勝ったアイムユアーズは好位から危なげなく快勝。
単純に力が上でしたし、悪い要素もなかったので順当ですね。

2着ラブフールは後方から直線一気。
モーニングフェイス同様に重賞でそこそこ走ってる格上挑戦馬でしたが、
やはり私が選ばない、人気してる方が来るんですよね。なんでなの。

3着ミッドサマーフェアは中団から。
勝ちにいくほど強くないですけど、脚ためればそこそこ走るようです。

モーニングフェイスは悪くない内容でしたが伸び切れず。
もうちょっと激しい流れが良かったとは思いますが、少し足りないか。

オールザットジャズは良い位置で運べたのに伸びず。
タイミングも悪くなかっただけに、下降線の感が拭えません。
レースレベル：3    
→次走危険馬:オールザットジャズ  

2012年　タイム 1’47”2 (良) 1FAve=11.91 3FAve=35.73

ラップ
①12.3-②11.4-③12.1-④12.1-⑤12.3-⑥11.9-⑦11.6-⑧11.7-⑨11.8
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-0.5 ③+0.2 ④+0.2 ⑤+0.4 ⑥±0 ⑦-0.3 ⑧-0.2 ⑨-0.1
テン35.8-中盤36.3-上がり35.1　『加速・中弛み』

『加速』・・・逃げ◎　先行○　差し△　追込×
『中弛み』・・・逃げ◎　先行△　差し×　追込○

1着アイムユアーズ・・・ファルブラヴ×エルコンドルパサー=ノーザンダンサー×ミスプロ　〔8-f〕　５－４
2着ラブフール・・・ゼンノロブロイ×エルコンドルパサー=サンデーサイレンス×ミスプロ　〔9-e〕　１３－１２
3着ミッドサマーフェア・・・タニノギムレット×Kingmambo=ロベルト×ミスプロ　〔1-o〕　７－９

流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。

1着アイムユアーズは、前走オークス4着(=東京芝2400m：0.9秒差)からの好走。札幌芝コースは初だが、函館芝コースは(1-1-1-0)で洋芝適性は高く、芝1800m戦は初でした。前々走桜花賞3着(=阪神芝1600m：0.2秒差)までは、芝1200m戦(1-1-1-0)、1400m戦(2-0-0-0)、芝1600m戦(0-1-1-0)と短距離で重賞も好走していた馬だが、前走オークスで大幅な距離延長にも対応。そのオークスでは差し・追込馬が上位に好走した中で、より前にて展開して僅差の4着の内容は評価したいと考え、結果古馬相手に1着好走。本馬の能力は証明されたと考える。また今回は前走オークス(=東京芝2400m)から距離短縮になる点もプラス要因だったし、斤量も52kgと古馬に比べると大幅に恵まれていた点は忘れてはいけないと思うし、その斤量差と距離短縮が近年3歳馬がこのレースで強い理由になると考える。33秒台の速い上り勝負には向かない馬ではあるが、これまで9戦(4-2-2-1)と非常に堅実な馬で、ペースが締まるような厳しい流れの秋華賞(=ズブズブの上がりになると思うが、スタミナとスピードの持続性能が問われることでマイラーでもなんとか好走可能になる)なら面白い存在になる馬ではないか？と考える。　
　ファルブラヴ産駒はノーザンダンサー系で、同系のエリシオなどと同じく2歳や3歳春に好走する早熟の快速牝馬がでやすい特性がある(=ダンスファンタジア、レーヴダムール、ビーチアードル、ラルケットなど。エリシオ産駒ならヘルスウォール、シェーンクライトなど)。牝馬のスピード馬は多数いるのだが、現状は芝1200mや芝1400m、芝1800mが主戦場で稼ぎ所。夏を境に上昇する産駒も多く、上昇軌道に乗った馬はしばらく追いかけても損はない。トップスピードに乗るのは早くないが、速い上がりの瞬発力勝負にも対応できる。夏のローカルコース向きの血統でもあり、侮ってはいけない血統だったと思います。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
　No.〔8〕の牝系は、2歳～3歳春シーズンも好走は可能だが人気の時には詰めが甘い特性があり、本領発揮は3歳秋以降で古馬で真価を発揮するタイプが多い。叩き良化型で、高速時計にも強い。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。牝系の叩き良化型の特性と成長力からも秋シーズンの活躍にも期待したいと思います。

