天皇賞(春)2019予想
現代競馬だけにスピードは問われ、今年は更に高速馬場…

夏影
14期 予想歴36年

◎メイショウテッコン
  11着/5人気

○エタリオウ4着/2人


先週の日曜日の9R比良山特別(1000万下、芝外2200㍍)は2.09.7。
高速馬場とは言え、前半5F57.6はオーバーペースでセカンドクラスの面々。
流石に逃げ馬の脚は上がってしまい差し競馬となったが、それでも時計としてはかなり速い。

事件はその後のメイン競走、マイラーズCで起こった。
比良山特別のオーバーペースが鞍上の意識過剰にさせたのだろうか???、G2のマイル戦にも関わらず、前半5Fが1.00.3の超どスローな流れにしてしまう(笑)。

高速馬場でそんな流れになった結果、1着~7着までが上がり32秒台…つまりが全馬が脚を余すという間抜けなレースとなった。
最速上がりは32.0、最も遅い上がりでも33.5である。
摩擦のある馬場なら、いくらスローでも上がりがここまでは速くならない。
先週のそのような結果から、高速馬場を前提に話を進めたい。

高速馬場の長距離レース求められる特性は一体何かと言えば、楽に前目のポジションを得る為に必要なスピードだと私は認識している。
実際、春の天皇賞で3分12秒台の高速決着になった事例は2度あるが、その勝馬はいずれも先行馬。
2017年のキタサンブラックと2012年のビートブラックである。
キタサンブラックは言わずと知れた名馬だが、ビートブラックはフロック視されている。
しかし実は天皇賞の半年前、開幕馬場の京都大賞典でビートブラックは適性の片鱗を見せていたのである。

ネコパンチが気合いをつけて逃げ、前半5F1.00. 9の流れを楽に3番手付けられた事に加え、ラスト3F11.1-11 .4-11.3という全く速い上がりに対応し2着に入っていたのである。

2012年の天皇賞では最初の5F1.00.0のペース。
鞍上が押して先手を奪ったあと、息を入れる為にペースを落そうとしたところゴールデンハインドに交わされる展開。
1400㍍地点で例年通りペースが落ち着くも、その後12.7-12.7-12.7と極端にペースがダレる事なくレースが進み、道中後続が差を詰めるチャンスを失った。
残り800㍍地点でビートブラックは、逃げたゴールデンハインドを捕まえに行ったのだが、その時のラップが何と11.4。
このタイミングで、先行馬にこのような速い脚を使われてしまっては、どんなに力量があっても差し馬は先行馬を射程圏に入れる事は出来ない。

…これが、高速競馬なのである。
昨年のジャパンCでもそんな感じだった。
最初の4Fが48.2。
残りの1マイルが1.32.4。
スプリンターかマイラー並みのスピードが求められてしまった。
変に馬場の高速化が進んでしまった為、素直にスタミナ色が問われるレースが少なくなってしまっている。

そんな訳でメイショウテッコンに注目してみたい。
ラジオNIKKEI賞では、1.46.1、白百合Sでは1.45.9という高速決着を先行策で制している。
圧巻は2走前の日経新春杯。
摩擦馬場でハイペースになった競馬を豪快に捲って来た。
流石に最後は沈没したが、捲った時の速度が他馬とは断然に違っていた。
スピードとキレは、出走メンバーの中では抜けた存在だろう。
スピード色が問われる環境ならば、この馬に付いて来れる馬はいないはずだ。

ヴォージュ陣営は「何が何でも逃げる」と宣言。
ロードヴァンドール鞍上も後続に脚を使わすよう、後続を引き離すような位置取りをすると見る。
おそらく縦長のバラけた隊列が予想され、差しの難しいレースが想定出来る。

エタリオウはインベタの競馬がしやすい環境を評価。
前走、早めに仕掛けメイショウテッコンを追いかける競馬を体験させているのも好感。
父はステゴだが、ちょっと闘志寄りな精神構造が見え隠れしており、ここ2戦積極的に勝ちにいく競馬を見せているのも、今の馬場状態を考えると良さそう。
逆に馬ゴミに入れて集中力を生かしたいフィエールマンは、どうしても馬が密集するような展開が欲しいが、ちょっと難しい注文かも知れない。


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