皐月賞2022予想
キタサンブラック産駒の特徴を明かすと…

夏影
14期 予想歴39年

◎イクイノックス
  2着/3人気

○ジャスティンロック7着/10人
▲デシエルト16着/7人
△ジャスティンパレス9着/9人
×アスクビクターモア
×ダノンベルーガ


(馬場について)

週間天気予報によると、中間に雨が降るらしい。
しかしながら土日は晴、皐月賞の頃には良馬場での開催となりそうだ。

Bコース開催も今週で3週目。
中山内回りの馬場傾向はかなり顕著な形で現われている。

日曜4R 未勝利芝2000㍍
1着 5枠9番
2着 6枠12番
3着 7枠15番

日曜6R 1勝クラス芝1800㍍
1着 8枠9番
2着 8枠8番
3着 4枠4番

日曜9R 「鹿野山特別」2勝クラス芝2000㍍
1着 8枠11番
2着 8枠12番
3着 5枠5番

…といった具合で、圧倒的に外枠有利の馬場状態。
おそらく、皐月賞当日も同じような馬場状態を引き継ぐ事になるだろう。

鹿野山特別の勝ち時計は1.59.2、皐月賞は1.59.0を切る事が予想される。
鹿野山特別の勝馬はゾンニッヒは、父ラブリーデイ、母はディープインパクト✕フレンチデピュティ。
2着馬モーソンピークも、父ディープインパクト、母父ファストネットロック。
主流的な物理特性がかなり問われているようだ。

土曜競馬は回復途中の馬場なので乾きの早い内が有利も、乾き切れば荒れた内は壊滅的になるだろう…と考える。
外枠の差し馬にヤマを張ってみたい。

(血統的傾向)

実はディープインパクト以上にアツいのが、欧米のマイルG1を総なめにした偉大なる名牝ミエスクの血。
ここ10年で9頭が馬券に絡んでいる。
大半かキングカメハメハ絡みなので、この血を軸にワイドや3連複で狙って見るのも一考。

2021年 2着 タイトルホルダー(父父父母)
2020年 3着 ガロアクリーク(母父母、非キンカメ)
2019年 勝馬 サートゥルナーリア(父父父母)
2018年 2着 サンリヴァル(父父父母)
2017年 3着 タンビュライト(父父父母)
2015年 勝馬 ドゥラメンテ(父父母)
     2着 リアルスティール(母母母、非キンカメ)
2014年 2着 トゥザワールド(父父母)
2013年 3着 コディーノ(父父母)

(狙い目)

大雑把に言うと「主流タイプ」だが、もっと綿密に言えば…

サンデーサイレンスの血を持ったヨーロッパマイラータイプ

…と表現した方がしっくりくる。
イメージ的には、2017年の2着馬ペルシアンナイトのようなタイプが理想だろう。

(注目馬)

◎イクイノックス

父キタサンブラック、母父キングヘイロー

父キタサンブラックは、父父ブラックタイドの影響を強く受けた馬で体力を前面に出したタイプ。
しかしながら、キタサンブラック産駒は総じて母の影響を強く受ける傾向にあるらしい。
同馬もそのクチで、母父キングヘイローのスピードを強く受け継いでいるものと思われる。
キングヘイローは、トップスピード抜群の末脚を武器とし、その末脚の破壊力で、皐月賞を2着し、そして高松宮記念を制した。
リファール系の持続力とヘイローのトップスピードを兼ね備えたタイプで、高松宮記念を制した馬ではあるものの、現代競馬に置き換えるならばむしろマイルがベストだろうと考える。
昨年のスプリンターズS勝馬ピクシーナイト、有馬記念2着馬ディープボンド、今年の桜花賞2着馬ウォーターナビレラなど、ここ最近この血を保有する馬の活躍が目立っている。
そんな事からも、スピード面で良い影響を与えている事は確かだろう。
これからもっと注目されるべき血となりそうだ。

新馬戦では、スタートはスピードの違いでハナに立つが控えて3番手追走。
最優秀2歳牝馬サークルオブライフにピッタリと真後ろに付かれるも、最後は持ったままで着差が開き、最後ステッキが入ると更にグンと着差が開いた。
終わってみれば、サークルオブライフとの着差は1.2秒差。
東スポ杯2歳Sでは、上がり32.9という破壊力満点の末脚を披露。
スピードの絶対値が抜けているといった印象。
人気が割れているが、この馬と他馬との能力差はかなり大きいと考えている。

○ジャスティンロック

父リオンディーズ、母父アッミラーレ

「多頭数」、「G2→G1」格上げ、「生涯初のG1挑戦」

父はキングカメハメハ✕シーザリオ、母父はダート馬もサンデーサイレンス系。
母方の影響が強そうでパワーや体力が前面に出ている感じだが、今の馬場なら外から捲る競馬もアリだろう。
体力系も毎年のようにこのレースを好走している。
2021年はエフフォーリアとタイトルホルダー、2020年はサリオス、2019年はヴェロックス、2018年は1〜3着全てが体力系、2017年はアルアイン。
水気が残る馬場ならば、この枠順と体力を活かす競馬で更に妙味が出てくる。
体力切れする馬が続出する展開が好ましいので、ペース激化は向くだろう。

