まず注目していた馬場なんだが、思っていたよりも回復しておらず、タフな馬場とまではいわないけど高速馬場ではない。標準馬場想定で進めていく。当日の天気は問題なく良馬場想定。


　展開だがまずはヴィルシーナのハナ。これはほぼ確定的で、トゥザワールドあたりがじわっと番手につけるような感じになるだろう。そして内ポケットにジェンティルドンナ。ワンアンドも今回はある程度前につけるだろうと思うが、トーセンラーも枠が良いのでポジションをとっていく可能性がありこの辺り早くから内の隊列でスペースがなくなる感じはある。早く隊列が決まる中で外からエピファネイアが折り合いに苦労しながら３角の下り坂で恐らく抑えきれずに先頭列ぐらいまで並びかけに行くんじゃないかなというような形。有馬の基本に徹するなら中弛みからのＬ５ペースアップ戦、今年の馬場だとＬ２での加速はそこまで極端になることはなさそうで、トップスピードや４角でのギアチェンジはそんなに問われない可能性の方が高くなったかなと思う。ヴィルシーナがあまり極端にスローだとエピファネイアが抑えきれずに先頭に立っちゃいそうだし、結構この辺りの序盤の進め方がポイントになるような気はするが、前半はそれでも６０秒ぐらいでそこからの緩み、ポテンシャル勝負を想定する。


◎トーセンラーはまあ悩んだんだけど本命視したと。まず根本的にこの馬は長距離馬だと思っているというのが前提にある。マイルＣＳ覇者だけど、あれは京都でトップスピードに乗せて質で差し切るという競馬で成し遂げたし、スローで後方から脚を溜めて内内立ち回って弾けた形で、マイルの割にはゆったり進めた。逆に今年のようなペースでは追走で脚を使わされてしまう。これは不調期だった夏のローカル2000ｍ戦でも同じで、2200ｍ戦ですらセントライト記念やトレイルブレイザーの勝ったレースで崩れた京都記念のように平均ペースでは良さが出ていない。これは明らかに基礎スピード面に不安があったからだと思う。逆にフェノーメノに最後まで食い下がった天皇賞春では結構ハイペースの流れの中で12.5 - 12.8 - 12.9 - 11.9 - 11.8 - 12.6と単騎逃げ馬が３角手前から減速した流れの中で中団の中目からゴールドシップを外に張る競馬からフェノーを内に見ながら直線を向くも序盤で出し抜かれる。Ｌ１で詰めてきて惜しい競馬だったが、この内容からもポテンシャル勝負では意外と未知数といえる。またこのラップでゴールドシップに完勝しているというのも大きいし、フェノーに総合力で上手く立ち回れたがポテンシャル勝負ではまだまだ底を見せていないはずだ。オルフェーヴルやフェノーの外から勝ちに行って崩れなかった内容からも個人的には長距離がベストだと思っているし、トップスピードの質も素晴らしいが12秒前後を連続させる競馬でどこまでやれるかというのは興味があった。今回は３走目で有馬記念、追切も良く見えたし、枠もいい、完璧に条件も揃ったと思う。高速馬場ではないけど、良馬場で水分は含んでいないはず。序盤～中盤での緩みで息を入れつつのＬ５からの12秒前後の競馬ならここでも最上位の可能性があると思っているが。折り合い面でのリスクもないし枠もいいし、後は武豊がラーを信じて序盤無理のない範囲でのポジション取りをしっかりとしてくれれば好勝負だと信じている。


〇ジャスタウェイは追切が良かった。単に有馬の追い切りが良かったというだけでなく、ＪＣの追い切りが個人的にはかなり不満だった中で、あのパフォーマンスだったのでさらに上げてくる余地は残しているんじゃないかと。ＪＣは完全に流れたうえでジェンティルドンナの直後という状況だった。その中で11.9 - 11.8 - 12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.8のラップ推移で３～４角で最内から外に持ち出して直線と上手く乗ってくれたし脚は出し切ったが思っていたよりも弾けなかった。距離という可能性もあるんだけど、ＪＣ時の追い切りから凱旋門賞からの遠征明けで体調面での不満もあった可能性もある。この馬はとにかくポテンシャル面が非凡で、もちろん基礎スピードもある程度要求された方が良いとは思っているが、ＪＣを見ても基礎スピード面でエピファには完敗だったが、中弛みからのロンスパなら十分逆転可能だろうと。序盤スローからのロンスパとなった中山記念では完璧に立ち回ったとはいえ圧勝。ステイヤー色も見せている。大外枠は嫌だがジャスタウェイのポテンシャルを信じてしっかりと脚を出し切ってくれれば、このメンバーなら好勝負のはず。ホントは本命を打つかどうかちょっと悩んだぐらいだけど、枠と鞍上をやっぱり信じ切れなかったかな。


▲ラストインパクト
本命対抗の２頭そのものは割とすんなり決まったが、順序は少し悩んだ。単穴が一番悩んで結果としてこの馬にした。この馬はポテンシャル勝負で良さを見せてきた感があって、これなら有馬記念で怖い一頭だなあと思っていた。前走が平均ペースからの12.1 - 11.6 - 12.0 - 11.9 - 11.6 - 11.9とロンスパ戦気味、トップスピードを要求されない競馬で中団やや前から無理せず、サトノノブレスの仕掛けを見ながら直線を向くと最後までいい脚を使って突き抜ける強い競馬だった。これまで３走前とかでも11秒前後のトップスピードが要求されると終いどうしても甘くなるイメージだった。阪神外2400ｍ戦でもＬ３最速戦で脚を使ってしまってＬ１では全然伸びず。このイメージが強かったのでＴＳ持続力は甘いなあと思っていたんだが、７走前で小倉1800ｍ戦、序盤スローから捲って超高速馬場だが12.2 - 11.3 - 11.3 - 11.4 - 11.4 - 11.8のラップ推移からもかなり長く脚を使って押し切っている。ここからも有酸素運動、ポテンシャル勝負向きの可能性が高いしそうであれば基本12秒前後のロンスパ戦でトップスピードがそこまで要求されない有馬は合うだろうと。前走はかなり強敵を撃破してきているしここに入ってもやれるだけのものを見せているはず。良馬場でポジションを無理なくある程度取れれば。
12/28 14:13

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