勝ったハンソデバンドは先行して粘りきり。
さすがは勢いに乗ったマンハッタンカフェ産駒。
ただ、相手が決定力欠く差し馬揃いで恵まれた面も。

2着ダノンシャンティ、3着アリゼオはやはり勝ちきれず。
フジキセキの血の最大の泣きどころでしょう。

ロジスプリングは伸びず。
と言うか、これだけスローで出遅れて大外回しじゃ無理か。
本格的な血統だけに厳しい流れじゃないと持ち味が出ない。

まぁ血統予想なんて外れる時はこんなもんです。
細かい所は合ってても肝心の能力比較が全くできない。
だから能力差の大きい若駒戦では特に失敗しやすくなります。
レースレベル：2    
→次走危険馬:ハンソデバンド  

2010年　タイム 1'48"2 (良) 1FAve=12.02 3FAve=36.07

ラップ
①12.8-②11.1-③12.3-④12.8-⑤12.6-⑥12.4-⑦11.7-⑧11.2-⑨11.3
1FAveとの誤差
①+0.8 ②-0.9 ③+0.3 ④+0.8 ⑤+0.6 ⑥+0.4 ⑦-0.3 ⑧-0.8 ⑨-0.7
テン36.2-中盤37.8-上がり34.2　『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎　先行○　差し△　追込×
『中弛み』・・・逃げ◎　先行△　差し×　追込○

1着ハンソデバンド・・・マンハッタンカフェ×アフリート=サンデーサイレンス×ミスプロ　〔1-x〕　２－２
2着ダノンシャンティ・・・フジキセキ×Mark of Esteem=サンデーサイレンス×ネヴァーベンド　〔12-c〕　９－７
3着アリゼオ・・・シンボリクリスエス×フジキセキ=ロベルト×サンデーサイレンス　〔19〕　３－３

流れは今年も、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。04年以降今回で7回開催された中で、そのうち6回が『加速・中弛み』の流れ。07年のみ『前傾・中弛み』だが、基本的な流れとして『中弛み』があると考えるべきと思います。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れ。

1着ハンソデバンドは、前走ジュニアＣ1着(=中山芝1600m)からの好走。ジュニアＣからのステップでの好走馬は近年いなかったのだが、同距離・同コースの朝日杯ＦＳを先行して押し切るようなタイプ(=04年2着アポインテッドデイ、05年1着ストーミーカフェ、06年2着フサイチリシャール、07年3着フライングアップルなど)には向くところがあり、本馬もジュニアＣでは先行押し切りでの好走だったので適性が向いていたのだと考える。また前走のジュニアＣは09年朝日杯ＦＳで考えた場合、4着ガルボ(=次走シンザン記念で圧勝：0.5秒差)と同じタイムであり、力は十分にあったと考える。マンハッタンカフェ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で、前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。母父アフリートは、実績あるコースで出入りの少ない展開なら崩れにくい安定性がある。また2歳～3歳前半には、芝のオープン戦にも対応できる仕上がりの速さと完成度の高さがある。この前述の父×母父の特性も上手く活かしての好走と考える。
No.〔1〕の牝系は、クラシック春シーズンによく成長・充実し好走する、仕上がりが早く完成度の高い牝系。分枝記号xは、こつこつと階段を登っていくように地道に力をつけて、重賞好走をするタイプ。

2着ダノンシャンティは、前走ラジオＮＩＫＫＥＩ杯2歳Ｓ3着(=阪神芝2000m：0.2秒差)からの好走。ラジオＮＩＫＫＥＩ杯2歳Ｓからのステップは比較的好相性で、ラジオNIKKEI杯2歳S連対馬だと非常に好走しやすい傾向(=01年1着ジャングルポケット、06年1着アドマイヤムーン、07年1着フサイチホウオーなど)。本馬はラジオＮＩＫＫＥＩ杯2歳Ｓ3着からのステップだったが、好走したので3着までなら好走可能と考えるべきと修正する。フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出すレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っている。母父Mark of Esteemはネヴァーベンド系で、キレや底力と全体的なスピードに優れている。
No.〔12〕の牝系は、2歳戦の早い時期から走るが、本格化は3歳秋以降が多い。またタフな流れでの好走も多い。分枝記号cは、高い心肺機能を持ち、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。これからの成長が期待出来る馬と思うし、今回は好走馬の中では一番不利な位置取りからの好走から一番強い競馬をしたと考え、今後に期待する。

