ジャパンカップ2011予想
JC 「老馬の法則」と凱旋門賞馬の評価。

軍神マルス
08期 予想歴13年

◎エイシンフラッシュ
  8着/5人気

○トーセンジョーダン2着/6人
▲デインドリーム6着/1人


★傾向分析★
2006年 タイム 2'25"1 (良) 1FAve=12.09 3FAve=36.27
テン37.0-中盤73.8(前半36.8-後半37.0)-上がり34.3 『加速・中弛み』
1着ディープインパクト・・・サンデーサイレンス×Alzao=サンデーサイレンス×リファール 〔2-f〕 11-7
2着ドリームパスポート・・・フジキセキ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-t〕 5-4
3着ウィジャボード・・・Cape Cross×Welsh Pageant=ダンチヒ×ハイペリオン 〔12-b〕 9-7

2007年 タイム 2'24"7 (良) 1FAve=12.06 3FAve=36.18
テン35.6-中盤74.8(前半37.2-後半37.6)=3F換算37.40-上がり34.3 『加速・中弛み』
1着アドマイヤムーン・・・エンドスウィープ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔7-f〕 6-4
2着ポップロック・・・エリシオ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔7-c〕 4-4
3着メイショウサムソン・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔3-l〕 9-4

2008年 タイム 2'25"5 (良) 1FAve=12.13 3FAve=36.38
テン36.6-中盤74.5(前半38.0-後半36.5)-上がり34.4 『加速・中弛み』
1着スクリーンヒーロー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト 〔1-x〕 5-5
2着ディープスカイ・・・アグネスタキオン×Chief's Crown=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔23-b〕 11-9
3着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 3-3

2009年 タイム 2'22"4 (良) 1FAve=11.87 3FAve=35.60
テン35.2-中盤72.1(前半36.0-後半36.1)-上がり35.1 『中弛み』
1着ウオッカ・・・タニノギムレット×ルション=ロベルト×ネヴァーベンド 〔3-l〕 4-5
2着オウケンブルースリ・・・ジャングルポケット×Silver Deputy=グレイソヴリン×ヴァイスリージェント 〔13-c〕 15-18
3着レッドディザイア・・・マンハッタンカフェ×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-b〕 11-11

2010年 タイム 2'25"2 (良) 1FAve=12.10 3FAve=36.30
テン36.4-中盤74.1(前半37.0-後半37.1)-上がり34.4 『加速・中弛み』
1着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 5-6
2着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 12-10
3着ヴィクトワールピサ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕 2-2

JCは『加速』もあれば、『一貫』もありいろいろな流れになっているが、一つ言えることは日本馬は一流の成績をおさめた日本最強クラスの馬しか連対していないということ。
3歳馬はGⅠ連対(=98年1着エルコンドルパサーはNHKマイルC馬、01年1着ジャングルポケットはダービー馬、03年2着ザッツザプレンティは菊花賞馬、04年2着コスモバルクは皐月賞2着馬、06年2着ドリームパスポートは皐月賞&菊花賞2着馬、08年2着ディープスカイはダービー馬、09年3着レッドディザイアは秋華賞馬、10年1着ローズキングダムはダービー&菊花賞2着馬、10年3着ヴィクトワールピサは皐月賞馬など)が最低条件と思われる。

古馬の好走馬は3歳時にクラシック連対馬であれば4歳時に好走できる可能性は高いという傾向あり。特に4歳時に古馬GⅠで勝っているような馬であれば堅軸と考える(=98年2着エアグルーヴ、99年1着スペシャルウィーク、00年1着テイエムオペラオー、04年1着ゼンノロブロイ、06年1着ディープインパクト、07年3着メイショウサムソン、08年3着ウオッカ、09年2着オウケンブルースリなど)。
特に宝塚記念好走馬はJC適性あり。過去の好走馬も宝塚記念とJCのどちらも好走している馬が多いので要注意(=同じ年に好走:スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、メイショウドトウ、タップダンスシチー、ハーツクライ、ディープインパクト、アドマイヤムーンなど)。
またアドマイヤムーンやハーツクライはクラシック好走が少ないタイプでしたが海外GⅠ馬だったことから、海外GⅠ馬は外国馬と同じと考えて良いのではと思います(=その中で日本の芝適性は確実にあると判断すべきかも)。

