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【最終予想】
グローリールピナスは前走で超高速馬場の流れの中で、しっかりとキレ味を出してきた。11.2 - 11.1 - 11.1 - 11.5というラップで前が押し切る競馬だったのだが、脚を使えたという点は大きく、距離延長で追走がもう少し楽になれば終いのキレ味だけならここは見劣らない。パールS組は下り坂でなだれ込む競馬だったので、上がり自体にそう価値はないし、レースレベルもかなり低いと思うので通用するとみた。阪神外回りの外枠で勝負どころでゆったり押し上げて直線に向けるのも良さそうで、時計的にもここは足りるはず。ここは小坂君に一発を期待。
スマートシルエットは今の阪神の馬場を考えると番手で立ち回って二の脚の競馬ができるのは魅力。相手はこれ1頭に絞りたい。
【展望】
個人的には夏の到来を告げるストークSの印象だが、今年は阪神開催が若干早いので、まだまだ時期尚早だなあというような感はある。それでも夏へ向けて何とか重賞戦線へ駒を進めたい馬にとってはそうもいっていられない。今週から4歳馬の降級があり、力関係の上でも重要な要素となってくるが、このレースもオープンからの降級組が参戦も、基本的には5歳馬が中心。その中で3歳馬も1頭参戦してきてこれからの夏の力関係を把握するうえでもまずはこのレースをしっかりと予想・分析していきたい。
中心は昇級初戦のパールSでは4着に敗れたベストクルーズ。馬場を考えれば超スローの流れから12.5 - 11.7 - 11.2 - 11.0 - 11.4。今までにないハナを切る形での競馬となったがスムーズに競馬ができた。3角でペースを上げてコーナーで引き離す競馬。直線序盤では2馬身のリードを保ったが、最後はやや粘りを欠いて3頭に差されての4着。勝ち上がってきた山陽特別では阪神1600mの舞台で12.0 - 11.6 - 11.0 - 12.4の流れ。中団からL1の落ち込みで差しこんできた。基本的にはバテ差しタイプなので、阪神外回りで脚を出し切れる競馬が合うようだ。ただし、今回は夏の阪神ということで、恐らく高速馬場が予想される。時計勝負にどこまで対応できるかが課題だ。それでも前走の内容や2歳時のファンタジーSの内容からも、そのあたりも問題はないとみる。それならば、後は力関係ひとつで。前走は牝馬限定戦だったが、そこそこ強敵だった。今回は混合戦となるがパールS上位組との再戦や近走冴えない馬たちが上位なら十分やれる相手か。
相手筆頭には同じく前走パールSからスマートシルエット。前走は4F勝負にはなったが、かなりのキレ味勝負になってしまったのは大きいか、キレ負けした形。府中Sではある程度のペースで離れた番手で進み、直線で速めに抜け出したもののステラロッサの末脚に屈した。内容的には強い競馬で、ダコールやステラロッサ、レインボーダリアあたりを相手にしてのものなのだから評価できるし準OPなら力上位。今回は距離短縮になるが、ファルブラヴの仔ということを考えれば、やはりスピードで勝負できるという点は歓迎できるのではないかと思われる。それとファルブラヴ産駒の中でもかなり瞬発力がある馬で、かがやき賞ではスローペースながら縦長で番手の競馬とかなり楽な競馬にはなったが12.9 - 11.2 - 11.1 - 11.6とL3-2最速地点で楽に抜け出してL1も落とさなかった。要所で良い脚を使える馬で、能力は高い。阪神マイルの条件ならハイペースにはなりにくいので、L2の最速地点で早めに抜け出して押し切りを狙えるか。開幕週を利して。