3着アリゼオは、前走ホープフルＳ1着(=中山芝2000m)からの好走。シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。この時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多く、もう少し暖かくなる時期(=4月や5月頃)でないと信頼性は落ちる傾向(=09年クラシックシーズンのシンボリクリスエス産駒のリクエストソングやアプレザンレーヴなども似たような成績)。母父フジキセキは、内枠を活かしてすっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚が武器。
No.〔19〕の牝系は、淡々と流れる厳しい流れにに強いタフな牝系。分枝記号なしは、産駒ごとに得手・不得手はあるものの平均的に能力を発揮するタイプで、やや晩成傾向。

今回の共同通信杯の結果から思ったことは、2歳王者ローズキングダムとラジオＮＩＫＫＥＩ杯2歳Ｓ勝ち馬ヴィクトワールピサの強さがまた証明されたのではないか？ということ。共同通信杯の結果だけで考えれば(=着順とは異なり)、ダノンシャンティ＞ハンソデバンド＞＞アリゼオと思うのですが、いままでの対戦内容も加味するとローズキングダム=ヴィクトワールピサ＞＞ガルボ=ダノンシャンティ=ハンソデバンド=エイシンフラッシュ＞＞アリゼオ=アドマイヤテンクウといった力関係と分析します。
→次走狙い馬:ハンソデバンド,ダノンシャンティ
→次走危険馬:アリゼオ  

本命に推したアリゼオは３着。
３３秒台の脚を使ったがスローペースで前にいたハンソデバンドを捉えきれず、更に後ろからダノンシャンティに交わされて連対すら出来なかった。
上位３頭は能力が抜けていた様に思え、ペースや位置取りで着順は変わりそう。
今回は仕方ないので次走でクラシック出走権を取って欲しい。

１着ハンソデバンド
スローペースを２番手追走の絶好のレース展開。
折り合いがカギの馬なので今回のペースでも結果が出せた事はかなり収穫だったと思う。
能力は１級品で先行出来るセンスもあり、長く良い脚を使えるので肉体面では不安要素は無さそうだが、折り合いなどの精神面での成長が今後の課題。

２着ダノンシャンティ
サンデー系らしく末脚が武器で、今回もスローペースを中団からメンバー最速の脚を使い２着まで突っ込んできた。
暮れのラジオＮＩＫＫＥＩ杯２Ｓで３着になった走りが本物で、陣営が強気に東京に輸送してまで重賞を使ったのもうなずける。
無事にクラシックに進んで欲しい１頭。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ダノンシャンティ       

勝ったハンソデバンドはパドックみた馬の造りはマイルがベストの馬に見えて勝ちまでは厳しいかなと思えた。レースでは逃げると思われた馬が行かず最内のカワキタが押し出されていく流れの２番手にきっちり嵌る形。このあたりは蛯名さんがレースをきっちり見えていたのかなとは感じる。最後の直線も人気２頭相手にきっちり振り切ったあたりは馬も頑張っていると思う。ただこれ以上距離延びても高いパフォーマンスを披露できますか？と聞かれたら首を縦に力強く頷くことはできない。距離は今日の段階ではこれが限界だと思う。ただ次スプリングＳならごまかしが効く範囲なので危険馬にはしない。

