前半の３Ｆが34秒０。準オープンとしては緩い流れにも関わらず上がりの３Ｆは34秒５。馬場が雨の影響を多少受けていたとしても、以上の数字からは特筆すべき点が全くない凡戦だった。ハンデ戦でもないのに勝ち馬から最下位までの着差もコンマ１秒１。これも傑出馬不在のメンバーだったことを端的に証明する結果に。

　勝ったウエスタンダンサーはこれで２連勝。前走同様に流れや当日の馬場が向いた印象が強く、オープンでも即とはとても言えたものではなさそう。ただ、以前と違って控える競馬でも結果が出てきた部分もあり、そういった意味では人気より走ったのはある意味当然だったかもしれない。

　２着のビーチアイドルは振り返れば人気がなさ過ぎた。３歳以降に成長があまり感じられなかったが、直線が平坦で２歳時に実績のあった芝1200で変り身を見せたかと思う。時計が適度にかかったのも味方に。今後このクラスでアテになる存在でもなさそうだが、芝短距離では重賞を勝っているマイネレーツェルと互角に戦っていた馬。今回だけは評価が明らかに低過ぎた。

　自身が◎としたナンゴクプラネットは当日の馬体重がプラス18キロ。この大幅な馬体増には悪い印象もなかったが、結果論としては成長分ではなく陣営が「連勝までは最初から期待していない」という意識の表れだったか。とはいえ、ロスなくインの好位でレースを進めて直線で止まった内容はいかにも不満。個人的にもこの馬の能力をちょっと買い被っていたかもしれない。競馬センスは確かな１頭だが、準オープンでは時計が余程かかりでもしない限り、当分は静観を決め込みたい。

　今後狙ってみたいのはニホンピロリビエラ。過去の成績からは休み明け２戦目で確実に着順を上げる傾向がある、分かり易いほどの叩き一変型。８着といっても着差はコンマ５秒差で、しかも同馬には若干忙しい芝1200。今春には現級で通用した実績もあり、人気になってしまう前に次走買いといきたい。

　反対に次走嫌ってみたいのは、１番人気で３着に敗れたソルジャーズソング。惜敗だが楽な相手関係と走破タイムを考慮すると、ここで勝ち切れないというのは人気面を考えると物足りない内容。また、個人的には数字上の実績ほど脚が長続きしない印象がある。血統・ブランド・騎手の要素から今後も人気は必至だが、馬券的には嫌って妙味あり。

10/30 21:59　回顧アクセス：1851