【マイルC】 無敗の者ほど弱い者はない (スプリングソング・リーガルスキーム)

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10年ほど前、ある1頭の無敗馬がNHKマイルカップに出走しました。

4戦4勝。

高まる期待。
彼は、当時これまた無敗を誇っていたエルコンドルパサーと分け合うほどの人気を背負いました。




あのとき、その馬が10年後に水沢のA2二組で6着することなど、誰が想像できたでしょうか。(トキオパーフェクト、まだ現役だったんですねー! 泣けてきました。)




因みに、トキオパーフェクト、結果は15着でした。





今年のNHKマイルCにも2頭の馬が無敗で駒を進めてきました。


3戦3勝、スプリングソング
2戦2勝、リーガルスキーム


無敗馬は、よく人気になる。
無理もないです。その馬はずっと無敗で勝ち続ける馬かもしれないのですから。
期待してしまって当然。


しかし、馬券を考えるとき、
無敗馬がいれば、まず、ぼくは疑ってかかります。あら探しをする。
夢の無い行為かもしれません。
でも、馬券的にはこれで間違いないと、自分では思っています。
馬券は最終的にはオッズとの兼ね合いが大事なものであって、
過剰に人気している馬の馬券は買うべきではなく、むしろ嫌った方が美味しいはずだからです。


ただ、今回のNHKマイルは少し様相が異なるようです。
競馬ブックを見ても、1馬を見ても、これらの無敗馬にはほとんど印がついていない。
1馬の予想オッズでは、スプリング=29倍、リーガル=44倍だそうです。
実際この通りのオッズになるかどうかはわかりませんが、
もしこのくらいになったとしたら、競馬ファンの目が肥えてきたことの表れではないかと思います。



史上最強と呼ばれた、あるボクシングの世界チャンピオン(名前は失念)が、
「なぜ、そんなにも強いのですか?」と聞かれたときに、
「若い頃に何度も負けたことがあるから」と答えたのだそうです。



僕はここにこそ真実があるように思います。

競馬でも、何度も負けてこそ強くなるもの、なんじゃないでしょうか。
負けたことの無い馬は、どうやったら負けてしまうのかもわかっていないわけです。
負けたことがあるからこそ、どうすれば負けないか、どうすれば勝てるのかを知っている。

無敗馬ほど弱い者はない。

そういうものなんじゃないかと思うのです。


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コメント(1)

トキオパーフェクト現役は驚きました。
泣けてきました。

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編集長プロフィール

おくりばんと:大学院卒業後、競馬文化の発展を目指し「競馬ナンデ 予想・回顧アーカイブス」を制作。一般予想家に<WEB論壇>を提供し、競馬知識の集合知化することにより、「知的推理ゲーム」としての競馬文化向上を図る。

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