天皇賞(春)2011予想
天皇賞春 内枠の先行馬と4歳勢の強さ。

軍神マルス
08期 予想歴13年

◎ペルーサ
  8着/4人気

○エイシンフラッシュ2着/3人
▲ビートブラック7着/9人
×マイネルキッツ
×ヒルノダムール


★傾向分析★
テン5F-中盤6F(5F換算)-上がり5Fで考えています。

2004年 タイム 3'18"4 (良) 1FAve=12.40 5FAve=62.00
テン61.9-中盤75.8(5F換算63.17)-上がり60.7 『加速・中弛み』
1着イングランディーレ・・・ホワイトマズル×リアルシャダイ=リファール×ロベルト 〔4-r〕 1-1
2着ゼンノロブロイ・・・サンデーサイレンス×Mining=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔2-b〕 4-4
3着シルクフェイマス・・・マーベラスサンデー×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔5-g〕 2-2

2005年 タイム 3'16"5 (良) 1FAve=12.28 5FAve=61.41
テン62.8-中盤74.4(5F換算62.00)-上がり59.3 『加速・中弛み』
1着スズカマンボ・・・サンデーサイレンス×Kingmambo=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔7〕 10-8
2着ビッグゴールド・・・ブライアンズタイム×Mr. Prospector=ロベルト×ミスプロ 〔23-b〕 2-1
3着アイポッパー・・・サッカーボーイ×サンデーサイレンス=ファイントップ×サンデーサイレンス 〔9-b〕 9-6

2006年 タイム 3'13"4 (良) 1FAve=12.09 5FAve=60.44
テン60.3-中盤75.6(5F換算63.00)-上がり57.5 『加速・中弛み』
1着ディープインパクト・・・サンデーサイレンス×Alzao=サンデーサイレンス×リファール 〔2-f〕 4-1
2着リンカーン・・・サンデーサイレンス×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-l〕 4-2
3着ストラダジェム・・・サンデーサイレンス×Sadler's Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔1-p〕 10-5

2007年 タイム 3'14"1 (良) 1FAve=12.13 5FAve=60.66
テン60.3-中盤74.7(5F換算62.25)-上がり59.1 『加速・中弛み』
1着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 6-2
2着エリモエクスパイア・・・スキャターザゴールド×コマンダーインチーフ=ミスプロ×リファール 〔4-c〕 6-4
3着トウカイトリック・・・エルコンドルパサー×Silver Hawk=ミスプロ×ロベルト 〔5-g〕 6-10

2008年 タイム 3'15"1 (良) 1FAve=12.19 5FAve=60.97
テン61.1-中盤74.6(5F換算62.17)-上がり59.4 『加速・中弛み』
1着アドマイヤジュピタ・・・フレンチデピュティ×リアルシャダイ=ヴァイスリージェント×ロベルト 〔13-a〕 10-6
2着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 6-3
3着アサクサキングス・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔4-g〕 2-2

2009年 タイム 3'14"4 (良) 1FAve=12.15 5FAve=60.75
テン60.2-中盤75.2(5F換算62.67)-上がり59.0 『加速・中弛み』
1着マイネルキッツ・・・チーフベアハート×サッカーボーイ=ダンチヒ×ファイントップ 〔10-e〕 4-4
2着アルナスライン・・・アドマイヤベガ×El Gran Senor=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-c〕 7-4
3着ドリームジャーニー・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 11-7

2010年 タイム 3'15"7 (良) 1FAve=12.23 5FAve=61.16
テン60.7-中盤76.5(5F換算63.75)-上がり58.5 『加速・中弛み』
1着ジャガーメイル・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-w〕 5-5
2着マイネルキッツ・・・チーフベアハート×サッカーボーイ=ダンチヒ×ファイントップ 〔10-e〕 10-10
3着メイショウドンタク・・・マンハッタンカフェ×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔10-a〕 6-3

