フェブラリーS2013予想
フェブラリーS JCD好走馬と近走好調な馬を上位に。

軍神マルス
08期 予想歴15年

◎ワンダーアキュート
  3着/7人気

○ガンジス10着/6人
▲イジゲン12着/2人
△テスタマッタ7着/4人
×カレンブラックヒル


★傾向分析★
2008年 タイム 1'35"3 (良) 1FAve=11.91 3FAve=35.74
テン34.8-中盤24.3(3F換算36.45)-上がり36.2 『前傾・中弛み』
1着ヴァーミリアン・・・エルコンドルパサー×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔4-d〕 5-3
2着ブルーコンコルド・・・フサイチコンコルド×ブライアンズタイム=ニジンスキー×ロベルト 〔7-c〕 4-3
3着ワイルドワンダー・・・ブライアンズタイム×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔12-b〕 8-7

2009年 タイム 1'34"6 (稍重) 1FAve=11.83 3FAve=35.48
テン35.1-中盤23.7(3F換算35.55)-上がり35.8 『前傾・一貫』
1着サクセスブロッケン・・・シンボリクリスエス×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔4-r〕 2-3
2着カジノドライブ・・・Mineshaft×Deputy Minister=エーピーインディ×ヴァイスリージェント 〔8-f〕 2-2
3着カネヒキリ・・・フジキセキ×Deputy Minister=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔2-s〕 4-4

2010年 タイム 1'34"9 (良) 1FAve=11.86 3FAve=35.59
テン34.8-中盤36.60(3F換算36.60)-上がり35.7 『前傾・中弛み』
1着エスポワールシチー・・・ゴールドアリュール×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔4-m〕 2-2
2着テスタマッタ・・・Tapit×Concern=エーピーインディ×マイナー 〔6-a〕 7-7
3着サクセスブロッケン・・・・シンボリクリスエス×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔4-r〕 5-3

2011年 タイム 1'36"4 (良) 1FAve=12.05 3FAve=36.15
テン35.7-中盤24.4(3F換算36.60)-上がり36.3 『前傾・一貫』
1着トランセンド・・・ワイルドラッシュ×トニービン=ニアークティック×グレイソヴリン 〔A4〕 1-1
2着フリオーソ・・・ブライアンズタイム×Mr. Prospector=ロベルト×ミスプロ 〔4-n〕 12-11
3着バーディバーディ・・・ブライアンズタイム×Seeking the Gold=ロベルト×ミスプロ 〔1-g〕 6-5

2012年 タイム 1’35”4 (良) 1FAve=11.93 3FAve=35.78
テン34.7-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり36.7 『前傾』
1着テスタマッタ・・・Tapit×Concern=エーピーインディ×マイナー 〔6-a〕 13-13
2着シルクフォーチュン・・・ゴールドアリュール×Alwuhush=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔4-r〕 15-15
3着ワンダーアキュート・・・カリズマティック×Pleasant Tap=ストームバード×リボー 〔1-a〕 8-8

 流れの基本は、テンよりも上がりがかかる『前傾』。
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
好走馬の多くは、先行・差し位置にて展開することが多く、逃げての好走が至難の業。

 血統の傾向は、大系統ターントゥ系(=サンデーサイレンス系・ロベルト系・ヘイロー系)の好走馬が多く、その中でもロベルト系はより好走が多いと感じます。特にブライアンズタイム産駒は相性がよく(=07年2着・08年2着ブルーコンコルドの母父、09年3着シルクシュナイダー、10年1着エスポワールシチー、11年2着フリオーソ・3着バーディバーディなど)、またシンボリクリスエス産駒も好走馬を輩出(=09年1着・10年3着サクセスブロッケン)。
 ストームバード系やミスプロ系も好走が多く、ヴァイスリージェント系にも向く傾向にて、締まった流れで踏ん張るようなタイプに向くと考える。

