菊花賞2012予想
菊花賞 神戸新聞杯好走組とスタミナ血統重視。

軍神マルス
08期 予想歴14年

◎ゴールドシップ
  1着/1人気

○ロードアクレイム6着/3人
▲ユウキソルジャー3着/7人
△スカイディグニティ2着/5人


★傾向分析★
2007年 タイム 3'05"1 (良) 1FAve=12.34 5FAve=61.70
テン5F60.7-中盤5F63.6-上がり5F60.8 『中弛み』
1着アサクサキングス・・・ホワイトマズル×サンデーサイレンス=リファール×サンデーサイレンス 〔4-g〕 5-2
2着アルナスライン・・・アドマイヤベガ×El Gran Senor=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔9-c〕 6-5
3着ロックドゥカンブ・・・Red Ransom×Fairy King=ロベルト×ノーザンダンサー 〔11〕 13-14

2008年 タイム 3'05"7 (良) 1FAve=12.38 5FAve=61.90
テン5F58.8-中盤5F66.7-上がり5F60.2 『前傾・中弛み』
1着オウケンブルースリ・・・ジャングルポケット×Silver Deputy=グレイソヴリン×ヴァイスリージェント 〔13-c〕 10-2
2着フローテーション・・・スペシャルウィーク×リアルシャダイ=サンデーサイレンス×ロベルト 〔9-c〕 13-18
3着ナムラクレセント・・・ヤマニンセラフィム×サクラショウリ=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-a〕 3-2

2009年 タイム 3’03”5 (良) 1FAve=12.23 5FAve=61.17
テン5F59.9-中盤5F63.2-上がり5F60.4 『前傾・中弛み』
1着スリーロールス・・・ダンスインザダーク×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔7-d〕 5-4
2着フォゲッタブル・・・ダンスインザダーク×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔8-f〕 9-7
3着セイウンワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔3-l〕 9-7

2010年 タイム 3'06"1 (良) 1FAve=12.41 5FAve=62.03
テン5F61.0-中盤5F64.5-上がり5F60.6 『中弛み』
1着ビッグウィーク・・・バゴ×サンデーサイレンス=レッドゴッド×サンデーサイレンス 〔2-u〕 2-2
2着ローズキングダム・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=ミスプロ×サンデーサイレンス 〔1-w〕 10-10
3着ビートブラック・・・ミスキャスト×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔22-a〕 3-3

2011年 タイム 3’02”8 (良) 1FAve=12.19 5FAve=60.93
テン5F60.6-中盤5F62.1-上がり60.1 『加速・中弛み』
1着オルフェーヴル・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔8-c〕 6-3
2着ウインバリアシオン・・・ハーツクライ×Storm Bird=サンデーサイレンス×ストームバード 〔19-c〕 16-14
3着トーセンラー・・・ディープインパクト×Lycius=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔17-b〕 8-6

 5F分割で考えると、『前傾』『加速』と年によって違いはあるが、必ず中盤が弛む『中弛み』であること。3000mへの距離に全馬が距離適性で不安があるからなのであろう。
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
 展開上では有利なはずの追込は難しく、長距離戦ということもあり比較的前に位置して展開しないとダメな傾向。

 『前傾』(=02年、04年、06年、08年、09年)は、追込→差しに捲った馬が連対。追込は届かないが早めに捲って動けるスタミナがあれば好走可能。展開上(『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎)、差しも有利ですが捲れる脚は必要。

 『加速』(=00年、01年、05年、11年)は、差し・追込は展開上不利な位置取り(『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×)で、逃げ・先行が好走。ここでも差し→先行と捲り気味に動いたタイプは好走。

 血統の傾向は、サンデーサイレンス系の好走が多いですが、母系がポイント。母系にニジンスキー系、サドラーズウェルズ系など欧州スタミナ型血統が入っている馬が好走多し。またサッカーボーイ系(=ファイントップ系)も菊花賞馬2頭輩出で注目の血統です。
ダンスインザダークは母父マルゼンスキー(=ニジンスキー系)、エルコンドルパサーは母父サドラーズウェルズ。リンカーンの母系はトニービン×サドラーズウェルズだし、ドリームパスポートの母系は、トニービン×ディクタス(=ファイントップ系)。
 他に目立つ血統は、ロベルト系。ブライアンズタイムも菊花賞連対馬を多く排出しています。
とにかく過去に好走馬を出している血統には、要注意。また近年は母父サンデーサイレンスが好走中(=06年1着ソングオブウインド、07年1着アサクサキングス、09年3着セイウンワンダー、10年1着ビッグウィークなど)で、これも要注意。

