札幌記念2022予想
捲り脚質にヤマを張って見る

夏影
14期 予想歴39年

◎グローリーヴェイズ
  6着/4人気

○アンティシペイト7着/7人
▲ジャックドール1着/3人
△アラタ4着/12人
×ユーバーレーベン


パンサラッサのハイペース逃げになる事を想定。

ソダシは前向きさのある先行馬で、御すのは強気の競馬が身上の吉田隼ジョッキー。
今回は「1600→2000㍍」距離延長のペース緩化ステップで、前向きさをコントロールする事が難しいステップ。
昨年の勝馬ではあるが、昨年は「2400→2000」の距離短縮。
ペース激化ステップで、精神コントロールがしやすかった環境だった事は事実。
精神コントロールが利く環境で体力が温存でき、しっかり勝負所でスピードが生かせる展開となった。
中長距離馬が、トップマイラーのスピードに付いていけるはずもなく実質完勝だったが、同じレースであっても今回はステップやメンバー構成が全く異なるところがミソだ。
差し競馬で終いにスピードを活かせば勝ち負けのチャンスはあるが、馬の前向きさに任せてジャックドールやパンサラッサを意識した競馬になると最後体力切れになる懸念も。
芝のマイルでは無敗を誇っているが、実はこれには裏がある。
決して牡馬混合レースではないところがミソ。
牡馬混合戦の先行策では体力勝負になって不利になる公算も高い、ヴィクトリアマイルではなく安田記念だったら果たしてどうだったか?
ダート戦という違いはあるが、フェブラリーSで好走したものの、勝馬とは明らかな力負けといった内容だ。
「差し競馬」という切り札が一応存在する為に「切り馬」には指名しないが、「軽視も一考」と考えたい。

ソダシやジャックドールが、早めに動く展開なら終いが掛かる展開になり、縺れると考える。
差し有利を想定するが、直線の短い札幌コースだけに捲くれるような前向きさと体力は欲しい。
ハープスターが勝った2014年のようなイメージがしっくりくる。
トウケイヘイローが激ペースで飛ばし、マイラータイプの先行馬ロゴタイプが体力切れで撃沈。
捲って来たハープスターとゴールドシップで決着した。
ステゴ産駒のステイヤーであるゴールドシップではなく、ディープインパクト産駒の桜花賞馬ハープスターに軍配が上がっているところもミソだ。
捲り脚質でもスピードがあった方が有利。

◎グローリーヴェイズ

父ディープインパクト、母父スウェプトオーヴァーボード

海外帰り、休み明け、「2400→2000㍍」距離短縮。

力量上位も、注目馬のほとんどが前目のポジションでの競馬。
各鞍上の視線が前に注がれる為に、気楽に競馬が出来る強みかある。

京都外回りでの捲り競馬を得意とする馬で、父ディープインパクトのスピード、母父フォーティナイナー系の加速力、メジロ血統ならではのスタミナ、物理的にも高いレベルで纏まったタイプで、中長距離のトライアル質のレースがベストだろう。
コーナーが緩い札幌も、コーナーでスピードに乗せられるので合うはず。

メンタル面では、ここ1年で国内競馬はオールカマーの1戦のみで、海外競馬がメイン。
久しぶりの国内レースであるが故に、フレッシュを感じる一戦でもある。
昨年のオールカマー以上のパフォーマンスを期待しても良いだろう。

○アンティシペイト

父ルーラーシップ、母父ディープインパクト

外枠、「捲り→差し」、「G3→G2」格上げ、位置取りショック。

2走前の競馬を評価。
「3400→2000㍍」距離短縮を捲る競馬で反応を見せた通り、かなり前向きさをを見せるタイプ。
今回想定通りの激ペースであれば、前向きさををコントロールしやすい環境となる。
大外枠に入り揉まれる心配も無いのも良いだろう。

▲ジャックドール

父モーリス、アンブライドルズソング

休み明け。

大阪杯は、蓄積疲労が祟った形。
今回の休養で疲労が抜けたはず。
他の有力馬と比べても、重賞経験がまだ2戦。
フレッシュさという面で精神的アドバンテージがそれなりにあるタイミング。
ただ、2頭出しの矢作厩舎のもう1頭の掩護射撃が気になるところ。

レース序盤にユニコーンライオンが競りかけてプレッシャーを与えるような競馬をしてくる可能性あり。

△アラタ

父キングカメハメハ、母父ハーツクライ

多頭数、「G3→G2」格上げ。

相手強化合うし、激ペースも合うも内枠欲しかった。

△ユニコーンライオン

父ノーネイネヴァー、母父ハイシャパラル

「ダート→芝」

前走はダートで砂を被る競馬。
踏んだり蹴ったりだっただけに、「前走苦→今回楽」感の強いステップ。

✕ユーバーレーベン

ダイナミズムが失われ、勝ち負けには加われない精神状態だと考える。

・ジャパンC
生涯初の古馬混合G1。
高揚感のある激走では無かったものの、強敵相手に「それなりに頑張った感」を見せての6着。

・京都記念
「G1→G2」格下げステップ。
相手弱化に張り切った感のある激走は見せなかったものの、物理的に不利な後傾ラップ競馬で「それなり頑張った感」を見せての5着。

・ドバイシーマクラシック
生涯初の海外遠征。
高揚感のある激走でも無ければ、海外での不利を感じる競馬でもなかった。
しかし、強敵相手に「それなりに頑張った感」を見せての6着。

得手不得手や環境変化で心の変化が表れない状態なので、激走や惨敗といった大きなリアクションが見せられない。
だが、とりあえず「それなりに頑張った感」だけは見せるので、掲示板に載るか?載らないか?くらいのパフォーマンスを見せてくる。
前走惨敗馬以上に買えないリズム。
少頭数内枠などの条件なら。

(無印)パンサラッサ

前走の宝塚記念でスタートの出の悪さを指摘する解説者は多いが、私の見解ではスタートの出は「普通」で、タイトルホルダーやヒシイグアスの出が良過ぎたイメージ。
問題はゲートを出た後で、出た後の行き脚の悪さが気になった。

古馬混合重賞を使われるようになりはや6戦。
流石にフレッシュさが失われ、馬のヤル気が薄れている事が考えられる。
そもそもこの馬が重賞で激走するタイミングでは、馬のヤル気を引き出すだけのきちんとした「きっかけ」というものが存在する。

・ラジオNIKKEI賞…生涯初の重賞競走。
・福島記念…生涯初のハイペース逃げ。
・中山記念…「2500→1800㍍」距離短縮+「57→56kg」斤量減の体力補完、「G1→G2」メンバー弱化。
・ドバイターフ…生涯初の海外遠征。

宝塚記念は、こういった馬の興味を唆らせるような「きっかけ」が何一つ存在しないレースだった事も事実。
今回は、「2200→2000㍍」距離短縮、「G1→G2」格下げではあるが、非根幹距離→根幹距離で体力補完要素が低い上、メンバー弱化を感じ難いメンバー構成で恩恵が低いと考える。
劇的な精神高揚が得られるタイミングとは考え難い。


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