 また好走馬は、芝重賞好走馬が多いというのもポイントと思いますが、近年はこの傾向がやや変わりつつあり(=過去にはヴァーミリアン、シーキングザダイヤ、メイショウボーラー、アドマイヤドン、サイレントディール、アグネスデジタル、トゥザヴィクトリーなど、芝重賞好走馬の好走も多かったが09年以降は純粋にダート重賞実績馬が好走中)。ただし芝マイルGⅠ実績ありの種牡馬は要注意だし、また芝長距離GⅠ好走血統も良く好走していて(=エルコンドルパサー、ブライアンズタイム、母父リアルシャダイ、母父トニービンなど)、スピードだけでなくスタミナも必要な総合的なバランスが要るコースと考えます。

 牝系の傾向は、No.〔1〕〔4〕〔7〕〔9〕が複数好走馬がいます。
分枝記号では、b・c記号馬の好走が多し。

 近年のステップは、前走JCD1着馬が休み明けでも好走(=10年1着エスポワールシチー、11年トランセンド)。JCDは暮れの阪神開催に変わり、そこから約3ヶ月以内という間隔が、休み明けでも不利とならない間隔であること、またJCDで好走できる能力はそのまま評価できることが要因なのではないかと考える。
 また川崎記念(=川崎D2100m)好走からの距離短縮での連続好走が多い傾向(=05年・06年:2着→2着シーキングザダイヤ、09年:3着→1着サクセスブロッケン・1着→3着カネヒキリ、10年:3着→2着テスタマッタ、11年:1着→2着フリオーソなど)。
 東京大賞典(=大井D2000m)からも好走馬が多く、やはり距離短縮が有効と思われる(=07年1着→2着ブルーコンコルド、08年1着→1着ヴァーミリアン・5着→2着ブルーコンコルド、10年1着→3着サクセスブロッケン、11年3着→3着バーディバーディなど)。
 根岸Sからのステップは、好走馬が近年増えてきた傾向(=05年1着メイショウボーラー、07年3着ビッググラス、08年3着ワイルドワンダー、12年1着テスタマッタ・2着シルクフォーチュン)。

 前年の好走馬は着順を下げる傾向(=老馬の法則)も当てはまります。リピーターの好走も過去にはありますが、近年連続して好走することが難しいGⅠのようです。

 芝からの転戦組は、ダート実績がない馬は上位人気でもあてにならず、基本的に嫌うべきと考えます。

★予想★
フェブラリーSのポイントは、
①流れは『前傾』が基本。
②スタミナ型の中距離馬向き。
③JCD好走馬は、休み明けでも好走可能。好走率高し。
④東京大賞典や川崎記念好走馬も適性高い。JCD、東京大賞典、川崎記念の複数好走馬は軸に最適。
⑤根岸S好走馬は3着候補。
⑥血統は芝長距離GⅠ血統もポイント。

◎ワンダーアキュート・・・カリズマティック×Pleasant Tap=ストームバード×リボー 〔1-a〕
 前走川崎記念2着(=川崎D2100m:0.1秒差)。東京Dコースは(1-0-1-0)、D1600m戦は(1-0-1-0)。昨年末からJBC1着(=川崎D2100m)→JCD2着(=阪神D1800m:0.6秒差)→東京大賞典3着(=大井D2000m:0.1秒差)→川崎記念2着とダート中距離路線で活躍している馬で、12年フェブラリーS3着馬でもある。このレースは、JCD、東京大賞典、川崎記念の好走馬が好走が多いレースでもあり、そのレースの複数好走馬は軸として信頼性が高く好走に期待できる。やや詰め甘な点はあるが、それでも能力の裏付けはあるので、素直に信頼し評価し好走に期待する。
 カリズマティック産駒はストームバード系で、馬力と持久力を持ち味とする砂の中距離血統。使われながら地道に力をつける叩き上げ型で、格上げ3~4戦目が狙い目。芝もそこそここなすが、適性は明らかにダート。時計のかかる1800~2200mが最適条件。また阪神Dコースは得意。母父Pleasant Tapはリボー系で、芝・ダート兼用の中長距離血統。仕上がりは遅く、条件戦で揉まれながら力をつけ、4歳でオープン入り、5歳で重賞制覇というような成長曲線をたどる。条件戦でくすぶったまま終わる産駒も多いが、大一番では怖い存在で、人気がなければないほど押さえておきたいタイプ。父ストームバード系は近走好走だと連続して好走しやすい特性があり、また母父の成長能力と底力からも7歳でも侮れないと考えて期待する。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分子記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

