ヴィクトリアM2021予想
上がり競馬になった阪神牝馬Sで先行して凡走した馬に妙味

夏影
14期 予想歴38年

◎プールヴィル
  17着/11人気

○ダノンファンタジー7着/9人
▲グランアレグリア1着/1人
△シゲルピンクダイヤ5着/13人
×デゼル
×レシステンシア


(馬場読み)

事前予想通り、先週のように内枠壊滅状態だった馬場はある程度改善された。
JRA発表によると、芝コースのクッション値は10(やや硬め)。
上がりの速い高速差し競馬に適性を示す馬には厳しい。
特にデゼルはヨーロッパ色の強いディープインパクト産駒で、得意馬場とは全くの真逆の馬場となる。
ただ高速前残り馬場という訳でもなく、力量が無いと先行馬は残れないといった印象。
おそらく、多少路盤がボコボコして摩擦があるものと思われる。
下級条件では、レース中盤に一息入れる傾向もあった。
京王杯SCは、1番人気のラウダシオンが1着。
ラウダシオンはマイルG1の勝馬だ。
激ペースに巻き込まれた馬が距離延長で1着。
スピード不足気味のトゥラヴェスーラが距離延長を差す競馬で2着。
距離短縮向きのカイザーミノルが内目の枠からの競馬で3着。
体力が問われる摩擦馬場で、距離延長や短縮といった馬の個性に合ったステップがしっかり問われている印象も強い。
特に「距離短縮」や「先行→差し位置取りショック」などの体力補完がある馬には注目してみたい。

(最終結論)

◎プールヴィル(単勝推奨、ワイド軸)

2歳からG1を使われていた馬だが、馬格の小さな馬が身体的完成度が問われるレースに挑むのは正直辛いもの。
そんな馬もデビュー当時に比べ馬体が40kg近く増え、そろそろ脂が乗る頃合い。
当初は、体力的な不足分を精神力で補う走りを見せていたが、体力的弱点が解消されればG1戦線でも面白い。
フィリーズレビューは「リステッド→G2」格上げ、「12頭→18頭」頭数増、「平坦京都外回り→急坂阪神内回り」という厳しい条件で、これを馬体減の差し競馬でクリアした。
前走はプラス22kgと、体力充填されたタイミング。
気持ち良く前目のポジションで競馬を進めたが、精神力が問われない競馬でのパフォーマンスはこんなもの。
増しては、速い上がりが問われた競馬に適応力を見せる馬でもない。
むしろ、ダメージを残さない良いステップと評価したい。
今回は、「G2→G1」格上げ、フルゲートで頭数増とフィリーズレビューと同様しっかり精神力が問われるステップとなる。
G1出走歴のあるG2勝馬だが、馬の成長を待つ為に前々走まで裏街道を歩んでいた馬。
久方振りの牝馬主要路線復帰で、フレッシュさのある状態。
一叩きされ馬体が絞って、差す競馬をするようなら非常に面白い。
完成されたこの馬のパフォーマンスに注目してみたい。

デビュー当時は「武豊以来の天才」と言われた三浦ジョッキーだったが、ここまでが長かった。
大きなチャンス到来だけに、ここはきっちり決めて欲しい。

○ダノンファンタジー(単勝推奨、ワイド軸)

前走の高松宮記念は先行し、タフな馬場で激ペースに巻き込まれる形、直線半ばで力尽きた。
この辛い経験を踏んだ事を評価したい。
今回は距離延長で前走よりペースが緩み、「苦→楽」と感じるステップ。
前日のラウダシオンと同じ効果に期待。
桜花賞では、グランアレグリアをさし置いて1番人気に支持された馬。
近走、G2阪神Cでインディチャンプを相手に勝利。
9番人気は、いくら何でも評価落とし過ぎ。
阪神Cは、暮の阪神の最終週に行なわれるレース。
開幕週に比べ、路盤が硬くなっているタイミングで行なわれる。
実際にこのレースでは、上がり33秒台を叩き出した馬は1頭も存在していない。
同馬はディープインパクト産駒だが、硬い路盤のレースもこなす馬。
ほぼ◎と同格の評価を与えたい。

▲グランアレグリア(押さえ評価)

激ペースで消耗戦になるか?、多少ゆるんで前残りになるか?…が、吉と出るか?、凶と出るか?の分れ目だと考える。
消耗戦になれば、体力ある中距離馬と叩き合った経験が生きるが、前残りになると中距離の緩いペース経験が仇となり得る。
スローなら流れに乗せやすいが、ミドルペースの前残り競馬だと辛くなる。
今回は、ペース激化ステップで流れに乗せる競馬が問われる。
軽い馬体増が欲しい。

△シゲルピンクダイヤ

内枠向き、距離短縮、格上げステップ向く。

(切り対象)

阪神牝馬Sを激走デゼル、マジックキャッスルは適性とは真逆の物理条件。
レシステンシアは物理的には合うものの、前走は距離短縮を位置取りを下げて接戦…体力補完を生かしながらの接戦。
反動必至で、距離延長がモロに堪えるはず。
2頭と言わず、3頭を「切り」の対象にしたい。


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