2着ラブフールは、前走1600万条件戦五稜郭Ｓ8着(=函館芝2000m：0.5秒差)からの好走。札幌芝コースは(1-1-0-1)、芝1800m戦は(4-3-1-4)と好走も多い馬でした。間隔を詰めた方が好走の多い馬で、芝2000m→芝1800mへの距離短縮も向くと考えて、好走に期待して評価し、10番人気ながらも2着激走。展開的には不利な流れの中での好走なので、本格化と考えたい。
　ゼンノロブロイ産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、脚を溜めて鋭くキレるタイプが多いサンデーサイレンス系の中で、速いペースを追いかけて前で展開し踏ん張る競馬もこなせる適性の広さが持ち味。フジキセキ+マンハッタンカフェ的な特徴を有し、万能型のイメージ。人気馬がしっかり好走する比較的堅実なタイプが多い。産駒は中山芝コースでの好走が多く、東京芝コースでは3着になることが多いのが特徴で、コーナーワークが上手いということで小回りのローカルコースにも向くと考える。また産駒は道悪で馬場が悪くなっても好走可能なタイプが多く、10年オークス(=稍重)などの結果からも馬場が渋って距離延長なら好走しやすい特徴を有している。11年クイーンＳでは2着コスモネモシン・3着アニメイトバイオが好走し、今年も本馬が好走したことからも札幌芝コースの洋芝適性の高い種牡馬と考える。またゼンノロブロイ産駒は、トレイルブレイザーのように古馬になり身が入りスイッチが入ると一気に強くなるタイプが存在し、2・3着を繰り返しているような馬が、休み明けで一息入れてある程度の差をつけて好走や格上相手に好走出来るようになる。ステイヤータイプの潜在的な特性を有していると考える。今後の活躍には要注目かも。母父エルコンドルパサーはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかすキングマンボ系。脅威の成長力と高齢まで衰えない息の長さを持つ。総じてスタミナ、パワーに優れ、芝なら小回りに強く、瞬発力勝負よりも、上がりの速くない展開やコースで本領を発揮する。
　No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなる。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。

3着ミッドサマーフェアは、前走オークス13着(=東京芝2400m：2.0秒差)からの好走。札幌芝コースは初だが、芝1800m戦は(1-2-0-0)と好走の多い馬でした。前々走フローラＳ1着馬(=東京芝2000m)で、フローラＳ2着馬アイスフォーリスはオークス3着馬でもあり、本馬の能力は侮ってはいけなかったと反省する。斤量も51kgと軽く、重賞好走歴のある3歳馬ということでは、1着馬アイムユアーズ同様に考えるべき馬だったと反省する。東京芝コースでは33秒台の上がりも使える馬にて、直線の長いコースでの末脚勝負に向く馬と思われ、京都外回り芝コースのロングスパート勝負なら向く馬と思うが、内回りコースの秋華賞ではやや割引が必要かも。
　タニノギムレット産駒はロベルト系だが、父母父グレイソヴリン系の影響なのか直線の長いコースとの相性が良い。またロベルト系なので叩き良化型のタイプでもある。長い直線、急坂のないコースで、後方から33秒～34秒台のカミソリの切れ味で差してくる。自分から動くと末脚をなくしてしまうので、展開が向かなければ不発の危険はあるが、嵌った時の能力の高さには期待。母父Kingmamboはミスプロ系だが、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。究極のスピード勝負に強く厳しい展開こそ持ち味が活きるタイプ。
　No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋シーズンから4歳春までが成長のピークになることが多い牝系なので、勝負はこの秋と考える。分枝記号oは、時計のかかる馬場や上がりのかかる展開で能力を発揮するが、急坂に弱い。シーズンオフも得意。


クイーンＳのポイントは、
①「ローカルコースの鉄則」が活きやすく、4コーナー5番手以内に位置取りそうな馬。特に内枠の先行馬。
②過去に好走した血統は要注意。洋芝適性が試される。
③3歳重賞好走歴のある3歳馬は堅軸。軽い斤量で古馬に対して有利。前に行く馬なら特注。また前走オークスからの距離短縮はプラス要因になりやすい。
④東京芝重賞実績があるとなお良い。
⑤リピーター重賞。ただしリピーターは近走内容の勢いが必須。
→次走狙い馬:アイムユアーズ,ラブフール     

第６０回クイーンステークス（２０１２年）は、
１番人気に推されたアイムユアーズ（池添）が
斤量差を生かして快勝した。

競馬理論は、
ハイペースを早め先頭で粘りこんだ
オークスの着順以上に強い内容と
３歳世代のレベルの高さから、
アイムユアーズを本命に予想した。

レースでは、
アイムユアーズは中団の外目を追走し、
直線で早めに先頭に立つと、
後続の追い込みをしのぎ切って、
第６０回クイーンステークス（２０１２年）を制覇した。