○ガンジス・・・ネオユニヴァース×Silver Deputy=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔4-m〕
 前走根岸S2着(=東京D1400m:0.0秒差)。東京Dコースは(1-3-0-0)、D1600m戦は(0-1-0-0)。根岸S好走馬は、このレースでは近年好走馬が増えてきていて注目のステップ。近走はオープン戦や重賞で歴戦の曲者揃いのダート戦線で安定して好走をしている馬でもあり、東京Dコースでの好走が多い点にも注目して好走に期待して評価する。世代交代が期待できるレベルの高い4歳馬でもあり、好走に期待する。
 ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ダービー好走血統。しかし基本的には中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多く、速い上がりを使えるタイプには大物が多い。代表産駒ヴィクトワールピサがドバイWC1着好走ということもあり、オールウェザー馬場に適性がある=ややダート寄りのパワー型という適性を意味し、ダート向きのタイプも多い。母父Silver Deputyはヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとやや距離適性は短めだが、得意コースが決まっている産駒も多い。若いうちは芝をこなしても、歳とともにダートへ傾倒する。芝→ダート変わりは要注意。現在の安定した好走は、この母父の特性に起因したものであると思われ、今回の好走にも期待する特性でもある。
 No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが少ないタイプ。ただし自身が強ければとことん強い可能性は十分(=テイエムオペラオーやカワカミプリンセスなどが分子記号mで、連続好走中の上昇期は逆らうのは痛い目をみることが多い)。

▲イジゲン・・・Empire Maker×Dixieland Band=ミスプロ×ノーザンダンサー 〔22-d〕
 前走JCD15着(=阪神D1800m:2.6秒差)。東京Dコースは(2-0-0-0)、D1600m戦は(2-0-0-0)。ゲートに難ありにて発馬に不安は残るが、スムーズにスタートできた場合には能力的には十分突き抜ける可能性はあると考えて期待する。また関西圏では崩れるが、関東圏では(5-0-2-0)と崩れていない点にも期待して、評価する。
 Empire Maker産駒はミスプロ系で、先行力があり、なおかつ溜めても良い脚を使えるタイプ。ミスプロ系の中では底力を持っていて、中距離レースに向く。ダート、オールウェザー、芝と馬場は問わず万能型。急激に強くなることはないが、ジワっと成長する。母父Dixieland Bandはノーザンダンサー系で、スタミナはもとよりパワーもあり、力のいる馬場を先行させたら強い。差す展開では取りこぼしは多々あるが、ローカルD1700mよりも中央のD1800mや大井に向く。2歳よりは3歳、3歳よりも古馬と成長力はある。
 No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。スローの瞬発力勝負は苦手だが、急坂コースの持久力勝負に向く。消耗戦を前々にて踏ん張るタイプが多く、ペースが上がる締まった流れは得意。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持ち、特にトライアルレースなど前哨戦快勝→GⅠは必殺のローテーションとなる。

△テスタマッタ・・・Tapit×Concern=ボールドルーラー×マイナー 〔6-a〕
 前走根岸S6着(=東京D1400m:0.3秒差)。東京Dコースは(2-1-1-3)、D1600m戦は(1-1-0-2)。12年フェブラリーS1着馬で、10年にもフェブラリーS2着好走実績がある馬。近走成績では衰えがあるようにも思えるが、地方競馬よりも中央競馬で好走が多い馬にて、前走根岸S6着は休み明けで59㎏を背負っての内容と考えるならば、叩き2戦目で前進が可能と考えて期待する。それでも連覇の難しいレースでもあるので、連下候補と考えて評価する。
 Tapit産駒は、シアトルスルーにつながるボールドルーラー系で、芝・ダート兼用タイプの仕上がりの早いマイル~中距離型の血統。2歳から走るが、この父系は3~4歳時が旬で、芝・ダートとも中距離が最適で、本質は小回りを流れ込む競馬が合う。母父Concernはマイナー系で、ブロードブラッシュにつながる。ブロードブラッシュ産駒にはフェブラリーSで好走したノボトゥルーもいて、この系統は高齢になってもしぶといタイプ。異系血統にて、肉体的にも精神的にも健康さを伝える。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

