フェアリーS2014予想
フェアリーS 内枠とSS系×大系統ND系配合馬に期待。

軍神マルス
08期 予想歴16年

◎エクセレントビュー
  4着/5人気

○グリサージュ10着/2人
▲リラヴァティ3着/4人
△シーロア7着/6人


★傾向分析★
2009年 タイム 1'36"5 (良) 1FAve=12.06 3FAve=36.19
テン36.4-中盤24.5(3F換算36.75)-上がり35.6 『加速・中弛み』
1着ジェルミナル・・・アグネスタキオン×Double Bed=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔7-e〕 5-4
2着アイアムネオ・・・ネオユニヴァース×Mr.Prospector=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔1-x〕 11-11
3着グッデーコパ・・・マンハッタンカフェ×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔16-h〕 1-1

2010年 タイム 1'34"8 (良) 1FAve=11.85 3FAve=35.55
テン33.8-中盤23.0(3F換算34.50)-上がり38.0 『前傾・ハイレベル』
1着コスモネモシン・・・ゼンノロブロイ×Singspiel=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔14-c〕 6-7
2着アプリコットフィズ・・・ジャングルポケット×サンデーサイレンス=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔16-c〕 6-3
3着ティラーバートン・・・ジャングルポケット×ノーザンテースト=グレイソヴリン×ノーザンテースト 〔11〕 9-7

2011年 タイム 1'33"7 (良) 1FAve=11.71 3FAve=35.14
テン34.0-中盤23.1(3F換算34.65)-上がり36.6 『前傾』
1着ダンスファンタジア・・・ファルブラヴ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 〔7〕 8-5
2着スピードリッパー・・・ファルブラヴ×サンデーサイレンス=ノーザンダンサー×サンデーサイレンス 6-2
3着アドマイヤセプター・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔8-f〕 3-2

2012年 1'35"5 (良) 1FAve=11.94 3FAve=35.81
テン35.7-中盤24.6(3F換算36.90)-上がり35.2 『加速・中弛み』
1着トーセンベニザクラ・・・ダイワメジャー×ホワイトマズル=サンデーサイレンス×リファール 〔1-l〕 8-9
2着マイネエポナ・・・キングカメハメハ×サンデーサイレンス=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔4-d〕 2-2
3着ダイワミストレス・・・ダイワメジャー×ホワイトマズル=サンデーサイレンス×リファール 〔14-f〕 4-4

2013年 タイム 1’34”7 (良) 1FAve=11.84 3FAve=35.51
テン35.7-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり35.0 『加速・中弛み』
1着クラウンロゼ・・・ロサード×ヒシアケボノ=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔5-d〕 1-1
2着ウキヨノカゼ・・・オンファイア×フサイチコンコルド=サンデーサイレンス×ニジンスキー 〔3-d〕 3-3
3着サンブルエミューズ・・・ダイワメジャー×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔7-d〕 2-2

 09年から開催が替わり、中山芝1600mで行われるようになったフェアリーS。以前はこの時期に菜の花賞が同じコースで行われていて、菜の花賞は『前傾』や『一貫』になることが多かった。09年・12年・13年は『加速・中弛み』の流れ(=菜の花賞の時にも『中弛み』は基本の流れとして存在、多分牝馬限定戦のため『中弛み』になりやすいのだと思う)。10年は『前傾・ハイレベル』の厳しい流れ。11年も『前傾』と中盤の弛まない流れ。流れを狙い撃つのは難しいが、09年・12年・13年のように緩めになることもあるが、本来は中山芝1600mは厳しい流れになると考えつつ、厳しい流れでも好走馬の位置取りは4コーナー5番手前後に多いことからも、まずは先行馬を中心に据えるべしと考える。

 血統の傾向は、菜の花賞の頃から4年連続してアグネスタキオン産駒が好走(=06年2着ルビーレジェンド、07年2着ショウナンタレント、08年2着スワンキーポーチ、09年1着ジェルミナル)。いずれも共通点は母系にボールドルーラー系とノーザンダンサー系の血が入っている点。器用なサンデーサイレンス系×ノーザンダンサー系・ボールドルーラー系配合(どちらも入っているならなお良い)ならば、適性が向くと考える。
 また09年はネオユニヴァース産駒、マンハッタンカフェ産駒、10年はゼンノロブロイ産駒とスタミナ型サンデーサイレンス系が好走していて、母父がトニービンやサドラーズウェルズ系とやはりスタミナ型血統配合馬。10年はジャングルポケット産駒、11年ファルブラヴ産駒とやはり欧州スタミナ型血統が好走していて、スタミナ型血統には注目。12年・13年はダイワメジャー産駒が好走しましたが、母父はホワイトマズルやフレンチデピュティで大系統ノーザンダンサー系で欧州スタミナ型血統でした。