アイムユアーズの
第６０回クイーンステークス（２０１２年）の勝利は、
着差こそ僅かであったものの、
プラス２４キロという仕上がり途上の馬体での、
早め先頭の横綱競馬によるものであり、
レース内容としての価値は高い。

よって今後の牝馬重賞戦線（２０１２年）においても、
自在な脚質で競馬が上手なアイムユアーズに
高い評価を与えるべきと
競馬理論では判断している。

第６０回クイーンステークス（２０１２年）の２着には、
１０番人気のラブフール（丸田）が追い込み、
高配当を演出した。

競馬理論は、野島崎特別で
クリスマスキャロルを差しきっていることから、
ラブルールを重賞でも差のない能力を持つと評価していたものの、
五稜郭ステークスの内容から、
同じ外枠ならばレインボーダリアが上と判断し、
ラブフールを軽視してしまった。

レースでは、
ラブフールは出遅れてしまったこともあり、
最後方からレースを進めた。

そしてラブフールは、
直線で大外に持ち出されると、
上がりナンバーワンの３３秒７の脚を使って
２着に追い込んだ。

ラブフールの第６０回クイーンステークス（２０１２年）の２着は、
出遅れたことにより最後方をコースロスなく
ポツンと一頭で気分よく追走できたことによるものであり、
思い切った競馬をさせた丸田騎手の好騎乗が目立った。

よって今後の牝馬限定重賞（２０１２年）においても、
ラブフールにそれなりの評価を与えるべきだが、
自ら勝ちに行く競馬をして通用するためには
更に力をつける必要があると
競馬理論では判断している。

第６０回クイーンステークス（２０１２年）の３着には、
アイムユアーズと同じ３歳馬の
ミッドサマーフェア（蛯名）が入った。

競馬理論は、
フローラステークスの圧倒的な強さから
能力的にはアイムユアーズと互角と判断していたものの、
調教過程が悪かったので、
ミッドサマーフェアならばアイムユアーズが上と判断していた。

レースでは、ミッドサマーフェアは、
中団の馬込みの中で折り合い、
直線で狭い馬群を割って伸びてはきたものの、
３着止まりであった。

ミッドサマーフェアの第６０回クイーンステークス（２０１２年）の３着は、
かなり軽い調教ながらも、
１０キロの馬体減という万全でない体調を考慮すると、
立派な内容であった。

よって今後の重賞戦線（２０１２年）において、
体調さえ万全になれば、
ミッドサマーフェアが
アイムユアーズを逆転してもおかしくないと
競馬理論では判断している。

一方、３番人気のレインボーダリア（木幡）は、
中団の外目を追走したものの直線で伸びを欠き４着に、
２番人気のオールザットジャズ（藤岡佑）は、
中団の内目から脚を伸ばしたものの
ジリジリとしか伸びず５着に敗れてしまった。

レインボーダリア及びオールザットジャズは、
牝馬限定のG3ならば能力的に大きな差はないが、
勝ち切るには展開やメンバーなどの
様々な条件に恵まれる必要がある。

よって、今後の牝馬限定重賞（２０１２年）における
レインボーダリア及びオールザットジャズの評価は、
様々な条件に応じて下すべきと、
競馬理論では判断している。

以上のように、
第６０回クイーンステークス（２０１２年）は
アイムユアーズの勝利で幕を閉じた。

アイムユアーズは、
夏場で更なる成長をしなければ、
ジェンティルドンナを逆転するまでは難しいが、
今は順調に夏場を過ごしている。

競馬理論のファンの方は、
アイムユアーズの今後の走り期待して頂きたい。

予想屋マスター（http://www.keibariron.com）
レースレベル：3
→次走狙い馬:ミッドサマーフェア       

　同日500万下と時計的にそんなには差はないんだけど、ラップ的には流石にこちらの方に余裕があった。割と平均ペースで、Ｌ４から11秒台を４連続。時計が比較的掛かる京都の1800ｍみたいなラップ推移。基本的には前有利のラップ推移ではあったはずなんだけど、今年の札幌はかなり軽い馬場で差し馬も楽にスピードに乗れちゃう感じなので、このレースに限らず想像以上に前が苦しむケースが目立っている気がする。


