共同通信杯2017予想
展望として

スカイポット
14期 予想歴20年

◎ムーヴザワールド
  3着/1人気

○スワーヴリチャード1着/2人
▲エアウィンザー6着/3人
△タイセイスターリー4着/4人


 2004年以降(過去12年)の共同通信杯における、1番人気の成績は(4.3.1.1.1.2)。1番人気に加えて2番人気または3番人気が3着以内に入ったのは12年中7年(うち3年は1~3番人気での決着)あり、全般的には堅くおさまりやすいレースです。

 今年は、昨年の高指数レースであった東スポ杯組の上位馬が出走してきました。未知馬の出走も少ないので、順当であれば指数上位馬3頭で決まってもおかしくないですが、過去12年では、1番人気と2番人気が共に消えた年も2016年、2011年、2008年と3回あることから、これらの年の波乱原因を分析しておく必要があると考えます。

 馬の能力を測る技術が高くなってきた近年は、能力の見立て違いによる波乱はあまり起こりません。波乱は馬場バイアス等条件がおかしくなっていた場合か、適性の合わない馬が人気になっていた時に起こるのが定番ですので、まずは過去12年の共同通信杯の3連単配当と、共同通信杯週の土曜日及びその前週の土日の14頭以上かつ1400~1800mの東京芝コース500万下以上のレースのうち、最高額を除いた3連単平均配当と、東京新聞杯とクイーンC(開催時期変更前は白富士S)の3連単平均配当を確認してみます。

年 当日配当 最高額を除く前3日単純平均配当(メインレース平均配当)
2016年 98,880円 70,184円(184,950円)
2015年 10,870円 39,155円(83,745円)
2014年 3,190円 24,560円(2,135円)
2013年 79,330円 65,900円(29,225円)
2012年 3,790円 29,958円(41,595円)
2011年 30,970円 32,803円(62,400円)
2010年 6,750円 14,948円(19,040円)
2009年 19,920円 16,767円(532,490円)
2008年 752,020円 230,195円(1,600,795円)
2007年 3,110円 67,397円(73,875円)
2006年 1,880円 149,400円(383,400円)
2005年 14,380円 17,660円(19,585円)

 こうして見ると、やはり波乱した年は他のレースも荒れていた場合が多いようです。ちなみに今年ですが、下記のとおり、どちらにも取れる状況です。そうすると、直前のクイーンCを優先することになりますが、こちらは全く荒れなかったので、バイアス面ではイレギュラーな条件とはなっていないと判断します。

2017年 ?円 118,148円(11,140円)

 次に、人気で凡走した馬の敗因について分析します。過去12年の共同通信杯のラップタイムと3番人気以内で4着以下に敗退した馬は下記のとおり。

2016年 12.7 - 11.3 - 11.8 - 12.1 - 12.1 - 11.8 - 11.5 - 11.8 - 12.3
1番人気9着ハートレー(ホープフルS勝ち馬。軽い馬場のOPクラスで連対なし)
2番人気6着スマートオーディン(東スポ杯(出走頭数-2番手以降からの追込)以来の休み明け)

2015年 12.7 - 11.1 - 11.4 - 12.2 - 12.6 - 12.6 - 11.8 - 11.0 - 11.7
2番人気5着アヴニールマルシェ(東スポ杯以来の休み明け。新潟2歳S2着(二桁番手からの追込))

2014年 13.0 - 11.6 - 12.1 - 12.6 - 12.9 - 12.5 - 10.9 - 10.9 - 11.6

2013年 13.0 - 11.2 - 11.8 - 12.1 - 12.1 - 11.8 - 11.3 - 11.2 - 11.5
2番人気4着ラウンドワールド(札幌2歳S2着(二桁番手からの追込)。中央のOPクラスで連対なし)
3番人気5着マンボネフュー(OPクラスで連対なし)

2012年 12.9 - 11.9 - 12.5 - 12.8 - 12.5 - 12.1 - 10.9 - 11.0 - 11.7

2011年 13.1 - 11.5 - 12.2 - 12.4 - 12.4 - 12.5 - 11.3 - 11.1 - 12.0
1番人気9着ダノンバラード(ラジオN杯4番人気1着(二桁番手からの追込)。軽い馬場のOPクラスで連対なし)
2番人気4着ベルシャザール(ホープフルS4番人気1着。軽い馬場のOPクラスで連対なし)