 また上記の種牡馬のほとんどが、東京芝コースGⅠ好走血統でもあり、ネオユニヴァース産駒やキングカメハメハ産駒はダービーやJC好走、ゼンノロブロイ産駒はオークスや天皇賞秋好走、ジャングルポケット産駒はJC好走、アグネスタキオン産駒もダービーやNHKマイルC好走、ダイワメジャー産駒もNHKマイルC好走と東京芝コースのGⅠ向きの血統が好走しやすく、血統的にはこの点もポイントとなると考える。
 ただしスローのヨーイドンというようなレースでしか好走していない馬だと、信頼性は落ちると思います。

 また中山芝1600mはコーナーはざっくりと2つなのですが、実質的には終始コーナーを回っているようなトリッキーなコースのため、外枠の馬はかなりの不利を背負うことになるので、外枠は割引。

★予想★
フェアリーSのポイントは、
①内枠の先行馬をとにかく重視。コース形態より外枠は大幅な割引が必要。
②基本はサンデーサイレンス系。
③500万条件戦好走→阪神JF敗退のステップ馬が好走できるレース。これまでの2歳戦の重賞好走馬が出走しにくい隙間重賞のため、前走の格は無視して考えてもよい。
④前走芝1800m以上の中距離経験馬に注目。
⑤No.〔7〕の牝系は相性が良い。
⑥分枝記号dの馬は、前走好走馬なら注目。

◎エクセレントビュー・・・チチカステナンゴ×アグネスタキオン=グレイソヴリン×サンデーサイレンス 〔7-c〕
 前走新馬戦1着(=中山芝1600m)。中山芝コースは(1-0-0-0)、芝1600m戦は(1-0-0-0)。前走新馬戦では、上がり35秒9と上がり2位で好走したが、最後は流す余裕のある内容。時計ももう少し詰められると思われ、また今の中山芝コースの馬場も苦にしないグレイソヴリン系もプラス要因だし、母父アグネスタキオンもこのレースとは相性が良い血統でもあり、母母父ノーザンテースト系で大系統ノーザンダンサーも内包している点もプラス要因。血統的には十分好走可能と考え、内枠という点でも好走の可能性は高いと考えて期待する。
 チチカステナンゴ産駒はグレイソヴリン系で、いつ大物を出しても不思議はないが、ムチを入れたくなるようなズブい馬が目につく、ステイヤー血統。軽さのないジャングルポケット産駒といったイメージ。このようなステイヤー血統は、軌道に乗ればポンポンと行くが、それを待ちながら、本格化前はタフな持久戦や距離延長の時に好走が多い。
母父アグネスタキオンは、スピード型サンデーサイレンス系で、前走0.5秒差以内で5着以内だと好走しやすい特性を持ち、サンデーサイレンスの瞬発力を最も活かしやすい。基本的に人気馬や好調馬を素直に評価すべき順張り血統。高速馬場や瞬発力が得意で、スタミナ豊富とは言えないが芝2200mや2500mの重賞成績も悪くなく、華やかで完成の高いクラシック型。
 No.〔7〕の牝系は、牡馬と互角に戦う牝馬が多く、京都コースや阪神コースでの好走が多い牝系。また距離変更ショックや位置取りショックなどのショックが良く効く特性があり、間隔を詰めた時にも良く好走する。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

○グリサージュ・・・クロフネ×バブルガムフェロー=ヴァイスリージェント×サンデーサイレンス 〔11-f〕
 前走朝日杯FS9着(=中山芝1600m:0.7秒差)。中山芝コースは(1-0-0-1)、芝1600m戦は(1-0-0-1)。前走は約3ヶ月の休み明けで、しかも牝馬ながら朝日杯FSに出走し9着。出遅れたが、35秒4の上がり2位を繰り出して届かずの内容で、前々走新馬戦1着(=中山芝1600m)では、前にて展開して好走しているし、スタートが決まれば前にて展開できる血統配合でもあるし、サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系配合馬でもあり適性は向くと考えて好走に期待して評価する。叩き2戦目の上昇度にも期待する。
 クロフネ産駒はヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとややパワー型で、持久力も豊富。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。“ダートから芝に転じて急上昇”や“詰めの甘かったマイラーが地力先行勝負で本格化”という成長パターンを示す。充実期は連勝が多く、積極的に狙える。重不良の成績も抜群で、“雨のダートのクロフネ”には要注意。母父バブルガムフェローはサンデーサイレンス系で、得意コースにD1700mやD1800mが並ぶダート型。キレ味がなく、上がりの速くない函館・福島・中山は芝でも好走ができるが、瞬発力の必要な京都や新潟ではさっぱり。コーナー4つのコースで好走可能で、コーナー2つのコースは苦手。洋芝もプラス要因になり、開催後半の時計のかかり始めた馬場に向く。
No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。

