アーリントンC2014予想
アーリントンC 開幕週にて逃げ・先行馬有利。

軍神マルス
08期 予想歴16年

◎ミッキーアイル
  1着/1人気

○タガノグランパ2着/3人
▲エイシンブルズアイ7着/2人
△グッドスピリッツ6着/7人


★傾向分析★
2009年 タイム 1'35"6 (良) 1FAve=11.95 3FAve=35.85
テン34.8-中盤24.4(3F換算36.60)-上がり36.4 『前傾・中弛み』
1着ダブルウェッジ・・・マイネルラヴ×Silver Hawk=ミスプロ×ロベルト 〔7〕 3-3
2着マイネルエルフ・・・シンボリクリスエス×Rahy=ロベルト×レッドゴッド 〔20-a〕 2-2
3着ミッキーパンプキン・・・ダンスインザダーク×Alzao=サンデーサイレンス×リファール 〔8-h〕 10-10

2010年 タイム 1'34"8 (良) 1FAve=11.85 3FAve=35.55
テン36.3-中盤23.3(3F換算34.95)-上がり35.2 『裏「へ」』
1着コスモセンサー・・・キングカメハメハ×リヴリア=キングマンボ×ネヴァーベンド 〔16-f〕 1-1 
2着ザタイキ・・・アグネスタキオン×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔10-d〕 4-6
3着レト・・・ザカリヤ×コマンダーインチーフ=ミスプロ×リファール 〔8-c〕 4-4

2011年 タイム 1’34”3 (良) 1FAve=11.78 3FAve=35.33
テン35.4-中盤23.7(3F換算35.55)-上がり35.1 『一貫』
1着ノーザンリバー・・・アグネスタキオン×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔B3〕 5-7
2着キョウエイバサラ・・・Aussie Rules×Cozzene=ダンチヒ×グレイソヴリン 〔1-k〕 4-4
3着テイエムオオタカ・・・ホワイトマズル×ネヴァーダンス=リファール×ネヴァーベンド 〔9-b〕 1-1

2012年 タイム 1’36”3 (良) 1FAve=12.04 3FAve=36.11
テン36.5-中盤24.6(3F換算36.90)-上がり35.2 『加速・中弛み』
1着ジャスタウェイ・・・ハーツクライ×Wild Again=サンデーサイレンス×ニアークティック 〔2-n〕 12-12
2着オリービン・・・ダイワメジャー×Zilzal=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔16-g〕 3-4
3着アルキメデス・・・アドマイヤムーン×Seeking the Gold=フォーティナイナー×ミスプロ 〔8-c〕 8-7

2013年 タイム 1’34”8 (良) 1FAve=11.85 3FAve=35.55
テン35.9-中盤24.8(3F換算37.20)-上がり34.1 『加速・中弛み』
1着コパノリチャード・・・ダイワメジャー×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔6-b〕 2-2
2着カオスモス・・・マイネルラヴ×ファルブラヴ=ミスプロ×ノーザンダンサー 〔2-i〕 3-3
3着レッドアリオン・・・アグネスタキオン×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔9-f〕 5-6

 過去5年の流れは、09年が『前傾・中弛み』、10年は『裏「へ」』、11年は『一貫』、12年・13年が『加速・中弛み』と様々。比較的テンが速く、中盤が弛みにくい流れが多いが、それでも好走馬は逃げ・先行馬に多く、厳しい流れでも前で踏ん張れる馬が好走しやすい傾向。特に4コーナー5番手以内の馬の好走が多く、前につけられる馬は要注目。

 血統の傾向は、アグネスタキオン、キングカメハメハ、キングヘイロー、ジャングルポケット、グラスワンダー、ダイワメジャー産駒などが好走していることから、2歳や3歳のマイルGⅠ好走血統(=朝日杯FS、阪神JF、NHKマイルCなど)向き。この場合母父がスピード持続型のタイプが好走多し。
 またシンボリクリスエスやミスプロ系、ストームバード系などダート向きの血統が好走している点にも注目。
流れで好走血統が変わる可能性があると思いますが、溜めてキレるサンデーサイレンス系が全般的に不振な感じのようで、差し位置に位置取りキレだけで勝負するようなタイプは危険。

