フィリーズレビュー2012予想
フィリーズR 阪神JF好走馬とダート的な要素。

軍神マルス
08期 予想歴14年

◎アイムユアーズ
  1着/1人気

○イチオクノホシ4着/2人
▲レッドクラウディア7着/5人


★傾向分析★
2007年 タイム 1'21"8 (良) 1FAve=11.73 3FAve=35.19
テン34.8-11.7-上がり35.3 『前傾』
1着アストンマーチャン・・・アドマイヤコジーン×Woodman=グレイソヴリン×ミスプロ 〔2-n〕 3-3
2着アマノチェリーラン・・・デザートキング×Mtoto=ダンチヒ×スターリング 〔7-a〕 2-5
3着ハギノルチェーレ・・・ダンスインザダーク×Seeking the Gold=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-x〕 11-11

2008年 タイム 1'22"5 (良) 1FAve=11.79 3FAve=35.36
テン34.8-11.9-上がり35.8 『前傾』
1着マイネレーツェル・・・ステイゴールド×サクラユタカオー=サンデーサイレンス×プリンスリーギフト 〔9-c〕 13-13
2着ベストオブミー・・・ブライアンズタイム×Nashwan=ロベルト×レッドゴッド 〔2-n〕 13-13
3着レジネッタ・・・フレンチデピュティ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔4-m〕 10-10

2009年 タイム 1'22"4 (良) 1FAve=11.77 3FAve=35.31
テン34.3-12.0-上がり36.1 『前傾』
1着ワンカラット・・・Falbrav×Pistolet Bleu=ノーザンダンサー×マイナー 〔1-n〕 3-2
2着アイアムカミノマゴ・・・アグネスタキオン×Danzig Connection=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔14-a〕 5-5
3着レディルージュ・・・ブライアンズタイム×Kingmambo=ロベルト×ミスプロ 〔2-p〕 3-2

2010年 タイム 1'22"8 (良) 1FAve=11.83 3FAve=35.49
テン35.0-12.1-上がり35.7 『前傾』
1着サウンドバリアー・・・アグネスデジタル×Seattle Slew=ミスプロ×ボールドルーラー 〔22-d〕 13-12
2着ラナンキュラス・・・スペシャルウィーク×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔13-a〕 6-4
3着レディアルバローザ・・・キングカメハメハ×Tejano Run=ミスプロ×グレイソヴリン 〔12-d〕 3-4

2011年 タイム 1’22”3 (稍重) 1FAve=11.76 3FAve=35.27
テン34.1-11.8-上がり36.4 『前傾』
1着フレンチカクタス・・・タイキシャトル×Broad Brush=ヘイロー×マイナー 〔4-g〕 11-11
2着スピードリッパー・・・ファルブラヴ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔7-c〕 10-8
3着エーシンハーバー・・・Cozzene×Boston Harbor=グレイソヴリン×ボールドルーラー 〔16-g〕 12-11

 流れは『前傾』が基本形。
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
逃げには厳しく、先行・差しが好走多く、追込はやや届かないというような傾向あり。

 血統の傾向は、サンデーサイレンス系の好走が多く(母父サンデーサイレンス含む)、スピード持続型血統(=ダンチヒ系、ノーザンテースト系、プリンスリーギフト系など)との配合が好走している傾向。
また『前傾』のダート型の流れに近いことから、ミスプロ系も好走多し。ダート実績馬も好走が多いです。

 牝系の傾向は、No.〔1〕〔2〕〔4〕〔9〕が複数好走馬を出しています。
その中でもNo.〔1〕や〔2〕の牝系は完成度が高く、この時期では成長力でアドバンテージがあるため好走しやすいのではないか?と考えます。

 ステップの傾向は、ミスプロ系が父か母父の阪神JF好走馬(=03年2着ヤマカツリリー、05年3着ラインクラフト、07年2着アストンマーチャンなど)は崩れず、好走の中心。軸には最適と考えます。
また近年は、若菜賞(=京都D1400m)勝ち馬が連続して好走しています(=07年2着アマノチェリーラン、08年2着ベストオブミー)。ダート実績が重要な証明と考えます。
またエルフィンS組は、好走馬も大敗馬も好走していますが、特にサンデーサイレンス系なら要注意と考えます(=05年2着デアリングハート・3着エアメサイア、06年3着エイシンアモーレ、07年3着ハギノルチェーレ、08年1着マイネレーツェル・3着レジネッタ。非サンデーサイレンス系の好走は、04年2着マルターズヒートのみ)。

★予想★
フィリースレビューのポイントは、
①『前傾』が基本の流れ。馬場状態で差しが活きる馬場(=前日も良馬場)なら差し中心で考えること。
②ダート実績馬はよく好走する。
③前走エルフィンS組が好走しやすく、特にサンデーサイレンス系が好走しやすい。
④ミスプロ系を父か母父に持つ阪神JF好走馬。休み明けならなお良い。
⑤ファンタジーS好走馬も好走しやすい。

