菊花賞2015予想
波乱を期待して

スカイポット
14期 予想歴18年

◎サトノラーゼン
  5着/3人気

○ベルーフ6着/7人
▲アルバートドック12着/13人
△タンタアレグリア4着/6人


菊花賞は、昔はデータによる予想で2年連続で的中させたことで自信を持っていたレースだが、天皇賞春の推移と同じく、最近は実力通りの結果にならないことも多く、予想の難しさを再認識させられてきたレースのひとつ。昨年は展開の角度を中心に分析を行い、無事的中に辿りついたことから、今年も引き続き予想(計算対象外)を行いたい。

データは過去11年とする(余裕があれば20年でも資料はある)。ここ4年は平穏な配当が続いているが、3連単が10万円以上の配当になった年が5回と半数近くある。平穏となった6年のうち4年は、1番人気の単勝が1倍台で、全て勝っていることが影響している。つまり、単勝1倍台の断然人気馬がいない年は荒れやすいということだ。

血統系統の分布は、SS系を持つ馬が26頭、ND系を持つ馬が14頭、RO(ロベルト)系を持つ馬が8頭、MP系を持つ馬が6頭、GS(グレイソヴリン)系を持つ馬が5頭、TO(トウルビヨン)系を持つ馬が3頭となっている。

ND系、RO系、GS系、TO系、RG(レッドゴッド)系をスタミナ血統と仮定すると、これらを持たないで馬券に絡んでいるのは、33頭中で、2005年ローゼンクロイツ(3着)、2006年ソングオブウインド(1着)、アドマイヤメイン(3着)、2010年ローズキングダム(2着)、2011年トーセンラー(3着)、2014年トーホウジャッカル(1着)の5頭のみ(SSとSS系の中でスタミナ系という印象のあるスペシャルウィーク、キングマンボ系を除けばトーセンラー1頭のみ)。血統も確認が必要だ。

長距離レースの予想が難しい理由は、展開の影響が大きいことにある。スローペースに嫌気がさした馬が引っ掛かって前の馬に競りかけ、道中で流れが速くなることもあるし、逆に後方に有力馬がいて誰も動けず、逃げ先行馬がまんまと好走することもある。後者の例では、ビッグウィークの金星がそれだろうし、積極的に行って勝ち切ったデルタブルースの岩田騎手の好騎乗、馬券的にしてやられたマイネルデスポットの激走などが容易に想起される。展開面での手当を行わずして予想は成り立たないと考えている。

流れを分析するための基準として、以下の点に着目した。
1.4ハロン目~13ハロン目までの11秒台のラップ数
2.4ハロン目~11ハロン目までに一度12秒台に落ちてから11秒台に上がったラップがあれば上記に+1
3.2ハロン目が10秒台かつ3ハロン目が11.3秒以下であれば+2
4.2ハロン目が12秒台かつ3ハロン目が11.7秒以上であれば-1
これを計算してみたら下記のとおりとなった。

5回…2006年
4回…1995,1998,2002,2007,2009,2012,2014年
3回…2004,2008年
2回…1996,2000,2003年
1回…1997,1999,2001,2010,2011,2013年
0回…1994,2005年

この回数が多いほど厳しい流れで持続力・スタミナ勝負となり、回数が低いほどヨーイドンの瞬発力勝負となっていると考えられる。

5回というかなり厳しい流れになった2006年は、逃げたアドマイヤメインが3着に粘っているが、先行したメイショウサムソンが4着に失速し、後方からソングオブウインドが突き抜けたレースだ。3回以上の年も、デルタブルース、アサクサキングス、オウケンブルースリ、ナムラクレセント、スリーロールス、フォゲッタブル、ゴールドアクターなどのスタミナに勝る血統馬や、ホオキパウェーブ、ロックドゥカンブ、フローテーション、スカイディグニティ、ユウキソルジャー、サウンズオブアースなどの後方から行った馬が好走している。

逆に、0回の2005年は2番手から競馬をしたアドマイヤジャパンが2着に粘り、3着のローゼンクロイツも4番手にいたし、1回の2010年は先行したビッグウィークが穴を開け、3着にも4番手から競馬をしたビートブラックが粘っている。先ほどのスタミナ血統に該当しない6頭中3頭は、速い流れが2回までの年に好走していることも少し関連性があると考えて良いかもしれない。