流れは『加速』と『中弛み』の複合ラップになりやすいため、前(逃げ・先行)有利な展開。差し・追込は捲り気味に動ける馬か、ディープインパクト級でないと無理な傾向。

菊花賞と同様に長距離を走るため、基本的には内の経済コースを通る馬が有利と考える。しかし中盤が弛むのでテンから激しく行かない限りは、外枠でも無理なく先行できる馬は好走している感じ。

血統の傾向は、菊花賞連対した血統・天皇賞春連対馬をだした血統がそのまま強い傾向。しかしダンスインザダークは何故か天皇賞春には縁がない傾向。ステイヤー血統がそのまま強いということだが、ただし自身がステイヤーだと3着に落ち着くことが多く、基本は中距離も走れる(=距離適性がクラシックディスタンス向き)タイプが強い傾向にあると思います。
リファール系、ターントゥ系(=サンデーサイレンス系・ロベルト系)、ミスプロ系が最近好走が多い傾向。ファイントップ系も好走馬は多いです。

牝系では、人気薄ならNo.〔4〕の牝系の馬が穴をあけることが多いように思います(=04年イングランディーレ、07年エリモエクスパイアなど)。

ステップの傾向は、
・大阪杯は3着内好走(=好走馬は中距離適性が高いことが証明)よりも、4着以下からの巻き返しが多いこと(=00年以降では、00年4着からテイエムオペラオーが巻き返し1着、03年7着ヒシミラクルが巻き返し1着、07年1着メイショウサムソンは連続好走、08年6着からメイショウサムソンが巻き返し2着好走・3着アサクサキングスは3着好走、09年1着からドリームジャーニーが3着好走)。
・阪神大賞典は、好走馬がそのまま走るが2着・3着になることが多い。1着からそのまま連続好走したのは06年ディープインパクトと08年アドマイヤジュピタ。長距離を走るため、ストレスの影響を受けやすく疲れやすいのが原因と考えます。ディープインパクトが好走したのは、2着を0.6秒差をつけたことから力が抜けていたこと、アドマイヤジュピタは鮮度と勢いが好走に重要なフレンチデピュティ産駒だったことが原因と思います。
・日経賞→天皇賞春へのステップでは、前走好走馬で天皇賞春も好走した馬の共通点は、有馬記念で好走して休み明けで好走していた馬(=01年メイショウドトウ、04年ゼンノロブロイ、06年リンカーンなど)。近年は09年1着・10年2着マイネルキッツ、09年2着アルナスラインと前述の傾向以外の馬も好走が増え、注目のステップになりつつあります。

また「老馬の法則」が活きやすく、前年好走馬は翌年着順を下げやすい傾向にあります(=07年1着→08年2着メイショウサムソン、09年1着→10年2着マイネルキッツなど)。

★予想★
天皇賞春のポイントは、
①長距離重賞なので内枠の先行馬が非常に有利。4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。人気馬が外枠に入るようなら総崩れもありうると考えるべし。
②菊花賞・天皇賞春血統がやっぱり好走しやすい。サッカーボーイは特注。
③大阪杯好走馬は中距離適性が高いので、1着にはなりにくくヒモ受けが正解。
④「老馬の法則」が活きる。

