日本ダービー2017予想
取りあえず最後まで(第4版)

スカイポット
14期 予想歴20年

◎アドミラブル
  3着/1人気

○ペルシアンナイト7着/6人
▲スワーヴリチャード2着/3人
△サトノアーサー10着/5人


 世代の頂点を競う日本ダービー、今年もしっかり予想していきたいと思います(長文になります)。

5月29日(日)東京10R 日本ダービー 東京2400m

1.ダンビュライト(ルーラーシップ) 59.3↓<指数3位>{ }
2.アメリカズカップ(マンハッタンカフェ) 55.0↓
3.マイスタイル(ハーツクライ) 56.0NS↓
4.スワーヴリチャード(ハーツクライ) 57.7↓<指数6位>{fse}
5.クリンチャー(ディープスカイ) 59.0<指数4位>{k}
6.サトノアーサー(ディープインパクト) 57.3↓{fse}
7.アルアイン(ディープインパクト) 60.4↓<指数1位>{kg}
8.トラスト(スクリーンヒーロー) 57.5↓
9.マイネルスフェーン(ステイゴールド) 56.1↓
10.ベストアプローチ(New Approach) 55.0{s}
11.ペルシアンナイト(ハービンジャー) 59.9↓<指数2位>{se}
12.レイデオロ(キングカメハメハ) 57.7↓<指数6位>{g}
13.カデナ(ディープインパクト) 57.1↓{e}
14.ジョーストリクトリ(ジョーカプチーノ) 51.6↓↓
15.ダイワキャグニー(キングカメハメハ) 56.1↓{ }
16.キョウヘイ(リーチザクラウン) 53.0↓↓
17.ウインブライト(ステイゴールド) 57.1↓{f}
18.アドミラブル(ディープインパクト) 59.0<指数4位>{se}

◇スカイポットによる予想(天星指数及びリスク)の見方
→http://baryutensei.com/008tenseiindex.htm

<傾向分析>
1.上がり実績
 過去12年の馬券圏内馬36頭中、上がり2位以内実績がなかったのは0頭(芝に限定するとアポロソニックのみ該当)。上がり2位以内実績が条件戦以上でなかった馬は3頭(アントニオバローズ、ベルシャザール、アポロソニックでいずれも3着)だけ。また、勝ち馬はメイショウサムソンを除く11頭がマイル以上の重賞で上がり1位経験を持ち、連対馬でマイル以上の条件戦以上の上がり1位実績がなかったのはアサクサキングス、イスラボニータ、サトノラーゼンのみ。BPR1~5(逃げ~先行)馬を除けば、ほぼ全ての馬が条件戦以上で上がり1位実績を持つ(例外は皐月賞馬で重賞3勝のイスラボニータだけ)。

2.血統系統
 父はSS系が多く、過去12年の3着以内馬36頭中24頭に入っている。次はND(ノーザンダンサー)系だが5頭、MP(ミスタープロスペクター)系4頭(いずれもキングマンボ系)、RO(ロベルト)系3頭と圧倒的である。母父はND系が多く、36頭中14頭に入っていて、SS系6頭、MP系4頭、GS(グレイソヴリン)系3頭、RO系3頭、NB(ネヴァーベンド)系2頭と比較してこちらも優勢である。

3.指数
 多くの年では、距離により調整した指数の上位1位~6位馬が馬券圏を占めている。青葉賞や京都新聞杯からの臨戦から馬券圏に入れたのは指数59台以上、マイルからの臨戦から馬券圏に入れたのは指数63台以上だった馬がほとんど。2013年のアポロソニックは事前指数が低く、先行(タフ)系SHP馬だったと認識するしかない。2014年3着で穴をあけたマイネルフロストも指数8位だった。指数9位以下は軽視したい。

4.手応え
 オークスと比べて、手応えの良い馬でも末脚SHPが強烈な高指数馬は順当に好走でき、手応えの悪い馬も逃げ先行馬かつ東京又は京都で重賞好走実績があれば可能性がある。 

5.走法
 オークスと同様、脚が長く見える振り出し走法馬の指数上昇に警戒をする。

6.コース適性
 オークスと同じ条件だが、前5走における東京、京都、小倉、新潟の芝1800m以上のレースで、未勝利戦又は条件戦の4着以下かつ0.4秒差以上負け、OP以上の6着以下かつ0.6秒差以上負けがある馬の3着以内は過去12年でいない。

