日本ダービー2016予想
悲願達成が恩返し!

クライスト教授
10期 予想歴37年

◎ディーマジェスティ
  3着/1人気

○リオンディーズ5着/4人
△マカヒキ1着/3人
×スマートオーディン


◎…ディーマジェスティ(二ノ宮・蛯名)
皐月賞を完勝した事もあるが、ことダービーでは馬の能力以上に人間関係・人間模様が重要な好走材料になってくる。
その意味で二ノ宮師のエルコンドルパサーで自身のジョッキー人生を大きく飛躍させてもらった蛯名は、自身が勝つ事と共に師に戴冠を捧げるという恩返し的意味合いまで背負っているのが何より他馬に優る好走材料。
2冠馬うんぬんより、また本人の悲願達成より、恩義を受けた師のために是が非でも好走しなければいけないと思う想いこそ最高の結果を生むと判断。

○…リオンディーズ(角居・ミルコ)
ここにきて気性の問題が懸念されるのは心配だが、弥生賞・皐月賞と続けて前に行ってやられているミルコほどのジョッキーが3度続けて同じ失策をするとは思えない。
しっかり目標馬をマークして抑えてレースできれば朝日杯よろしく末脚をしっかり出せるはずなので今回は巻返しの機会と判断。
…ちなみに、四位が連覇できるならミルコなら3連覇しても一向におかしくないところだが、さすがにここに来て掛かる気性が問題になっているのでは連覇は厳しいと思う。

△…マカヒキ(友道・川田)
皐月賞上がりトップは高評価できるし、かりに勝っていたらここも必勝と言えたかもしれない。
ただ、ほぼ同じ脚をディーマジェスティに使われて1馬身差以上離されての2着では、多少の鞍上の馴れを見込んでもジョッキーの差は否めないと判断。
また皐月賞3強の中で1馬身抜けたので人気の一角を占めるのは当然だが、同馬の(追い込み)脚質が近2走ともリオンディーズの前行きによって引き出されている事を考えれば今回は(福永と微差でしかない)川田の実力と(蛯名より先にダービージョッキーになれるかの疑問と序列の)格付けから展開次第で3着以下もあり得ると判断。
…何より、同馬をここまで導いてきたジョッキーがルメールである事は周知の事実なのが問題で、仮に川田がここでダービージョッキーになったとしても誰も川田を一流だとは認め難くなる。そんな背景で勝っても川田のためにならない事は「四位の連覇時のファンの罵声=うるせえ発言によるその後の凋落」が示しているので、川田のためにも好走までで終わると判断。

△…サトノダイヤモンド(池江・ルメール)
皐月賞の敗戦について師は、「指示しすぎて却って焦らせてしまった」と語ったが、正直リオンディーズが掛かり気味に前に行ってくれたにも関わらずギリギリでしかとらえられなかった内容に物足りなさを感じ、おまけにテン乗りで末脚勝負(追い込み)しかできない川田の馬にキッチリ交わされたのにも物足りなさを感じた。
また「きさらぎ賞以来だったので万全じゃなかった」とも師は語ったが、それまでの勝ち方が凄かっただけに初めて全力を出したはずの皐月賞があの内容ではたとえ上積みがあったとしても勝てるかは大いに疑問と判断。
…昨年の馬主リベンジから皐月賞も期待したが、正直皐月賞の内容では飛躍的な向上があるとは考えにくく、ルメールの騎手実力と馬主の貢献度を考慮しても今回は複勝候補までと判断。

△…プロディガルサン(国枝・田辺)
前走5か月ぶりを一叩きして上積みの大きさに期待できるのが好材料。もちろん鞍上が田辺で弱化してるので勝つ事は無理だろうが、東スポ杯で好走した末脚一手のスマートオーディンが別路線組の筆頭馬として評されるなら上積み確実な同馬の方がより伏兵として妙味があると判断。

消し…スマートオーディン(松田国・戸崎)
ここ2戦は能力の違いもあって連勝できたが、いくら共同通信杯で皐月賞馬より人気上位だったとしても、一緒に先行していたイモータルに千切られた内容から同馬こそ追い込み勝負の展開にならなければ危険度大であるのは否めない。
確かに展開がハマれば好走して不思議ないが、脚を溜めての末脚比べになったら同型のマカヒキ、溜めたら脚を伸ばせるリオンディーズ、さらには石川が乗せられるイモータルのまさかの好走まで考えられるため消し馬と判断した。

※…今年のダービーはハイレベル混戦で自信度「A」!
普通は全体的レベルが低いので混戦化するのが競馬の常識だが、今年のダービーは過去に強い勝ち方をしたハイレベルの馬が揃っているのに混戦状況にあるという異例な年である。
皐月賞を制したのが共同通信杯勝ち馬だった事からも、もしもここにハートレーがいたらもっと難解になっただろうし、それだけに今年のダービーは如何に展開に恵まれるかが好走要因になるだろう。それはどんな有力馬でも一つ間違えれば着順を落とす可能性が高いという裏返しになるので「A」とした。