　１着アイムユアーズはまずまずのスタートから楽に先行争いに加わるが、外の先行馬を行かせて好位の外で競馬。折り合ってコスモネモシンを外から見る形で進める。３角で外から２列目まで上がってじわっと押し上げていく形。４角でそのまま先頭集団に並びかけて半馬身差ほど、３番手で直線。序盤で楽に抜け出して先頭に立つが、Ｌ１で外差の強襲を受けることになる。それでも鋭く伸びたラブフールをクビ差凌いで押し切った。札幌で一応最速Ｌ３。ここで外から押し上げていく競馬は流石の横綱競馬。強い内容だったと思います。２着ラブフールは展開面でどう判断するか難しいし、古馬の有力どころが総崩れしてしまっているのでどこまで評価できるかは分からないけど、とりあえずオークスでライバルと目されていたミッドサマーフェアには完勝の内容ではある。今回も大きく緩まなかったしこの馬の総合力の高さが全面的に活きた形。こういった平均ペースで総合力勝負になりやすい秋華賞ならGIに手が届いても。


　２着ラブフールは出負けして無理せず最後方から末脚を引き出す競馬に徹する。３角手前で少し緩んだこともあって先頭とそこまで差がないまま最後方で３角を迎える。３角で我慢して内内をロスなく立ち回り、仕掛けた各馬と前とのスペースを活かして追走、コーナーワークで少し押し上げる。４角で外に持ち出して仕掛けて後方で直線。序盤から溜めていた脚を爆発させてぐんぐん伸びてくるとＬ１でも粘るアイムユアーズに一完歩ごとに確実に迫ってくるがクビだけ届かなかった。このコースの高速馬場は合っている感じですね。最後の最後まで脚を溜めて４角で仕掛けたけど、３角までに集団から離れていたのでそこでロスなく運べた分、脚を使わずに押し上げながら４角でエンジンをかけて外に持ち出せたのは大きい。かなり恵まれた競馬ではあったと思う。ただそれでもやはり特筆すべきはこのトップスピードの良さ。ロブロイ産駒らしい器用さを問われない緩いコーナーでトップスピードを爆発させる形は今後も注意した方が良い。反面課題はスピードを問われたりとか、緩急があった時の動き出しの反応という所にあるかな。断然軽い馬場向きだったので、前走の敗因は明らかでここで来ても全く驚かないし、重賞戦線でも戦っていけるトップスピードの高さは魅力で、今後も展開が嵌れば十分上位でも戦えるということは証明できたと思います。


　３着ミッドサマーフェアは五分のスタートからある程度出していかれるが、前目にはつけられず中団で進める。道中も馬群の中で特に動かずにアイムユアーズの少し後ろ、内目で目標にしてしっかりと折り合って進める。３角でアイムユアーズの後ろの外目に進路を取り、４角で手応えよくアイムの後ろを追走して６～７番手２馬身半差ぐらいで直線。序盤でアイムが抜け出し、その外に進路を取る。が、Ｌ１でアイムがばてずにジリジリと差を詰めていたところにトップスピードの差でラブフールの強襲を受けてしまい２着を確保しきれずの３着となった。まあオークスの大惨敗を考えると良く立て直した１戦ともいえる。馬体減-10kgも良い材料とは言えなかっただろうし。それにレースも３～４角での手ごたえは良く、ポジションも馬群の中でアイムが抜け出してから出ないとどうしようもなかった。Ｌ１でしっかり伸びてくるタイプでもあり、今回のように４Ｆで11秒台が連続する競馬だと脚を出し切れなかったかなという所もある。とはいえ、総合的なことを考えてこの結果なら力はあるということは証明できたのかな。


　４着レインボーダリアはまずまずのスタートから押して積極的に出すも前には付けられず、コーナーワークで中団での競馬。道中はそこから動かずに３角へ。３角で動いて大外からアイムユアーズに並びかけに行く。４角で仕掛けていくもアイムには出し抜かれる形で２列目２馬身半差ほどで直線。序盤でしぶとく粘りを見せるが、Ｌ１で流石にしんどくなって４着に終わった。この中では一番しんどい競馬をしています。もちろん要所に良い脚がないからしんどくなるのは確かではあるけど、コーナーが緩くコーナー地点が長いこのコース。単純に大外回せば距離ロスになる中で、序盤から勝負どころまで終始一番苦しい大外をまわして最後までばてなかったのだから、牝馬限定なら重賞でも通用すると言って差し支えない内容でしょう。ただ序盤すっとスピードに乗れなかった感じもあるので、こういった１周コースでの先行争いとなると難しいところもあるかもしれない。東京だとすっと動けている印象なんだけどな。いずれにせよ地力面は足りるので、しっかりと流れに沿った競馬ができればというところでは。


