クイーンS2012予想
クイーンS 3歳重賞好走歴のある3歳馬は堅軸。

軍神マルス
08期 予想歴14年

◎アイムユアーズ
  1着/1人気

○コスモネモシン14着/6人
▲ラブフール2着/10人
△オールザットジャズ5着/2人


★傾向分析★
2007年 タイム 1'46"7 (良) 1FAve=11.86 3FAve=35.57
テン36.1-中盤35.9-上がり34.7 『加速』
1着アサヒライジング・・・ロイヤルタッチ×ミナガワマンナ=サンデーサイレンス×ヒンドスタン 〔1-p〕 1-1
2着イクスキューズ・・・ボストンハーバー×Majestic Light=ボールドルーラー×ネイティヴダンサー 〔3-L〕 3-2
3着ディアチャンス・・・タイキシャトル×マルゼンスキー=ヘイロー×ニジンスキー 〔14-a〕 12-11

2008年 タイム 1'48"1 (良) 1FAve=12.01 3FAve=36.03
テン36.2-中盤36.4-上がり35.5 『加速・一貫』
1着ヤマニンメルベイユ・・・メジロマックイーン×サンデーサイレンス=マイバブー×サンデーサイレンス 〔3〕 1-1
2着レジネッタ・・・フレンチデピュティ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔4-m〕 10-8
3着フミノサチヒメ・・・タイキシャトル×エブロス=ヘイロー×ミスプロ 〔7-c〕 8-5

2009年 タイム 1'48"2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.07
テン35.5-中盤36.8-上がり35.9 『一貫・中弛み』
1着ピエナビーナス・・・フジキセキ×Caerleon=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔19〕 8-8
2着ザレマ・・・ダンスインザダーク×Zafonic=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔4-m〕 3-2
3着アメジストシング・・・フジキセキ×General Assembly=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔9-f〕 8-8

2010年 タイム 1'47"6 (良) 1FAve=11.96 3FAve=35.87
テン36.2-中盤36.4-上がり35.0 『加速・中弛み』
1着アプリコットフィズ・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔16-c〕 2-1
2着プロヴィナージュ・・・フレンチデピュティ×サンデーサイレンス=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔22〕 3-2
3着カウアイレーン・・・キングカメハメハ×Silver Hawk=ミスプロ×ロベルト 〔5-g〕 8-7

2012年 タイム 1'46"6 (良) 1FAve=11.84 3FAve=35.53
テン35.1-中盤35.2-上がり36.3 『前傾・一貫』
1着アヴェンチュラ・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔1-p〕 6-5
2着コスモネモシン・・・ゼンノロブロイ×Singspiel=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔14-c〕 13-7
3着アニメイトバイオ・・・ゼンノロブロイ×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔19〕 8-7


 流れは『中弛み』『前傾』『加速』『一貫』と様々だが、共通して言えることは、「連対するには4コーナー5番手以内」で、「ローカルコースの鉄則」が活きると思われます。札幌芝コースのコース形態と開催前半の馬場ということが要因と思います。

 ラップは中盤から加速したり、又は一定のラップが持続するような流れが多く、芝2200mのようなスタミナがいる流れと思われる。ここで好走した馬はエリザベス女王杯でも好走することが多いから、芝2200mの適性=持続型スタミナのタイプ向きの流れが問われる適性と考えます。
 
 また着順の前後はあるが、リピーターの好走が多く、適性重視の重賞と考えます(=オースミハルカ、ヤマニンシュクル、レクレドールなどリピーターの好走が多い)。
エルノヴァとヘヴンリーロマンスは馬自体は別だが、サンデーサイレンス×サドラーズウェルズという配合は一緒。アプリコットフィズやアヴェンチュラなどもジャングルポケット×サンデーサイレンス配合で一緒。過去に好走した配合は要注意。

 血統の傾向としては、ニジンスキー系やサドラーズウェルズ系などの大系統ノーザンダンサー系の好走が多く、欧州スタミナ型血統向き。
またサンデーサイレンス系はスタミナ型サンデーサイレンス系に合う傾向。母父サンデーサイレンスなら、父系に欧州スタミナ型血統なら適性が合うと考えます。

 牝系の傾向は、No.〔1〕〔3〕〔4〕のクラシック好走の多い牝系がよく好走しています。
分枝記号cも好走が多く、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強いタイプから開幕週の馬場と力の要る洋芝に合うのだと考えます。

 近年3歳馬の好走も多いクイーンSだが、軽い斤量で3歳クラシック路線の重賞好走馬がその斤量を活かして実力を発揮して好走しやすい傾向にあるようです(=07年2着イクスキューズ:クイーンC1着、08年2着レジネッタ:桜花賞1着・オークス3着、10年1着アプリコットフィズ:クイーンC1着、11年1着アヴェンチュラ:札幌2歳S2着など)。
 古馬に関しても東京芝1600m重賞好走実績もあるとなお好走しやすい傾向にも思います(=06年1着デアリングハート:05年NHKマイルC2着、07年1着アサヒライジング:クイーンC2着・07年ヴィクトリアマイル2着など)。