他に気になる馬としては、カレンブラックヒル。
カレンブラックヒル・・・ダイワメジャー×Grindstone=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔25〕
 前走天皇賞秋5着(=東京芝2000m:0.4秒差)。東京Dコースは初で、D1600m戦も初。今回は約3か月半の休み明けとなる点、初のダート戦と不安な要素がある中での1番人気。過去初ダートにもかかわらず人気になって沈んだ馬は多数いるし(=00年1番人気キングヘイロー13着、10年3番人気レッドスパーダ12着・4番人気リーチザクラウン10着、12年6番人気グランプリボス12着など)、その馬で痛い目にあった経験からも強くは推せないと考えて評価は下げています。しいて言うなれば12年NHKマイルC1着馬なので、NHKマイルC好走馬が後にダート重賞で好走することもある点では注意が必要だが(=00年1着馬イーグルカフェ→02年JCD1着・03年フェブラリーS3着、01年1着馬クロフネ→01年JCD1着、04年3着馬メイショウボーラー→05年フェブラリーS1着など)、近年ではダート重賞では好走馬が少なくなっているので、この傾向通りに軽視したいと考えます。
 ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。事実、直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多いが、本馬は東京芝コースでも好走が多く、割引の必要が少ない馬で、先行して2枚腰でしぶとく脚を使うタイプ。母父Grindstoneはミスプロ系で、芝・ダート兼用の中長距離血統。2歳夏からいきなり走るタイプではないが、マイル・中距離戦の始まる時期には走り始め、3歳~4歳時が成長曲線の山となる。脚を溜めて直線勝負に賭けると弾けるアンブライドルド系ではある。
 No.〔25〕の牝系は、活躍馬が近年では本馬だけで、やや衰退気味の牝系。特性は不明。分枝記号なしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。


tipmonaとは?

フェブラリーS2013回顧
フェブラリーS 距離延長馬よりも短縮馬を上位に。

軍神マルス
08期 予想歴15年

次走狙い:グレープブランデー
次走狙い:ワンダーアキュート


2013年 タイム 1’35”1 (良) 1FAve=11.89 3FAve=35.66

ラップ
①12.2-②10.8-③11.6-④11.9-⑤12.1-⑥12.1-⑦12.0-⑧12.4
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-1.1 ③-0.3 ④±0 ⑤+0.2 ⑥+0.2 ⑦+0.1 ⑧+0.5
テン34.6-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり36.5 『前傾』

『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎

1着グレープブランデー・・・マンハッタンカフェ×ジャッジアンジェルーチ=サンデーサイレンス×ボールドルーラー 〔3-n〕 7-7
2着エスポワールシチー・・・ゴールドアリュール×ブライアンズタイム=サンデーサイレンス×ロベルト 〔4-m〕 2-2
3着ワンダーアキュート・・・カリズマティック×Pleasant Tap=ストームバード×リボー 〔1-a〕 10-10
4着セイクリムズン・・・エイシンサンディ×サウスアトランティック=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド 〔7-c〕 14-13
5着シルクフォーチュン・・・ゴールドアリュール×Alwuhush=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔4-r〕 16-16

流れは、テン-上がりのラップ差と中盤の弛みの少なさから『前傾』の流れ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考える。

1着グレープブランデーは、前走東海S1着(=中京D1800m)からの好走。東京Dコースは(0-1-0-1)、D1600m戦は(0-1-0-0)でした。フェブラリーSは、近年平安S(=京都D1800m)からのステップ馬の好走は少ない傾向だったが、今年はその平安Sの代わりに東海Sが新たにステップとして番組に組み込まれ、今回本馬がその東海S1着好走からのステップで1着好走。フェブラリーSでは、JCD(=阪神D1800m)や川崎記念(=川崎D2100m)や東京大賞典(=大井D2000m)などダート中距離からの距離短縮での好走が多いステップの傾向があったが、その点で東海Sは東京コースと同じ左回りの中京コースであること、また距離短縮となる点で好走しやすいステップなのかもと考える。来年にも注目したい点と考える。また本馬は11年ユニコーンS2着好走していて、東京D1600m重賞好走実績もある馬だったし、近走JCD5着や前走東海S1着こうそうからも本格化モードだったことを侮ってしまったことは反省したい。骨折してしまったことは残念だが、幸い軽症とのことなので、復帰後の活躍にも期待したい。
 マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。母父ジャッジアンジェルーチはボールドルーラー系で、斬れもなければ馬群を割る根性もないなまくら血統。マイルが苦手で、1200m&1800m&2000mを稼ぎどころとしている。キレがない分、持続した流れに向くタイプで、今回は『前傾』の流れがプラスに働いたと考える。
 No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富で、東京コースなど広いコースでの好走が多い牝系でもある。スタミナは豊富。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