　５着オールザットジャズは五分のスタートから押して積極的に前目を狙い、最終的に中団の内。３～４角で最内をしっかりついて押し上げて３～４番手１馬身半差ほどで直線。序盤で最内からしっかり伸びて２番手まで上がるが、Ｌ１で外差に屈しての５着に終わった。ん～今回割と外差の馬場のイメージなので何とも言い難い面はあるんだけど、ラップ的には早めの勝負になっているし、ここで緩いコーナー最内を突けたというのはニュートラルな馬場ならかなり恵まれた競馬ともいえる。評価しづらい面はあるけど、上位に比べるとやや見劣るのかな。


　８着フミノイマージンは五分のスタートからいつもより積極的に押していくが、１角でかなり狭くなって藤田が重心をかなり後ろにしてしまう不利があった。道中は最内、オールザットジャズの後ろで構える。３～４角でも内目を立ち回って中団で直線。序盤で抜け出したいのだが進路がなく、最後までしっかりとは追えずに８着に敗れ去った。う～ん…まあ不満の残る競馬になったのは確か。序盤のポジション争いで脚を使って不利を受け結局中団より少し後ろぐらいだったし、勝負所でも進路がなくて後手後手。ラップからも大きくばてこまなかったので進路も作れなかったし残り100ｍぐらいで開いても仕方ない。ちょっと不運はあったかな。実力的にここまで大敗する馬ではないはずだが。



http://blog.livedoor.jp/catassan/
→次走狙い馬:レインボーダリア,フミノイマージン
→次走危険馬:オールザットジャズ  

クイーンＳ回顧

◎アイムユアーズの勝つ確率は５０％と判断。負ける可能性が５０％あるわけで、当初は馬連で流そうかと考えましたが、意外に配当が低いんですよね。そこで、３倍付くのなら単勝のほうがいいかと。
レースはラジオで聞いていたのですが、いかにも接戦という実況で、危なかったと思いましたが、あとで映像を見るとあまり危なげもなし。順当な結果でしょう。

競走馬の適性距離については、遺伝子検査で分かるそうで、そうした検査を商売にしている会社もアイルランドにはあるようですが、一般的には血統から判断することになります。
アイムユアーズの父、ファルブラヴというのは、なかなか難しいところがありますね。自身はジャパンＣ勝ちがあるように中長距離で活躍しましたが、産駒にはスプリンターの活躍馬が多く、これは父フェアリーキング（サドラーズウェルズの全弟だが兄とは異なり短距離馬を多く出した）の影響でしょうか。一方、母父はエルコンドルサパーですから、距離の融通性は高く、まあ、血統的にはマイルから２０００ｍ位が最適距離という判断ができそうです。

一方、この馬自身のレースからはマイルよりは１４００ｍに適性がありそうという感じがしないでもなく、これをどう考えるか。
私は、この馬の先行・抜け出しという脚質から東京、阪神といった直線が長く坂があるコースでは、マイルより１４００ｍが向いているが、これは距離の限界というものではなく、小回り平坦コースでは２０００ｍ位まで（函館、札幌では２６００ｍでも）好走可能と判断しました。

そういう意味では京都内回りの秋華賞は狙い目でしょう。
→次走狙い馬:アイムユアーズ,フミノイマージン     

予想に書いたとおりの展開になってくれて大変うれしいです。馬群が凝縮してみんな伸びる内を狙ったところをまくり差し。２着ラブフールは完璧でした。丸田騎手の好騎乗にはいつも助けられる。ありがとう。

レース前、どうしても馬体重が気になる馬が多かった。

コスモネモシン　＋２０
アイムユアーズ　＋２４
ミッドサマーフェア　－１０

この辺に言及しながら。


１着　アイムユアーズ
ある程度の成長とあくまで本番は次ということも考えれるもののちょっと増えすぎなのかな？という印象も。
ただ馬体を見て太すぎるということはなかったと思うし、何しろ胴が長くなった印象。よく胴が長い馬は長距離がいいなんて言われますけど、成長とともに距離をこなしてきただけの馬ではあるなぁと思いました。
多少余裕残しの体で動きたいときに動けたその機動力は、阪神外回りと府中コースで行われる牝馬クラシックでは大きな武器にはならないが京都の内回りの次のレースならばと十分思わせる内容だったと思う。秋は楽しみ。関東馬の奮起に期待しよう。