 牝系の傾向は、No.〔1〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系が好走が多い。
No.〔1〕の牝系は、上がり馬よりも春のクラシック路線ですでにオープン戦や重賞で好走していた馬(=00年3着エリモブライアン、03年1着ザッツザプレンティ・2着リンカーン・3着ネオユニヴァース、05年3着ローゼンクロイツ、06年2着ドリームパスポート、10年2着ローズキングダムなど)が好走しやすい。
No.〔4〕の牝系は、№.〔1〕と同じく上がり馬よりも春のクラシック路線ですでにオープン戦や重賞で好走していた馬(=00年1着エアシャカール、02年2着ファストタテヤマ・3着メガスターダム、07年1着アサクサキングスなど)が好走しやすい。
No.〔9〕の牝系は、クラシックでの好走もあるが本格化してセカンドステージに入ると好走しやすい傾向(=06年1着ソングオブウインド、07年2着アルナスライン、08年2着フローテーションなど)。
No.〔16〕の牝系は、距離が延びて本領発揮型のステイヤータイプ(=01年1着マンハッタンカフェ、02年1着ヒシミラクル、05年2着アドマイヤジャパン、08年3着ナムラクレセントなど)。
分枝記号は、c記号が良く好走していて、高い心肺能力を持ち開幕週や最終週での持久力勝負に強い特性が活きているものと思われます。

 ステップの傾向は、前走神戸新聞杯組が好走馬が多く、近年は好走馬を素直に評価するのがポイント。
セントライト記念好走馬は菊花賞適性と違うので過信は禁物。内容を考えて取り捨てを考えることが必要。
また裏路線からの鮮度の高い上がり馬には注意。

 また菊花賞でとても大切なことは、内枠有利ということ。距離が3000mなので外を回ることでさらに距離を多く走ることは不利。先行するならまだ好走可能ですが、テンでダッシュしなければならない点は不利。外枠の差し馬は不利が多いと考えて良いかと思います。内枠の差し馬なら、直線で前が開けば好走可能。

★予想★
菊花賞のポイントは、
①『中弛み』が基本。前につけられる経済コースを通れる馬が好走しやすく、4コーナー5番手以内が好走しやすい。
②サンデーサイレンス系重賞。ロベルト系も好相性。非サンデーサイレンス系配合馬は割引。サンデーサイレンス系×ロベルト系配合馬が近年好走馬多い。
③No.〔1〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系は好走しやすい。
④神戸新聞杯組の好走は多い。内容を良く再考すべし。
⑤セントライト記念組は、時計の速いレースでの好走馬は中距離のスペシャリストなので軽視すべき。
⑥裏路線の鮮度の高い馬は要注意。

◎ゴールドシップ・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-h〕
 前走神戸新聞杯1着(=阪神芝2400m)。京都芝コースは初で、芝3000m戦も初。神戸新聞杯好走馬は近年菊花賞での好走が多く、本馬は12年皐月賞馬で、ダービー5着馬。ダービー1~4着馬が菊花賞を回避し、前走神戸新聞杯1着好走からも、本馬の芝2400m戦(1-0-0-1)という成績からスタミナの裏付けも信用できると考えて、好走に期待する。最内枠を引き当て距離ロスを軽減できる点もプラス要因と考えられるし、捲って好走できる脚質からも内で包まれて動けないということはないと考えて、堅軸と考えて評価する。
 ステイゴールド産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。ステイゴールド×メジロマックイーン配合は、ドリームジャーニー、オルフェーヴルを輩出していて、芝2500m以上のGⅠ好走の多いスタミナの裏付けもある配合でもあり、菊花賞に向けて視界良好と考える。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには駆けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。ステイヤー特性のある牝系でもあり、叩いた効果も上積みとして期待できるし、なおかつ距離延長もプラス要因になる牝系なので、菊花賞では牝系としては信頼性が高いと考える。

○ロードアクレイム・・・ディープインパクト×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔1-l〕
 前走神戸新聞杯2着(=阪神芝2400m:0.4秒差)。京都芝コースは(1-0-0-0)、芝3000m戦は初。芝2400m戦(0-1-0-0)で、前走神戸新聞杯を不利な流れで好走し、自己最速上がりも繰り出していることから本格化と考えて好走に期待する。母レディパステルは01年オークス馬でもあり、距離が延びてスタミナが活かせる条件はプラス要因で、また相手強化もプラスに働くと考えて期待する。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父トニービンはグレイソヴリン系で、スタミナもあり、強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性を持っている。前走好走したことでこの特性に期待できる点と、菊花賞や天皇賞春など長距離GⅠでは、トニービン系の血はポイントとなるので、好走に期待する。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンは成長のピークになりやすい。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。分枝記号特性からもクラシック好走しても不思議ないと考えて、菊花賞の好走に期待します。

