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2012年 タイム 1’09”4 (良) 1FAve=11.57 3FAve=34.70
ラップ
①12.1-②10.8-③11.4-④11.9-⑤11.4-⑥11.8
1FAveとの誤差
①+0.5 ②-0.8 ③-0.2 ④+0.3 ⑤-0.2 ⑥+0.2
テン34.3-上がり35.1 『前傾』
『前傾』・・・逃げ× 先行△ 差し○ 追込◎
1着ドリームバレンチノ・・・ロージズインメイ×マイネルラヴ=ヘイロー×ミスプロ 〔2-n〕 6-4
2着ロードカナロア・・・キングカメハメハ×Stom Cat=ミスプロ×ストームバード 〔2-s〕 4-4
3着ビスカヤ・・・コマンダーインチーフ×Saint Ballado=リファール×ヘイロー 〔18〕 11-10
流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』の流れ。毎年函館SSは、コース形態も相まって『前傾』の流れになるのだが、今年は過去5年と比較するとタイムは遅く、例年よりは緩い流れだったと考える。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで差し、逃げ・先行には厳しい流れと考える。しかしやはり小回りのローカルコースということもあり、内枠の先行馬が上位に好走(=上位人気でもありましたが)していて、基本は『ローカルコースの鉄則』に則った結果と考える。
1着ドリームバレンチノは、前走安土城S1着(=京都芝1400m)からの好走。函館芝コースは初、芝1200m戦は(5-3-2-4)でした。近走は33秒台の末脚を繰り出し、オープン戦でも連続好走していて本格化は明らかでした。やや差しに位置しそうな分を割り引いて、連下候補と考えて評価しましたが、内枠先行馬という利を活かして1着好走。福島芝コースや小倉芝コースなど小回りローカルコース実績もあり、近走内容からは侮ってはいけない馬でした。今回も好走からも本格化は証明されたわけで、今後の活躍にも期待する。
ロージズインメイ産駒はヘイロー系で、本質は馬力型の持久力血統。芝・ダート兼用型だが、芝・ダートともに3着・4着が多く、尻を押したくなるようなジリ脚の馬が多く、瞬発力勝負では分が悪い。活躍距離はバラついているが、比較的芝1600~2000mにて穴の好走が多く、コーナー2つのコースよりも、中山芝2000mや小倉芝2000mなどコーナー4つのコース方が向いている。母父の特性を引き出しやすいのも特徴の一つ。母父マイネルラヴはミスプロ系で、芝向きの早熟スプリンター血統。サクラバクシンオー産駒に近い適性があり、平坦コースでスピードを活かしての好走が多い。軽ハンデでの大穴が多く、特に“軽量の牝馬”と“夏のローカル”はチェックポイント。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
2着ロードカナロアは、前走高松宮記念3着(=中京芝1200m:0.1秒差)からの好走。函館芝コースは初、芝1200m戦は(6-0-1-0)でした。京都芝コースでの好走が多い馬なのだが、小回りローカルコースの小倉芝1200mでも2戦(2-0-0-0)と好走していて、小回り芝コースが向かない馬ではない。芝1200m戦の成績からも純然なスプリンターなので、今回は休み明けとなるが最内枠で先行できる脚質からも「ローカルコースの鉄則」は活かせると考えて堅軸と考えて期待し、結果2着好走。内枠の先行馬で、さらに前走高松宮記念好走馬なら好走確率が非常に高いと考え、今後の傾向としても信頼性は高いと考える。
キングカメハメハ産駒はミスプロ系だが、凱旋門賞での好走も多いキングマンボ系で欧州型の要素を兼ね備えている。格の高いレースでの究極のスピード競馬になると本領を発揮し、厳しい展開ほど持ち前の底力を活かす。ダンシングブレーヴ系に近い特性と考える。母父StormCatはストームバード系で、。斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。近走の上昇度は、この母父の特性によるものと考え、前走GⅠ3着なら好走可能と考えて期待し、結果2着。この特性も今後も参考に出来ると考えて、次走も今回2着好走から期待できると考える。
No.〔2〕の牝系は、2歳戦から走れる仕上がりの早さとクラシックでも好走する成長能力を有した牝系。古馬での成長力も豊富。直線の長いコースでの末脚勝負に強い。分枝記号sは、立ち回りが上手く、スローの上がり勝負で強い。上級クラスでは展開利が必要。
3着ビスカヤは、前走1600万条件戦朱雀S(=京都芝1400m:0.7秒差)からの好走。函館芝コースは(2-0-0-2)、芝1200m戦は(2-1-2-17)でした。展開的には恵まれた追込馬ではあるのだが、例年なかなか追込が届くことは少なく、本馬は今回最低人気での激走。欧州血統である大系統ノーザンダンサー系という点が好走ポイントになったと考える。
コマンダーインチーフはリファール系で、パワフルな走りでダートもこなし、芝同様に中距離で好走する欧州型血統。“小回りでコーナー4つの加速しにくいコース”に適性があり、逆に阪神や京都の芝外回りの“直線が長く、コーナー2つの加速コース”は奮わない。福島、小倉、中京、中山など小回りコースの芝1800~2000mが合う。母父Saint Balladoはヘイロー系で、ピリピリした短距離馬もいるが、本来はダート向きの中距離血統。2歳から走り、最も充実するのは3歳、4歳。力のいるダートよりも、スピードの活きる軽いダートを得意とし、湿った馬場では前走の着順に関係なく注意したい。芝→ダート変りも注目。
No.〔18〕の牝系は、活躍馬はナリタトップロードなどがいるが、やや衰退気味の牝系。スタミナはあるが、融通の利くタイプは少なく、底力は少ない。分枝記号なしは、産駒ごとに得手不得手ははっきりしているものの、平均的に能力を発揮し、やや晩成傾向。
函館SSのポイントは、
①流れは、コース形態から『前傾』。逃げ・先行馬には厳しい流れとなるのだが、「ローカルコースの鉄則」が活きるため、内枠の逃げ・先行馬が好走しやすい。
②欧州型血統がポイント。大系統ノーザンダンサー系の好走が多い。
③スピード持続血統の大系統ナスルーラ系にも向く。
④高松宮記念好走馬は軸としての信頼性が高い。
06/23 01:03 回顧アクセス:3502 |