２着　ラブフール
スタートから最後方まで下げてまさにわたしが期待した競馬。正直シメシメ、でもこれでダメならばゴメンナサイの気持ちでした。ちょっと離れた最後方でも前が凝縮していたから一気に行ってしまっても良かったとも思うけどギリギリまで馬場のいい内に行って一気に外に出して追い上げるパターンは函館記念のイケドラゴンでの騎乗と全く同じ。内がいいから単純に内を突くのではなくこの競馬。関東にはこんなにいい若手がいるんですよ。
馬自身は洋芝実績もありましたし福島牝馬Ｓで僅差の競馬もしていました。それを考えれば人気がなさすぎたけどよほど外枠が嫌われたんでしょうね。
賞金を加算してしまったので次走以降狙いを立てるのは難しい。来年のここまで待ちますか。


３着　ミッドサマーフェア
大幅馬体減。オークスの追い切りではオーバーワークとも思えたのでその反動か？と思っていました。ただ＋２４キロの馬の２頭あとに出てきてしまえば細く見えてしまうもののギリギリ大丈夫という感じもしました。
レース前に三面大黒天さんの予想を呼んで正直助かった。この厩舎だからどうせ調整に失敗してるんだろ？と最初から決めてかかっていたんですけどね。冷静に考えれば軽めの調教でレースに臨んで馬の底力によって好走というのはこの厩舎お得意のパターンでしたよ。ありがとうございました。
しかし本音としては３歳夏の滞在競馬で大幅馬体減はいただけないところではある。再びＧ１挑戦でオーバーワークで臨むようではまた「この厩舎は・・・」の繰り返しである。
レースぶりとして終始アイムユアーズを見ながらの競馬。最後はつき離されているから力不足は否めないけど世代上位の力を持っていることは確かでしょう。


４着　レインボーダリア
滞在の中２週。常に安定して走る馬ですしずっと使われ続けて長く休んだことがないのは立派。しかし去年６回目の出走で札幌でレコード勝ちをしてからは正直パッとしていない印象もある。
前走は内枠を捌いての勝利で今回は外枠。人気的に思い切った競馬ができるラブフールとは違って乗り難しいとは思った。
ここはやはり今年６戦目。洋芝も得意な部類だと思うけどさすがにちょっと余力がなかったと思う。馬体自体はそう悪くはなかったと思うけど後ろ脚が全然動いてない感じでパドックでげんなり。
それでも４着とは洋芝適性と持ち前の安定感の表れ。ちょっと休ませてあげたいと思わせた。続戦なら消したい。


５着　オールザットジャズ
内に入れて前を捌こうというよりは最内に入ることを始めから狙っていたという印象。直線に向いたときに１等分ぽっかり空いたので正直やられたと思ったけど外が勢い良く伸びてきていたのでもはや遅かった。若干距離も長いというのもあると思うのでこんなもんでしょう。


他


７着　エリンコート
さすがＧ１馬という馬体の持ち主だけど他では斤量的に戦えていない状況。ここもいい馬体を作ってきていた印象ですけどスタートしてから早くもおっつけて追走に苦労していた。距離が足りないのでしょうしちょっと時計が速いで仕方ないところ。それでも最後は差を詰めてきているからようやく常識にかかってきた（Ｇ１馬にこの表現は失礼かな）と思う。相手と斤量次第。


８着　フミノイマージン
一応馬券には入れておいたんですけど内狙いをしてしまってはこの斤量では切れでは劣る。詰まっていたことよりもそもそもレース運びで間違いがあったかと。まぁこの斤量では仕方ないのでそう悲観する必要はないでしょう。すべては太宰を降ろしたことからリズムが狂っていると言われても仕方ない。


１０着　シースナイプ
普通に力不足でしたね。自分の中ではラブフールと一緒になって来れる脚を持っているという評価なんですが。上手く乗りすぎた丸田騎手とではジョッキー的にも差がありすぎたか。でも最終レースでは同じ厩舎の馬を上手く捌いて勝利に導いていたから悲観することはないでしょう。


１４着　コスモネモシン
積極的な競馬をしたけどアイムユアーズに並ぶことなく交わされてしまいましたね。
大幅馬体増で見た目も太かったですし調整失敗でしょう。わざわざ騎手に来てもらってもこれではね。わたしが望んだ後ろからまくりの競馬をしていたとしてもこの馬体増ではどちらにしろ・・・
レースレベル：3
→次走狙い馬:エリンコート  
→次走危険馬:レインボーダリア  

１番人気アイムユアーズが１着、一見普通に決まった感じのレースでした。
が、２着に１０番人気ラブフール、３着に危険視されていた？ミッドサマーフェアが入って、けっこう難しいレースだったと思います。

ハロンタイム
12.3 - 11.4 - 12.1 - 12.1 - 12.3 - 11.9 - 11.6 - 11.7 - 11.8
上がり　4F 47.0 - 3F 35.1