▲ユウキソルジャー・・・トーセンダンス×オースミタイクーン=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔16-b〕
前走神戸新聞杯4着(=阪神芝2400m:1.1秒差)。京都芝コースは(2-0-0-0)、芝3000m戦は初。芝2400m戦(1-0-0-1)、芝2600m戦(1-0-0-0)と距離が延びて好走が多い馬でもあり、スタミナ的には不安は少ない馬と考える。やや外枠だが先行脚質でもあり、内に潜り込めるチャンスはあると考え、距離ロスは少なくできると考えて好走に期待する。
 トーセンダンス産駒はサンデーサイレンス系で、ダンスインザダークの全弟。兄ダンスインザダークの産駒は菊花賞でも好走が多く、春シーズンは成長がまだ追いつかず能力だけで走るがこの時期になると成長も追いつき真価を発揮する。なので同配合のトーセンダンスも適性や成長力は似るはず。ダンスインザダーク産駒はスタミナ系サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。トーセンダンス産駒はダンスインザダーク産駒ほどステイヤーの感じはなく、中距離タイプが多いが不器用さは似ているので本領発揮は厳しい流れや相手強化はプラス要因と考える。母父オースミタイクーンはノーザンダンサー系で、時計の速い芝向きの軽いマイラー血統で、平坦コースがベター短距離のスピード比べにも向く。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号bは、基本的に晩成傾向で使い減りしないタイプが多く、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。

△スカイディグニティ・・・ブライアンズタイム×ノーザンテースト=ロベルト×ノーザンテースト 〔2-c〕
 前走セントライト記念2着(=中山芝2200m:0.2秒差)。京都芝コースは(0-0-1-2)で、芝3000m戦は初。芝2400m戦(1-0-0-0)、芝2600m戦(1-0-0-0)とスタミナは豊富で、距離が延びてから好走が多くなったステイヤータイプの馬と考える。相手強化もステイヤータイプの馬にとっては能力を引き出すためにプラス要因になること、前走で自己最速上がりで好走していることから成長もみられる点に期待して、評価する。外枠だが、本馬も先行できる脚質でもあり、ユウキソルジャー同様に内に潜り込めるチャンスはあると考える。
 ブライアンズタイム産駒はロベルト系で、スタミナ豊富な持久力血統で、タフな展開に強く、ペースの緩まない流れで本領を発揮する。強い相手や厳しい展開こそ秘めた能力が発揮され、間隔を詰めたローテーションやマイルの忙しい競馬をはさむなど、スパルタ的な刺激で調子を上げる。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。距離の融通性もある。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。


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菊花賞2012回顧
菊花賞 JC&有馬記念に向けて①。

軍神マルス
08期 予想歴14年

次走狙い:ゴールドシップ
次走狙い:スカイディグニティ


2012年 タイム 3’02”9 (良) 1FAve=12.19 3FAve=60.97

ラップ
①13.0-②11.9-③12.2-④12.2-⑤11.6-⑥11.6-⑦12.6-⑧12.5-⑨12.3-⑩12.2-⑪12.5-⑫12.2-⑬11.9-⑭11.8-⑮12.4
1FAveとの誤差
①+0.8 ②-0.3 ③±0 ④±0 ⑤-0.6 ⑥-0.6 ⑦+0.4 ⑧+0.3 ⑨+0.1 ⑩±0 ⑪+0.3 ⑫±0 ⑬-0.3 ⑭-0.4 ⑮+0.2
テン5F60.9-中盤5F61.2-上がり5F60.8 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着ゴールドシップ・・・ステイゴールド×メジロマックイーン=サンデーサイレンス×マイバブー 〔16-h〕 4-2
2着スカイディグニティ・・・ブライアンズタイム×ノーザンテースト=ロベルト×ノーザンテースト 〔2-c〕 7-4
3着ユウキソルジャー・・・トーセンダンス×オースミタイクーン=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔16-b〕 12-10
4着ベールドインパクト・・・ディープインパクト×ドクターデヴィアス=サンデーサイレンス×ヘロド 〔4-r〕 12-6
5着ラニカイツヨシ・・・タヤスツヨシ×ヘクタープロテクター=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-o〕 9-4

