10期 予想歴15年
◎アスカトップレディ
5着/3人気
○スピリタス2着/5人
△アドマイヤコマンド6着/6人
【最終予想】
◎アスカトップレディはここ2走がやや恵まれなかった。福島牝馬Ｓではペース自体は早かったが12.4 - 12.3 - 11.5 - 11.7とラップ的に逃げ馬がばてた流れで実際は脚を余した形の内容。ＶＭは位置取りを下げ過ぎてどうしようもなくなった。ここ2走は展開面でかなり厳しかったので仕方ない。この馬は平均ペース向きの馬ではあり、極端なトップスピード勝負になると多少の不安はあるが、脚を出し切れるような展開になれば持続力が活きてくる。その点でも、下手にスローになると位置取りと動き出しだけの勝負になる東京よりは、確実にＬ１が落ちてくれる新潟の方が良さが出そう。新潟でも1800ｍの方がマイルよりはペースが上がりやすい。相手関係もオープン実績を考えれば1枚以上上。素直に信用したい。
〇スピリタスは超高速馬場なら重賞級なのでこちらも素直に。持ち味はトップスピードと極上の持続力。軽い馬場でのトップスピード持続力はロベルト系らしい特性で、最速地点でも詰めながらＬ１でぐんぐん伸びてくるのは1:31.7の時計を出した湘南Ｓからも見て取れる。また超高速馬場なら平均ペースになっても都大路Ｓのように追走して終いしっかり伸びてくる。ここに入っても全然見劣らないので、超高速馬場なら当然この位置。
△アドマイヤコマンドも米子Ｓで復調してきたが、トップスピードの持続力で良さが出てくるタイプ。それだけに脚を出し切れるかどうかが課題。それでもここ2走、特にメイＳでは動き出しが問われる瞬発力戦になっても対応できていたし、状態としてはかなり戻ってきている印象。
【展望】
新潟のＮＳＴ賞もダ1200ｍから芝外周りの1800ｍと条件がガラッと変わってしまったが、結構な豪華メンバーが揃ったと言える。重賞馬こそ出てこなかったが、重賞善戦級は多数登録。牝馬重賞戦線の善戦馬、上がり馬でここ２走安定してきた素質馬、高速馬場の鬼など、多彩なメンバー構成となっている。夏の高速新潟外回りでキレ味勝負となるか。
中心は牝馬重賞の善戦馬アスカトップレディ。ここ数走は平均ペースで結果を出してきているが強い勝ち方をしたユートピアＳでは11.9 - 11.2 - 11.2 - 11.8のラップで番手追走、直線最速地点で抜け出す完勝。本来しっかりと流れに乗れれば動き出しで見劣る馬ではない。多少緩んでも問題ないタイプのように映る。Ｖマイルは中途半端な位置、ペースも緩く伸びない外を終始回したし仕掛けも遅れた。枠も枠だったしあるてい程度度外視できる。今回はそれ以来の休み明けではあるのでその辺りがどうかだが、別に休み明けを苦にする馬ではない。前走が不完全燃焼ではあるので、実力的には最上位の一頭であることは確か。 特に展開を選ばない馬だし、高いレベルでスピード、持続力、トップスピード、動き出しの要素をまとめてきている馬なので、この条件なら一番信頼できそうな気はするが。
相手筆頭は高速馬場はお手の物、軽い馬場でトップスピードに乗れば切れる脚を使えるスピリタス。新潟外回りは待ってましたの条件。都大路Ｓでは超高速京都で平均ペース、脚を出し切る展開で鋭く外から伸びてきた。この馬は府中マイルで31秒の持ち時計があるように、超高速馬場の鬼。それだけに今の新潟外回りという条件は非常にマッチしていると言える。ただ、基本的には一貫ペース向きであり、スローペースになると位置取りの差で届かないということも多い。そのため、新潟だとスローになりやすい1600ｍよりは３角までの距離が長く比較的ペースが上がりやすいこの条件の方が安定してきそう。軽い馬場でのキレ味は一線級をも凌駕する馬だけに、条件が揃った場合は積極的に狙っていきたいところ。