 牝系の傾向は、No.〔8〕〔9〕〔16〕に牝系が複数好走馬を輩出しています。

 ステップの傾向は、前走シンザン記念からのステップ馬の好走が多い傾向(=シンザン記念→アーリントンC:09年4着→3着ミッキーパンプキン、10年9着→3着レト、12年7着→2着オリービン、13年4着→2着カオスモス、13年5着→3着レッドアリオンなど)。シンザン記念で凡走していての巻き返しが多いので、該当馬には期待できるステップと考えます。
 また前走500万条件戦好走からのステップ馬は、前走ダート経験馬の好走が多く、特に前にて展開して好走した馬ならなお期待できる傾向。

 それから毎年13頭前後の出走頭数なのだが、内枠の成績がよく、特に馬番3番は過去5年のうち4年で好走していて注目。
外枠の馬は1頭は好走するような感じだが、中心は内枠の馬に据えるべし。

★予想★
アーリントンCのポイントは、
①流れは様々だが、阪神コース開幕週ということもあり、4コーナー5番手以内に位置した馬の好走が多い。
②2歳・3歳のマイルGⅠ好走血統に注目。ダイワメジャー産駒は特注。
③キレ重視のサンデーサイレンス系よりは、ダート向きのスピード持続タイプ重視。
④No.〔2〕〔8〕〔9〕〔16〕の牝系の好走が多い。
⑤前走シンザン記念からのステップ馬。前走外枠不利などでの凡走なら反撃の期待大。
⑥内枠有利。

◎ミッキーアイル・・・ディープインパクト×Rock of Gibraltar=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔6-a〕
 前走シンザン記念1着(=京都芝1600m)。阪神芝コースは(0-1-0-0)、芝1600m戦は(3-1-0-0)。シンザン記念からのステップ馬はこのレースでは好走が多く、特に凡走した馬が好走が多いのは、好走馬がその後クラシックトライアルに出走するため、マイル路線のこのレースにはなかなか出走しないからと思われる。本馬は14年シンザン記念1着馬でもあり、またこれまで対戦し下してきた馬が重賞などでも好走していることからも、本馬の能力はこのメンバーでは抜けていると思われ、好走に期待して評価する。逃げの脚質もこのレースではプラス要因になるため、その上速い上りも繰り出せるので、好走必至と考える。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Rock of Gibraltarはダンチヒ系で、溜めて差す競馬よりも強気に前々で勝負した方が結果が出る先行堅実型。展開も、スローより淀みのない流れが向くが、スピード一辺倒ではなく、中距離をこなせるスタミナも備えている。早い時期から走る馬もいる一方、使われながらじりじり力をつける馬もいて、充実期は3~4歳。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

○タガノグランパ・・・キングカメハメハ×スペシャルウィーク=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔9-e〕
 前走500万条件戦なずな賞1着(=中京芝1400m)。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は(0-0-1-0)。前々走14年シンザン記念3着(=京都芝1600m:0.7秒差)好走馬でもあり、また3走前には13年ラジオNIKKEI杯2歳S5着(=阪神芝2000m:0.3秒差)と重賞でも僅差に好走はしている馬にて、個々でも好走は可能と考えて評価する。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

▲エイシンブルズアイ・・・Belgravia×Siphon=ミスプロ×セントサイモン 〔2-n〕
 前走500万条件戦白梅賞1着(=京都芝1600m)。阪神芝コースは(0-0-1-0)、芝1600m戦は(2-0-1-0)。前々走500万条件戦千両賞3着(=阪神芝1600m:0.6秒差)では、1着ばウインフルブルーム・2着アズマシャトルとその後重賞好走する馬にて、本馬の好走も評価すべきと考え、好走に期待して評価する。ウインフルブルームとの着差を物差しにして考えると、ミッキーアイル>タガノグランパ=エイシンブルズアイの構図になると思われ、今回はミッキーアイルと脚質が似ている点からやや割り引いて評価しました。
 Belgagravia産駒はミスプロ系で、スピードに任せて先行するか、揉まれずに外々を走らせると強い、仕上がり早のアメリカン血統。ベストは芝のマイルだが、若いうちは短距離で勝ち上がり、古馬になると中距離もこなす。古馬はローカルが良い。母父Siphonはセントサイモン系で、どの産駒も平均的に走るわけではないが、嵌ると大物が出るので重賞挑戦するような馬は侮ってはいけない。全t次的に異系色が濃く、配合によって特徴も異なってくるが、中距離が基本。芝・ダート兼用型で、成長力もある。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。