それでは、続いて、事前に展開を予測する方策を考えていきたい。
次の記述は、前述の値と1番人気馬のオッズとBPR、2番人気馬のオッズとBPRである。

2014年(4) 2.4倍・差 (5.3倍・番)
2013年(1) 1.6倍・差 (8.7倍・追)
2012年(4) 1.4倍・追 (13.1倍・差)
2011年(1) 1.4倍・追 (7.8倍・差)
2010年(1) 2.1倍・差 (6.0倍・先)
2009年(4) 3.8倍◎・逃◎ 4.4倍・差
2008年(3) 3.7倍◎・差 (6.6倍・番)
2007年(4) 3.5倍◎・先◎ (5.5倍・追)
2006年(5) 2.0倍・先◎ 4.9倍・差
2005年(0) 1.0倍・追 (20.7倍・差)
2004年(3) 2.7倍○・差 3.8倍・逃◎
2003年(2) 2.3倍・追 2.5倍・差
2002年(4) 2.5倍(○)・差 4.8倍◎・差(落馬)
2001年(1) 2.3倍・追 4.2倍・追
2000年(2) 1.9倍・追 2.8倍・追
1999年(1) 2.3倍・追 3.5倍・差
1998年(4) 1.5倍・追 4.3倍・逃◎
1997年(1) 2.7倍○・追 3.8倍・追
1996年(2) 2.6倍○・差 5.0倍・差
1995年(4) 4.9倍◎・追 (6.0倍・先)
1994年(0) 1.7倍・差 (5.8倍・追)

分析すると、1番人気馬の単勝オッズが2.3倍以下の場合は、比較的展開は安定している。皆が1頭に注目し、それに先んじるための作戦を採るため、先行争いをしないで折り合い重視になるのではないか。このケースで、厳しい流れになったのは、2012年、2006年、1998年の3回のみ。2012年の明確な理由は不明だが、2006年は1番人気馬が2冠のかかった先行馬だったことから、前掛かりの展開となったと思われるし、1998年は2番人気のセイウンスカイが強い逃げ馬で、自ら厳しいラップを刻んだだけとも言える。基本、断然人気馬がいれば意外と厳しい流れにならないのである。

一方、1番人気馬の単勝オッズが3.5倍以上となる年は全て3ポイント以上で、多くの馬が勝ちを意識して早めに仕掛けやすくなる傾向があるのではないか。このレンジではスタミナ血統と後方待機馬を意識して穴を狙って良い。

で、1番人気の単勝オッズが2.4~3.4までの間は4例しかないのだが(2002年のノーリーズンは落馬したため、急遽、中心馬不在の乱戦となったと考える)、1番人気馬の脚質が差し又は追込みで、単勝オッズ5.0倍以内の2番人気馬の脚質も差し又は追込みである場合には厳しくない流れになるようだ。

今年の予想に入る。1番人気馬リアファルの人気は前日20:30時点で3.9倍。2番人気のリアルスティール(同4.4倍)と競っているので、3.5倍以上になる可能性は高いし、そもそもリアファルのBPR逃げという面から、今回の指数ポイントは3以上(おそらく4以上)となると考える。

この場合は、スタミナのある血統系統を重視するとともに、後方からの馬を警戒すべきと考える。

従って、馬券対象には、サトノラーゼン(母父RO系)、タンタアレグリア(スタミナ系統なし?(ゼンノロブロイは可能性あり))、ベルーフ(父ND系)、スティーグリッツ(父ND系)、アルバートドック(母父ND系)、リアルスティール(母父ND系)を選択。

それから、スタミナ系統に疑問があり、脚質が逃げであるリアファルは軽視したいところだが、前走、逃げ切りの難しい阪神外回りで勝ち切ったことを評価して残す。

BPRが差しでスタミナ系統があるマサハヤドリーム、マッサビエルは古馬1000万下の勝利経験はあるが、前者は京都OPや青葉賞で惨敗している点でちょっと違うと思うこと、後者は前走が流石に負けすぎであると考えて軽視した。

ロベルト系のミュゼエイリアンは鞍上から突然脚質変更をする可能性もないことはないが、流石に先行が板についてきているので、昔のような極端な追込みはしないだろうと考えて軽視している。

残った7頭から馬券を組むこととしたい。

なお、G1予想大会では、前走の相手関係が微妙なスティーグリッツ、長距離が向かない印象のリアルスティールを消した5頭のボックスとする。


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