クラシック不出走で好走した馬は、メイショウドトウやタップダンスシチーなどがいます。古馬になってからの好走であることと、外国産馬であった点が非常に興味深く外国馬と同じようにみなすべきではないか?と考えます。

外国産馬(外国馬も含む)の好走馬は、すでに日本で実績のある血統の系統であった馬。短距離やマイルに実績なあったようなタイプの血統馬に好走が多いようです。
また2000mで2'00"前後での時計があるような馬にも要注意。欧州の時計の掛かる馬場だけの強さは日本の速い馬場には適さないため、速い時計で好走経験のある馬には人気薄でも注意が必要と考えます。

またここも連続して2年好走した馬が多いですが、着順が前年よりも上回ったのはスペシャルウィーク(=3歳時3着→4歳時1着)とウオッカ(=4歳時3着→5歳時1着)のみの結果です。ともに牝系は、No.〔3-l〕なのが興味深いところですが、基本は3歳時よりも4歳時に着順が上がる可能性は成長力から十分にあると考えますが、古馬に至っては前年よりも着順を下げる傾向が強く、ここでも『老馬の法則』は活きるものと思われます。

★予想★
◎エイシンフラッシュ・・・King’s Best×Platini=ミスプロ×ハンプトン 〔8-a〕
前走天皇賞秋6着(=東京芝2000m:0.7秒差)。前走は約4か月の休み明けだったが、先行馬壊滅の厳しい流れを前にて踏ん張り6着。今回は叩き2戦目ということで能力の上昇が期待でき、ダービー好走のこの舞台なら能力の発揮が可能と考えて評価する。東京芝コースは(1-0-0-2)で、芝2400m戦は(1-1-0-1)。
King's Best産駒はキングマンボ系で、全体的なスピードを武器に距離は問わず淀みないペース向きの自力勝負血統。キングマンボ系なので2歳戦から走れる仕上がりの早さを持ち合わせるが、3歳春クラシックシーズンまでは詰めの甘い点がある。ダービーの時期は実が入る時期でもあり、それ以降に本格化を始め成長力は十分。キングマンボ系は、レコード決着のようなスピード競馬にも対応可能な上、道悪馬場も得意な進化系。距離の融通性も持ち合わせている。母父Platiniはハンプトン系で、重厚なドイツ血統でのスタミナ型のタイプ。ハンプトン系はスタミナの鬼。肉体的にも精神的にもタフで、2400mに強いが、マイラーも排出。使われながら成長し、一度強くなるとその能力を維持して安定する。
No.〔8〕の牝系は、早い時期から走るが人気を背負うと少し信頼性に欠ける点がある。小回りコースよりは広いコース向き。3歳春シーズンよりも秋シーズンに期待が出来る成長力を秘めた牝系で古馬にて本格化する。また叩き良化型が多い。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

○トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕
前走天皇賞秋1着(=東京芝2000m)。東京芝コースは(3-1-0-0)で、芝2400m戦は初。しかし東京芝2500mのアルゼンチン共和国杯1着好走歴があり、東京芝2400mも十分好走可能と考え、近走の充実した状態を考えて期待して評価する。
ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、小回りコースが得意なタイプと広いコースで末脚を繰り出すタイプとがいる。本馬は中山芝コースや函館芝コースなど小回りコースでも好走していて本質は小回りの持続型向きと思うが、速い上がりも繰り出せるので広いコースで末脚を活かすことも可能なタイプ。緩い流れで瞬発力勝負より、持続した流れでスタミナを活かす方が強さを発揮しやすい。ジャングルポケット産駒は菊花賞でも好走しているし、スタミナの豊富な馬が多くステイヤータイプも輩出する。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系だが、3歳秋~古馬になり本格化する。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

