天皇賞(春)2019予想
変わるもの、変わらないもの

のび犬
10期 予想歴16年

◎チェスナットコート
  6着/10人気

○クリンチャー10着/4人
▲エタリオウ4着/2人
△フィエールマン1着/1人


「現代にステイヤーなどいない。相対的に長距離をこなせる馬がいるだけ」と、誰かが言っていた。その通りだと思う。現代の日本馬の生産はスピード重視で、間違いなく日本馬の脚は速くなっている。その結果、春の天皇賞でスターホースが体力を削り合うような激しいレースをすることはなくなった。アーモンドアイ、ダノンプレミアム、ブラストワンピース、レイデオロといったスターホースは早々に回避を表明し、例年通り「寂しいメンバー」と評されている。平成最後のG1に、時代が移り変わる寂しさを感じずにはいられない。

それでも、春の天皇賞は行われる。現代競馬において、京都3200を斤量58で走ることは、「特殊な条件」だ。それにあえて挑戦する勇敢な馬、陣営に感謝しつつ、「特殊な条件」ならではの予想を楽しみたいと思う。時代が変わっても、競馬が楽しいことには変わりない。

【予想のポイント】
・スピード指数は軽視
・リピーターに注目
・血統を重視
・内枠が有利

・スピード指数は軽視
オリジナルのスピード指数を研究する中で、最も困ったのが「長距離(3000以上)の基準タイムの設定」だった。試行錯誤したのだが、どうしても納得できるものにならず、現状では「長距離のスピード指数は計算しない」と開き直っている。
これは、諦めたというよりも「そもそも、長距離という特殊な条件で得られたスピード指数を信頼して良いのか?」という疑問による。極端な話、ダートでとても高いスピード指数を出した馬を芝のレースで買うような、あるいは障害の絶対王者オジュウチョウサンを、障害での強さを根拠に平地G1で買うようなものではないか。よって、変に補正をかけてスピード指数の体裁を整えるより「長距離のレースはスピード指数を軽視する」方が理にかなっていると判断した。

・リピーターに注意
予想のファクターの1つであるスピード指数を軽視する一方で、重視したいのはデータ(過去の傾向)だ。
「特殊な条件」ではリピーターを狙うのがセオリー。1~3着に関しては言い尽くされていると思うが、対象を掲示板(1~5着)に広げても面白い。

過去10年のリピーター
マイネルキッツ 09①→10②
ジャガーメイル 09⑤→10①→12④
ナムラクレセント 10④→11③
ウインバリアシオン 12③→14②
フェノーメノ 13、14連覇
ゴールドシップ 13⑤→15①
カレンミロティック 15③→16②
キタサンブラック 16、17連覇
シュヴァルグラン 16③→17②→18②

トウカイトリックが9歳で5着していたり、13年はジャガーメイル(9歳)マイネルキッツ(10歳)が6、7着に健闘していたりで「若くて勢いのある馬」よりも「終わったかも知れないが好走経験のあるベテラン馬」の方が期待値が高いレースと言えるだろう。

・血統を重視
好走血統にも「特殊な条件」ならではの傾向が出ている。ディープインパクト、キングカメハメハの日本競馬を引っ張る2大種牡馬が全くの不振なのだ。
その一方で好走しているのはステイゴールドとハーツクライ。ただし、ステイゴールドは勝つか飛ぶかといった感じで、圧倒的な人気に支持されたゴールドシップが飛んだり安定感に欠ける。勝利こそないが、穴馬も好走しているハーツクライの方が適性が高そうだ。

・内枠が有利
こちらもリピーターの話同様、言い尽くされた感があるが、それでも重要。なるべく内をロスなく回って、直線入り口では先頭を射程圏に入れたい。そのためには内目の枠が望ましい。

【注目馬】
・チェスナットコート
去年の5着馬。ハーツクライ産駒。去年は内枠を活かせず4コーナーで外を回すロスがあった。今年も1枠。海外遠征で崩れた調子が戻ってくれれば。

・エタリオウ
ステイゴールド産駒。気性の荒さと2着の多さは「ステイゴールドの後継者」といった感じ。実績と内枠で逆らいづらいが、信頼もしづらい。

・ユーキャンスマイル
キングカメハメハ産駒。ダイヤモンドSからのローテーションも嫌。フェイムゲームがこのローテーションで2着に来ているが、フェイムゲームはダイヤモンドSで斤量58を背負っていた。この馬は前走斤量54。

・フィエールマン
休み明け不振、関東馬不振のデータを覆し、菊花賞を制した。この馬にデータを当てはめることがナンセンスなのかも知れないが、ディープ産駒でこのローテーションでは重い印は打ちたくない。

・クリンチャー
去年の3着馬(最先着馬)。海外遠征で調子を崩したが、調教からは復活の気配が伺える。


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