【競馬予想入門】基礎2・競馬新聞の見方

前回の続きです。
福島競馬場に向かった4人。行く途中、車内で、競馬新聞の見方について、勉強会です。

ここでは、競馬新聞、馬柱と調教欄について、説明していきます。

なお、新聞の記載については、各紙おおまかには共通ですが、新聞により細かい記載で違いがあるので、注意して見てください。

各画像、それぞれ上から順に説明を進めます。

馬柱について

【番号】
ここで馬番、枠番がわかる。
左の白抜き文字の1が枠番。右の1が馬番になる。この馬は1枠1番ということ。
また、枠番は色分けされている。
1枠白、2枠黒、3枠赤、4枠青、5枠黄、6枠緑、7枠橙、8枠桃となる。
それぞれの馬に乗る騎手は、その枠色と同じ色の帽子をかぶる。

【馬名】【母父】
ここで出走する馬の名前。中央の大きな字が走る馬の名前。出走馬である。
右がその馬の父、左が母。
父および母の下に記載されているのは、現役時代の成績や血統から判断した父および母の距離適性である。
(短=短距離、マ=マイル、中=中距離、長=長距離、万=万能)
父母の距離適性をもとに、子供である当馬の適性距離を判断することが求められる。
また、馬名の上に記号がつく場合があるため、その記号について簡単に説明。
○抽(まるちゅう):JRAがセリ市で購入して育成した馬で希望する馬主に抽選で売却された馬。
○市(まるいち):セリ市で売買された抽選馬を除く馬。正式には市場取引馬という。
○父(まるちち):日本で生産された馬を父親に持つ馬。正式には父内国産馬という。
○地(まるち):地方競馬でデビュー後中央競馬へトレードされてきた馬。
○外(まるがい):外国で生まれ日本に輸入された後にデビューした馬で、外国産馬という。日本の生産者を保護するため、外国産馬は指定されたレース(混合戦)しか出ることができない。
□地(かくち):地方競馬に在籍のまま、中央競馬のレースに挑戦してきた馬。これも指定されたレース(指定交流競争)しか出走できない。
□外(かくがい):日本のレースに出走するために遠征してきた外国馬のこと。国際レースしか出走できない。

【毛色】【展開】
右側:毛色
出走馬の毛色。毛色は、鹿毛、黒鹿毛、芦毛、栗毛などさまざまである。
左側:展開
出走馬の脚質。
逃:逃げ。スタートから終始先頭を走る。
先:先行。先頭集団でレースを進める。
差:差し。中団から徐々に進出する。
追:追い込み。後方に待機し、最後の直線でスパートする 。
なお、このサンプルでは矢印で表示している。上に矢印があれば「逃げ」、順に「先行」「差し」「追い込み」となる。
この馬は上から3番目に矢印が入っているので、「差し」戦法が主体になっている。
なお、「自」といって、自在という特殊な場合の表示もある。図解の矢印では、全部の枠に矢印が入る。

【斤量】【性別】【年齢】
左側:斤量
背負う重量(騎手の体重込み)。「-2」の表示は、前走より2kg減ということ。ハンデ戦になると、強い馬ほど重くなる。
右側;性別と年齢
性別は、牡(雄)、牝(雌)、騙(おかま)の3種類。
「騙」はセン馬の意味。牡馬を去勢すると騙馬である。

【騎手】
出走馬の乗る騎手。

【厩舎】
美浦トレセン(関東)に所属、小野次郎調教師に調教してもらっている。関西なら栗東となる。
○北の表記だが、美浦は北地区と南地区に分かれる。小野厩舎は北地区の厩舎ということ。

右側の列について
レース番号
レース発走時間
レース名(重賞レースであればそのグレードも表記)
レース条件
となる。
レース名の左側、レース条件について。
○混:混合。性別は混合ということ。
サラ:サラブレッドの意味。
1600万下:レースランクの1つ。
レースランクは、新馬(未勝利)、500万、1000万、1600万(準オープン)、オープンと分かれる。
ハンデ:レース条件において、当レースはハンデ戦ということ。強い馬は斤量が重くなり、弱い馬は斤量が軽くなる。なお、「ハンデ」の他に、「定量」「別定」とある。

【賞金】
その馬のクラス分けの基準となるもの。
1着になったとき(重賞の場合は2着も)に加算される。

【総賞金】
1~5着に入着したときに加算される。

【馬主名】 【牧場名】

【各記者予想】
牧場名の下の欄。
なお、「本紙」は本紙担当記者の意味。
当新聞の各記者の予想の印。
◎本命:もっとも勝つ確率が高い
○対抗:本命を負かす可能性のある2番手
▲単穴:勝てる可能性を持っているので注意したい3番手
△連下:2着までに入りそう 
注:注意が必要
印についても、各紙で異なる場合があるので注意。