ダノンシャンティは馬はさすがによくは見えたがもっと幅が出てきたら更にとは思った。ただレース振りを見ていると指示が多分にあったんでしょうね。折り合いをつけるために意識的に馬ゴミに突っ込んで行ってたように見えた。そのときに頭をあげて馬の機嫌をとる必要性が出てきたことが最後ハンソデバンドをとらえきれなかったのかなとは思った。ただ外の枠を引いたとき前に壁馬ゴミに入れきれなかったときにどうなるんかなあという疑念を抱いたことは否めない。今の主役候補を脅かすとこまではいけなかったと思う。

アリゼオは３着。内容はがっかりさせる内容だった。道中前回早めの競馬をやらせた分折り合いがお世辞にもスムーズでしたとは言えなかったし頭が高い首を使った走りが出来なかった分最後叩き合いでハンソデバンドに合わせにいけなかったしダノンシャンティが外から来たときに馬を併せに行ったが馬が上手く反応してはくれなかった。これでは正攻法の競馬で勝ちきるまではとてもではないけど厳しく後方一気で突き抜けるしか生きる道がないように思える。クラシックへの栄冠からは遠のいた

後はこの結果が現状でしょう。

ただ６枠２頭は馬の造りは素晴らしかったとは思いますがロジスプリングは出遅れて流れに乗れずでしたが自己条件では見直したい。
アースサウンドは騎手になんとか一泡吹かしてみようかしらというものを全く感じることできませんでした。隼人戻ってきたと思ったが思い違いだったかな
レースレベル：2
→次走狙い馬:ロジスプリング  
→次走危険馬:アリゼオ  

ハンソデバンドが勝ったが、これはペースに恵まれたにすぎない。とはいえ、同馬が弱いという訳ではない。だが、次走危険馬の筆頭ならこの馬になるのは必定。所詮マイラーの先行残りと見れたからだ。
アリゼオも将来の期待はできそうにない。誰が乗ってもルメール以上の騎手などいない上に、ハンソデバンドに振り切られるようでは底が見えたといえるからだ。
圧倒的人気のアリゼオの敗因は、突き詰めれば厩舎の差。好素質馬をここ一番で勝たせられない厩舎の特性がモロ出し。
つまるところ、戦略上手の戦術下手＝馬の育成は上手いけど、騎手への騎乗指示が下手であるということだ。
→次走狙い馬:ダノンシャンティ  
→次走危険馬:ハンソデバンド,アリゼオ

パドックを久々にじっくり見ました。チャカチャカしてたとかは別にして、アリゼオみたいな黒い毛色で胴の長いはどうしてもよく見えるなぁと思って、次のハンソデバンドへ。アリゼオのすぐ後ということもあって胴詰まりの馬体でした。正直一緒に馬券にならないような気がしてしまった。
一般的に言われるように胴長のアリゼオは今後の距離が長くなっていくクラシックで期待してもいいのでしょうね。力が上だとか下だとか今回は案外だったとかは別にしてさ。
逆にハンソデバンドは今回は完璧に乗って距離はもったけどこのぐらいが限界なのかなと思わせました。新馬戦から見ていたこの馬が重賞を勝ってくれるとは嬉しいものです。

アリゼオにしてもダノンシャンティにしても遅い流れに乗りきれずにいましたね。それでも２着と３着でしたから十分でしょう。ダノンシャンティは少しでも賞金を上積みできてよかったですね。まだ安泰じゃないのでもう１回使わないといけないでしょうけど。きさらぎ賞の登録を見ると、なんで１週待てないのかなぁと思わざるを得ませんね。作戦負け。


アリゼオはデビュー戦でテンが遅かったのがうそのようでした。もうちょっと落ち着きがほしいですね。これも賞金微妙だなぁ。トライアル使わないとね。次は内田かな？


期待したアースステップは瞬発力勝負ではやはりダメでした。それでもパドックでは前走同様よく見せていたし今回はスタートを決めて前で流れに乗れていたので、もう少し流れてくれたらもうちょっとやれても。
レースレベル：3
→次走狙い馬:アースステップ