フローラS2014予想

カタストロフィ
10期 予想歴17年

◎ハピネスダンサー
  10着/5人気


 5戦2勝ながらすべて複勝圏内をキープできているハピネスダンサーが、オークスへ向けてここで権利を奪いに来た。ここでも複勝件を外さなければ本番への優先出走権を手中に収められる。地味な存在ながらも牡馬の強い所とやってきた馬。面白い存在になりそうだ。


 抜群の安定感を見せている。軽く振り返っておく。新馬戦は夏の新潟、ハイレベル戦だ。1000通過62.8とスローからの13.1 - 12.7 - 11.6 - 10.7 - 11.5トップスピード戦。出は悪く後方からだったがスローでじわっと押し上げ中団。3~4角でも丁度中目を通して直線。序盤から前を向けずに追走しつつ進路を確保に苦労して少し右往左往する。徐々に前が開けてくるとL1ではいい脚を見せてガリバルディには差を詰めてきた。勝ったクラリティシチーは少なくともトップスピードの質は良いものを持っている馬なので、これに負けたのはともかく、進路確保してからの伸びが良かったし、トップスピードの持続力は見せた形。スローからのペースアップで良さが出たと言える。


 勝ち上がるまでには3戦。2戦目は小倉1800の不良馬場で1000通過60.8と平均ペース。12.2 - 12.3 - 12.3 - 12.3 - 12.1と12秒台を連続させる競馬で出負けしつつも好位まで押し上げ、3~4角外々を追走しながらデリッツァリモーネを目標、直線序盤で並びかけるがL1では脚色で若干見劣った。コーナーでかなり外を回した面もるが、馬場状態も不良と言うほど酷くはなかったにせよ内よりは外の方が良い馬場ではあった。ただ言うまでもなくデリッツァリモーネは結構強敵。3戦目ようやく勝ち上がったが、京都内2000、高速馬場で12.3 - 12.1 - 11.3 - 11.2と2Fのギアチェンジが伴うトップスピード勝負。出もマシになり、2列目の内目で立ち回る。3~4角前が壁の状況だが楽な手ごたえで直線序盤に進路を確保すると加速ラップでスパッと切れた。新馬戦やここからもトップスピードの質を武器とする馬で、ここを見る限りギアチェンジ能力も秘めているサムソン産駒らしい競馬だと言える。


 つばき賞は京都外1800の重馬場で1000通過は62.4とややスローと言うぐらい。12.7 - 12.4 - 12.0 - 11.3 - 12.0と言うラップ推移からもL2最速戦で質もある程度問われたがL1落としている。ゲートはあまり良くなかったが二の足よく番手につける。直線序盤楽な手ごたえで先頭に立つがL1で甘くなってステファノス、ゼウスバローズに差された。ただ勝ち馬ステファノスを考えると強い競馬で最速地点で見劣らなかったのは大きい。そして前走牝馬限定戦のミモザSで完勝。開幕週だがタフな馬場、1000通過61.5は平均ペースぐらいだが、12.9 - 12.4 - 12.2 - 11.5 - 11.9と仕掛けが遅く2F戦でギアチェンジを要求されている。ここでスタートよく楽に2列目の外につける。3角で外目から軽めに仕掛けるだけで4角でスッととりついて2番手で直線を向くと、直線序盤でしっかりと伸びを見せる。L1でもしぶとく伸びきっての完勝だった。


 ここまでを見てもわかるが、この馬の持ち味は総合力にある。特にペースアップへの対応が極めて高い。スローからスッとトップスピードに乗せられるし、その持続力も高い。牡馬相手でも互角に戦えるのは後半の総合力が高いからといっていいし、安定しているのもギアチェンジの高さのおかげだろう。現時点ではこれと言って大きな弱点がない。一応未勝利クラスとはいえタフな馬場での平均ペースでデリッツァリモーネとやれているわけで、基礎スピード戦にも目途を立ててきている。ただ、サムソンの仔なので基本的にはスローでペースアップの競馬に向いている可能性が高いだろう。昨年のプリンシパルS勝ち馬のサムソンズプライドもこの馬よりゲートは安定していたがタイプ的には近い。楽にポジションを取ってそこからスッと抜け出せる。トップスピードも速い。東京2000に必要な要素は全て備えている馬だ。後は、マイネグレヴィル辺りがレースを東京2000の適性に持ち込まない競馬をしてこなければという点と、出負けしなければという所。内枠なら出負けしても多少はリカバーが利くが外枠だと持ち味を活かしにくくなる。それでもトップスピードの持続力も良いものを見せている。雨が降っても大丈夫と現時点では最も信頼できる1頭だと言える。後は、この総合力がこのクラスでも通用するかどうかだが、新馬戦、つばき賞の相手関係、パフォーマンスを考えれば通用するとみる方が自然だろう。


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