|
2013年 タイム 1’09”6 (良) 1FAve=11.60 3FAve=34.80
ラップ
①12.0-②10.4-③11.3-④11.7-⑤11.8-⑥12.4
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-1.2 ③-0.3 ④+0.1 ⑤+0.2 ⑥+0.8
テン33.7-上がり35.9 『前傾』
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
1着クリスマス・・・バゴ×ステイゴールド=レッドゴッド×サンデーサイレンス 〔5-g〕 2-2
2着プラチナティアラ・・・プリサイスエンド×マイネルラヴ=フォーティナイナー×ミスプロ 〔3-l〕 3-3
3着トーセンシルエット・・・トーセンダンス×スウェプトオーヴァーボード=サンデーサイレンス×フォーティナイナー 〔8-f〕 9-6
流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考える。しかしローカルコースのため、「ローカルコースの鉄則」が活きやすく、前々で展開して厳しい流れを好走した馬は評価したい。
1着クリスマスは、前走新馬戦1着(=函館芝1200m)からの好走。函館芝コースは(1-0-0-0)、芝1200m戦は(1-0-0-0)でした。新馬戦は、持ったままでもコースレコードでの圧勝で、スピードの裏付けがあった馬でした。以前の8月開催の時には(=11年までは函館2歳Sは8月開催でした)、この手のスピードに優れたタイプは危険な人気馬だったのだが、12年より開催が早まってからは6月に比較的早いタイムで好走している馬がそのままスピードを活かして好走するようになったと思われます(=11年までの8月開催の時には7月中旬に行われていたラベンダー賞好走馬が好走が多く、開催が進んでスピードよりもパワーに向いた馬の好走が多かった)。前走の圧勝(=2着馬に1.1秒差)を素直に評価すべきだったと反省する。血統的に考えても、単なるスピード豊富な短距離馬ではなさそうなので、今後距離が延びても好走可能と期待したい。
バゴ産駒はレッドゴッド系で、凱旋門賞好走を好走した欧州スタミナ型の芝向き中長距離血統。同系にスウェイン産駒がいるが、スウェインほど重厚ではない様子。ただこの系統は、総じてスローの上がり勝負よりも、平均して脚を使うような厳しい流れでこそ持ち味が活きる。距離延長で中長距離の大レースに強い特性もある。未勝利戦勝ちに手間取るも、勝ち上がり格上挑戦で通じるような相手強化は望むところ。また勝ち鞍が多いのは芝1800mとD1400m。母父ステイゴールドはスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイゴールドは母父ディクタスの特性がでていて、サンデーサイレンスというよりはサッカーボーイに近い特徴があり、夏~秋にかけてよく軌道に乗ることが多い。ディクタスのスタミナ型の特性とまた強敵相手に食い下がる勝負根性は、ステイゴールド産駒の持ち味。1戦燃焼型のタイプも多く、惨敗後から涼しく巻き返す能力も高い。断然人気よりも穴で狙いたいタイプで、人気馬よりもその人気馬をマークする立場の方が好走しやすい。
No.〔5〕の牝系は、緩いペースよりも厳しいペースで真価を発揮するタイプが多く、人気よりも人気薄で好走することの多い穴タイプの馬が多い。直線の長い芝コースでの好走が多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。
2着プラチナティアラは、前走未勝利戦1着(=函館芝1200m)からの激走。函館芝コースは(1-0-0-1)、芝1200m戦は(1-0-0-1)でした。前走は稍重の馬場という点を考えると、タイム的には十分評価できた馬で、今回9番人気と侮られすぎだったと考える。小回りローカルコースということで、「ローカルコースの鉄則」も期待できたし、また毎年1頭は牝馬が好走する傾向もあり、血統的にもフォーティナイナー系が好走が多い傾向にも合致していた馬でした。特にフォーティナイナー系(=プリサイスエンド産駒、スウェプトオーヴァーボード産駒、アドマイヤムーン産駒など)は、函館2歳Sでは要注目と反省したい。
プリサイスエンド産駒はフォーティナイナー系で、2歳夏の短距離戦から軽いスピードを見せて好走する仕上がりの早さがある。ただレースを重ねると使い減りする傾向があり、成績が下降する。そのあとリフレッシュして、休み明けから走れる鉄砲が利くタイプが多く、穴の比率も高い。芝→ダート替わりも狙い目で、2歳~3歳初めのうちは芝でも走るが、その後ダート馬に落ち着くというフォーティナイナー系に多い移行も見られる。ダートは軽いダートの方が堅実で、東京ダートが得意で、中山ダートは2・3着が多い。母父マイネルラヴはミスプロ系で、芝向きの早熟スプリンター血統。サクラバクシンオー産駒に近い適性があり、平坦コースでスピードを活かしての好走が多い。軽ハンデでの大穴が多く、特に“軽量の牝馬”と“夏のローカル”はチェックポイント。
No.〔3〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富で、東京コースなど広いコースでの好走が多い牝系でもある。スタミナは豊富。分枝記号lは、クラシックで特注の記号で、能力が高くトップクラスのポテンシャルを秘めていて、成長力も豊富。
3着トーセンシルエットは、前走新馬戦1着(=東京芝1400m)からの激走。函館芝コースは初で、芝1200m戦も初でした。函館2歳Sでは、前走函館芝コース以外の馬は3着になることが多く(=1・2着馬は函館芝コース経験馬と顕著な傾向)、本馬もこの傾向に合致した馬でした。芝1400mからの距離短縮のステップでの好走も近年では珍しく、本馬は母父フォーティナイナー系だったことが好走の要因と思われ、やはりこのレースと相性の良い血統だったと反省する。本馬は展開的には恵まれた馬にて、上がりは最速35秒8で好走したが、より前で好走した1・2着馬(=上がりも35秒8と35秒9と上位を繰り出しての好走)を高く評価したい。
トーセンダンス産駒はサンデーサイレンス系で、ダンスインザダークの全弟。ダンスインザダーク産駒はスタミナ系サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。トーセンダンス産駒はダンスインザダーク産駒ほどステイヤーの感じはなく、中距離タイプが多いが不器用さは似ているので本領発揮は厳しい流れや相手強化はプラス要因。母父スウェプトオーヴァーボードはフォーティナイナー系で、エンドスウィープ系の快速血統。2歳の夏から軽快なスピードを武器に、芝もダートも短距離で活躍する。3歳以降はダートの成績が良くなり、ダート型にシフトしていく。
No.〔8〕の牝系は、2歳~3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
函館2歳Sのポイントは、
①流れは『前傾』が基本で、テン34秒台前半-上がり36秒台の流れになりやすい。展開的には逃げ・先行に厳しいが、ローカルコースの鉄則」が活きやすく、4コーナー5番手以内の馬の好走が多い。
②レコード決着に強い芝・ダート兼用血統(=フォーティナイナー系、ヴァイスリージェント系、ヘイロー系、キングマンボ系など)の好走が多い。特に近年の注目はフォーティナイナー系。
③仕上がりの早い牝系に注目。No.〔1〕〔2〕の牝系は好走馬が多い。分枝記号は、b・c・d・fに注目。
④函館芝コース経験馬をより上位に。函館芝コース未経験馬は、良くて3着。
⑤6月の新馬戦好走馬も、好走可能に。函館芝コースを速いタイムで好走しているタイプは素直に評価すべし。
07/26 01:46 回顧アクセス:2789 |