１着　アイムユアーズ
この馬について、私は、普通に強いと思っていましたね。
馬体増は成長分でしょう。体つきがかなり逞しくなったと感じました。
レースぶりから、２０００までは守備範囲だと思います。秋華賞も期待できると見ます。
外国人騎手より乗り替わりの池添Ｊも、ナイスファイトでした。

２着　ラブフール
この馬を３連複の相手に釣り上げられるかどうかが、このレースの焦点の１つとなりました。
メンバー的に格下であり、また大外枠であった当馬。
指名するためには、３走前の福島牝馬Ｓで最速の上がりだったことをふまえるしかなかったでしょう。
「この馬は牝馬限定戦では通用する」とにらんで、はじめてここで馬券が獲れることになります。
この馬を釣り上げるのはかなり難しいです。
後半、ペースが上がる中で、直線で一番伸びたのもこの馬でした（上がりは最速の33.7）。
前半抑えていたとはいえ、大外枠スタートから始まり最終コーナーで大外を回りながら、直線で２着まで迫ったわけですから、力は十分にある馬だと思います。
とはいえ、このような馬は、格付けが非常に難しい。狙いにくい馬です。

３着　ミッドサマーフェア
マイナス１０ｋｇ。体つきがかなり細かったですね。
成長分のあったアイムユアーズに比べて、こちらはかなり悪く見えました。
でもこの体つきで、直線ではレインボーダリアを抜いて３着のところまで伸びました。
成長分こそなかったとはいえ、当レースのためにしぼって仕上げてきたということでしょう。
今後は、時期がたってから、馬体が成長してくると思います。

４着　レインボーダリア
条件にマッチしていた馬であり、個人的にかなり狙える馬と思って注目していました。
しかし、結果、差は小さいとはいえ、痛恨の４着。厳しい現実です。
敗因としては、大外枠になってしまったこと、最初のコーナーを曲がる際に外を走りロスしていたこと、道中思うように脚を溜められなかったこと、あたりでしょうか。
見ている方としては、物足りない印象。残念でした。

５着　オールザットジャズ
後ろから。直線は内から伸びてきましたが、伸び足りず。
こちらも少し物足りないか。

８着　フミノイマージン
後ろから。直線では内目を伸びてきていました。
伸びなかったのは５７キロの斤量でしょう。さすがに厳しかったか。

１４着　コスモネモシン
馬体重がプラス２０ｋｇ！　４８０ｋｇ、身体が明らかに太かった。
休み明けはあるでしょうけど、何も休み明けはこの馬だけではありませんし、厩舎の調整ミスだったと思わざるを得ません。
この馬にとって当レースは獲りたかったレースのはず。騎手まで替えて臨んでいたわけですから。
乗り替わりの柴田大知Ｊですが、作戦通りに乗っていたと思いますし、直線の失速は仕方ないと思います。

１・３着に軽量の３歳馬が入りました。古馬混合とはいえ、やっぱり３歳馬優位のレースでしたね。
レースレベル：4
→次走狙い馬:アイムユアーズ       

牝馬レベルとしては最高位(本物のＧ１)に次ぐレースなのでレベル４！

■＝アイムユアーズ

極々当然の優勝。さすがは全員競馬学校だけあって見事な池添勝たせレース。(凱旋門降ろされの補填)
それでも馬は牝馬の中では強い存在なので当然ながら次走狙い馬！

□＝ミッドサマーフェア

さすがは小島太厩舎らしく馬体重マイナス10kgでの出走。おかげで多少人気落ちしたようだがちゃんと３着に入って馬券対象に。
ただし、馬体でも分かるように、この厩舎は休み明けの方が走る“ポン駆け厩舎”のため、間を空けない限り次走は今回よりも体調落ちは確実。よってぶち抜けの次走危険馬！

正直なところ、51kgの斤量の有利さもあり、是非とも連対は果たして欲しかったのだが、どんな理由があったにせよ1000万勝ちまでの実績しかない丸田騎乗の55kgの古馬に交わされてるようでは、喩え間を空けても今後オープンでの好走を期待するのは厳しいと言わざるを得ない。

※実力見せちゃった柴田大…

今回、最もガッカリさせられたのがコスモネモシンのドン尻負け。
「コスモがわざわざ柴田大を遠征騎乗させるのだから…」という期待を見事に裏切ってのドン尻負けには、お手上げを通り越してガッカリ。