▲デシエルト

父ドレフォン、母父キングカメハメハ

母はキングカメハメハ✕サンデーサイレンス系、父はアメリカ型スピード血統の主流タイプ。

脚質的には微妙も、闘志が漲っているタイミングでリミッターを完全に外れている印象。
このレースも全身全霊の走りを見せてくるはず。
多少の不利は克服しにかかるはずなので、しっかりチェックしておきたい。

☆ジャスティンパレス

父ディープインパクト、母父ロイヤルアンセム

母父ロイヤルアンセムの父ヌレイエフ、母はヒムヤー系アックアックの産駒。
アックアックは日本にかなり馴染みのあるブロードブラッシュの父。
母母父はレッドランサム、母母母は超スピード色のインリアリティ系。

ディープインパクト✕アメリカ血統の主流色、母が持つスピード溢れる血に魅力を感じる。
ホープフルSで敗れはしたが、しっかり差す競馬をした事を評価。
この馬もしっかり矯めれば弾けるタイプだと考える。

△ドウデュース(父ハーツクライ、母父ヴィンディケイション)
母父や朝日杯FSの内容から、ペース激化に問題はない。

(人気馬見解)

無印 キラーアビリティ
父ディープインパクト、母キラーグレイシス

母キラーグレイシスは2歳G1ハリウッドスターレットS(米ダート1700㍍)の勝馬も、このレースを最後に勝ち星が途絶えた。
母父父アラジも似たような競走馬人生を歩んでおり、仕上がり早さが反映されたタイプだと思われる。

ホープフルSでは「体力の完成度の高さ」を評価したが、この時期に成長力を見せている馬相手に果たして体力的なアドバンテージがあるかどうかは疑問だ。

この馬の不安点は2つ。

①これまで距離延長でしか勝った事がない。
それ則ち、「スピード志向よりも体力志向」だという事。

②ホープフルSを先行して勝利。
それ則ち、「スピード勝負では分が悪いから体力勝負に持ち込んだ」という事。

体力的成長力が見込めない馬が、スピード面でアドバンテージを持てないとなると…

「何を武器にしてこの皐月賞を戦うのか?」

…という話になる。
これが、今回評価を見送る理由である。

✕ダノンベルーガ
父ハーツクライ、母父ティズウェイ

母の血からペース激化ステップはクリア出来ると考えるも、厳しい流れのレースや揉まれるレースの経験が無い事がネック。
最内枠に入り馬場の悪いところを走らされるリスク、揉まれるリスクがかなり出てくる。

✕アスクビクターモア

父ディープインパクト、母父レインボウクエスト

気の良いタイプで精神力希薄なタイプ。
ペース激化や多頭数競馬など精神力が問われる競馬は苦手。
理想は「距離延長」、「少頭数」、「広いコース」、「格下げ」など。
今回は真逆の条件で「楽→苦」ステップ。

(キタサンブラック産駒考察)

キタサンブラック産駒の活躍馬の傾向を見てみると、ステイヤーらしい馬もいれば、マイラーらしい馬もいる、はたまた力の要るダートを得意とする馬まで…かなり多種多様で、総じて母系の特徴を素直に引き出している印象が強い。
主な活躍馬は次の通り。

・ビジュノワール(母父ホワイトマズル✕母母トニービン系)
時計の掛かるマイルで好走、フェアリーS3着。
時計が比較的比較的速くなったアネモネSでパフォーマンスを落とす。
ヨーロッパ色強い母の影響が強そう。

・ジャスティンスカイ(母フランス産馬、母父ニューメラス、母母グルームダンサー産駒)
4角のスパイラルカーブが非常にキツい函館で勝てず、コーナー全体が緩く4角でスピードを乗せやすい札幌で初勝利。
直線の長い府中コースで2勝目を果たす。
レース後半でスピードを乗せて強さを発揮。
母系のフランス色がしっかり出ている感じ。

・ブラックブロッサム(母アイルランド産、母父オーペン、母母ボールドルーラー系✕ニジンスキー系)
前走、走破時計と上がり共に掛かる中距離戦を圧勝。
こちらも母の影響が強そう。

・オディロン(母イギリス産、母父ピヴォタル、母母ナシュワン産駒)
ダート1800㍍で2勝、ヌレイエフ系イギリス産馬の母の影響がモロに出た感じ。
今後は、地方交流戦での活躍が見込まれる。

・ラスール(母イギリス産、母父シングスピール、母母ウッドマン産駒)
母父はシングスピール、母父母は影響力のあるグロリアスソングでこのスピードを引き継いでいるものと思われる。
府中のマイル戦で2勝、しかも共に圧勝劇。
得に2勝目は重馬場だったにも関わらず、1.34.4という速い時計をマークしている。


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