３番手にはスピードと動き出しの良さが光る実力馬スマートシルエット。ハナ、或いは番手から余裕を持って競馬を運び、そこからの動き出しの速さで出し抜いて押し切る競馬がマッチしている馬。ストークＳ勝ちも11.8 - 11.3 - 10.6 - 11.5のラップでＬ２最速地点でしっかりと抜け出しているように、トップスピードまでの反応は魅力的。これは新潟外回りの先行馬にもある程度必要な要素でもあり、Ｌ２最速型なので新潟外も当然対応してくるはず。前走マーメイドＳではこの馬の良さである動き出しの良さがタフな馬場と平均的なペースで打ち消された形。大きく崩れたのは不安材料だが、今回がベストに近い条件であることを考えると狙いどころではあるはずで。
４番手には安定株のシルクアーネスト。新潟外と言えば、ロベルト、中でもグラスワンダーの仔が強い。この馬はトップスピードもそれなりにはあるが、脚を出し切って良さが出るタイプの馬で、その点でＬ１が落ち込みやすい新潟外回りなら力を発揮してくれそうという点でも狙いやすい。前走は12.1 - 11.4 - 10.4 - 11.8というかなりのトップスピードを要求される展開で、最速地点かなり窮屈な競馬を強いられた。Ｌ１でばてずにジリジリと伸びてきていて、最速地点での進路確保がスムーズだったらもう少しスピードに乗れたのかなという印象だった。それだけに新潟外回りでしっかりと流れに沿った競馬ができるようなら戦えるはず。湘南Ｓでは持久戦で結果を出しているし、本質的にタフな競馬向きだと思うので、ペースが少しでも上がりやすい新潟1800ｍに変わるのはプラスになるのではないか。あとは力関係次第だろう。
福島ＴＶＯＰで好走のドリームバスケットが新潟外でどうか。500万下から準OPまでとんとん拍子の３連勝、その勢いで挑んだマイラーズＣではハイペースで追走力不足を露呈した形。福島ＴＶＯＰでは11.6 - 11.8 - 11.7 - 12.2とＬ４からの持続戦を先行して粘る内容。この辺や勝ち上がってきたレースのパフォーマンスからもタフな馬場での持続戦向きという印象は否めない。実際新潟外回りでは下級条件での実績しかなく、圏外に終わっている。その点で、この骨っぽいメンツ相手では適性面での不安が大きいか。
穴どころからはエイシンサクセス。この馬は高速馬場でスローペース向きのオペラハウス産駒。特に２走前中山ＷＰで見せた豪脚は12.2 - 12.2 - 11.3 - 11.6のラップ、最速地点まで特に動くことなく外に持ち出してからすぐに脚色が違ったし、トップスピードと反応の良さが非常に目立つ競馬となった。前走休み明けの米子Ｓでは外から12.1 - 11.4 - 10.4 - 11.8のラップ、最速地点で外から押し上げていったが一瞬で止まってしまった。この辺りは休み明けの影響か、或いは坂か。やや窮屈で怯んだ可能性もある。個人的にはもう少し前で競馬すれば面白いと思っているが、不安定な馬だけに嵌ればという条件付きでヒモ穴候補にはなりそうだ。
善戦どまりのトップカミングが新潟でどうか。七夕賞も12.4 - 11.8 - 12.0 - 12.2 - 12.4とＬ４最速なだれ込み戦でピリッとした脚を使えずになだれ込み６着。重賞だったとはいえ、前走のレベルは決して高いとは言えなかっただけに、ハンデ54kgを考えると不満もある。今回は新潟外回り1800ｍと真逆の適性が求められるが、意外とトップスピード自体は足りる馬。メトロポリタンＳでも完敗ではあるが、12.0 - 11.1 - 11.0 - 11.6のラップでトップスピードで負けたというよりは12.0-11.1のところで全然反応できずに加速しきれなかった感じ。終いはジリジリと盛り返していたし、この辺りが課題。順々に流れに沿って競馬が出来れば長くいい脚を使えるタイプだと思うし、展開ひとつで何とかなってもとは思うが、今回は相手も適性面で強力な馬が多い。どこまでやれるか。
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