AJCC2023予想
同じコースであっても、問われる適性は異なる

夏影
14期 予想歴40年

◎スタッドリー
  6着/7人気

○エピファニー11着/2人
▲ラーゴム4着/8人
△エヒト2着/5人
×ガイアフォース


この時期特有の体力ロスの大きな馬場状態。
当然後傾ラップになるし、上がりも掛かる。
イメージ的にはフランス競馬向き要素強く、ステイゴールド、トニービン、サドラーズウェルズの血を保有した馬が高い適性を示している。

AJCCは連続開催の最終日に行われ、かなり路盤が傷んだ状態で行われる。
良馬場での勝ち時計は、昨年が2.12.7、2019年が2.13.7、2018が2.13.3と決して2.12.0を切る事はない。
同じコースで行われるセントライト記念は、夏場長期間馬場を休ませた後の開幕2週目に行なわれるレース。
3歳馬限定戦で、条件馬が多数混じり、AJCCと比較すると、メンバーレベルが低くなる事が常である。
そんなメンバー構成でありながら、昨年は2.11.8という速い決着となっている。

…という部分は、しっかり考慮に入れて予想したい。

2022年
1着 キングオブコージ(母サドラーズウェルズ系)
2着 マイネルファンロン(ステイゴールド系)
3着 ボッケリーニ(母母トニービン系)

2021年
1着 アリストテレス(母母トニービン系)
2着 ヴェルトライゼンデ(ステイゴールド系)

2020年
2着 ステイフーリッシュ(ステイゴールド系)

2018年
1着 タンビュライト(父母トニービン系)
2着 ミッキースワロー(母トニービン系)
3着 マイネルミラノ(ステイゴールド系)

◎スタッドリー

父ハービンジャー、母父フジキセキ

「生涯初の重賞挑戦」

母母の影響強く、末脚の持続力勝負向き。
物理条件向きそう。

○エピファニー

父シンボリクリエンス、母父ディープインパクト

「少頭数」、「生涯初の重賞挑戦」

母母はフランス色で、例年通りの流れの競馬ならピッタリ合いそうな印象。
父と母母父と馬格から今の馬場は融通は向くはずも、3戦少頭数の格下馬相手で、かなり淡白な内容だった事は否めない。
一気のメンバー強化で、どこまで食い下がれるか?…が課題。

▲ラーゴム

父オルフェーヴル、母父キャンディライド

「近走ダート競馬中心」

父の影響強く、テンの加速に弱さを見せるタイプ。
この頭数、この馬場状態で欠点がカバー出来そう。

△エヒト

父ルーラーシップ、母父ディープインパクト

母母母の影響強く、消耗戦に強いタイプ。
馬場は合うが、スローの流れになると、一歩足りなくなりそうな感も。
天候悪化の助けがほしい。

✕ガイアフォース

父キタサンブラックの影響が強く、パワーやスタミナ寄りの馬であるとするならば、超高速決着となった国東特別の勝利は、かなり矛盾した内容となってしまう。
1番人気と能力や適性の高さが評価されておきながら、菊花賞の負け方にも、矛盾点を感じる。
3〜6着、もしくは0.6秒差以内の軽い凡走なら、酌量の余地もある。
しかし、いくら何でも「1.6秒差の8着」は、負け過ぎである。
実は母父の影響強く、体力ロスの少ない高速前残り馬場での惰性競馬に向くタイプ。
ソダシのように、スピード型に出たクロフネ血統馬は、体力勝負になって脆さを見せる傾向が強い。
体力消費の大きな、この時期の馬場で果たして?


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AJCC2023回顧
「惰性」と「持続力」は全く異質の存在

夏影
14期 予想歴40年

次走狙い:ガイアフォース
次走狙い:ラーゴム


予想は外れてしまったが、蓋を開けてみれば、結局例年通りの結果となった。
下記は今回の結果である。

1着 ノースブリッジ(4番人気)
   父母サドラーズウェルズ系
2着 エヒト(5番人気)
   父母トニービン系
3着 ユーバーレーベン(3番人気)
   ステイゴールド系
4着 ラーゴム(8番人気)
   ステイゴールド系
5着 ガイアフォース(1番人気)

上位4頭は、全て予想時に挙げた3つの血(サドラーズウェルズ、トニービン、ステイゴールド)を持ち、人気以上の結果を残した。

逆にこれらの血をもたなかったガイアフォースは、圧倒的1番に支持されながら、人気通りのパフォーマンスを見せる事なくレースを終えた。

さて、セントライト記念はどうだったかというと…

1着 ガイアフォース(3番人気)
2着 アスクビクターモア(1番人気)
   母レインボウクエスト系
3着 ローシャムパーク(2番人気)
   母母母トニービン系

凱旋門賞馬血統であるアスクビクターモアやローシャムパークは人気よりもパフォーマンスを落とし、そうでないガイアフォースは人気以上のパフォーマンス示した。
馬場状態が稍重だったにも関わらず、勝ち時計は2.12.0を切っており、いかに時計の出る馬場状態だったか窺い知る事が出来る。
道中のアメリカ的な追走スピードが問われたレースで、アスクビクターモアには物理的には向かないレースだったと言えよう。
むしろ、菊花賞を勝てるほどの力量があったからこそ、差の無い競馬に持ち込めたのである。

しかし、「本当の意味でのパワーやスタミナ」が問われた菊花賞では、やはり立場が逆転する。

1着 アスクビクターモア(2番人気)
8着 ガイアフォース(1番人気)

高速前残り競馬で、レース後半のラップが落ちないのは、馬のスタミナ能力が秀ているからではない。
走りやすく道中のスタミナロスが少ない馬場状態だから、スタミナに不安のある馬でもスピードが持続出来るのである。
つまりが、スタミナ面の弱さが馬場状態によってカバーされ、強い競馬が出来たのである。
逆に、「本当の意味でのスタミナ」が問われると、菊花賞や今回のような醜態を見せる事になる。

今回のガイアフォースの「✕」印は、このような根拠に基づいている。
そして今回の過剰人気は、多くの競馬ファンが「惰性」と「持続力」を履き違えた結果が生み出したものだと考える。


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