすい。ただしテンがゆるゆるにならないと逃げ馬の好走は難しく、基本逃げ馬は割引。
②ノーザンテースト系強し。ノーザンテースト系は古馬での成長能力が著しいので、侮るべからず。またスピード持続型の血統にも注意(=ダンチヒ系、ストームバード系など)。
③グレイソヴリン系も好相性。擬似グレイソヴリン系のタイプ(=タニノギムレット、ハーツクライなど)も適性は高い。
④近走の上がり重視。前残りで届かずの内容ならば狙う価値あり。
⑤外枠に好走馬が多い。内枠の馬は割引だが、近年はそれほど外枠有利ではなくなってきている点には注意。
⑥4歳馬の好走が多い。
08/17 02:28 回顧アクセス:3518 |