 上記の観点から今年のレースを予想していきます。

 まず、ダービー勝ち馬の傾向であるマイル以上の重賞で上がり1位実績を持つ馬は、アドミラブル(G2)、アメリカズカップ(G3)、ウインブライト(G2)、カデナ(G2)、キョウヘイ(G3)、サトノアーサー(G3)、スワーヴリチャード(G3)、ペルシアンナイト(G3)、レイデオロ(G2)。傾向からは、この9頭のいずれかが勝利する可能性が高いということになります。なお、マイル以上の条件戦、OPでの上がり1位実績馬はクリンチャー(OP)、ベストアプローチ(条件)。

 続いて、父の血統にSS系、母の血統にND系を持つ馬をプラス評価します。前者は、ダイワキャグニー、ダンビュライト、トラスト、ベストアプローチ、ペルシアンナイト、レイデオロが非該当。両方とも該当しているのはカデナ、サトノアーサー、ジョーストリクトリ。

 今年は指数59以上が5頭いて、6番目との指数差が1.3あるので、この5頭を中心視します。また、指数57以下のアメリカズカップ、キョウヘイ、ジョーストリクトリ、ダイワキャグニー、ベストアプローチ、マイスタイル、マイネルスフェーンを消しとします。

 コース適性では、キョウヘイ、ジョーストリクトリ、トラスト、ベストアプローチ、マイネルスフェーンが該当。消しとします。(アルアインのシンザン記念は不利のため除外)

 ここまでで残った馬は、アドミラブル、アルアイン、ウインブライト、カデナ、クリンチャー、サトノアーサー、スワーヴリチャード、ダンビュライト、ペルシアンナイト、レイデオロの10頭。
 手応えと走法は特筆すべきものがあれば各馬展望(残留馬のみ)に記載します。

 もう少し分析を進めてみます。まずは伝家の宝刀、データアートの評価から。
※データアートの詳細は下記リンク参照
http://baryutensei.com/31derb.htm

【2017年】
印 番 馬名          『称号』と「烙印」
  1 ダンビュライト     「少勝利」
  2 アメリカズカップ    「皐月惨」
  3 マイスタイル      「皐月惨」「弥生削」
△ 4 スワーヴリチャード   
△ 5 クリンチャー      
  6 サトノアーサー     「毎日削」「別路落」
  7 アルアイン       「毎日削」
  8 トラスト        「関連無」「皐月惨」
  9 マイネルスフェーン   「関連無」「前大敗」「先失速」「少勝利」「別路落」
  10 ベストアプローチ    「関連無」「基礎格」「少勝利」「別路落」
△ 11 ペルシアンナイト    
  12 レイデオロ       「関連無」
〇 13 カデナ         『★弥生差』
  14 ジョーストリクトリ   「関連無」「前大敗」「哩杯削」「別路落」
  15 ダイワキャグニー    「先失速」「別路落」
  16 キョウヘイ       「基礎格」「前大敗」「哩杯削」「別路落」
  17 ウインブライト     「関連無」
◎ 18 アドミラブル      『★別路昇』
※上記の印はデータアートのみでの評価


 データアートの観点からは、アドミラブルが本命、カデナが2番手で、クリンチャー、スワーヴリチャード、ペルシアンナイトが3番手となりました。アルアインの該当した「毎日削」はあまり強力ではないと思うので、おさえは必要でしょう。今回、アドミラブルが該当した称号は皐月賞組に不安のある時は必ずと言って良いほど馬券に絡んでいるので、素直にアドミラブルから流せば良いのではないでしょうか。


 続いて、過去25年の、皐月賞1着馬(★)、同2着馬(☆)、同3着馬(*)、同1番人気馬(◆)及び弥生賞馬(◇)の、東京・京都のマイル以上の重賞(マイル重賞は当年のみ)又は1800m以上のOPにおける3着以内実績馬のダービー成績を確認しましょう。(不出走馬を除く)