▲デインドリーム・・・Lomitas×Danehill=ニジンスキー×ダンチヒ 〔14〕
前走凱旋門賞1着(=仏国芝2400m)。凱旋門賞好走馬がJCに出走する場合、通常人気ほど好走する場合が少ないのだが、今年に限り凱旋門賞のタイムは速く(=2’24”4)、東京芝2400mの高速馬場にも対応可能と考えて評価する。また凱旋門賞3着馬スノーフェアリーが、エリザベス女王杯連覇を達成したことからも、本馬も日本の高速馬場への対応能力は高いと考える。
Lomitas産駒はニジンスキー系で、ドイツの名種牡馬で芝2000m~2400mで活躍する馬を輩出。血統全体はスタミナの塊だが、スピード競馬にも対応してしまう能力の高さが特徴。母父Danehillはダンチヒ系で、優れたスピードに加え、中長距離でも勝負できるスタミナと底力を備えている。本格化すると連勝街道を走り、一気に登り詰める爆発力と勢いを持つ。ハイペースでもバテないスピード能力が売りで、マイラーは下手に溜めるよりも突っ走らせたほうが強い内容を見せ、高速決着にも強い。弱点は揉まれた時の脆さと、勢いが止まるとしぼんでしまうこと。不調期に入った馬は嫌う方が良い。
No.〔14〕の牝系は、早い時期にも活躍する馬もいるが、総じて晩成型で古馬になって強さを発揮する。分枝記号はなしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。

△ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕
前走天皇賞秋4着(=東京芝2000m:0.3秒差)。10年JC2着馬(=実際は1着降着)。JCはこれまで海外からも一流馬が参戦してくることもあり、近年連覇する馬がいない傾向もありますが、それは「競走馬が最高の能力を維持できる期間は短い」ということが基本の「老馬の法則」が活きやすい傾向と考える。前年好走馬が翌年同じレースで同じように好走することは難しいということなので、本馬も能力は高いがそれでも昨年以上に好走は難しいと考えて連下候補に。東京芝コースは(3-2-0-1)で、芝2400m戦は(1-1-0-0)。
スペャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は33秒台~34秒台の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Caerleonは、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。現在は差し一辺倒ではなく、先行して押し切れる自在性も兼ね備え、イメージとしてはダイワスカーレットMk-Ⅱ。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。前走僅差好走にて状態は良くなると思いますが、「老馬の法則」からは中心には据えられず、評価を下げました。

△ヴィクトワールピサ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔8-d〕
前走DWC1着(=アラブ首長国D2000m)。前走からは約8か月の休み明けとなるが、凱旋門賞出走に向け調整していたことからもそれほど大幅な割引とは考えなくても良いと考える。しかしそれでも一流馬を相手にいきなりの好走は難しいと考えて連下候補に。10年JC3着馬で、東京芝コースは(0-0-2-0)、芝2400m戦は(0-0-2-0)。
ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、09年ダービー1着馬ロジユニヴァースを輩出しているダービー好走血統。しかし基本的には中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多く(=アンライバルド、ミクロコスモスなど)、本馬もこれまで34秒台前半の上がりを連発している。この点もネオユニヴァース産駒は要注目で、速い上がりを使えるタイプには大物が多い。母父Machiavellianは持続する流れに強い特性を持ち、その上でキレる末脚を繰り出す。一瞬の脚に優れた短距離・マイラー血統なのだが、抑えが利けば中距離もこなす。この点からも小回りコースの中距離の持続した流れには向くと考える。
No.〔8〕の牝系は、古馬で真価を発揮するタイプが多い。3歳秋シーズンは成長力が豊富。人気よりも伏兵の方が好走しやすいタイプなので(=それでも上位人気での好走が多い)、断然人気ではやや信頼は落ちる点がある。ただ本格化後は詰め甘な部分は改善され、信頼性は上がる。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。

△ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕
前走菊花賞2着(=京都芝3000m:0.4秒差)。東京芝コースは(1-1-0-0)で、芝2400m戦は(1-2-0-0)。上がりは鋭く毎回堅実な末脚を使う馬だが、今回芝2400m戦の持ちタイムが2’28”7と速くない点が不安点。3歳馬として斤量やローテーション的に有利な点はあるのだが、速い時計の裏付けがなく評価を下げました。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。前走GⅠ2着好走から、勢いはまだまだあると考えて、また古馬混合GⅠの鮮度にも期待する。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。


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ジャパンカップ2011回顧
JC 有馬記念に向けて①

軍神マルス
08期 予想歴13年

次走狙い:トーセンジョーダン
次走狙い:ブエナビスタ


2011年 タイム 2’24”2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.05

ラップ
①13.0-②11.7-③12.4-④12.5-⑤12.2-⑥12.3-⑦12.5-⑧11.9-⑨11.2-⑩11.0-⑪11.5-⑫12.0
1FAveとの誤差
①+1.0 ②-0.3 ③+0.4 ④+0.5 ⑤+0.2 ⑥+0.3 ⑦+0.5 ⑧-0.1 ⑨-0.8 ⑩-1.0 ⑪-0.5 ⑫±0
テン37.1-中盤72.6(前半37.0-後半35.6)-上がり34.5 『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着ブエナビスタ・・・スペシャルウィーク×Cearleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔16-c〕 9-6
2着トーセンジョーダン・・・ジャングルポケット×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔9-a〕 2-3
3着ジャガーメイル・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-w〕 12-9
4着トレイルブレイザー・・・ゼンノロブロイ×Forty Niner=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔22-b〕 4-4
5着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 2-2

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。今年の場合、テンから中盤の前半①~⑦までがやや緩んだ流れで、⑧~⑫までが持続した締まった流れにて、5Fの末脚の持続力勝負といった様相と思われる。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れ。

1着ブエナビスタは、前走天皇賞秋4着(=東京芝2000m:0.3秒差)からの好走。10年JC2着馬(=実際は1着降着)でもあり、東京芝コースは(3-2-0-1)で、芝2400m戦は(1-1-0-0)と得意にしていた馬でした。JCはこれまで海外からも一流馬が参戦してくることもあり、近年連覇する馬がいない傾向でしたが、本馬は昨年1着降着にて実質連覇を達成。「競走馬が最高の能力を維持できる期間は短い」ということが基本の「老馬の法則」が崩された感じですが、前年好走馬が翌年同じレースで同じように好走することは難しいという内容ならば、着順を上げることが難しいということととらえることが可能で、昨年1着降着ならば今年も非常に困難な条件ではあるが1着は可能だったと考えるべきだったと反省する。次走有馬記念では今回の好走にて人気になるだろうが、この「老馬の法則」で考えると、09年2着→10年2着と有馬記念では連続2着ならば、今年は1着になることは難しく良くて2着と考えて勝負したいと思います。
スペャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、本来はエンジンの掛かりが悪く末脚が不発に終わることも多いのが産駒の特徴なのだが、本馬は33秒台~34秒台の末脚を連発していて性能の良いエンジンを積んでいる様子。母父Caerleonは、種牡馬の持ち味を活かしつつ持続するスピードや豊富な成長力を伝える能力に優れている。現在は差し一辺倒ではなく、先行して押し切れる自在性も兼ね備え、イメージとしてはダイワスカーレットMk-Ⅱ。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。

2着トーセンジョーダンは、前走天皇賞秋1着(=東京芝2000m)からの好走。東京芝コースは(3-1-0-0)で、芝2400m戦は初。しかし東京芝2500mのアルゼンチン共和国杯1着好走歴があり、東京芝2400mも十分好走可能と考え、近走の充実した状態を考えて期待して評価し結果2着。次走有馬記念では、10年5着だったが、今年の今の充実度を考えると十分好走可能と考えて期待する。
ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、小回りコースが得意なタイプと広いコースで末脚を繰り出すタイプとがいる。本馬は中山芝コースや函館芝コースなど小回りコースでも好走していて本質は小回りの持続型向きと思うが、速い上がりも繰り出せるので広いコースで末脚を活かすことも可能なタイプ。緩い流れで瞬発力勝負より、持続した流れでスタミナを活かす方が強さを発揮しやすい。ジャングルポケット産駒は菊花賞でも好走しているし、スタミナの豊富な馬が多くステイヤータイプも輩出する。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。また現在の充実ぶりはこの母父の成長力によるところが大きいと考えて、侮らないように注意したい。特に有馬記念ではこの母父の成長能力で覚醒したと思われる馬の好走が近年では多く(=06年3着→07年3着ダイワメジャー、07年2着→08年1着ダイワスカーレット、08年3着→09年3着エアシェイディなど)、距離の融通性も持ち合わせる傾向があるので、要注目。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系だが、3歳秋~古馬になり本格化する。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

