ジャパンカップ2008予想
今年最難関のレースか?

カガミノセカイ
08期 予想歴4年

◎アサクサキングス
  8着/6人気

○メイショウサムソン6着/3人


今年のG1でもっとも難解なレースのような気がします。
1,2番人気が予想されるメイショウサムソンとウオッカが共に内枠に入ってしまいました。メイショウサムソンは石橋守に乗り替わったために4角先頭策を取りに来るはずですが、内に閉じ込められる展開になれば不発の可能性もあります。ウオッカはウオッカで折り合いに難があり、しかも馬群突破が下手な馬です。馬群が密集される形になれば、外のスペースに馬を出したころにはレースが終わっている可能性もあります。
かといって外から何が来るかと言われても、これという馬がいません。ディープスカイにしても激戦の疲労や距離延長で天皇賞以上の力を発揮できるとは思えませんし、マツリダゴッホにしても東京云々の前に調教代わりにレースを使う可能性も否定できません。
大穴を狙うこともためらわれます。縦長の馬群になってメイショウサムソンとウオッカが楽に仕掛けられる展開となって萎える配当にしかならない可能性も多々あります。東京2400向きの馬も見当たらないので、消去法的に実力のある人気馬が上位に来る可能性も高いでしょう。
また、ハイペースかスローペースか、ペースが緩むか緩まないかの判断も難しいです。ペリエとルメールがどういったレース運びをするのか、コスモバルクの暴走はありえるのか、といった不確定な要素が多すぎて展開も予想できません。

こういったレースでは、何も考えずに勝負になりそうな馬に乗ったペリエ、ルメール、デットーリ、デムーロあたりの外国人ジョッキーの馬を買うのですが、そんな予想ともいえないことは競馬ナンデの趣旨に反することになりますのでできません。なので、少しはまともな考え方も書くことにします。
まず外国馬は全部切っていいでしょう。昨年のペイパルブルにしても、外を通った馬が軒並み失速する馬場で内目を通ったための好走でした。どの馬も血統的に日本の馬場に適合しているとはいえない配合です。

◎アサクサキングス。この馬はスタミナは豊富だが、持続力がないという典型的なオセアニア型で、ペースが緩まなければ走れないという特徴があります。一貫したペースの秋天・宝塚記念で敗れ、前半ハイペースで中盤緩みラスト1Fの時計が掛かった春天・大阪杯・菊花賞で馬券に絡んでいます。距離延長もプラスで、中盤緩みやすい東京2400は適性が高いです。ルメールが大逃げを打つようならチャンスは十分にあります。マツリダゴッホが大まくりをしてこないことを祈るばかりです。

○メイショウサムソン。昨年のスローでも3着に来れた以上、少々包まれて仕掛けが遅れても大丈夫でしょう。海外遠征帰りが心配ですが、残り少ないレースで余力を残す仕上げにはしないと信じます。

×とは言えないものの、かなり危険をはらんでいるのがウオッカ。岩田が安田記念のような騎乗をするなら相当危ないと思います。ダービーや安田記念のように内が開けばいいのですが、メイショウサムソンと枠が近いために他馬が内へ寄ってくる可能性は高いです。岩田も内でロスのない競馬をしたがる騎手なので、馬群を突破できずに終わる危険があります。


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ジャパンカップ2008回顧

カガミノセカイ
08期 予想歴4年

次走狙い:ウオッカ
次走狙い:ネヴァブション


アサクサキングスが逃げない代わりにネヴァプションが行きましたが、確固たる逃げ馬不在と押して押してハナは譲らない姿勢を見せた横山典のために超スローになりました。
ラップだけ見ればスローで上がりだけの競馬だったのですが、実際は外伸び馬場への移行が明暗を分けました。

まずウオッカの敗因ですが、距離ではなく直線でスムーズに外へ出せなかったことと、スクリーンヒーローやディープスカイの通った伸びる馬場ではなく、伸びない内を通らされたことです。
再三述べているように、ウオッカは馬群突破のできない馬なので、直線でスムーズに外へ出せるかどうかが問題でした。昨年のダービーのように各馬が外へ持ち出して勝手に内が開きました、というような状況にならずに、まずコスモバルクが内へ寄ってきてウオッカをブロックします。その時に前を割れずに加速が遅れてしまい、コスモバルクが失速した直後に続いてマツリダゴッホに被されました。マツリダゴッホが馬場の良い外に出したためにようやく前が開いたのですが、そこは伸びない内です。スローをうまく先行して外に出したスクリーンヒーローと後方から行ったにもかかわらず各馬が内へ寄ったおかげで馬場の良い所をロスなく回れたディープスカイに差されてしまいました。同様に終始最内を通ったメイショウサムソンも伸びることなく終わります。

超スローのためにある程度前にいなければ話にならず、なおかつ伸びる外を回さなければならないレースでした。両方を完璧にこなしたデムーロの好騎乗が勝利をもたらしたものです。
ただ、これはメイショウサムソンとウオッカが内枠に入ったために各馬が内志向を強めたもので、どちらかが外枠に入っていれば結果は間違いなく変わっていたでしょう。次走スクリーンヒーローが有馬記念に出てきたら人気になるでしょうし、血統を考えても中山はプラスと思えるのですが、今回はあまりのも嵌まった感が強いので全幅の信頼は置くべきではないかと。