2017:★アルアイン(なし→?)、☆ペルシアンナイト(シンザン(3)→?)、*ダンビュライト(きさらぎ(3)→?)、◇カデナ(京都2歳(1)→?)
2016:★ディーマジェスティ(共同通信(1)→3着)、☆◇マカヒキ(若駒S(1)→1着)、*◆サトノダイヤモンド(きさらぎ(1)→2着)
2015:★ドゥラメンテ(共同通信(2)→1着)、☆リアルスティール(共同通信(1)→4着)、*キタサンブラック(なし→×)、◆◇サトノクラウン(東スポ(1)→3着)
2014:★イスラボニータ(東スポ(1)、共同通信(1)→2着)、☆◆◇トゥザワールド(若駒S(1)→5着)
2013:★◆ロゴタイプ(なし→5着)、☆エピファネイア(京都2歳(1)→2着)、*コディーノ(東スポ(1)→×)
2012:★ゴールドシップ(共同通信(1)→5着)、☆ワールドエース(きさらぎ(1)→4着)、*ディープブリランテ(東スポ(1)、共同通信(2)→1着)、◆グランデッツァ(なし→×)、◇コスモオオゾラ(なし→×)
2011:★オルフェーヴル(シンザン(2)、きさらぎ(3)→1着)、☆◆◇サダムパテック(東スポ(1)→×)
2010:★◆◇ヴィクトワールピサ(京都2歳(1)→3着)、☆ヒルノダムール(若駒(1)→×)、*エイシンフラッシュ(萩(3)→1着)
2009:★アンライバルド(京都2歳(3)、若駒(1)→×)、☆トライアンフマーチ(なし→×)、*セイウンワンダー(なし→×)、◆◇ロジユニヴァース(なし→1着)
2008:☆タケミカヅチ(共同通信(2)→×)、*◆◇マイネルチャールズ(なし→4着)
2007:★ヴィクトリー(なし→×)、☆サンツェッペリン(なし→4着)、*フサイチホウオー(東スポ(1)、共同通信(1)→×)◆◇アドマイヤオーラ(シンザン(1)→3着)
2006:★メイショウサムソン(東スポ(2)、きさらぎ(2)→1着)、☆ドリームパスポート(京都2歳(2)、きさらぎ(1)→3着)、*フサイチジャンク(若駒(1)→×)、◆◇アドマイヤムーン(共同通信(1)→×)
2005:★◆◇ディープインパクト(若駒(1)→1着)、☆シックスセンス(京都2歳(3)→3着)、*アドマイヤジャパン(なし→×)
2004:★ダイワメジャー(なし→×)、☆◆◇コスモバルク(なし→×)
2003:★◆ネオユニヴァース(きさらぎ(1)→1着)、☆サクラプレジデント(なし→×)、*◇エイシンチャンプ(京都2歳(1)→×)
2002:★ノーリーズン(なし→×)、☆タイガーカフェ(なし→×)、*◆タニノギムレット(シンザン(1)、NHKMC(3)→1着)、◇バランスオブゲーム(なし→×)
2001:☆ダンツフレーム(きさらぎ(2)→2着)、*ジャングルポケット(共同通信(1)→1着)
2000:★エアシャカール(なし→2着)、☆◆ダイタクリーヴァ(シンザン(1)→×)
1999:★テイエムオペラオー(なし→3着)、☆オースミブライト(京都3歳(1)→4着)、◆アドマイヤベガ(なし→1着)、*◇ナリタトップロード(きさらぎ(1)→2着)
1998:★セイウンスカイ(なし→4着)、☆キングヘイロー(東スポ(1)→×)、*◆◇スペシャルウィーク(きさらぎ(1)→1着)
1997:★サニーブライアン(なし→1着)、*フジヤマビザン(なし→×)、◆メジロブライト(共同通信(2)→3着)、◇ランニングゲイル(京都3歳(1)、若駒(2)、プリンシパル(3)→5着)
1996:★イシノサンデー(なし→×)、☆◆ロイヤルタッチ(きさらぎ(1)→4着)、*メイショウジェニエ(なし→3着)、◇ダンスインザダーク(きさらぎ(2)、プリンシパル(1)→2着)
1995:★ジェニュイン(なし→2着)、☆タヤスツヨシ(共同通信(2)→1着)、*オートマチック(なし→3着)、◆ダイタクテイオー(なし→×)
1994:★◆ナリタブライアン(京都3歳(1)、共同通信(1)→1着)、*フジノマッケンオー(なし→4着)、◇サクラエイコウオー(なし→×)
1993:★ナリタタイシン(シンザン(2)→3着)、☆ビワハヤヒデ(共同通信(2)→2着)、*シクレノンシェリフ(なし→×)、◆◇ウイニングチケット(なし→1着)
1992:★◆ミホノブルボン(なし→1着)、☆ナリタタイセイ(若駒(1)、NHK杯(1)→×)、*スタントマン(京都3歳(1)→5着)