3着ジャガーメイルは、前走天皇賞秋9着(=東京芝2000m:1.3秒差)からの好走。10年JC4着馬で、その時も10年天皇賞秋18着(=15位降着)からの惨敗からの巻き返し好走でした。東京芝コースは(3-2-0-4)で、芝2400m戦は(3-0-0-3)と好走も多い馬でした。
ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、小回りコースが得意なタイプと広いコースで末脚を繰り出すタイプとがいる。本馬は母父サンデーサイレンスということもあり速い上がりを繰り出せるので、広いコースで末脚を活かすタイプ。緩い流れで瞬発力勝負は得意。クラシック以上の距離で本領を発揮していて、ステイヤータイプなので叩き良化型。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性があり、今回の本馬の好走には驚く点が多い。母母父ノーザンテーストにて、トーセンジョーダン同様に古馬での成長力や衰えの少なさが活きていると考える。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号wは、典型的なローカル巧者が多いが、中央なら固く時計の速い馬場での好走が多い。

4着トレイルブレイザーは、前走アルゼンチン共和国杯1着(=東京芝2500m)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-1)で、芝2400m戦は(1-0-0-2)。近年アルゼンチン共和国杯好走馬は、その後のGⅠにて活躍することが増えてきている傾向があり、今年の好走馬は本馬がその傾向に当てはまったものと考える。
ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。体力は豊富で、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向もある。母父Forty Ninerはミスプロ系で、勝つ時はぶっちぎりの楽勝もある反面、不可解な凡走もたびたびという、強さと脆さが紙一重で同居する不良性を持つ。揉まれると走る気をなくしたり、外枠で爆走したり、前走の着順は気にせず、気分よく走れるかどうかを見極めるのがポイント。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れに向く。分子記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。今回はこの分子記号特性も活きての好走と考える。

5着ウインバリアシオンは、前走菊花賞2着(=京都芝3000m:0.4秒差)からの好走。東京芝コースは(1-1-0-0)で、芝2400m戦は(1-2-0-0)。上がりは鋭く毎回堅実な末脚を使う馬だが、今回芝2400m戦の持ちタイムが2’28”7と速くないことがが不安点と考え、また3歳馬として斤量やローテーション的に有利な点はあるのだが、差引して評価を下げ、結果5着好走。それでも2’24”7にて自己のタイムは大幅に更新。もし11年3冠馬オルフェーヴルがJCに出走していたらと考えると、本馬をものさしに考えるならば3着以内には入っていたと思われるため(=11年ダービー以後の2戦の着差がともに0.4秒差なので今回も0.4秒差ついていたと仮定しました)、有馬記念直行ローテーションのオルフェーヴルは、ローテーションや斤量からも高く評価したいと思いました。
ハーツクライ産駒はサンデーサイレンス系で、ハーツクライ自身はサンデーサイレンス×トニービン配合。母父トニービンの不器用さをやや受け継ぐタイプが多く、一瞬でエンジンのかかる器用なタイプよりは、助走をつけて末脚が全開になり長く良い脚を繰り出すタイプが本質。ペースが締まるGⅠほど、大駆けが期待できる。また距離が延びて成績が良くなる馬も多く、本質は中距離~クラシックが能力を活かしやすい。母父Storm Birdはストームバード系で、仕上がりの早さと先行力、軽いスピードを有している。ただし勝負強さや底力には欠けるのと勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。


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