流れは、テン-中盤-上がりのラップ差がほとんどなく『一貫』の流れ。近年の菊花賞では珍しく、過去5年の流れと比較しても中盤が弛まなかったのは今年のみ。またタイムも近5年では速く、昨年オルフェーヴルが3冠達成したタイムとほぼ同じタイムであることからも、好走した1着馬ゴールドシップの強さは素直に評価べきと考える。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着ゴールドシップは、前走神戸新聞杯1着(=阪神芝2400m)からの好走。京都芝コースは初で、芝3000m戦も初でした。神戸新聞杯好走馬は近年菊花賞での好走が多く、本馬は12年皐月賞馬で、ダービー5着馬。ダービー1~4着馬が菊花賞を回避し、前走神戸新聞杯1着好走からも、本馬の芝2400m戦(1-0-0-1)という成績からスタミナの裏付けも信用できると考えて好走に期待し、結果1着好走。最内枠を引き当て距離ロスを軽減できる点もプラス要因と考えましたが、まさかの位置取りで17-17-4-2と捲って好走。捲って好走できる脚質であると考えはしましたが、菊花賞のセオリーから考えるなら、今年が『一貫』の流れであったために好走できたと考える。中盤が弛む流れだったなら差し届かずの可能性のあったレースと考えます。それでもやはり今回の好走については能力を素直に評価して、今後の活躍にも期待したいと思います。どちらかというと東京芝コースよりも中山芝コース向きのタイプと思うため、JCよりも有馬記念でより狙いたい馬と思います。
 ステイゴールド産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系。ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。母父メジロマックイーンは晩成型の成長力があり、古馬で本格化するステイヤー血統だが、2歳~3歳時にも第1次の成長段階がある。叩き良化型で、中長距離での好走が多い。ステイゴールド×メジロマックイーン配合は、ドリームジャーニー、オルフェーヴルを輩出していて、芝2500m以上のGⅠ好走の多いスタミナの裏付けもある配合でもあり、やはり有馬記念向きの血統配合と考える。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳秋以降に本格化する成長力があり、また叩き良化型のステイヤー特性がある。そのため距離延長で本領発揮のタイプが多い牝系。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベストで、器用さには駆けるが、広いコースでの持久戦は得意。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。ステイヤー特性のある牝系でもあり、叩いた効果も上積みとして期待できるし、なおかつ距離延長もプラス要因になる牝系なので、菊花賞では牝系としては、前走トライアル好走ならば信頼性が高い牝系と考え、来年以降も狙いたい牝系と考える。

2着スカイディグニティは、前走セントライト記念2着(=中山芝2200m:0.2秒差)からの好走。京都芝コースは(0-0-1-2)で、芝3000m戦は初でした。芝2400m戦(1-0-0-0)、芝2600m戦(1-0-0-0)とスタミナは豊富で、距離が延びてから好走が多くなったステイヤータイプの馬にて、相手強化もステイヤータイプの馬にとっては能力を引き出すためにプラス要因になること、前走で自己最速上がりで好走していることから成長もみられる点に期待して評価し、結果2着好走。外枠だが、本馬も先行できる脚質でもあり、今回『一貫』の流れでそのスタミナ適性が素直に問われたことで、好走したと考える。次走有馬記念挑戦ならば、好走の多いロベルト系でもあるし、先行できる脚質という点では好走が期待できる馬ではないか?と思うので、ぜひ積極的に挑戦してほしい。今後の活躍に期待したいと思います。
 ブライアンズタイム産駒はロベルト系で、スタミナ豊富な持久力血統で、タフな展開に強く、ペースの緩まない流れで本領を発揮する。強い相手や厳しい展開こそ秘めた能力が発揮され、間隔を詰めたローテーションやマイルの忙しい競馬をはさむなど、スパルタ的な刺激で調子を上げる。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。距離の融通性もある。ブライアンズタイム産駒は有馬記念では好走が多いロベルト系だし、母父ノーザンテーストも有馬記念で好走の多い血統でもあり、父×母父からはぜひ有馬記念に挑戦してほしい血統配合。菊花賞好走の3歳馬は、有馬記念直行のステップなら好走も多い点にも期待できると思うので、出走するようなら狙ってみたい馬と考える。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。今後の成長力にも期待できる牝系でもあり、これからの活躍にも期待します。