2010年 12.8 - 11.1 - 12.3 - 12.8 - 12.6 - 12.4 - 11.7 - 11.2 - 11.3

2009年 12.4 - 11.5 - 11.7 - 12.2 - 12.6 - 12.0 - 11.6 - 11.6 - 11.7
3番人気9着プロスアンドコンズ(野路菊S2着(出走頭数-2番手以降からの追込)。軽い馬場のOPクラスで連対なし)

2008年 12.5 - 10.6 - 10.8 - 11.9 - 12.7 - 13.0 - 12.2 - 11.5 - 12.4
1番人気5着サダムイダテン(ラジオN杯2着(二桁番手からの追込)。軽い馬場のOPクラスで連対なし)
2番人気7着スマートファルコン(ジュニアC5番人気1着(二桁番手からの追込)。軽い馬場のOPクラスで連対なし)
3番人気9着サブジェクト(ラジオN杯4番人気1着。軽い馬場のOPクラスで連対なし)

2007年 13.1 - 11.4 - 11.4 - 11.7 - 12.5 - 12.9 - 11.7 - 11.2 - 11.8
2番人気4着ニュービギニング(ホープフルS勝ち馬(二桁番手からの追込)。軽い馬場のOPクラスで連対なし)

2006年 13.0 - 11.5 - 11.5 - 12.2 - 12.8 - 12.6 - 11.7 - 11.4 - 11.7
3番人気4着ショウナンタキオン(新潟2歳S勝ち馬(二桁番手からの追込)。中央のOPクラスで連対なし)

2005年 12.9 - 11.4 - 11.4 - 12.0 - 12.3 - 12.4 - 11.9 - 11.3 - 12.2
2番人気4着ニシノドコマデモ(東スポ杯(二桁番手からの追込)以来の休み明け)
3番人気5着ロードマジェスティ(ジュニアC4番人気1着。軽い馬場のOPクラスで連対なし)

 これらを踏まえると、人気馬の凡走パターンとしては、
1.中山や阪神のOPクラスで賞金を稼いでいるものの、東京、京都のOPクラスで連対なし
2.夏のローカルの重賞で賞金を稼いでいるものの、中央開催のOPクラスで連対なし
3.東スポ杯以来の休み明け
のいずれかに加え、「好走時の脚質が二桁番手または出走頭数-2番手以降からの追込」ということになります。

 今年の上位人気馬のうち、ムーヴザワールドとスワーヴリチャードは東スポ杯以来の休み明けかつ追込脚質のため楽観はできません。とはいえ、エアウィンザーやタイセイスターリーも前走は追込判定となりますし、ここはいずれかの1頭が凡走しても良い馬券の組み方をするべきであり、指数からすると、1番人気の3連複で決まる可能性が高いことも留意すべきでしょう。

 そうすると、割り切って買わないという選択も合理性がありますし、4頭で決まってちゃんとプラスになるように配分するという手もあります。勝負をすることはおすすめしませんが、昨年秋に引き続き東京コースで指数リスク・SHP理論が通用する可能性もそれなりかなぁと思っています。

 ムーヴザワールドは跳びの大きな持続SHPの強い指数1位馬で、トップスピードに乗るまで少し時間がかかるタイプです。土曜日に続き、ルメール騎手から戸崎騎手に乗り替わる有力馬で、戸崎騎手の調子を考えると全幅の信頼はおけないです。

 スワーヴリチャードは、四位騎手は位置を取りに行くと明言していますが、出遅れ癖があることや、気性が危なっかしいため、積極策が裏目に出て最後に伸びを欠くおそれもありそうです。フットワークは良いですが、頭が少し高くなって推進が落ちることも。

 エアウィンザーは、前走の敗因は京都の開幕週で外を回したロスが大きかったこと。指数的には東スポ杯組と大差ないですし、状態面は信頼できそうで、3強の中では実は最も指数が安定しそうです。この馬の不安材料は走法に大物感がなく、手応え程伸びないことでしょうか。単勝は敬遠したいです。

 タイセイスターリーはシンザン記念を追い込む競馬で2着。他にも乗れる有力馬がいるのにルメール騎手が手綱を取ったことは好材料と評価しておいたほうが良さそうです。


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