★予想★
クイーンSのポイントは、
①「ローカルコースの鉄則」が活きやすく、4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。特に内枠の先行馬。
②過去に好走した血統は要注意。洋芝適性が試される。
③3歳重賞好走歴のある3歳馬は軽い斤量で有利。前に行く馬なら特注。
④東京芝1600m重賞実績があるとなお良い。
⑤リピーター重賞。ただしリピーターは近走内容の勢いが必須。

◎アイムユアーズ・・・ファルブラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔8-f〕
 前走オークス4着(=東京芝2400m:0.9秒差)。札幌芝コースは初だが、函館芝コースは(1-1-1-0)で洋芝適性は高く、芝1800m戦は初。前々走桜花賞3着(=阪神芝1600m:0.2秒差)までは、芝1200m戦(1-1-1-0)、1400m戦(2-0-0-0)、芝1600m戦(0-1-1-0)と短距離で重賞も好走していた馬だが、前走オークスで大幅な距離延長にも対応。そのオークスでは差し・追込馬が上位に好走した中で、より前にて展開して僅差の4着の内容は評価したい。今回距離短縮になる点はプラス要因と考え、また函館芝コースで好走している点から洋芝適性もあると考え、先行脚質、近年好走の多い3歳馬ということにも期待して評価する。 
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

○ コスモネモシン・・・ゼンノロブロイ×Singspiel=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔14-c〕
 前走福島牝馬S2着(=福島芝1800m:0.2秒差)。札幌芝コースは(0-1-0-1)で、芝1800m戦は(1-6-1-3)と好走も多い。11年クイーンS2着馬でもあり、小回り芝1800mコースのスペシャリストだが、2着になることも多く、また3か月半の休み明けの点を割り引いて考慮して対抗評価。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=稍重)などの結果からも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。母父Singspielはサドラーズウェルズ系で、距離に関係なくハイペースを先行して押し切るスタミナと底力がある。マイル~中距離ではスピードにも優れている。海外では中距離もこなすが、日本では特にマイル重賞を得意とし、淀みなく流れる流れや底力の問われる展開で本領を発揮する。
 No.〔14〕の牝系は、早い時期にも活躍する馬もいるが、総じて晩成型で古馬になって強さを発揮する。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

▲ラブフール・・・ゼンノロブロイ×エルコンドルパサー=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔9-e〕
 前走1600万条件戦五稜郭S8着(=函館芝2000m:0.5秒差)。札幌芝コースは(1-1-0-1)、芝1800m戦は(4-3-1-4)と好走も多い。間隔を詰めた方が好走の多い馬で、芝2000m→芝1800mへの距離短縮も向くと考えて、好走に期待して評価する。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=稍重)などの結果からも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなる。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

△オールザットジャズ・・・タニノギムレット×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔1-s〕
 前走ヴィクトリアM16着(=東京芝1600m:1.3秒差)。札幌芝コースは初だが、芝1800m戦は(4-3-0-0)と好走が多い。新潟芝コースや京都芝コースでの広いコースでの好走が多い馬だが、近走は中山牝馬S2着(=中山芝1800m)→福島牝馬S1着(=福島芝1800m)と牝馬重賞で好走していて、小回りコースを好走できる充実ぶりから本格化と考えて期待する。また前走は後方に位置したが先行しての好走も多い馬で、内枠・先行の利を活かせれば好走可能と考えて期待する。
 タニノギムレット産駒はロベルト系だが、父母父グレイソヴリン系の影響なのか直線の長いコースとの相性が良い。またロベルト系なので叩き良化型のタイプでもある。長い直線、急坂のないコースで、後方から33秒~34秒台のカミソリの切れ味で差してくる。自分から動くと末脚をなくしてしまうので、展開が向かなければ不発の危険はあるが、嵌った時の能力の高さには期待。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。前走は惨敗だったが、好走の多い芝1800m戦になることから、近走の勢いを活かせると考えて評価する。
 No.〔1〕の牝系で、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号sは、立ち回りが上手く、スローの上がり勝負で強い。上級クラスでは展開利が必要。


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クイーンS2012回顧
クイーンS 重賞好走歴の3歳馬と距離短縮ステップ。

軍神マルス
08期 予想歴14年

次走狙い:アイムユアーズ
次走狙い:ラブフール


2012年 タイム 1’47”2 (良) 1FAve=11.91 3FAve=35.73

ラップ
①12.3-②11.4-③12.1-④12.1-⑤12.3-⑥11.9-⑦11.6-⑧11.7-⑨11.8
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-0.5 ③+0.2 ④+0.2 ⑤+0.4 ⑥±0 ⑦-0.3 ⑧-0.2 ⑨-0.1
テン35.8-中盤36.3-上がり35.1 『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○

