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2012年 タイム 1’47”9 (良) 1FAve=11.99 3FAve=35.97
ラップ
①12.4-②11.2-③11.9-④12.6-⑤12.4-⑥12.2-⑦11.7-⑧11.5-⑨12.0
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-0.8 ③-0.1 ④+0.6 ⑤+0.4 ⑥+0.2 ⑦-0.3 ⑧-0.5 ⑨±0
テン35.5-中盤37.2-上がり35.2 『中弛み』
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着ファイナルフォーム・・・ディープインパクト×O’Reilly=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔11-d〕 4-5
2着ヤマニンファラオ・・・ダイワメジャー×Sadler’s Wells=サンデーサイレンス×サドラーズウェルズ 〔1-w〕 2-2
3着オペラダンシング・・・オペラハウス×ダンシングブレーヴ=サドラーズウェルズ×リファール 〔2-n〕 7-7
流れは、テン-上がりのラップ差は少なく流れが速く、中盤が弛んだ『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで追込、先行・差しには厳しい流れと考える。
1着ファイナルフォームは、前走500万条件戦1着(=東京芝1600m)からの好走。福島芝コースは初だが、小回り急坂コースの中山芝コースで(1-1-0-0)、芝1800m戦は(1-0-0-0)。前走は後方から鋭く伸びて好走したが、中山芝コースでは先行して好走できる器用さも兼ね備えている。今回は内枠で先行し、上がり上位で危なげなく好走。このレースはハンデ戦ということもあり、例年条件戦好走の勢いのある馬ややハンデの軽い馬が好走しやすい傾向のようで、「ローカルコースの鉄則」と合わせて内枠で先行できる馬なら要注意と反省する。タイム的にも例年と遜色なく、好走馬が秋シーズンにトライアル好走も多い傾向から、本馬の活躍にも期待します。セントライト記念ならラジオNIKKEI賞好走馬は好走しやすいので、適性は合うと考えて期待したいと思います。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。母父O’Reillyはノーザンダンサー系で、33~34秒台の末脚を繰り出せるキレキレのラストタイクーン系。もちろんパンパンの良馬場での時計勝負も望むところ。距離適性は幅広く、スプリンターから中長距離馬まで出す。
No.〔11〕の牝系は、3歳春から秋にかけて成長し、古馬でもう一段階成長する。東京や京都などののびのび加速できるコースに強い牝系。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。
2着ヤマニンファラオは、前走白百合S2着(=京都芝1800m:0.3秒差)からの好走。福島芝コースは初で、芝1800m戦は(0-1-1-0)でした。本馬はこれまで6戦(2-1-2-1)で5着以下の経験はない堅実な馬で、これまで小回りコースの好走実績が乏しく、広いコース向きと侮ってしまったことを反省したい。それでも好走した結果と小回りコースも対応可能という事実から、今後の成長に期待する。
ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。事実、直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。今回はローカルコースの福島なら直線は短く、適性は向くと考える。母父Sadler’s Wellsはサドラーズウェルズ系で、成長力豊かで底力がある。力の要る馬場や厳しい展開でこその血統で、大レースでの強さ、底力に優れ、消耗戦は望むところ。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳や3歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号wは、典型的なローカル巧者が多いが、中央なら固く時計の速い馬場での好走が多い。
3着オペラダンシングは、前走1000万条件戦江の島特別8着(=東京芝1600m:1.5秒差)からの好走。福島芝コースは初で、芝1800m戦は(1-0-1-0)でした。今回は最低人気での激走で、近走は東京芝コースで凡走していたが、小回り急坂コースの中山芝コースで(1-0-1-3)と好走歴があり、好走の多い芝1800mで本馬も内枠と軽ハンデを活かした好走と考える。また本馬が好走したことからも、今の福島芝コースの馬場が欧州型向きの馬場と考えられ、スタミナのいる馬場だったと考える(=父×母父ともに欧州型血統配合のため)。
オペラハウス産駒はサドラーズウェルズ系で、タフな勝負になるほど底力を発揮するスタミナ欧州型血統。道悪にもめっぽう強いが、反面、ぬるいスローの流れでは持ち味がしぼむ。中山・福島・阪神と直線の短い芝2000mがベストで、切れ味勝負には向かないため、スローで上がりの速い芝2400mよりも、ペースの緩まない芝2000mの方が合っていて、自ら積極的に動いて勝負できる“コーナー4つのコース”が合う。母父ダンシングブレーヴはリファール系で、瞬発力勝負や緩急のある流れを苦手とするが、淀みなく流れる展開になると距離、格に関係なく、先行しても追い込んでも無類の強さを発揮する。またここ一番で凄みを見せる血統。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
ラジオNIKKEI賞のポイントは、
①コース形態から『前傾』や『一貫』といったテンの速い流れになりやすい。しかし3歳戦ということもあり『中弛み』も複合しやすい。
②「ローカルコースの鉄則」が当てはまりやすく、4コーナー5番手以内に位置した馬の好走が多い。
③欧州スタミナ型血統が好走しやすい。大系統ノーザンダンサー系(=リファール系、サドラーズウェルズ系、ニジンスキー系など)、ロベルト系、グレイソヴリン系などに注目。
④近走条件戦好走のハンデが軽めの勢いのある馬。ハンデの重い実績馬は割引すべし。
⑤中山芝コース好走実績はプラス要因。
⑥基本は内枠の先行馬。
07/07 01:38 回顧アクセス:3955 |