【私見だが、ある意味ジョッキーの立場で考えた方が馬を消しやすいように思われる。
たとえば上記のハートレーの戦線離脱に絡んでいる横山典などどの馬に起用されるか知らないが、少なくとも好走できる資格はないと思うし、今年に限っては乗る資格もないと思う。
ついでに言えば、ただの経験のために乗せてもらう石川も好走は厳しいはずで、対戦実績ならイモータルは結構面白そうな穴馬になりそうだったが、いくら競馬に絶対はないと言ってもさすがにこのジョッキーが馬券になったら普段のジョッキー実績が虚構になってしまうし、ただ経験のために乗せてもらうジョッキーに好走されるほど周りのジョッキーたちはボンクラではないはず。何しろダービーなのだから。
おまけで、池添が騎乗停止で岩田に乗り変わるロードクエストも好走は厳しいだろう。能力的にはとても面白そうな馬だが、今の岩田は昨秋まで見せていた強気・果敢さが全く見られない。成績も証明しているが、おそらく息子のために己の技量を出さないように努めているのだろう。外人の通年騎乗によって関西における彼が一番割を食わされる事は薄々推測できていたが、ここまで極端に落ちるとは思ってなかった。ただ、そうでなければ春先に一時的にも拠点を関東に移すなどの話が出る事がおかしいので、我が身を削って息子のための道を作っているとしか思えない。福永などより何倍も上手いのに本当に可哀想…でももう成果は残してるので十分だろうと言われればそれまでなのだが…(苦笑)】


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日本ダービー2016回顧
大きな世代交代と微かな進歩!

クライスト教授
10期 予想歴37年

次走狙い:マカヒキ
次走危険:スマートオーディン


「5」…これほど質の高い馬が集まったダービーを見れたのは初めて。この3才馬たちが古馬との争いでどんな成果を見せてくれるのか本当に楽しみ。
最大の目標は(ミルコ騎乗の)ドゥラメンテ、(外人騎乗の)リアルスティール、そして(中距離に挑んできた時の)モーリスの3頭。

狙い…マカヒキ(友道)
デビューから3戦を外人で教育されたという「玉に瑕」を除けばハイレベル世代を川田で制した同馬は日本人騎手での活躍が期待される貴重な存在。

危険…スマートオーディン(松田国)
ハイレベル世代の割を最も食わされる馬である事は重賞3勝馬でありながらダービーで上位人気に成れない事で証明されており、今後も大レースでは同世代の壁が立ちはだかり、同世代がいなくてもすでに重賞3勝が重斤量として圧し掛かってくるため苦戦を強いられる事は必至。
何より今回掲示板に載った5頭がいるからには、脚質の柔軟性に欠ける同馬は定量戦でも不利は否めないだろう。

※大きな世代交代と僅かな進歩!
皐月賞の完勝から1番人気に推されたディーマジェスティは、好枠でありながら鞍上蛯名の身に付いた好走安全騎乗によって位置取りで後手を踏んで敗れた。
これに対して勝ったマカヒキは、距離と相手関係を考えて末脚一手ではない中団からの直線勝負をして戴冠を獲た。
これは、第1期生~福永までの血族優先によって優秀馬が振り分けられてきた不公平時代の終わりを告げる大きな世代交代の始まりと言えるだろう。
また僅かな進歩と言うのは、川田が乗せてもらったマカヒキで幸運があったとしても同馬を強くしたルメールに競り勝てた事である。
これは、勝ち星では血族優先世代に見劣っても実力では劣ってない事を示しており、普段は福永などに負けているので一向に進歩してないと思われた次世代が、実は僅かながらも旧世代より進歩していた(互角以上の力量を持っていた)事を示している。
それだけに、こと川田の今後はより内容の濃い成果が求められる事になるだろう。つまり、今回は外人によって強くされた馬で勝ったが、今後はデビューから任された馬でもう一度ダービーを勝つ事が求められるという事。そして、そう遠くない未来のうちに任された馬で海外で好結果を残せるかが今後の課題になるだろう。

今年のダービーはハイレベル競争として注目されたが、川田が制した事で、これまで(競馬学校の中では)上位と思われていたジョッキーが実は次世代と大差なく、ただ経験から着を拾う競馬に長けているに過ぎない事を示してくれた。
次世代ジョッキーたちは、この川田の積極性に習って旧世代を凌駕するよう心がけてレースに臨んで欲しい。
競馬界に限らずどの社会でも縁故の強みがある事は否めないが、本来ジョッキーはライダーというアスリート(スポーツマン)であるからには血縁で成績が決まる方がおかしいので、一時の傾向に流される事なく自分の騎乗スタイルを早く確立させてそこから好結果が残せるように焦らずに頑張って欲しい。
…旧世代(横山典・武豊・蛯名・福永)はマスコミが持ち上げるほどは抜けて上手いのではない。単に経験から流れの中で馬を動かす事に慣れているだけ。豊・横山マジックなども冷静に見れば単なる初動の変化を見た低レベルの周囲が踊らされていただけ。だから外人が来るようになったら通用しないのだ。
…推量すれば、今回の川田の優勝は若手に良い一石を投じてくれたモノと言えるだろう!


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