神戸新聞杯回顧

リーチザクラウン
　馬体重の－１８Kg減には驚いたが、マイペースの逃げ粘りで2着。勝てたレースではあるが2着でも不満はない。馬体重減がこの後どう影響するかだが、菊花賞はこの馬にとってはレースがしやすいように思う。
（印は◎、馬券は三連単Ｆで1着欄、2着欄に置く）

イコピコ
中段から一気の差し。上がり33.7も優秀。
　逃げ馬のペースだっただけに強さが引き立った。昨年のオーケンブルースリを髣髴とさせる。菊花賞は１番人気か？
（印は△、3着欄には置いたが1着欄には置けず）

セイウンワンダー
　先行流れ込み（この馬を含め２～５着馬までほぼ同等の上がりタイム）
　上位の能力の持ち主だがなかなか勝ちきれない。なんとなくドリームジャーニーのイメージ。
（印は△、好きな馬だけに1着と3着においた馬券を持ってはいたが･･･）

アンライバルド
　勝馬と同じような位置から０．７秒離される。
　敗因は休み明けということも有りそうだが、距離適性はもう少し短いところのような気がする。

アントニオバローズ
　レース後の騎手のコメントから喘鳴症か。

【暫定的菊花賞予想】
◎ イコピコ
○ リーチザクラウン
▲ ナカヤマフェスタ
☆ ロードアイアン
△ フォゲッタブル
△ セイウンワンダー
→次走狙い馬:イコピコ,リーチザクラウン     

★回顧★
2009年　タイム 2'24"2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.05

ラップ
①12.6-②10.8-③12.1-④12.5-⑤12.3-⑥12.2-⑦12.7-⑧12.4-⑨12.1-⑩11.3-⑪11.5-⑫11.7
1FAveとの誤差
①+0.6 ②-1.2 ③+0.1 ④+0.5 ⑤+0.3 ⑥+0.2 ⑦+0.7 ⑧+0.4 ⑨+0.1 ⑩-0.7 ⑪-0.5 ⑫-0.3
テン35.5-中盤74.2(前半37.0-後半37.2)-上がり34.5　『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎　先行○　差し△　追込×
『中弛み』・・・逃げ◎　先行△　差し×　追込○

1着イコピコ・・・マンハッタンカフェ×ジェイドロバリー=サンデーサイレンス×ミスプロ　〔22-d〕　９－９
2着リーチザクラウン・・・スペシャルウィーク×Seattle Slew=サンデーサイレンス×ボールドルーラー　〔23-b〕　１－１
3着セイウンワンダー・・・グラスワンダー×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス　〔3-l〕　４－４

流れはテン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には逃げが最も有利な流れで、次いで先行、差し・追込にはきつい流れと考える。

1着イコピコは、前走ラジオＮＩＫＫＥＩ賞4着(=福島芝1800m：0.2秒差)からの好走。マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系でステイヤータイプだが、軽い先行力を持ち不発が少なく、前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力を使える。母父ジェイドロバリーは、忙しい流れよりゆったり追走する流れが合い、距離延長が得意。消耗が少なく鮮度の高いうちは連続好走しやすい特性がある。不利な流れでの好走から強い内容と考えて、次走にも期待する。
No.〔22〕の牝系は、タフでスピードとスタミナに優れた牝系。分枝記号dの〔22-d〕にはアグネスデジタルやキングカメハメハなどがいて、距離に融通性のある特徴がある。分枝記号dは、前哨戦好走だと本番でも好走しやすい必殺のローテーションを持つので、母系からも次走に期待。

2着リーチザクラウンは、前走東京優駿2着(=東京芝2400m：0.7秒差)からの休み明けでの好走。東京優駿好走馬はこのレースでは好走しやすい傾向にあり、今年もその傾向が活きたと考える。スペシャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、スローの瞬発力勝負は不発が多く、自身で流れを作ってこそ好走できるタイプが多い。母父Seattle Slewは、芝向き中距離血統で先行なだれ込みや一瞬の脚を持っている。スピードとキレとタフさを伝えている。
No.〔23〕の牝系で、タップダンスシチーやセイウンスカイやディープスカイがいる牝系で、自身で強気に勝負すると強さを発揮する牝系。分枝記号bは、鮮度の高い時に好走しやすい特性あり。近年の菊花賞では好走していない牝系であることや、休み明けで馬体重が大幅減なこと、今回流れに恵まれた中での2着の内容からは、中心には押せない感じに思えます。

3着セイウンワンダーは、前走東京優駿13着(=東京芝2400m：2.6秒差)からの好走。グラスワンダー産駒でロベルト系だが、グラスワンダー産駒は母父ダンチヒの特性も活かしやすい「ダンチヒ型」と父系そのままの「ロベルト型」とがいる。本馬は「ロベルト型」の特性をもち、根幹距離の厳しい流れが向く。母父サンデーサイレンスで瞬発力が武器で、このレースの傾向に沿った馬だったと考える。
No.〔3〕の牝系は、3歳秋から古馬になるまでは詰めが甘い傾向があり、分枝記号lは、特にその傾向が顕著。〔3-l〕にはスペシャルウィークやメイショウサムソンやウオッカがいるのだが、この馬たちは秋のクラシックでは今一つ足りなかった戦績。といっても3着前後には好走するので、軸には向かないがヒモ受けが正解では？と考える。3着候補で期待する。
→次走狙い馬:イコピコ,セイウンワンダー
→次走危険馬:リーチザクラウン  

2Fラップ：23.4-24.6-24.5-25.1-23.4-23.2

スローペース。
明らかに前が有利なペースなんですが、イコピコが豪快に差し切ってしまいました。今回の勝ち方は決してフロックではないと思います。次の菊花賞でどうかは分かりませんが、世代上位の実力があることは間違いないと思います。
但し、本番で一番買いやすいのはリーチザクラウンかもしれません。
→次走狙い馬:リーチザクラウン       