昨年の秋口から突然活躍し出した柴田大だが、今回の敗戦で「やっぱり『柴田』という苗字のおかげで馬を回してもらっているだけの騎手」というのが丸出しになってしまった。
もちろん、あきらかに馬が仕上がってなかったためのドン尻負けなのだが、そうなると、そんな中途半端な状態なのに丹内を降ろしてまで柴田大を起用する必要がどこにあったのかという新たな疑問も湧いてくる。

いずれにしても、柴田大と丹内の二人の実力は「負ける馬に起用される騎手」というのを見せられただけ。
「柴田大、突然の開眼か！」と思っていたが、どうやら予想時の懸念どおりになり、「実力見せちゃったねダイチくん」としか言えないのが残念でならない……
レースレベル：4
→次走狙い馬:アイムユアーズ  
→次走危険馬:ミッドサマーフェア  

12.3-11.4-12.1-12.1-12.3-11.9-11.6-11.7-11.8
1000ｍ　60.2
800ｍ　 47.0

石狩特別
12.6-11.8-12.1-12.0-11.9-11.5-11.6-11.7-12.5
1000ｍ　60.4
800ｍ　 47.3

ＴＶＨ杯
12.7-11.7-11.9-11.9-11.9-12.2-11.9-11.3-11.6
1000ｍ　60.1
800ｍ　 47.0


とりあえず今週の1800ｍ戦を挙げてみました。特に意味はありません。


・クイーンＳ
スタートが速くて、３～５Ｆ目で中弛み。ラスト４Ｆ全速。

・石狩特別
スタートからほぼ淡々としたペース。ペースダウンが無かっただけに最後スタミナが問われた。

・ＴＶＨ杯
前半ポジション争いでもあったのか、速め。６～７Ｆで息を入れて、残り５００ｍを辺りからの追い比べ。







クイーンＳ
３～５Ｆとちょっと緩んだ距離が長く、またペースが上がったのも速かった。
そこそこ長く良い脚と、抜け出すための決め手が求められたのではないか。




各馬短評

１着　アイムユアーズ
そこそこの長く良い脚となると、ファルヴラヴ産駆のアイムユアーズは良かったのかなぁと。更に、桜花賞でも示していたように抜け出すときの脚も相まって。。
能力的に完勝でしたね。

＋２４キロでしたが、太め残りには見えず。多少余裕あるようには思いましたが、ほとんど成長分と見ていいかなと。
２歳夏から走って、まだ成長しますか・・・という感じですが。
ホント良い馬だと思います。
ただ、ＧⅠを勝ち切れるかどうかは・・・




２着　ラブフール
パドック的には４～５番手で、札幌得意なので買えない事もなく、後は展開次第・・・という評価。
サニーのすけさんが書いていましたが、皆が内を気にして内でゴチャついて外差しが決まるかどうか。
でしたが、結果の通り。。
展開が嵌った故の２着だと思うので、今後は消し。
ちなみに私は決まらない方に賭けて、チーンでした。




３着　ミッドサマーフェア
最終追い切りの調教写真では仕上がり途上に映りましたが、パドック見た限り走れる体勢にあるなと。フローラＳ時と比較すればまだですが、８分のデキかな～と。
能力はフローラＳで示した通りなので、走れる体勢にあるならば馬券圏内も十分にありえましたね。
もう一つ気になるとすれば、オークスの不可解な敗因が精神面・・・という事でしたが。

ただ、能力の絶対値に期待してた自分としては今回の３着でも不満。思ってたほどには強くないのかも。
ＧⅠ勝てないかもなぁ。次走もう一度注目。





４着　レインボーダリア
ん～まぁ、予想通り。パドック見ても仕上がり良いし走れる状態でしたし、レースも予想通り。
この辺り（重賞入着級）が能力の上限かな。
調子と展開と相手次第では重賞勝てるかも。
どの条件が良いかなぁ・・・個人的には東京が狙い目だと思うんですが。。




５着　オールザットジャズ
パドックでは走れる状態に映りましたが、何かもう一つ足りない印象。まだ良化途中かも？
まぁ、こんなもんでないでしょうかね。次に期待。





８着　フミノイマージン
パドック見て２番手評価にしました。
６番枠と内目だったので、恐らく大外ぶん回しは無いなと。となると、ラブフールと同じくあとは展開次第。。
藤田Ｊなので、内を割るのが上手く行くかなぁと思いましたが。
ダメでしたね。今回は参考外だと思います。




１４着　コスモネモシン
＋２０キロ。アイムユアーズと違って、こちらは走れる状態には映りませんでした。
調整ミス？　今回は論外かと。
→次走狙い馬:アイムユアーズ,ミッドサマーフェア
→次走危険馬:ラブフール