1着アイムユアーズ・・・ファルブラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ 〔8-f〕 5-4
2着ラブフール・・・ゼンノロブロイ×エルコンドルパサー=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔9-e〕 13-12
3着ミッドサマーフェア・・・タニノギムレット×Kingmambo=ロベルト×ミスプロ 〔1-o〕 7-9

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。

1着アイムユアーズは、前走オークス4着(=東京芝2400m:0.9秒差)からの好走。札幌芝コースは初だが、函館芝コースは(1-1-1-0)で洋芝適性は高く、芝1800m戦は初でした。前々走桜花賞3着(=阪神芝1600m:0.2秒差)までは、芝1200m戦(1-1-1-0)、1400m戦(2-0-0-0)、芝1600m戦(0-1-1-0)と短距離で重賞も好走していた馬だが、前走オークスで大幅な距離延長にも対応。そのオークスでは差し・追込馬が上位に好走した中で、より前にて展開して僅差の4着の内容は評価したいと考え、結果古馬相手に1着好走。本馬の能力は証明されたと考える。また今回は前走オークス(=東京芝2400m)から距離短縮になる点もプラス要因だったし、斤量も52kgと古馬に比べると大幅に恵まれていた点は忘れてはいけないと思うし、その斤量差と距離短縮が近年3歳馬がこのレースで強い理由になると考える。33秒台の速い上り勝負には向かない馬ではあるが、これまで9戦(4-2-2-1)と非常に堅実な馬で、ペースが締まるような厳しい流れの秋華賞(=ズブズブの上がりになると思うが、スタミナとスピードの持続性能が問われることでマイラーでもなんとか好走可能になる)なら面白い存在になる馬ではないか?と考える。 
 ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。夏のローカルコース向きの血統でもあり、侮ってはいけない血統だったと思います。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。牝系の叩き良化型の特性と成長力からも秋シーズンの活躍にも期待したいと思います。

2着ラブフールは、前走1600万条件戦五稜郭S8着(=函館芝2000m:0.5秒差)からの好走。札幌芝コースは(1-1-0-1)、芝1800m戦は(4-3-1-4)と好走も多い馬でした。間隔を詰めた方が好走の多い馬で、芝2000m→芝1800mへの距離短縮も向くと考えて、好走に期待して評価し、10番人気ながらも2着激走。展開的には不利な流れの中での好走なので、本格化と考えたい。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=稍重)などの結果からも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。11年クイーンSでは2着コスモネモシン・3着アニメイトバイオが好走し、今年も本馬が好走したことからも札幌芝コースの洋芝適性の高い種牡馬と考える。またゼンノロブロイ産駒は、トレイルブレイザーのように古馬になり身が入りスイッチが入ると一気に強くなるタイプが存在し、2・3着を繰り返しているような馬が、休み明けで一息入れてある程度の差をつけて好走や格上相手に好走出来るようになる。ステイヤータイプの潜在的な特性を有していると考える。今後の活躍には要注目かも。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなる。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

3着ミッドサマーフェアは、前走オークス13着(=東京芝2400m:2.0秒差)からの好走。札幌芝コースは初だが、芝1800m戦は(1-2-0-0)と好走の多い馬でした。前々走フローラS1着馬(=東京芝2000m)で、フローラS2着馬アイスフォーリスはオークス3着馬でもあり、本馬の能力は侮ってはいけなかったと反省する。斤量も51kgと軽く、重賞好走歴のある3歳馬ということでは、1着馬アイムユアーズ同様に考えるべき馬だったと反省する。東京芝コースでは33秒台の上がりも使える馬にて、直線の長いコースでの末脚勝負に向く馬と思われ、京都外回り芝コースのロングスパート勝負なら向く馬と思うが、内回りコースの秋華賞ではやや割引が必要かも。
 タニノギムレット産駒はロベルト系だが、父母父グレイソヴリン系の影響なのか直線の長いコースとの相性が良い。またロベルト系なので叩き良化型のタイプでもある。長い直線、急坂のないコースで、後方から33秒~34秒台のカミソリの切れ味で差してくる。自分から動くと末脚をなくしてしまうので、展開が向かなければ不発の危険はあるが、嵌った時の能力の高さには期待。母父Kingmamboはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。究極のスピード勝負に強く厳しい展開こそ持ち味が活きるタイプ。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンから4歳春までが成長のピークになることが多い牝系なので、勝負はこの秋と考える。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。


クイーンSのポイントは、
①「ローカルコースの鉄則」が活きやすく、4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。特に内枠の先行馬。
②過去に好走した血統は要注意。洋芝適性が試される。
③3歳重賞好走歴のある3歳馬は堅軸。軽い斤量で古馬に対して有利。前に行く馬なら特注。また前走オークスからの距離短縮はプラス要因になりやすい。
④東京芝重賞実績があるとなお良い。
⑤リピーター重賞。ただしリピーターは近走内容の勢いが必須。


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