天皇賞(秋)2019予想
切るとするならどちらを切るか?

夏影
14期 予想歴36年

◎アーモンドアイ
  1着/1人気

○ドレッドノータス16着/15人
▲サートゥルナーリア6着/2人
×スティッフェリオ
×カデナ


☆先週までAコースだったが、今週からBコースとなり仮柵が設けられる。
変わるのは実は仮柵だけではない。
実は芝丈も変化しているところもミソ。
先週は芝刈りを施し、野芝10~12㌢、洋芝が12~16㌢だった。
今週は芝刈りをせず、野芝12~14㌢、洋芝は16~20㌢と伸びている。
つまりが、先週よりもおそらく摩擦の高い馬場状態で時計が掛かる事が想定される。

☆実は、サートゥルナーリアには気になる材料がある。
それは、ダービーでの負けっ振りと神戸新聞杯の勝ちっ振り。
マイル質のスピードが問われたダービーでの3コーナーの位置取りを見てみると…
ライバルであるダノンキングリーは、5番手(皐月賞では4番手)。
対しサートゥルナーリアは11番手と、皐月賞に比べて位置取りを落とし(皐月賞は
7番手)、結果4着と敗れた。
ゴール前ではアップアップとなり、終いには直線坂下で差したはずのヴェロックスに差し返される始末。
どうもこの手のスピード競馬には向かない印象を受けた。
逆に前半63.4と超どスローの流れとなった前走では、3コーナー2番手の位置取りを余裕で確保し圧勝している。
つまりが、忙しい流れのレースには向かず、息が入る中長距離系の流れでパフォーマンスを上げているのである。

☆そこで問題なのが、アエロリットの存在である。
安田記念の1000㍍通過が、57.0の速いペースで押し切り2着を確保出来ている。
矯めてキレるタイプでもなく、まずスローに落とす事はあり得ない。
かなりのペースで流れる事が想定される事に加え、前走超どスローの流れを記憶に刻み込んでしまった事が、サートゥルナーリアにとっては大きなネックとなりそうだ。

☆人気のアーモンドアイは安田記念を3着に敗れはしたが、安田記念の距離は1600㍍でも、本質的にはスプリント的なスピードが問われたレース。
3コーナー11番手と位置取りを下げてしまったのは、スプリントの流れの中でマイルの競馬をしたからに他ならない。
同レースで私はインディチャンプを本命に推した理由は、ストームキャット(ロードカナロアの母父)以上にスピード色の強いインテント系の血の影響を受けているからである。
アーモンドアイの本質はマイル色のスピードを持った中距離適性馬で、ずっと以前から言って来た事だ。
本レースの最右翼である事に揺るぎはない。

☆サートゥルナーリアの代わりに打倒アーモンドアイの筆頭に挙げたのはドレッドノータス。
実は京都の開幕週の芝は、第2週と第3週に比べ洋芝の芝が長めに設定されていた。
2週目は稍重だった事もあり、秋華賞の時計は遅かったが、第3週の菊花賞の勝ち時計も上がりも遅かった。
その時よりも長めの芝だったにも関わらず、京都大賞典の時計は2.23.5はかなり速い時計である。
スタートは楽な手応えでハナに立って約1ハロンほど先頭をキープしている。
実は意外にもスピードの持ち主だった事を思い知らされた。
逆に2走前の丹頂Sでは、洋芝の札幌という事もあり、前半1000㍍が63.0という緩い流れで、しかもメンバー的にも前走に比べれば遥かに弱い面子。
G2で勝てる力がありながら、このレースでは凡走する。
つまりが、ゆったりとした長距離志向のレースは向かず、ちょっとスピードの出る馬場で、ペースも流れてくれた方がこの馬には向いている事を物語っている。

☆マイルG1でいつも言っている事は、スプリント色の強い馬の場合はキレ味勝負がセオリーで差しの脚質がベスト。
逆に中距離志向の強い馬なら、体力勝負がセオリーなので先行脚質がベストで、出来れば距離短縮適性があった方が良い。

そんな訳で結論…

距離は2000㍍と言えど、マイル質のスピードが問われるレースだけに、マイラー色の強いアーモンドアイは仕方がないと見る。
その他で注目しているのは、前走OP特別→G2、2600㍍→2400㍍の距離短縮のペース激化ステップで大きな変わり身を見せたドレッドノータスだ。
馬場の摩擦が上がりそうなので、距離短縮ステップの効果が更にプラスに働くと見る。
他にめぼしい馬も見当たらない。
馬場の摩擦がサートゥルナーリアの味方をし、あっさりと1番人気-2番人気で決まる事も十分。
穴を狙うならワイド、3連複あたりが面白そうだ。


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天皇賞(秋)2019回顧
サートゥルナーリアの試練、これぞ「物理特性」の宿命

夏影
14期 予想歴36年

次走狙い:サートゥルナーリア


今年の天皇賞(秋)は、圧倒的1番人気のアーモンドアイが好スタートから、インの5~6番手を追走。
ホームストレッチに入り、インをこじ開け3ハロン33.8のキレを発揮し、終わって見れば3馬身差の圧勝で幕を閉じた。

2番人気に支持されたサートゥルナーリアだったが、私が危惧していた通りの結果となってしまった。
道中2番手を進んでいたが、その結果無理にスピード勝負の競馬に付き合ってしまった形。
道中、自身には速過ぎるペースを強要され続けた為に、最後は脚が上がってしまい6着に沈んだ。
ダービーの結果が示したとおり、この馬にはやはりマイル質の忙しい流れは不向きだったという事を完全に露呈する結果となった。

実は、今回サートゥルナーリアには「甘い罠」が仕掛けられていた。
それは、全体的に "ふわっとした" スタートが切られていたところである。
今回のスタート2ハロンのラップは、12.8-11.4。
神戸新聞杯のスタート2ハロンのラップは、12.9-11.3…ほとんど前走と変わらないラップだった為、楽に番手を確保出来てしまったのである。
しかし、地獄はその後である。
神戸新聞杯では、その後直ぐ様12. 9-13.1…と息が入ったが、今回は11.5-11. 6…と11秒台のラップが続き、蓋を開けてみれば、スタートから2ハロン走破後の残り1マイルの時計は1. 32.0。
マイラーの平均速度が無ければ、走破不可能な時計である。
今年馬券に絡んだ3頭は、いずれも安田記念に出走していた馬。
その事からも、いかにマイル質のスピードが問われていたかが?…が理解出来ると思う。

サートゥルナーリアの本質は、母親シーザリオ(スペシャルウィーク×サドラーズウェルズ)の中距長離質の平均スピードとスタミナに、ロードカナロア(ストームキャット)の気の良さと瞬発力を併せ持つところ。
それが、神戸新聞杯のようなパフォーマンスを生み出している。
次走ジャパンCだと、昨年のようなレースになる危険があり、サートゥルナーリアには厳しくなる可能性が高い。
有馬記念ならば物理特性がグンと向くはずで、おそらく皐月賞以上のパフォーマンスが見込める。
陣営には、有馬記念を目標にゆっくり調整するよう期待したいし、ファンには懲りずに素直に有馬記念での巻き返しに期待して欲しいと願う。


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