△グッドスピリッツ・・・デュランダル×Sadler’s Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔2-d〕
 前走500万条件戦梅花賞5着(=京都芝2400m:0.2秒差)。阪神芝コースは初で、芝1600m戦も初。マイル戦は初となるが、血統的には距離短縮となる方がプラスと思われるデュランダル産駒でもあるし、速い上りが使えて先行経験もあるし、また好走の多い内枠の馬ということで好走に期待して評価する。
 デュランダル産駒はサンデーサイレンス系で、走ることに前向きな性格で、2歳戦から走り、芝・ダートを問わず走れるパワーも秘めている。古馬の成長力は、父母父ノーザンテーストということもあり期待でき、成長すると一気に上昇するマイル中距離血統。中でも3歳夏秋に身が入る例が目立つ。短距離の勝利数も多いが、スプリントに優れたタイプではなく、芝1400~2000mで鋭い差し脚を使うタイプが出世する。長い直線の得意なタイプと、短い直線でキレを活かすタイプがいる。外枠変わりとブリンカー着用に注意。母父Sadler's Wellsは、成長力豊かで底力がある。力の要る馬場や厳しい展開でこその血統で、大レースでの強さ、底力に優れ、消耗戦は望むところ。
 No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。￿


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アーリントンC2014回顧
アーリントンC ミッキーアイルについて。

軍神マルス
08期 予想歴16年

次走狙い:ミッキーアイル
次走狙い:タガノグランパ
次走危険:フェルメッツァ


2014年 タイム 1’34”0 (良) 1FAve=11.75 3FAve=35.25

ラップ
①12.6-②11.1-③11.5-④11.5-⑤12.1-⑥11.6-⑦11.1-⑧12.5
1FAveとの誤差
①+0.8 ②-0.7 ③-0.3 ④-0.3 ⑤+0.3 ⑥-0.2 ⑦-0.7 ⑧+0.7
テン35.2-中盤23.6(3F換算35.40)-上がり35.2 『一貫』

『一貫』・・・逃げ△ 先行○ 差し◎ 追込△

1着ミッキーアイル・・・ディープインパクト×Rock of Gibraltar=サンデーサイレンス×ダンチヒ 〔6-a〕 1-1
2着タガノグランパ・・・キングカメハメハ×スペシャルウィーク=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔9-e〕 2-2
3着フェルメッツァ・・・ディープインパクト×トニービン=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔11-d〕 10-10

流れは、テン-上がりのラップ差が少なく、中盤も締まった流れにて『一貫』の流れ。開幕週ということもあり、逃げ・先行の馬が好走が多い傾向があり、今年も上位馬は1・2番手に展開した馬でした。展開的には、差しが最も恵まれ、次いで先行、逃げ・追込には厳しい流れと考える。