◎ペルーサ・・・ゼンノロブロイ×Candy Stripes=サンデーサイレンス×レッドゴッド 〔6-a〕
前走日経賞2着(=阪神芝2400m:0.4秒差)。昨年秋は出遅れが多く、毎日王冠→天皇賞秋→JCと3戦連続出遅れたが、それでも天皇賞秋2着(=東京芝2000m:0.3秒差)→JC5着(=東京芝2400m:0.1秒差)→有馬記念4着(=中山芝2500m:0.1秒差)と全てGⅠでは僅差の好走。距離が延びてからのGⅠでのここ一番での能力開放は母父ブラッシンググルーム系の成せる技と思われる。前走は休み明けの分トゥザグローリーに0.4秒差をつけられたが、大一番で距離延長となる今回は母父の底力が引き出され好走可能と考えて期待する。ただし好走の絶対条件は、出遅れせずに先行すること。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴なのだが、本馬は母父の影響なのか東京芝コースのスローペースの瞬発力勝負向き。ただし産駒全体の傾向から考えるとコーナーワークが上手いということで、今回の長距離でコーナリングの数が多い本レース向きと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有していると考える。母父Candy Stripesはブラッシンググルーム系で、器用さや一瞬の脚が求められる条件戦よりも、底力が要求される重賞に向いた本格派血統。条件戦にて惜敗を繰り返していても、大一番の重賞などでいきなり通用したりする爆発力を秘めている。距離適性は様々だが、1600m~2400mが守備範囲で、断然芝向き中長距離血統。重賞挑戦などで相手強化はプラス要因となる。
No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

○エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕
前走産経大阪杯3着(=阪神芝2000m:0.0秒差)。昨年秋は調整に失敗しJC8着(=東京芝2400m:0.4秒差)→有馬記念7着(-中山芝2500m:0.4秒差)と凡走を続けたが、休み明けの前走は59kgを背負い僅差好走の3着。復調ムードにあると考え、叩き2戦目での本領発揮に期待する、
King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービー時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。
No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

▲ビートブラック・・・ミスキャスト×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔22-a〕
前走大阪-ハンブルクC1着(=阪神芝2400m)。10年菊花賞3着馬。重賞好走は菊花賞3着(=京都芝3000m:0.2秒差)のみだが、今回最内枠の先行馬ということで、展開の恩恵を受ける馬と考えて期待する。
ミスキャスト産駒はサンデーサイレンス系だが、ミスキャストはサンデーサイレンス×トニービン配合で、アドマイヤベガと父×母父が同じ配合と考えるとアドマイヤベガ産駒の特徴に似た傾向があると思われる。前走好走の好調馬が、得意条件を何度も好走するタイプと思われる。また配合から考えて現時点では格上挑戦向きのチャレンジャータイプの種牡馬と考える。母父ブライアンズタイムはロベルト系で、菊花賞や天皇賞春の好走も多い相性の良い血統。本質はスタミナ豊富な持久力血統で、タフな展開に強く、ペースの緩まない流れで本領を発揮する。強い相手や厳しい展開こそ秘めた能力が発揮され、間隔を詰めたローテーションやマイルの忙しい競馬をはさむなど、スパルタ的な刺激で調子を上げる。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れに向く。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

△トゥザグローリー・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔9-f〕
前走日経賞1着(=阪神芝2400m)。昨年暮れの中日新聞杯1着以降、有馬記念3着(=中山芝2500m:0.0秒差)→京都記念1着(=京都芝2200m)→日経賞1着(=阪神芝2400m)と重賞でも連続好走を続け、強い内容ではあるのだが京都芝3200mを走れるだけのスタミナの裏づけがまだないことから、人気ほどの信頼性はないと考えて評価を下げました。しかし先行脚質なこと、距離に融通性のあるキングマンボ系という点からもこなせるだけの下地があると考えて連下候補に。ただし昨年暮れからやや間隔を取りつつも使い詰めのようにも思えるので、更なる上積みには疑問があり、この点も評価を落とした理由です。
キングカメハメハ産駒はミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。前走好走なので勢いはあると考えて、好走に期待する。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなる。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。

他に気になる馬は、ローズキングダム。
ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-w〕
前走日経賞3着(=阪神芝2400m:0.5秒差)。近2走日経新春杯3着(=京都芝2400m:0.3秒差)→日経賞3着(=阪神芝2400m:0.5秒差)と今一つ足りない感じがあり、昨年暮れのJC1着(=東京芝2400m)が成長のピークだった可能性があると考えられる。ただし一気に能力が下がるわけではなく、立ち回り次第では好走可能と考えて5番手評価。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入る。距離に関しても融通性があり、やはり大レースに強く底力もある。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。前走3着で0.5秒差とやや勢いが足りないので、突き抜けるイメージが沸きにくく、ヒモ評価と考える。
No.〔1〕の牝系で、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号wは、典型的なローカル巧者が多いが、中央なら固く時計の速い馬場での好走が多い。クラシック春シーズンが勝負の牝系なので、今後の成長能力は他の牝系に比べると少し劣る部分が出てきたと思うのだが、今はまだ完成度の高さと能力で好走も可能と考える。