また、有馬記念ということで考えるとネヴァプションが一番不気味な負け方です。
横山典の典型的なパターンである、「スタミナ豊富な馬でスタミナ節約の騎乗をして結果的に脚を余す」をやってくれました。有馬の舞台なら、枠と馬場と騎手次第でマツリダゴッホやダイワスカーレットを逆転することも可能だと思っているので楽しみにします。

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おぐりばんとさんへの回答(筋違いのことも入っているかもしれませんが、ご容赦ください)

横山典の典型的なパターンで一番分かりやすいのは、菊花賞5年連続2着です。この中で血統・実績を考えて長距離適性があったのはリンカーンだけでした。
2006年の例を取ってみると、賛否はあるでしょうが私はドリームパスポートはどう考えても3000m走れないと判断しました。2400までならペースが緩みさえすれば何とかなるのですが、菊花賞の欄に書いたように淀3000はスタミナが確実に問われます。フジキセキとトニービンに共通するスタミナが少ないという特徴からも無理ですし、ハイペースなら尚更です。
ところが横山典は先行して完璧に折り合いをつけ、なおかつ4コーナーで全馬が仕掛けてもまだ動きません。こうしてスタミナを温存して、結局は直線だけの競馬にしてしまいましたが、スタミナが豊富でトップスピードも高かったソングオブウインドには惜しくも敗れ2着です。
少し昔になりますが、セイウンスカイの京都大章典も前半暴走気味に行ったにも関わらず34.8という速い上がりを使いました。道中のスタミナを節約させられる横山典ならではの技です。アドマイヤジャパンも戦績と血統を見る限りマイルから中距離適性の濃い馬でした。そういった馬でも横山典が乗れば長距離でも走れてしまいます。
このように、スタミナの足りない馬をうまくやりくりしてその馬が持っている限界の距離を引き伸ばすことができるのが横山典です。1ℓ20kmの車でも25km走らせることのできる技を持っている、といえば分かりやすいでしょうか。

ですが、逆に言えばこの横山典の技はスタミナの足りない馬に乗らなければプラスにはならず、むしろマイナスになってしまうのです。エリザベス女王杯のカワカミプリンセスは、誰が乗っても2200mを走りきるスタミナを持ち合わせています。それなのに上で述べたようなスタミナ節約、つまり道中の折り合いをつけ決して動くことなく直線まで待っていました。スタミナで押し切る競馬を得意とするカワカミプリンセスでやってはいけない騎乗です。結果的に脚を余すことになりました。
春天のホクトスルタンも、3200を走るスタミナがあったので横山典が乗ってプラスになることはありません。ハナに行ってスタミナを温存したのですが、トップスピードがないのでスタミナ勝負に持ち込んでこその馬なので、横山典がマイナスにでた印象を受けました。ラップやレースを見る限りバテたのではなく、アドマイヤジュピタやメイショウサムソンのトップスピードに屈したレースです。

ネヴァプションと昨年のチョウサンに関しても同じことが言えます。それぞれスタミナタイプと持続力タイプで、脚を溜めても切れる脚がないのにペースをスローに落としました。直線の短い小回りなら残ることも可能でしょうが、東京ではまず切れる脚を持つ馬に負けます。今年と昨年のJCは共に上がりのトップスピードと通る馬場だけが重要だったレースなので、ネヴァプションとチョウサンの来れるレースではありませんでした。
逃げるという選択を否定するのではなくペースを緩めたことが駄目だっただけで、大逃げや3コーナーから後続を引き離すことをすれば通用したかは分かりませんが能力は発揮できていたと思います。
おそらく横山典も正攻法では勝てないと判断しての一か八かだったのでしょう。

さて有馬記念のネヴァプションですが、ダイワスカーレットが出て来る以上逃げることはできないと考えています。また、逃げると絶対に駄目なタイプだと考えているので好都合だとも考えています。この馬は切れる脚がないのでロングスパートのスタミナ勝負の競馬が一番あっています。そしてもう一つ、この馬の戦績を見れば分かるように中山内回りの成績が抜群に良く、外回りの成績が悪くなっています。詳しいことは省きますが、これは加速力がないからです。
JCで逃げたということを有馬記念でも前に付けるという風に解釈する(私はそう信じています)と、前を行く人気のダイワスカーレットを早めに捕らえに行きやすくなります。無駄に後方に位置取ると外を回るロスがあるので何もせずに終わってしまう可能性が高くなります。3コーナーからの仕掛けが出来る枠と馬場と騎手の条件が揃った場合は、ウィークポイントの加速力のなさをカバーできると思っています。そしてスタミナが問われる展開になったときの強さはマツリダゴッホやダイワスカーレットを凌駕すると考えているので、大舞台で逃げたというより前に行ったという経験は有馬記念だけを考えると必ずプラスになると考えています。
(横山典は他の馬に乗って、ネヴァブションには違う騎手が乗るという前提で話を進めました。横山典がナヴァブションに乗れば自信を持って切ります)


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