◎アイムユアーズ・・・ファルヴラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔8-f〕
前走阪神JF2着(=阪神芝1600m:0.4秒差)からの好走。前々走ファンタジーS1着(=京都芝1400m)。阪神芝コースは(0-1-0-0)、芝1400m戦は(1-0-0-0)。牝馬クラシックは桜花賞までは芝1600mを中心に2歳戦から短距離路線が組み込まれていて、本馬はこれまで(2-2-1-0)と大崩れがなく、この路線では信頼性の高い馬と考え評価する。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。

○イチオクノホシ・・・ゼンノロブロイ×Kendor=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-l〕
 前走クイーンC2着(=東京芝1600m:0.2秒差)。前々走阪神JF4着(=阪神芝1600m:0.5秒差)。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1400m戦は(1-0-0-0)。本馬も牝馬クラシック路線でこれまで大崩れのない馬で、近走の好走内容から距離短縮にも対応可能と考えて期待する。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=稍重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。また体力はあり、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向にもある。母父Kendorはグレイソヴリン系で、仕上がりが早く2歳から走り、古馬になっても活躍できる。コンスタントにマイラーを輩出し、距離にも融通性がある。芝の良馬場でこそ活きるタイプ。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分子記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。

▲レッドクラウディア・・・アグネスタキオン×コマンダーインチーフ=サンデーサイレンス×リファール 〔9-f〕
前走縦の木賞1着(=小倉D1700m)。阪神芝コースは初で、芝1400m戦も初だが、D1400m戦は(1-1-0-0)と好走していて、このレースではダート実績のある馬の好走も多く、適性は合うと考え評価する。
 アグネスタキオン産駒は、スピード型サンデーサイレンス系で、前走0.5秒差以内で5着以内だと好走しやすい特性を持ち、サンデーサイレンスの瞬発力を最も活かしやすい。基本的に人気馬や好調馬を素直に評価すべき順張り血統。高速馬場や瞬発力が得意で、スタミナ豊富とは言えないが芝2200mや2500mの重賞成績も悪くなく、華やかで完成の高いクラシック型。母父コマンダーインチーフはリファール系で、小回りでコーナー4つの加速しにくいコースに抜群の適性を秘めている。直線の長くコーナー2つのコースは決め手の甘さがでてしまうが、ローカルコースの中距離はこの甘さを出さずに、短い直線をぐいっと出る一瞬の脚が武器となる。道悪も得意。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

△ファインチョイス・・・アドマイヤムーン×タイキシャトル=ミスプロ×ヘイロー 〔1-o〕
 前走阪神JF11着(=阪神芝1600m:0.9秒差)。前々走ファンタジーS3着(=京都芝1400m:0.2秒差)。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1400m戦は(0-0-1-0)。前走は緩いペースを先行したが、直線粘れずキレる馬に負けた感じ。これまでのレースから速いペースで踏ん張るような流れに向くタイプと考え、今回の流れは向くと考え、また距離短縮もプラス要因となると考えて期待して評価する。
 アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。今年が初年度産駒なので未だ未知数な点は多く、距離に限界のあるマイラーもでるだろうが、中距離を得意とする馬も多くなるはず。母父タイキシャトルはヘイロー系で、得意コースに1200mが並ぶ、速さと粘りの血統。夏の小倉や秋の福島は稼ぎ場所で、夏の良績は2歳馬も含まれ仕上がりの早さを活かして新馬からスピード全開。内枠からポンと出て最短コースを抜ける器用さを持ち、1枠の成績も良い。また好調期に連続して好走して、使い詰めて勢いがなくなるとスランプになる。近走成績が重要で、不振な馬は間隔を開けるか、距離変更ショックを与えると変わり身を見せる。またフレッシュがキーワードで、休み明けも得意。この母父の特性により、休み明けでも好走可能と考え期待する。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックでの好走が多く、3歳春シーズンにはある程度完成することの多い成長力と仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期には成長能力で大きなアドバンテージがあると考える。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。洋芝の函館芝コースなら急坂もなく、時計のかかる馬場なので適性は合うはず。牝系の成長力からも、2歳~3歳戦の前半までは完成度は高く、好走可能と考えて期待する。

△アンチュラス・・・ディープインパクト×Wild Zone=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔9-e〕
 前走阪神JF5着(=阪神芝1600m:0.5秒差)。前々走ファンタジーS2着(=京都芝1400m:0.2秒差)。阪神芝コースは(1-0-1-1)、芝1400m戦は(1-1-1-0)。本馬も上がり重視のタイプというよりは、速い流れを前にて踏ん張りつつ末脚を使うタイプのようで、この流れと距離短縮は合うと考えて好走に期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父Wild Zoneはニアークティック系で、晩成のダート血統。ジワジワと成長し、ひとたび本格化すると高齢まで力の衰えが少ない。パワフルな先行力があり、差しに構えるといい脚を使う。本馬は母父の特性がやや前面に出ているようで、速い脚は使えないが先行してしぶとい。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分子記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。