またここで嫌う馬は、ヒルノダムールとマイネルキッツ。
ヒルノダムール・・・マンハッタンカフェ×ラムタラ=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔4-i〕
前走産経大阪杯1着(=阪神芝2000m)。本馬もトゥザグローリー同様に昨年暮れから重賞連続好走をしていて、鳴尾記念2着(=阪神芝1800m:0.1秒差)→日経新春杯2着(=京都芝2400m:0.3秒差)→京都記念3着(=京都芝2200m:0.3秒差)→産経大阪杯1着(=阪神芝2000m)と充実はしている。ただし血統的には距離延長でも好走しそうな配合だが、中距離にてその強さを発揮していることから、ベストは2000m前後の中距離と考えて評価を落とし嫌いました。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。母父ラムタラはニジンスキー系で、凱旋門賞で好走した生粋の欧州スタミナ型。持久力が豊富で力の要る馬場や厳しい展開でこそのタイプ。スタミナはあるのだが緩い流れだと取りこぼし、締まった流れで好走しやすくなるタイプと考える。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号iは、かなり一本調子なタイプで器用な脚に欠けるが小回りコースなら開幕週などが狙い目のタイプ。

マイネルキッツ・・・チーフベアハート×サッカボーイ=ダンチヒ×ファイントップ 〔10-e〕
前走日経賞4着(=阪神芝2400m:0.8秒差)。09年1着→10年2着と天皇賞春好走実績があり、ともに前走は日経賞好走からのステップ。ただし「老馬の法則」から昨年以上の成績になる可能性は少ないと考え、また現4歳世代の強さと比較して現8歳馬の本馬が能力で上を行くイメージが沸かないことから、嫌って勝負しようと思います。
チーフベアハート産駒はダンチヒ系で、前走で大敗していても軽く巻き返す穴血統。各馬が狭いストライクゾーンを持ち、ピンポイントで条件が揃うと好走する。天皇賞春好走の本馬がいれば、スプリンターズS好走のビービーガルダンもいる、距離適性も様々。脚の使いどころの難しい馬が多く、ロングスパートで好走することが多い。穴は叩き4~5戦目。母父サッカーボーイはファイントップ系で、ディクタスの特性がよくでていて、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスはスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性が特徴。強敵相手の格上挑戦など重賞挑戦はプラス要因。ひとたびスピードにのるとグイグイ加速して、息の長いロングスパートを繰り出せる。
No.〔10〕の牝系は、スピードの持続性能に優れた牝系。短距離だとペースの弛まない淡々としたペースに向く。または長距離と距離適性は幅広いが極端。分枝記号eは、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。今回はこの分枝記号の特性と叩き良化のチーフベアハート産駒の特性からも、まだ好走できる状態ではないと考えて嫌いました。


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天皇賞(春)2011回顧
天皇賞春 問われたのは中距離持続型の適性。