全体(18.9.11.8.5.30)

 うち、共同通信杯又はきさらぎ賞で3着以内の実績がある馬は(9.5.4.3.1.3)となっています。このうち、4着以下の馬は、4角で二桁番手だった、リアルスティール、ゴールドシップ、ワールドエース、タケミカヅチ、アドマイヤムーン、ロイヤルタッチと引っ掛かったフサイチホウオー。ダンビュライトは控えすぎなければ好走できそうですが、果たして。

<上がり走法解析>
 高速馬場で行われた過去8年(2004,2007,2010,2012,2013,2014,2015,2016)の3着以内馬(24頭)の末脚実績について調べてみました。

 その年の1600m以上の重賞で上がり2位以内実績のなかった馬は、アサクサキングス(BPR1で重賞勝ち)、エピファネイア(前年のラジオNIKKEI杯で上がり1位)、アポロソニック(BPR1で重賞連対)、サトノラーゼン(BPR5で重賞連対・走法fse)の4頭。

 また、走法に{e}(拡がる)がなかった馬は、ハイアーゲーム(BPR差で重賞勝ち。ハイペースの展開利)、トーセンホマレボシ(BPR3で重賞連対)、アポロソニック(BPR1で重賞連対)の3頭でいずれも3着まで。

 すなわち、両方の条件を満たしている馬を本線として、BPRが1又は3程度の重賞連対馬がいればおさえておく必要があると考えます。前者はスワーヴリチャード、サトノアーサー、ペルシアンナイト、カデナ、アドミラブルの5頭。後者にぴたりと嵌る馬はいませんが、OP勝ち実績も許容すればクリンチャーが該当します。

 また、連対馬に限ると、大物感を示す{se}を持つ馬が16頭中12頭該当しています。今年はスワーヴリチャード、サトノアーサー、ペルシアンナイト、アドミラブルが該当。連対の有力候補となります。

 その年の1600m以上の重賞で上がり2位以内の実績がない馬は、ダンビュライト、アルアイン(及びマイスタイル、トラスト、ジョーストリクトリ、ダイワキャグニー)が該当。{e}のない馬は、アルアイン、ウインブライト、ダンビュライト、レイデオロ。このあたりは好走したとしても3着まででしょうか。

 高速馬場を除いても、東京コース改修後の過去14年の勝ち馬中、{se}のなかった馬は4頭のみで(重馬場の1年を除く3頭は当日、4角5番手以内の先行をしていた)、そして、勝ち馬に{e}のなかった馬はいませんから、勝ち馬はアドミラブル、カデナ、サトノアーサー、スワーヴリチャード、ペルシアンナイトのいずれかである可能性が高いです。

<馬場バイアス解析>
(参考)TBI(トラックバイアスインデックス)
→http://baryutensei.com/report/1705bt-derTBIdata.pdf

 さて、土曜日のTBIが出ました(上記リンク参照)。横のバイアス(HTBI)は122.3、縦のバイアス(VTBI)は40.4。2005年以降、前日の最大のHTBIとなっており、先週のイン有利から逆に外のほうがはっきり良い状態と計測されています。イン差しは難しくなりまして、先行馬は思い切って出していく必要がある条件と言えます。

 これらを踏まえて、残留馬の中から下位評価となった馬から順番に記載します。

・ウインブライト(松岡騎手 上がり:G2二位、血統系統:SS系×GS系、走法:f)
 最初の絞り込みでは残った馬ですが、走法が振り出しで拡がりに欠けることから軽視しました。
 データ面では、過去25年のスプリングS勝ち馬のダービー成績は(6.1.0.0.1.13)ですが、連対馬には「きさらぎ賞3着以内」、「京都重賞またはスプリングSで0.6差以上勝ち」の実績がありました。ウインブライトは非該当です。