春をにぎわせた馬がこうもあっさり負けてしまうとレースレベルに疑問符をつけたくなる。でも普通にイコピコは強かったように思う。

このような結果になったことは、菊花賞は大混戦を予想させますね。
逃げるとやはりいい結果を残すリーチザクラウンが本番もレースを引っ張るのでしょう。他はそれを目標に動く。２週目の坂の下りからの大激戦になるでしょう。人気馬が外をまくり気味に上がっていく姿が想像できます。
ただ激戦を考えると春の天皇賞をみると内で我慢した方がいいんじゃないかなぁと思っちゃうんですよね。やっぱロードアイアンになっちゃうぞ・・・馬場読みが大事になってきそうだな。

イコピコは今回大外を通って他馬をバッサリと切り捨てた感じですけど、ラジオＮＩＫＫＥＩ賞はあの悪い馬場をずっと内に入れて４着なんですよね。激戦でうちに入れても大丈夫なんじゃない？騎手がそうさせない危険性があるけどねぇ・・四位だし。

どいつもこいつも本番は距離が長いね。
レースレベル：4
→次走狙い馬:イコピコ  
→次走危険馬:リーチザクラウン  

女王ブエナビスタの影を2度にまで踏み、春の他馬とは勝負付けが済んだレッドディザイアが惜敗。
それに続いて圧倒的勝利だった皐月賞馬アンライバルドも敗退。
あの強さはどこに？成長はしてないのか？2400mは長いのか？

3歳馬の夏を越しての秋初戦には未知数の部分があり、成長度という想像を加味して考えるには予想というより空想の世界。
14頭中11頭が休み明け、勝負レースであるわけがなくここは我慢の参加レースと考えるのが妥当な線。（反省）

セントライト記念と神戸新聞杯、休み明け初戦という点では阪神2400mは負担が大きく、中山2200mの方がコース形態から
初戦ならこちらの方が仕上げの面で次に繋がりやすいのかも。
神戸には関東馬は1頭もなく、春の実績馬の集まるレースに輸送してまで来る必要もなく今後もこうなるでしょう。
関東馬は京都新聞杯があるなら芝を踏んでおく必要もありますが、嵐山3000mからという路線ももうなく、阪神に出向く理由がないですね。
他では菊花賞の日程が早まったことで、京都大賞典からも中１週では無理ですからトライアル以外は、古馬1000万下を勝ち上がり賞金順を待つぐらいでしょうか。

菊花賞は重要な位置でありながら、出走への狭き門は3歳馬の最終章を飾るには少々不満があるんですけどね。

イコピコは、プリンシバルを出遅れでダービーの切符を手に入れられなかったウップンを晴らしました。
今考えると出遅れ、距離不足とこの馬の条件を満たしてなかったのでしょう。
この1戦では判断の難しい菊花賞トライアルになりました。
レースレベル：3
→次走狙い馬:リーチザクラウン       

イコピコ
前走のラジオNIKKEI賞はトップハンデでなかなか強い内容だったから、
それなりに評価はしていたし、
レース巧者っぽい走り方をするから崩れなく走るだろうとは思っていたが。
標準的な走り方をする馬なので、広いコースではまるタイプとは思えず買わなかった。

この結果を見ると、広いコースといえど、
内をロスなく回って来ることがより大事な馬場状態であった感じがする。
また、今年は有力馬に大型馬が多くて、
イコピコくらいの中型馬との仕上がりの差もあったかと思う。
もちろん、この馬が私が思っていた以上に強かった、
有力馬を言われている馬たちと力量差がなかったのだろう。

ただ、これでこの馬が一歩リードしたというわけではなく、
有力１頭に加わった感じだと思う。

今回の勝ち方があまりにも鮮やかだったので、
その分の人気を背負うとしたら、
次回に限っては狙わない方向で考える。
走り方からしたら、一番合っているのは宝塚記念だと思う。


アンライバルド
ずっとハミを噛んで走っていたということならこの惨敗も納得。
気性的な問題からして、１６００～２０００あたりのほうが力を出し切りやすいのかなと思う。
この馬こそ、思い切って天皇賞に向かったらどうだろうか。

トップカミング
直線入口で狭くなり、脚もなさそうだったので、ああもうこれは完全に終わったと目を離してしまったが。その後５着まで粘っていたとは。。盛り返したのですね。
これはちょっとほめてあげたいことで、それなりの力はあるのだろう。合う条件を探していけば。
→次走狙い馬:リーチザクラウン,トップカミング
→次走危険馬:アンライバルド,イコピコ

イコピコはパドックでの出来はかなりよかったが広いコースで前にいる有力馬を見ながら脚を溜めての差しきりには驚きの一言。３０００向くかはよくわからないけどこの出来をキープできれば本番は面白い。

リーチザクラウンはかなりダイエットしての出走。次３０００ってこと考えるとちょっと絞りすぎな印象はあった。マイペースで逃げて差された結果は正直陣営も騎手も予想するほうも物足りなさが残った。

セイウンワンダーはペースを見越して福永が前々での競馬。3着に残しているから力はあるんでしょうけど菊はさすがに荷が重いしなあ

アンライバルドは案の定引っかかった。それでも１０００ｍ通過したときには折り合いがなんとかついたが直線はまったくはじけるとこがなかった。距離が長いという判断でよさそう。

アントニオバローズも折り合いに欠いてはいたけどもこれも完全ある力負け。距離もあるかなあ。。


まあ菊は本命決めました
レースレベル：3
→次走狙い馬:イコピコ  
→次走危険馬:アントニオバローズ,リーチザクラウン