1着ミッキーアイルは、前走シンザン記念1着(=京都芝1600m)からの好走。阪神芝コースは(0-1-0-0)、芝1600m戦は(3-1-0-0)でした。シンザン記念からのステップ馬はこのレースでは好走が多く、特に凡走した馬が好走が多いのは、好走馬がその後クラシックトライアルに出走するため、マイル路線のこのレースにはなかなか出走しないからと思われる。本馬は14年シンザン記念1着馬でもあり、またこれまで対戦し下してきた馬が重賞などでも好走していることからも、本馬の能力はこのメンバーでは抜けていると思われ、好走に期待して評価し、結果1着好走。アーリントンCは開幕週の重賞のため、逃げの脚質もプラス要因になり、やはり4コーナー5番手以内に位置した馬は好走が多く、好位で展開してその上で速い上りも繰り出せるタイプは、好走必至と考える。本馬については、重賞連続好走という点でも能力は評価できるし、またもう少し距離が延びても好走可能と思います。次走はNHKマイルCに直行のようで、皐月賞などで消耗しないステップ的には期待が持てるのだが、直線の長い東京芝コースを前々で凌ぐのはなかなか至難の業と思うので、その点も考慮して次走は評価したいと思います。好走には期待しますが、調教なども良く考えて評価を決めるべきと思います。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Rock of Gibraltarはダンチヒ系で、溜めて差す競馬よりも強気に前々で勝負した方が結果が出る先行堅実型。展開も、スローより淀みのない流れが向くが、スピード一辺倒ではなく、中距離をこなせるスタミナも備えている。早い時期から走る馬もいる一方、使われながらじりじり力をつける馬もいて、充実期は3~4歳。
 No.〔6〕の牝系は、直線の長いコース向きで、ハイペースの消耗戦に強い牝系。厳冬期や真夏などシーズンオフに強い特性をもつ。成長能力は早い時期から走るのだが、詰め甘にて人気を背負うと脆い傾向がある。3歳クラシックでは脇役の方が良い仕事をし、古馬になり本格化する。分枝記号aは、気性的には素直な産駒が多いが父親よりはスケールが小さくなる傾向。

2着タガノグランパは、前走500万条件戦なずな賞1着(=中京芝1400m)からの好走。阪神芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は(0-0-1-0)でした。前々走14年シンザン記念3着(=京都芝1600m:0.7秒差)好走馬でもあり、また3走前には13年ラジオNIKKEI杯2歳S5着(=阪神芝2000m:0.3秒差)と重賞でも僅差に好走はしている馬にて、ここでも好走は可能と考えて評価し、結果2着好走。1着馬ミッキーアイル同様に、シンザン記念上位好走という点はこのレースではポイントになると思われ、凡走馬でも巻き返し好走が可能な点を考えると好走馬はより好走しやすいと考えるべきで、このレースでは最重要ステップと考える。まだまだ詰めは甘いが、それでも重賞好走もしているし、世代の物差し馬として考えるのにちょうどよい馬ではないかと考えます。展開的に恵まれたと思うが、それでもきっちり好走した事実からも、今後の成長に期待したいと思います。
 キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。
 No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

3着フェルメッツァは、前走500万条件戦5着(=京都芝1400m:0.8秒差)からの好走。阪神芝コースは(0-1-0-2)、芝1600m戦は(1-0-0-1)でした。これまでの戦績をみると、○×○と一回おきに好走している馬で、今回は走る番だったと思われる。交互に好走するということは1戦燃焼型のタイプなのかもしれず、好走すると力を使い果たして次走にその反動が出てしまいやすい馬なのかもしれず、前走の好走で人気になるようならば嫌い、また凡走で侮られているようなときには買いという呼吸が合う馬ではないかと考える。母父トニービンからも、相手強化の方が真価を発揮する馬ではないかと考えるが、またこのレースでは母父トニービンも好走馬が多く(=10年2着ザタイキ、13年1着コパノリチャード、本馬の好走も含めると近5年で3頭の好走馬を輩出)、この点もポイントとして期待したい。
 ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父トニービンはグレイソヴリン系で、母父としては万能血統。長距離を好走できるスタミナ、競っての底力、成長力などを補完する。強敵相手に好走しやすい特性や連続好走しやすい特性も持っている。一度上昇して連続好走中なら、一定期間は期待出来る。
 No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。

アーリントンCのポイントは、
①流れは様々だが、阪神コース開幕週ということもあり、4コーナー5番手以内に位置した馬の好走が多い。逃げ馬の好走も多い。
②2歳・3歳のマイルGⅠ好走血統に注目。ダイワメジャー産駒は特注。
③キレ重視のサンデーサイレンス系よりは、ダート向きのスピード持続タイプ重視。
④母父トニービンにも注目。
⑤No.〔2〕〔8〕〔9〕〔16〕の牝系の好走が多い。
⑥前走シンザン記念からのステップ馬。前走外枠不利などでの凡走なら反撃の期待大。シンザン記念好走馬は素直に評価すべし。
⑦内枠の先行馬が有利。


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