▲リラヴァティ・・・ゼンノロブロイ×Singspiel=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔6-e〕
 前走未勝利戦1着(=阪神芝1600m)。中山芝コースは初で、芝1600m戦は(1-1-0-1)。全4走(1-1-0-2)で、全て僅差で掲示板外のない馬で、相手関係も気にしないタイプと考えて、重賞挑戦はプラス要因と考えて期待する。ゼンノロブロイ×Singspiel配合馬は、10年コスモネモシンが好走していて、サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系配合馬ということと内枠の先行馬ということで、好走に期待して評価する。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。体力は豊富で、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向もある。母父Singspielはサドラーズウェルズ系で、芝1600mを中心に好走が多く、1400~1800mで重賞も好走しているが、中距離以上でも侮れない。淀みなく流れ、底力の問われる展開でこそ真価を発揮し、成長力も豊富で、条件戦よりも重賞で勝負してこその血統。もたもたしていた馬に安定感が出てきたら本格化の兆しで、いきなり重賞挑戦でも勝負になる。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

△シーロア・・・ダイワメジャー×Silver Deputy=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔1-x〕
 前走未勝利戦1着(=中山芝1800m)。中山芝コースは(1-0-0-0)、芝1600m戦は(1-0-1-0)。前走未勝利戦は約4ヶ月の休み明けだったが、先行して1着に好走。脚質転換しての好走という点でも成長の度合いが伺え、また今回は前走よりも距離短縮になる点もプラス要因と思われ、最内枠の利を活かしての好走に期待する。本馬もサンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系配合馬にて、適性は高いと考える。
 ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、完成度は高い。本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになる(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います。また直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。母父Silver Deputyはヴァイスリージェント系で、鮮度と勢いが好走に非常に重要なポイントとなる。勢いがある時には連勝も多く、上昇馬はクラスの壁を突き抜けて短期間にまとめて稼ぐ特性を持つ。芝もダートも走れる兼用型だが、同系のフレンチデピュティと比べるとやや距離適性は短めだが、得意コースが決まっている産駒も多い。若いうちは芝をこなしても、歳とともにダートへ傾倒する。芝→ダート変わりは要注意。
 No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号xは、地味にこつこつと力をつけて重賞で好走するタイプ。


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フェアリーS2014回顧
フェアリーS 東京芝GⅠ血統と欧州スタミナ型血統に注意。

軍神マルス
08期 予想歴16年

次走狙い:オメガハートロック
次走狙い:リラヴァティ


2014年 タイム 1’36”3 (良) 1FAve=12.04 3FAve=36.11

ラップ
①12.6-②11.5-③12.0-④12.0-⑤12.3-⑥12.2-⑦11.5-⑧12.2
1FAveとの誤差
①+0.6 ②-0.5 ③±0 ④±0 ⑤+0.3 ⑥+0.2 ⑦-0.5 ⑧+0.2
テン36.1-中盤24.3(3F換算36.45)-上がり35.9 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着オメガハートロック・・・ネオユニヴァース×エルコンドルパサー=サンデーサイレンス×キングマンボ 〔6-a〕 8-8
2着ニシノアカツキ・・・オペラハウス×アグネスタキオン=サドラーズウェルズ×サンデーサイレンス 〔16-a〕 12-8
3着リラヴァティ・・・ゼンノロブロイ×Singspiel=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔6-e〕 2-2

流れは、テン-上がりのラップ差の少なさと中盤も比較的締まった流にて『一貫』の流れ。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着オメガハートロックは、前走新馬戦1着(=東京芝1600m)からの好走。中山芝コースは初で、芝1600m戦は(1-0-0-0)でした。前走新馬戦は東京芝コースで、上がり33秒9と上位の上がりを繰り出して好走していた馬でした。今回も上がり35秒4と上位の上がりを繰り出しての好走で、展開的にも恵まれた好走と考えるが、今のスタミナの要る中山芝コースの馬場に向いた血統でもあったと反省する(=ネオユニヴァース産駒は中山芝コースが得意な上、東京芝GⅠ好走血統でもあったし、母父エルコンドルパサーは凱旋門賞好走血統でもあり東京芝GⅠ血統だったので、フェアリーSの傾向には合致する)。とにかく上がり上位でスタミナの証明もしたと思うので、今後の活躍には期待したい馬と考える。
 ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。上がりの速いキレ味勝負より、平均ペースに乗って短い直線でぐいっと出る競馬に抜群の適性を有す。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多い(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)。また産駒はパワータイプの馬も多く、ダート中距離で好走も多い。芝馬は最初から能力の高さを見せるが、旬は短く、ゆっくりクラスを上がって強くなるのはダート中距離型。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