2着エスポワールシチーは、前走東京大賞典5着(=大井D2000m:1.7秒差)からの好走。東京Dコースは(2-0-0-3)、D1600m戦は(2-0-0-3)でした。10年フェブラリーS1着と過去にフェブラリーS好走実績があった馬だが、近2走はJCD10着(=阪神D1800m:1.6秒差)→東京大賞典5着(=大井D2000m:1.7秒差)と大差をつけられての内容から衰えがあると考えて軽視してしまったが、まだ見限るには早かったと反省する。今後は中距離では衰えがみられるが、マイル以下ならまだ好走可能と考えて評価するのが正解かもと考える。
 ゴールドアリュール産駒はサンデーサイレンス系で、芝なみのハイペースで飛ばしてもバテず、スピード化の進むダートに向く“芝も走れるダート血統”。ダートで人気の場合の信頼性も高く、軸馬としても安定している。どちらかといえば叩き良化型で、淀みないペースに向き、パワーとスタミナに富む。弱点は小刻みなギアチェンジが苦手なこと。母父ブライアンズタイムはロベルト系で、タフな展開や目一杯に仕上げられた時にMAXの能力を発揮するスパルタ型。休み明けよりも叩いてこそのタイプが多い。またロベルト系は緩い流れよりも厳しい流れに向き、ペースの緩まないマイル戦はプラス要因。
 No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが少ないタイプ。ただし自身が強ければとことん強い可能性は十分(=テイエムオペラオーやカワカミプリンセスなどが分子記号mで、連続好走中の上昇期は逆らうのは痛い目をみることが多い)。

3着ワンダーアキュートは、前走川崎記念2着(=川崎D2100m:0.1秒差)からの好走。東京Dコースは(1-0-1-0)、D1600m戦は(1-0-1-0)でした。昨年末からJBC1着(=川崎D2100m)→JCD2着(=阪神D1800m:0.6秒差)→東京大賞典3着(=大井D2000m:0.1秒差)→川崎記念2着とダート中距離路線で活躍している馬で、12年フェブラリーS3着馬と過去に好走実績のあった馬。フェブラリーSは、JCD、東京大賞典、川崎記念の好走馬が好走が多いレースでもあり、そのレースの複数好走馬は軸として信頼性が高く好走に期待できる。やや詰め甘な点はあるが、それでも能力の裏付けはあるので、素直に信頼し評価し好走に期待し、結果3着好走。2着馬エスポワールシチーの好走からも、近年リピーターの好走が多いレースになりつつあるが、やはり前年好走馬は着順を上げることは難しく、特に高齢馬ならなおさら「老馬の法則」が活きるレースとして評価を考えるべきと反省します。それでも3着好走は評価すべきだし、ステップ的にもJCD・東京大賞典・川崎記念を複数好走している馬はフェブラリーSでは好走しやすい傾向は活きると証明出来たと思うので、来年以降もこのタイプを軸に据えて考えたいと思います。今後は衰えは出てくると思うが、まだまだ好走は可能と考えて期待します。
 カリズマティック産駒はストームバード系で、馬力と持久力を持ち味とする砂の中距離血統。使われながら地道に力をつける叩き上げ型で、格上げ3~4戦目が狙い目。芝もそこそここなすが、適性は明らかにダート。時計のかかる1800~2200mが最適条件。また阪神Dコースは得意。母父Pleasant Tapはリボー系で、芝・ダート兼用の中長距離血統。仕上がりは遅く、条件戦で揉まれながら力をつけ、4歳でオープン入り、5歳で重賞制覇というような成長曲線をたどる。条件戦でくすぶったまま終わる産駒も多いが、大一番では怖い存在で、人気がなければないほど押さえておきたいタイプ。父ストームバード系は近走好走だと連続して好走しやすい特性があり、また母父の成長能力と底力からも7歳でも侮れないと考えて期待する。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分子記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