・ダンビュライト(武騎手 上がり:G3二位、血統系統:MP系×SS、走法:-)
 ダービーで抜群の実績をあげている1枠に入ったことで過剰人気することになると思う馬です。高速馬場の皐月賞で馬券に絡んだ馬がダービーでも好走した例は、タニノギムレットとデュラメンテだけで、他はことごとく敗退しています。この2頭の共通点は走法に{se}を持つという点。{se}があっても、キタサンブラックのように凡走している例もあり、疲労面が心配されます。皐月賞では外を早めにファンディーナにプレッシャーをかけるという見た目強い内容でしたが、福永騎手が特殊馬場だったと言っているように、この結果だけで大幅に評価を上げるのは違う気がします。そして、条件も先週のような内有利の馬場ではないため、好走可能性は大幅に落ちたように思われます。武騎手が思い切って出していくのかに注目しましょう。3着付けの馬券のみ検討します。

・レイデオロ(ルメール騎手 上がり:G2一位、血統系統:MP系×RO系、走法:g)
 上位人気となりそうですが、今年は皐月賞の5着のみの実績。昨年を含めて戦績はほぼ中山のみで、京成杯やホープフルSといった冬場の中山2000mを後方から差し込む馬は評価過大になりがちなことは若駒ナビで以前取り上げたところです。皐月賞も勝ち負けとは関係ないところでの上がり2位。インを突いていたことも微妙で(サスガを連想。今年1戦5着という点ではマルカシェンクを想起)、4角で前が空いてうまく加速できた割にはカデナやウインブライトらとそう変わらない結果でした。調子が良化している可能性は高いのですが、やはり走法が不安材料です。ストライドかノーマルかが微妙で検討することは多いのですが、この馬はノーマルかピッチかを検討するというイレギュラーな作業を行いました。追い込み一手の馬で、外が有利なバイアスになっているといっても連対は難しいと考え、3着付けの馬券のみ検討します。

・アルアイン(松山騎手 上がり:条件二位、血統系統:SS系×ボールドルーラー系、走法kg)
 皐月賞馬ですが、ダンビュライトと同様に、高速馬場の皐月賞で馬券に絡んだ馬(走法非該当)という点のマイナスがあり、上がり実績も見劣りします。それから、皐月賞を勝っているのに2番人気以下というのも不安材料。該当馬のダービー成績は過去14年で(0.0.0.0.2.2)。ほとんどが2番人気でこれなのに、今回アルアインは4番人気以下になってしまいそうで、そうするとダイワメジャー(6着)くらいしか例がありません。走法的には中山向き。長く良い脚を使える走法ではないので、どれだけ前でアドバンテージを取るかですね。守りに入ったら掲示板も怪しいと思っています。指数1位なので少々おさえは必要かと思われるのですが、3着付けの馬券のみ軽く考えています。

・カデナ(福永騎手 上がり:G2一位、血統系統:SS系×ND系、走法:e)
 データ的にはデータアートの称号があるのと、「1992年以降の過去25年、弥生賞6着以内馬のうちの上がり1~2位馬」について、当日7番人気以内馬の皐月賞とダービーの成績が(8.4.7.2.4.6)、父SS系に絞ると、(7.3.4.0.0.2)というデータに該当します(7番人気に入れない可能性には注意)。走法はeですが、sやgも迷ったレベルなのでまずまず良いほうです。馬体の構造からか、将来はマイラーになりそうな雰囲気があるのと、指数・走法的に差し脚比べになって遅れを取りそうな点が懸念材料になります。3着はありそうな印象です(2着は迷いどころ)。

・クリンチャー(藤岡佑騎手 上がり:OP一位、血統系統:SS系×RO系、走法:k)
 指数が高くパワータイプの走りをしているので皐月賞で狙いましたが惜しくも4着。今回は走法的には条件が悪くなりますが、差し馬は走法の良し悪しが結果に大きく影響するものの、前残りをした過去の馬は走法が良くない馬も含まれるため、向こう正面から3角まで積極的な競馬をすれば、元々指数の高い馬なので残り目もあるのではないでしょうか。直線入り口で主力の後続に3馬身程度では到底残れないと思いますので、思い切って逃げたほうが良いでしょうね(そこは騎手に対して不安もあるのですが)。上位4頭からは漏れましたが、馬券的にはそれなりに買っておきたいと思います。