その下。
芝コースでの各距離の最速タイムと順位。
順位については、当サンプルでは下記の意味となる。
○・・・良馬場 □・・・稍重 ●・・・重 ■不良

その下。順番に。
上がり(ラスト3ハロン)の最速タイム。
ダートコースでの各距離の最速タイムと順位。
芝コース重の実績。
 左から、1着、2着、3着、着外の回数。

【母の父】 【兄弟馬】

その下。
距離別勝利度数。
 上から、1着、2着、3着、着外の回数。

その下の欄について(2中京~ダノンバラード2.03.1の枠)。
出走馬の過去の結果。
新聞では、この「結果」が前走より遡っていくつか掲載されている。
上から順に意味を記載するとこんな感じ。
開催場所・月日
開催日・着順
条件・枠(馬番)・出走頭数
距離・タイム
斤量・騎手名
ペース・通過順
 ※ペース S:スロー M:ミドル H:ハイ
馬体重・人気
戦評・勝ち馬との馬身差
前半600mのタイム 後半600mのタイム
1着馬(自分が1着馬なら2着馬)の名前
その馬のタイム

その右側の欄について
・当レースの条件
  芝コース 2200m
  「内回り」とあるが、新潟コースには「内回り」コースと「外回り」コースがあり、このレースはその「内回り」コースであるということ。
  図:走るイメージ

・賞金
  上から、1・2・3・4・5着の賞金。
・レコード
  上から、
   新潟芝2200m内回りコースでのレコードタイム
   そのタイムが出た時期
   その馬名
   その馬の斤量と騎手

調教欄について

競馬新聞等には各馬の調教結果が掲載されている。
競走馬は日々調教を積み本番に向けて調子を整えていく。
その調教の様子が新聞に掲載されるのだが、これで馬の調子や体調を知ることになる。

上行から。
・最上行
  ゴールまでの距離。
・2番目の行
 出走馬名。
 矢印はその馬の調子の上下を目安に記すもの。「→」なので平行線という意味。
・3番目の行
 行った日にちとその内容。
・4番目の行
 行った日にちとその内容。
 各距離の列に書いてある数字はラップタイム。
 また、その下行には、この説明書きがある。
・最下行
 記者のコメントと評価。

説明はここまでです。
次回は、競馬場の中について説明したいと思います。


あとがき

福島に行く道中、車内にて(競馬新聞の見方の勉強会)。
石頭けーね:(以下け):どうだ。見ているだけでも、少しずつ分かってきているんじゃないかな。
竜宮いく(以下い):そうですね。馬柱の端に説明書きがあったりしますので。
バニガルうどんげ(以下う):分からないところはあったけれど、この説明で分かってきたよ。
け:ルーミアは大丈夫かい?
幼女ルーミア(以下ル):最初はさっぱりこんだったけど、見てると意外と親切に書いてあることが分かってきたよ。普段読み書きしない私でもこれなら平気。
け:(さすがに妖怪だよなぁ(;^ω^))

う:記者の予想が気になるなぁ。見ているとわけがわからなくなっちゃうよ。
け:当然ながら、人によって見方が違うからね。でもある程度は、特定の馬に集まってくる。自分で馬選びをするひとつの目安にはなるだろうな。
ル:でも、印の無い馬がくることもあるんでしょう?
け:もちろんだ。印はあくまで目安でしかないぞ。選ぶのは君達自身。馬券を買うのも君達自身。
い:一概に馬を知っているわけではないので、こういう目安は無いと厳しいですわ。
け:上位クラスのレースは、知っている馬が出てきたりするけれど、さすがに未勝利戦や新馬戦では知らない馬ばかり。印は大方の見方であり目安になるだろうな。
ル:ということは、印をアテに買う人が多ければ、その馬が人気になるのか?
け:そうとは言い切れないが、そういう風に思えるよな。印は人気を左右する一要因、かもしれないな。
う:ということは、印の無い馬がきたら、荒れると?
け:それも言い切れないことだが、まあ、そうなるだろうな。そういう馬を自分で見つけ出して、その馬でぜひ的中させてみて欲しい。確率は低いかもしれないが、くれば大配当を期待できるぞ。
ル:福島に着くのが待ち遠しいのだ。



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