3着ユウキソルジャーは、前走神戸新聞杯4着(=阪神芝2400m:1.1秒差)からの好走。京都芝コースは(2-0-0-0)、芝3000m戦は初でした。芝2400m戦(1-0-0-1)、芝2600m戦(1-0-0-0)と距離が延びて好走が多い馬でもあり、スタミナ的には不安は少ない馬と考え、結果3着好走。やや外枠だが先行脚質でもあり、内に潜り込めるチャンスはあると考えましたが、位置取り的には差しとなり、今回は展開で最も恵まれた馬と考える。その上でスタミナが問われた流れでもあり、好走条件が揃っての内容のため、より上位の1・2着馬を今回は素直に認めたい。
 トーセンダンス産駒はサンデーサイレンス系で、ダンスインザダークの全弟。兄ダンスインザダークの産駒は菊花賞でも好走が多く、春シーズンは成長がまだ追いつかず能力だけで走るがこの時期になると成長も追いつき真価を発揮する。なので同配合のトーセンダンスも適性や成長力は似るはず。ダンスインザダーク産駒はスタミナ系サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。トーセンダンス産駒はダンスインザダーク産駒ほどステイヤーの感じはなく、中距離タイプが多いが不器用さは似ているので本領発揮は厳しい流れや相手強化はプラス要因と考える。母父オースミタイクーンはノーザンダンサー系で、時計の速い芝向きの軽いマイラー血統で、平坦コースがベター短距離のスピード比べにも向く。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号bは、基本的に晩成傾向で使い減りしないタイプが多く、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。No.〔16〕の牝系は、1着馬ゴールドシップと同じ牝系でもあり、やはりステイヤー特性の強い牝系であると再確認しました。

4着ベールドインパクトは、前走神戸新聞杯10着(=阪神芝2400m:1.9秒差)からの好走。京都芝コースは(0-1-1-1)、芝3000m戦は初でした。京都芝コースの重賞では、12年きさらぎ賞3着(=京都芝1800m:0.7秒差)、12年京都新聞杯2着(=京都芝2200m:0.4秒差)と好走歴があったことが、好走要因の一つと思われる。ロングスパート傾向が強いレースに適性が高く、今後も京都芝コースでは警戒が必要な馬と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父ドクターデヴィアスはヘロド系で、スプリンターやマイラーの活躍馬が多いが、距離馬も輩出し距離適性に幅はある。芝向きのスピードを有しているが、母父としては内蔵されているリボー系の影響なのか、スタミナを活かしての単騎逃げなどで、穴になることが多い。
 No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳時はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始め、3歳秋以降の成長力は豊富。分枝記号rは、あらゆる条件を平均的にこなすタイプ。様々な経験が活きやすいタイプでもある。

5着ラニカイツヨシは、前走セントライト記念5着(=中山芝2200m:0.6秒差)からの好走。京都芝コースは(0-0-0-1)、芝3000m戦は初でした。芝2000m以上の距離では掲示板外はなかった馬で、内枠での好走も多かった馬でした。菊花賞は長距離を走るという点で、より距離ロスの少ないコースを通れるというのは強みになり、そのため内枠の馬か外枠でも先行して内に位置取れる馬が好走が多い。今年の場合、1着馬ゴールドシップは1番枠、4着馬ベールドインパクトが3番枠、5着の本馬が4番枠とやはり内枠が多いというのはポイントと考える。
 タヤスツヨシ産駒は地味目のサンデーサイレンス系で、力強いフットワークとスタミナを武器にダートの中距離で安定感を示す。芝ではジリっぽさがつきまとい、時計のかかる馬場や消耗戦が予想される展開での穴狙いが賢明。母父ヘクタープロテクターはミスプロ系で、素軽い先行力と立ち回りの巧さがあり、直線平坦コースが得意。急坂コースで泣いていた馬がローカルコースで好走するパターンが多い。淡泊でごちゃつく展開が苦手なので、揉まれない先行策はプラス要因。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンは成長のピークになりやすい。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。

菊花賞のポイントは、
①『中弛み』が基本。前につけられる経済コースを通れる馬が好走しやすく、4コーナー5番手以内が好走しやすい。
②スタミナ型サンデーサイレンス系重賞。ロベルト系も好相性。非サンデーサイレンス系配合馬は割引。
③No.〔1〕〔2〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系は好走しやすい。前走トライアル好走のNo.〔16〕の牝系は特注。
④神戸新聞杯好走馬で、ダービー上位好走馬なら堅軸となる。神戸新聞杯で4着前後でキレ負けした馬なら、反撃可能。
⑤セントライト記念組は、時計の速いレースでの好走馬は中距離のスペシャリストなので軽視すべき。
⑥裏路線の鮮度の高い馬は要注意。
⑦内枠有利。最内枠の馬は特注。


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