軍神マルス
08期 予想歴13年

次走狙い:ヒルノダムール
次走狙い:エイシンフラッシュ


2011年 タイム 3'20"6 (やや重) 1FAve=12.54 5FAve=62.69

ラップ
①13.2-②11.7-③12.9-④13.0-⑤13.4-⑥12.5-⑦12.9-⑧12.6-⑨13.9-⑩12.6-⑪12.0-⑫12.2-⑬11.7-⑭11.4-⑮12.1-⑯12.5
1FAveとの誤差
①+0.7 ②-0.8 ③+0.4 ④+0.5 ⑤+0.9 ⑥±0 ⑦+0.4 ⑧+0.1 ⑨+1.4 ⑩+0.1 ⑪-0.5 ⑫-0.3 ⑬-0.8 ⑭-1.1 ⑮-0.4 ⑯±0
テン64.2-中盤76.5(5F換算63.75)-上がり59.9 『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着ヒルノダムール・・・マンハッタンカフェ×ラムタラ=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔4-i〕 7-6
2着エイシンフラッシュ・・・King's Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕 10-8
3着ナムラクレセント・・・ヤマニンセラフィム×サクラショウリ=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-a〕 1-1
4着マカニビスティー・・・ゼンノロブロイ×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔4-r〕 13-12
5着トウカイトリック・・・エルコンドルパサー×Silver Hawk=ミスプロ×ロベルト 〔5-g〕 18-16

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。1周目(1・2コーナー)と2周目(3・4コーナー)で先頭に立った馬が変わるという乱ペースで、⑨までは緩やかなペース、⑩からは一気に加速した流れとなり中距離特化型の馬が好走しやすい流れだったと考える。展開的には逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れ。

1着ヒルノダムールは、前走産経大阪杯1着(=阪神芝2000m)からの好走。本馬は昨年暮れから重賞連続好走をしていて、鳴尾記念2着(=阪神芝1800m:0.1秒差)→日経新春杯2着(=京都芝2400m:0.3秒差)→京都記念3着(=京都芝2200m:0.3秒差)→産経大阪杯1着(=阪神芝2000m)と充実はしていて、本格化の兆しはあった馬。血統的には距離延長でも好走しそうな配合だが、中距離にてその強さを発揮していることから、ベストは2000m前後の中距離と考えて評価を落とし嫌いましたが、結果1着好走。乱ペースにて中距離型の馬が好走しやすい、前半にゆったりした流れ→途中からペースアップにて持続した流れという得意な流れにて好走したと考えます。
マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあけるので、今回この特性を軽視したことについては反省。母父ラムタラはニジンスキー系で、凱旋門賞で好走した生粋の欧州スタミナ型。持久力が豊富で力の要る馬場や厳しい展開でこそのタイプ。スタミナはあるのだが緩い流れだと取りこぼし、締まった流れで好走しやすくなるタイプと考える。
No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号iは、かなり一本調子なタイプで器用な脚に欠けるが小回りコースなら開幕週などが狙い目のタイプ。

2着エイシンフラッシュは、前走産経大阪杯3着(=阪神芝2000m:0.0秒差)からの好走。昨年秋は調整に失敗しJC8着(=東京芝2400m:0.4秒差)→有馬記念7着(=中山芝2500m:0.4秒差)と凡走を続けたが、休み明けの前走は59kgを背負い僅差好走の3着。このことから復調ムードにあると考え、叩き2戦目での本領発揮に期待し、結果2着好走。
King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービー時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。
No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

3着ナムラクレセントは、前走阪神大賞典1着(=阪神芝3000m)からの好走。阪神大賞典好走馬は好走することも多いが、前走同じような長距離を使うせいか疲れが残りやすようで、2・3着になることが多い傾向。今年もこの傾向は活きたと考える。また阪神大賞典好走馬のうち信頼性の高い馬は、前走を前につけて好走した馬。
ヤマニンセラフィム産駒はサンデーサイレンス系で、長距離での好走が多いサンデーサイレンス系。ローカルコースが得意で、芝なら坂のないコース、ダートなら小回りを苦にしない。道悪も得意。母父サクラショウリはマイバブー系で、古馬になって充実する中長距離馬が多く、ダートは割引。
No.〔16〕の牝系は、叩き良化型のステイヤー特性がある。休み明けはやや割引だが、能力で好走するようなら次走は状態が大幅に上がると考えられる。距離延長にも向き、ステイヤーとしての資質に優れた牝系。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。


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