大阪杯2022予想
日本競馬の粋を極めた血が有力馬をまとめてなぎ倒す

夏影
14期 予想歴39年

◎アリーヴォ
  3着/7人気

○エフフォーリア9着/1人
▲スカーフェイス6着/15人
△ステラリア8着/10人
×レイパパレ
×アフリカンゴールド


(馬場読み)

前日の競馬で注目したのは、内回りで行われたスプリント戦「仲春特別」(芝1200㍍)。

馬券に絡んだ3頭は次の通り。

1着 エーティーメジャー(13番人気)

父ダイワメジャー、母父レインボークエスト、母母父ポリッシュプレセデント、母母母父シャーリーハイツ
父ダイワメジャーは、マイルやスプリントでは、微妙にスピードに欠ける種牡馬。
母系がイギリス血統でタフな消耗戦に向くタイプ。

2着 スキップ(8番人気)

父ロージズインメイ
母母母は「デインヒル✕ダマスカス系」のアイルランド産で、父や母系からやはり消耗戦向き。

3着 メイショウハボタン(4番人気)

父メイショウサムソン、母母ブレイヴェストローマン産駒、母母母はトゥルビヨン系、テディ系、ヒムヤー系といった異系の血を持つ。
この馬も、タフな消耗戦向きだろう。

テン3ハロン34.0は、それほど速いペースでもない流れ。
終いのスピードがどころか、脚が上がってからの踏ん張り勝負になっている事からも、「体力消耗の激しい馬場になっているのかな?」というイメージを持った。

上がりの遅い競馬に実績のある馬に妙味がありそう。
タブー視されているエリザベス女王杯1〜2着馬は、道中死んだ振りの競馬で意外な激走があってもおかしくない。
エフフォーリアは、有馬記念の内容から問題は無いはず。
ポタジェあたりは完全に切れそう。
ジャックドールも疲労の影響が出そうだ。

(結論)

◎アリーヴォ

父ドゥラメンテ、母父ハーランズホリデー

「1800→2000㍍」距離延長、「生涯初の古馬G1」。

父母母母ダイナカール …ノーザンテーストの傑作
父母母エアグルーヴ  …トニービンの傑作
父母アドマイヤグルーヴ…サンデーサイレンスの傑作

父ドゥラメンテは過去の主流種牡馬の傑作を重ねて生産された種牡馬で日本競馬の粋を極めたような種牡馬だ。
母はストームキャット系、母母はファピアノ系。
共に日本のクラッシックには欠かせないアメリカンタイプの血もしっかり保有している。
力量とは別に、日本の競馬適性という面ではエフフォーリア以上かな?…とも考える。
万能性もかなり高いだろう。

個性面では、前走大外一気を決めたように気の良さがあり、スピードよりも豊富な体力が前面に出ているタイプだ。
豪快なパフォーマンスによる前走の圧勝劇からも、心身共に充実している事は理解出来る。
小倉大賞典の勝ち時計は1.49.2、上がり2位でありながら35.3と時計が掛かっている。
荒れ馬場よる消耗戦となり、最後の直線で内外にバラける展開。
そんな競馬を、かなり外ラチ側に進路を構え、豪快に差し切っている。
かなり気の良いタイプで矯めが利き、体力が豊富なので力勝負にも向くだろう。

事前予想では「位置取りを変えた方が…」と話したが、今の馬場状態なら自分の競馬に徹した方が良いだろう。

○エフフォーリア

父エピファネイア、母父ハーツクライ

「休み明け」。

スピード的にも体力的にもかなり高いレベルでバランスが取れており、万能性が高いタイプ。
有馬記念の内容からも、そつなくこのレースも熟(こな)してしまうだろう。
ただ、古馬混合G1を二度使い、鮮度は失われた。
アリーヴォやジャックドールに対しては、精神的に不利な立場にある。
血統背景から距離短縮は芳しくないので、休養で気持ちのリセットを図ったのは正解。

▲スカーフェイス

父ハーツクライ、母父クロフネ

「生涯初のG1挑戦」、「1800→2000㍍」距離延長、「差し→先行」位置取りショック、「多頭数内枠」。

ハーツクライ産駒とはいうものの、6歳という年齢で差し競馬の経験しか無いというのが気掛かりでもあり、鞍上のセンスで変わる余地があるとも考えられる。
デビュー当時は440kgで、今は20kg以上も馬体が増えている。
本来なら体力アップがあってもおかしくないと考えられるので、もっと前めで競馬をしても良いはずなのだが…体力不足のままなのか?、はたまた鞍上のセンスの悪さが出世が遅れている原因なのか?
今回はベテラン岩田父ジョッキーを鞍上に迎えた。
思い切った脚質転換で思わぬ素質を開花させるのか?
はたまたインベタによる体力カバーで着を拾いに来るのか?
好走ネタのバリエーションに富んだ馬で魅力がある。
ヴァイスリージェント系は近年このレースで最も勢いを見せる血だ。
レイパパレ、クロノジェネシス、ステファノス、ヤマカツエースなどが馬券に絡んでいる。
先週、息子がG1制覇を逃した無念を父が晴らすか?

△ステラリア

父キズナ、母父モチヴェーター

父はアメリカンステイヤータイプ、母はアイルランド血統。
エリザベス女王杯の内容からも、消耗戦向きだろう。
アカイイトとの比較でこちらを上位に取ったのは、有馬記念を使ったかどうか?による。
こちらは有馬記念を使わなかった分、今回「生涯初の牡馬混合G1」というカードを切る事になる。
牡馬混合重賞も前走が初めてで、「フレッシュさ」という意味では明らかにこちらに分があると考える。
体力勝負では牡馬に敵わないので、道中死んだ振りの競馬なら。

✕レイパパレ

昨年のこのレース以降の成績は次の通り。

宝塚記念     3着
オールカマー   4着
エリザベス女王杯 6着
香港C      6着
金鯱賞      2着

過去に述べたと思うが、競馬に対するモチベーションが失われている状態で、昨年春までのような走りを期待出来ない状態。
最悪なのは、いくらフレッシュさを吹き込んでも全く反応しないところにある。

エリザベス女王杯(初の牝系限定戦)6着
香港C(初の海外遠征)6着

ただし、前走で「淡白」な部分を覗かせるようになった。
前走は「海外G1→G2」格下げと相手が弱くなるタイミングでの2着。
ただし、勢いを見せるジャックドールに全く抵抗を見せる事なく完敗したように、昨年のこのレースで見せた闘志というものは全く見せていないのも事実。
今後は相手が弱くなるタイミングが狙い目だ。
まあ、そういったタイミングでは必ずと言って良いほど人気になるので、馬券的妙味は全くないが。

✕アフリカンゴールド

父ステイゴールド、母父ゴーンウエスト

本来相手強化やタフな流れの競馬を好むのがステゴ産駒の特徴も、この馬はポイントがズレた産駒で気の良さがあり、ゆったりとした流れの競馬を好む。
前走は「逃げ戦法がアツい」と評価したように、「生涯初の逃げ」というカードを切っての激走。
得意の後傾ラップとペースにも恵まれ、ハマりにハマったレースだった。
今回は、「距離短縮+格上げ」と流石に「楽→苦」要素が強過ぎる。


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