3番手には牝馬には負けてられないデイリー杯はもう流石に過去の栄光シェーンヴァルト。まさかここまで落ちぶれるとは夢にも思わなかったが、近走もさえない。前走でも11.7 - 11.4 - 11.8 - 12.1と一貫ペースで最内をロスなくつけてこの馬の競馬だったはずだが、L1で伸びを欠いた。ゴールデンホイップTでは岩田が最内を突いてぐんぐん伸びてきたのだがL1で止まったように、どうもL1落ち込む競馬は意外と得意ではないかもしれない。いずれにせよ近走の競馬は強調できるほどではないが、どちらかというと最速地点での伸びが目立つ近走からも、少し変わってきたのかなという気はする。デイリー杯ではL1の落ち込みで差しこんできた馬なのだが、近走はその持続力が影を潜めている印象があり、この辺りが不調につながっているのではないかと思われる。清水Sでもそうだが、出し切れる競馬で伸びを欠く。この辺りからも阪神マイルならもう少しトップスピードで戦えるかもしれないが、現状だとここでもなかなか苦しい戦いになるかもしれない。何とか復調してもらいたい。騎手は決まっていないようだがやはり重賞勝ちコンビの北村友一でもう一度やり直してもらいたい。
穴どころからはサクラクローバー。東京マイルで12.2 - 12.0 - 11.6 - 12.1と平均ペースで中団から突き抜けた。脚を持つ馬。前走はパールSで4F勝負。逃げ馬に11.7 - 11.2 - 11.0 - 11.4に近いラップを刻まれては流石に届かなかった。習志野特別では500万下だが平均ペースでL3最速戦11.9 - 11.3 - 11.5 - 11.7の中を、外目を回してL1で誰よりもいい脚を使っていた。2走前府中も時計が掛かって平均ペース気味で力を出せたし、基本的にこの馬はあまり緩まない方が良いような気はする。平均ペースのL1で落ち込んだ時に伸びてくるというようなタイプならば、阪神1600mでも高速馬場というのはこの馬にとってプラスに働きそうな条件。パールSを見ても最速地点のコーナーで置いて行かれて、L1では盛り返していたので、持続タイプは間違いない。この条件で一発。
ラジニケ杯馬オールアズワンが降級。一応それなりの成績を見せてはきたものの、近走は本当に冴えない内容。都大路Sでも平均ペースを後方から進めてなだれ込むだけ。福島民報杯では2000mでしっかりと脚を使えていたが、やはり高速馬場のU字コースでスピードを問われるというのは不安材料だろう。L1が落ち込みやすいだけ阪神外の方がマシだとは思うが、降級と言っても積極的に狙えるというほどではないように感じるが。福島の内容は相手関係を考えても、内容を考えても評価はできるのだが、やはりある程度時計が掛かって平均的な競馬にならないと辛いと思われるし、1600mでは不安の方が大きいか。ここを叩いて北海道開催で狙いたい1頭。
グローリールピナスも人気しそうだが。前走はフリーウェイSでレコード決着の中で伸びきれなかった。11.2 - 11.1 - 11.1 - 11.5というラップを前に刻まれてはこれも届かない。上がり33.4自体は超高速馬場で評価するには値しないのだが、この馬の場合は最後まで良い脚を使って詰めていたという点は評価できる。阪神はどうしてもL1それなりに落ち込むので、ここでしっかりと差を詰められそうという点はプラスだろう。ただ、この時は52kgのハンデ戦。今回は3kg増となり、これが影響する可能性もあるので何とも言えない。芝での内容はやや単調なもので、高速馬場で一貫ペースになった時にのみ好走するタイプの馬。それだけに距離延長も不安材料。
最後に3歳馬ネオヴァンクルまで。アーリントンCでは12.4 - 11.7 - 11.2 - 12.3の流れで番手追走も勝負どころでやはり脚色見劣る形。L1でしぶとかったのだが、基本的にあまりトップスピードで勝負するタイプの馬ではないだろう。ただ、平均ペースの橘Sで完敗しているし、朝日杯やNHKマイルの内容からも高速、ややタフな馬場共に平凡な内容ではあり、ここに入っていきなりとまでは言い切れないか。ここでどこまでやれるかと言ったところ。
http://blog.livedoor.jp/catassan/ 06/03 15:24
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