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フィリーズレビュー2012回顧
フィリーズR 桜花賞に向けて②

軍神マルス
08期 予想歴14年

次走狙い:アイムユアーズ
次走狙い:ビウイッチアス


2012年 タイム 1’22”8 (良) 1FAve=11.83 3FAve=35.49

ラップ
①12.2-②10.7-③11.4-④11.8-⑤11.9-⑥11.9-⑦12.9
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-1.1 ③-0.4 ④±0 ⑤+0.1 ⑥+0.1 ⑦+1.1
テン34.3-11.8-上がり36.7 『前傾』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎

1着アイムユアーズ・・・ファルブラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔8-f〕 3-3
2着ビウイッチアス・・・ダイワメジャー×Gulch=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔3-d〕 8-8
3着プレノタート・・・ジャングルポケット×ダンスインザダーク=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔4-r〕 16-13

流れは、テン-上がりのラップ差と中盤の弛みの少なさから『前傾』の流れ。例年『前傾』の流れになりやすく、今年も例年の流れに沿った傾向通りの流れと考える。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考える。しかし展開的に有利な追込については、今年もプレノタートがなんとか3着といった感じで、やや届かずと例年通りの傾向。中心にすべきは先行・差しと反省する。

1着アイムユアーズは、前走阪神JF2着(=阪神芝1600m:0.4秒差)からの好走。前々走ファンタジーS1着(=京都芝1400m)。阪神芝コースは(0-1-0-0)、芝1400m戦は(1-0-0-0)と得意条件でした。今回は不利な流れの中、2着馬ビウイッチアスに0.2秒差をつける好走にて、好走を高く評価したいと思います。牝馬クラシックは桜花賞までは芝1600mを中心に2歳戦から短距離路線が組み込まれていて、本馬はこれまで(2-2-1-0)と大崩れがない馬で、今回の1着好走からも世代間では能力の高い馬と再確認。芝1600mまでなら能力発揮は可能で、次走桜花賞でも好走を期待し評価したいと思います。
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面叩いて一変が少ないタイプ。

2着ビウイッチアスは、前走クロッカスS5着(=東京芝1400m:0.3秒差)からの好走。阪神芝コースは初で、芝1400m戦は(1-0-0-2)でした。これまでもオープン戦で好走していた馬でもあり、今回はその実績に比べ人気が薄く、展開的にも嵌った感はあるが、好走した内容は評価したい。
 ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。母父Gulchはミスプロ系で、仕上がりの早いマイラー血統。芝は2歳~3歳春頃までなら重賞でも通用するが、クラシック王道路線に進むと苦戦を強いられ、その後相手が軽くなったオープン特別で復活するのが一つのパターン。ダートは信頼性が高く、人気でも逆らわない方が賢明。湿ったダートも鬼。
 No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。直線の長いコースでの末脚勝負にも強く、東京や京都芝コースでの好走も多い。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。

3着プレノタートは、前走クイーンC4着(=東京芝1600m:0.6秒差)からの好走。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1400m戦は(2-0-0-2)でした。今回は展開に恵まれ、最速上がり35秒5を繰り出したがえわずかに届かず3着の内容で、来年以降も追込脚質の馬は同じような結果があると考えたいと反省します。
 ジャングルポケット産駒はグレイソヴリン系で、小回りコースが得意なタイプと広いコースで末脚を繰り出すタイプとがいる。本馬は速い上がりも繰り出せるようなので広いコースで末脚を活かすことが可能なタイプと考える。緩い流れで瞬発力勝負より、持続した流れでスタミナを活かす方が強さを発揮しやすい。ジャングルポケット産駒は菊花賞でも好走しているし、スタミナの豊富な馬が多くステイヤータイプも輩出する。母父ダンスインザダークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞でまた好走することが多いのも特徴。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号rは、あらゆる条件を平均的にこなすタイプ。様々な経験が活きやすいタイプでもある。これからの時期に成長する牝系なので、今後の成長に期待したいと思います。

フィリーズRのポイントは、
①『前傾』が基本の流れ。馬場状態で差しが活きる馬場(=前日も良馬場)なら差し中心で考えること。追込はやや届かずが多いので、ヒモ扱いにすべし。
②ダート好走実績のある馬もよく好走する。
③前走エルフィンS組が好走しやすく、特にサンデーサイレンス系が好走しやすい。
④ミスプロ系を父か母父に持つ阪神JF好走馬は特注。先週のチューリップ賞で阪神JF好走馬が好走していれば、信頼性は高く軸にすべし。
⑤ファンタジーS好走馬も好走しやすく、オープン実績も評価すべし。


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