4着セイクリムズンは、前走根岸S3着(=東京D1400m:0.0秒差)からの好走。東京Dコースは(2-0-1-5)、D1600m戦は(0-0-0-3)でした。D1200m戦(3-0-2-3)、D1400m戦(6-1-3-3)とD1600mまでは距離が持たないが、それでも今回僅差に好走したことは評価したい。ただフェブラリーSは、やはり距離延長となるステップ馬は良くて3着といった感じになりやすく、ポイントとしては距離短縮のステップ馬を有利に考えたいと思います。
 エイシンサンディ産駒はサンデーサイレンス系だが、ローカルのダートコースや時計のかかる芝で好走している地味目のサンデーサイレンス系。牝馬は短距離が主体。牡馬なら若いうちこそ短距離でも走るが、年とともにそれまでより長めの距離にシフトする。アクセルの反応が遅いため、まくるか先行して粘りこむ競馬が向き、芝・ダートともにローカルが向くが、中央でも淀みなく流れる展開では侮れない。道悪も得意。母父サウスアトランティックはネヴァーベンド系で、ミルリーフ×リボーという気の強い血統同士の配合。本格的な中長距離血統ながら、気性で短距離を走る産駒も多かった。
 No.〔7〕の牝系は、牡馬と互角に戦う牝馬が多く、京都コースや阪神コースでの好走が多い牝系。また距離変更ショックや位置取りショックなどのショックが良く効く特性があり、間隔を詰めた時にも良く好走する。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

5着シルクフォーチュンは、前走カペラS1着(=中山D1200m)からの好走。東京Dコースは(1-1-1-3)、D1600m戦は(1-0-2-1)でした。12年フェブラリーS2着馬でもあり、本馬も前年から着順を落としたので、「老馬の法則」に当てはまった馬。ステップ的にもカペラSだと距離延長のステップだった点も苦戦した理由の一つと考えます。ただ上がりは1位での好走から、まだまだダート短距離路線では侮れない馬と考えます。
 ゴールドアリュール産駒はサンデーサイレンス系で、芝なみのハイペースで飛ばしてもバテず、スピード化の進むダートに向く“芝も走れるダート血統”。ダートで人気の場合の信頼性も高く、軸馬としても安定している。どちらかといえば叩き良化型で、淀みないペースに向き、パワーとスタミナに富む。弱点は小刻みなギアチェンジが苦手なこと。母父Alwuhushはヌレイエフ系で、持続するスピードを持ち味とし、力の勝負にも強い。ただ本格化前は詰めの甘さがあるが、成長力は豊富。
 No.〔4〕の牝系は、3歳春から力をつけてクラシックで好走するような成長力もあるが、さらに3歳秋から古馬にかけて成長力が著しい。またスタミナを活かしての好走が得意。分枝記号rは、あらゆる条件を平均的にこなすタイプ。様々な経験が活きやすいタイプでもある。

フェブラリーSのポイントは、
①流れは『前傾』が基本。
②スタミナ型の中距離馬向き。距離短縮となるステップ馬には注目。
③JCD好走馬は、休み明けでも好走可能。好走率高し。
④東京大賞典や川崎記念好走馬も適性高い。JCD、東京大賞典、川崎記念の複数好走馬は軸に最適。
⑤根岸S好走馬は3着候補。基本的に距離延長のステップ馬は良くて3着と考えるべし。
⑥血統は芝長距離GⅠ血統もポイント。
⑦東海S好走馬は、距離短縮のステップになるし、前走左回りの中京コースという点が活きやすいと思われ、侮るべからず。
⑧「老馬の法則」が活きやすい。
⑨初ダート馬は人気でも▲以上の評価はしないように注意。


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