・サトノアーサー(川田騎手 上がり:G3一位、血統系統:SS系×ND系、走法:fse)
 重馬場では大きく指数を下げているので、馬場状態が第一関門でしたが、土曜の昼には良馬場まで回復しまして、日曜も晴れの予報であり、クリアしました。指数がそれほど高くないというのが第二関門ですが、毎回加速がつかずに末脚を余しているので指数はそこまで気にする必要はなさそうです。バイアスが第三関門で、先週と変わらず極端なイン有利なら消しも考える必要があると思っていたのですが、Cコースに変わってまさかの外有利に。色々な条件をクリアしてきたのは強運を感じます。

 走法の{se}は、この中でもストライドや拡がりの大きさは馬ごとに違ったりして、ぎりぎり{se}に該当すると考えた馬もいれば、{se}以上の記号を付けるべきかと思うほどの凄い走法の馬がいます。で、今年の{se}該当馬は前者が多いのですが、この馬だけは後者でした。走法が一番良いからといって、加速面の弱点があるので簡単に勝ち切れるとは思えないのですが、走法評価を重視している今年の予想なので推してみようと思っています。

 データでは、過去25年、4大場(東京、中山、京都、阪神)の1800m以上の重賞勝利経験又は皐月賞2着経験のない馬の連対は4例(ライスシャワー、フサイチコンコルド、ボールドエンペラー、ウオッカ)のみというデータを満たしていないという点があります。ウオッカとフサイチコンコルドは1800m以上の重賞を使っていないので、それを除けばかなりの割合となります。3着ですかね。

・スワーヴリチャード(四位騎手 上がり:G3一位、血統系統:SS系×MP系、走法:fse)
 この馬は私の中で加速系疑惑があり、皐月賞終了時点のダービー展望においては軽視方向で考えていましたが、この馬は右回りと左回りのコースの違いによって走りが変わる馬であることがわかり、走法的も軽視できないこととなって評価を改めました。有力馬の中で内枠を引いたことからやや人気も過剰となっているように思われますが、年始時点では牡馬の指数上位馬でしたし、折り合いがついて直線でうまく外に持ち出していければ勝つ可能性もあるように思っています。

 興味深いマイナスデータとしては、過去25年のダービー連対馬で、共同通信杯を使っていて1番人気でなかった馬がいないというものがありました。

・ペルシアンナイト(戸崎騎手 上がり:G3一位、血統系統:ND系×SS、走法:se)
 デムーロ騎手が手放し、距離不安も言われており、皐月賞2着馬なのに人気を下げています。皐月賞でも距離不安を言われていましたが、差す競馬で対応できました(道中の位置取りはイレギュラーですが)。この馬も走法が{se}でして、胴がやや短いところはありますが、2400mも対応できると考えています。高速馬場の皐月賞3着以内馬は多くがダービーで消えていますが、一応{se}の有無で整理も可能です。枠もちょうど良いところに入ったと思います。

 年明け以降のマイル以上の重賞を上がり最速で0.5秒差以上勝った馬のその春季G1成績は(16.4.8.0.2.4)となっています。ダイタクリーヴァなど、皐月賞好走後のダービーで凡走した例もありますが、引き続きの好走を期待します。

・アドミラブル(Mデムーロ騎手 上がり:G2一位、血統系統:SS系×RO系、走法:se)
 推奨材料は、(私は高く評価している)ペルシアンナイトに乗っていたデムーロ騎手が青葉賞後にこちらの馬を選ぶことを即決したことがひとつ。また、走法が勝ち馬に軒並み必要となる{se}であること。ただし、{e}はノーマルと迷ったところもあり、本当に強いのだろうかという疑念も全くないわけではなく、指数においても上位の一角でしかありませんが、まだ伸びしろがあるとデムーロ騎手は考えているのだと推測して本命のままとしました。

 過去25年のダービー1番人気馬の成績は(15.4.3.1.0.2)ですが、2番人気馬の成績は(2.4.0.3.5.11)(馬券圏内馬は、サトノダイヤモンド、ロジユニヴァース、インティライミ、アドマイヤベガ、ジェニュイン、ビワハヤヒデ)。1番人気を死守できるかが運命の分かれ目かもしれませんね。

◎アドミラブル
〇ペルシアンナイト
▲スワーヴリチャード
△サトノアーサー
△クリンチャー
☆カデナ
注アルアイン
注レイデオロ
注ダンビュライト

馬連、3連複、3連単で重ねていく馬券を購入予定です。注馬は3着付け3連単で軽くおさえることを想定。

以上、長文失礼いたしました。
参考になる部分があれば、拍手をお願いできれば幸いです。


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