2着ニシノアカツキは、前走500万条件戦ベゴニア賞11着(=東京芝1600m:0.8秒差)からの激走。中山芝コースは初で、芝1600m戦は(1-0-1-1)でした。近2走は東京芝コースで凡走していたので、上がり勝負には向かない馬と思い、上がりのかかる中山芝コースに向く馬とは思ったが、中山芝1600mでは不利な外枠だったため、軽視してしまったが結果2着好走。展開的に恵まれた点はあると思うが、やはり最大の好走要因は今の中山芝コースに向く血統だったということと思います。欧州スタミナ型血統のサドラーズウェルズ系で、しかも東京芝GⅠ血統でもあるオペラハウス産駒だったし、母父アグネスタキオンはこのレースとも相性の良い血統だったことを侮ったのは反省したいと思います。今後も上がり勝負になりそうな時には軽視して、上がりのかかる中山芝コースや桜花賞後の距離が延びてからのフローラSなどでは注目してみたい馬と考える。
 オペラハウス産駒はサドラーズウェルズ系で、タフなスタミナ勝負に強い欧州型の底力血統。不良馬場など道悪にもめっぽう強い。好走が多いのは芝2000mで、ステイヤー血統とはいえ瞬発力が売りではないため、スローの芝2400mよりもペースの緩まない芝2000mの方が持ち味を活かせる。また福島・函館・中山コースなど直線の短い小回りコースなら、自ら積極的に動いて勝負ができるため好走が多い。コーナー4つならなお良い。底力を要する息の入らない流れや、タフな馬場ほど好走が多くなる傾向もある。母父アグネスタキオンは、スピード型サンデーサイレンス系で、前走0.5秒差以内で5着以内だと好走しやすい特性を持ち、サンデーサイレンスの瞬発力を最も活かしやすい。基本的に人気馬や好調馬を素直に評価すべき順張り血統。高速馬場や瞬発力が得意で、スタミナ豊富とは言えないが芝2200mや2500mの重賞成績も悪くなく、華やかで完成の高いクラシック型。
 No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。

3着リラヴァティは、前走未勝利戦1着(=阪神芝1600m)からの好走。中山芝コースは初で、芝1600m戦は(1-1-0-1)でした。全4走(1-1-0-2)で、全て僅差で掲示板外のない馬で、相手関係も気にしないタイプと考えて、重賞挑戦はプラス要因と考えて期待し、結果3着好走。ゼンノロブロイ×Singspiel配合馬は、10年コスモネモシンが好走していて、サンデーサイレンス系×大系統ノーザンダンサー系配合馬ということと内枠の先行馬ということで、好走に期待したが、展開的にも不利な流れで僅差の3着でした。上位馬が差し馬が多い中、先行しての好走という点では評価したく、またこの堅実さからも次走の好走にも期待する。
 ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=やや重)などからも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。体力は豊富で、リフレッシュ効果が大きく、鮮度の活かせる休み明けで立ち直る馬が多い傾向もある。母父Singspielはサドラーズウェルズ系で、芝1600mを中心に好走が多く、1400~1800mで重賞も好走しているが、中距離以上でも侮れない。淀みなく流れ、底力の問われる展開でこそ真価を発揮し、成長力も豊富で、条件戦よりも重賞で勝負してこその血統。もたもたしていた馬に安定感が出てきたら本格化の兆しで、いきなり重賞挑戦でも勝負になる。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

フェアリーSのポイントは、
①内枠の先行馬をとにかく重視。コース形態より外枠は大幅な割引が必要。
②基本はサンデーサイレンス系。
③500万条件戦好走→阪神JF敗退のステップ馬が好走できるレース。これまでの2歳戦の重賞好走馬が出走しにくい隙間重賞のため、前走の格は無視して考えてもよい。
④前走芝1800m以上の中距離経験馬に注目。
⑤No.〔7〕の牝系は相性が良い。
⑥分枝記号dの馬は、前走好走馬なら注目。
⑦東京芝GⅠ血統配合馬にも注目。またこの時期の中山芝コースは欧州スタミナ型血統が走りやすい馬場であることは、有馬記念や中山金杯の結果からも良く考慮する必要がある。


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