1:42.2　6.6 - 11.0 - 12.1 - 12.2 - 12.0 - 12.0 - 12.3 - 11.6 - 12.4


　このラップからも、上位２頭だけ別次元の競馬。前半から淀みない厳しいペースをエーシンが刻んで、そこからＬ２でペースアップしているんだから、この２頭はレベルが違う。展開としては、千切った２頭がＬ１で少し落としているんだから、基本的には差し馬有利の展開だったといえる。特に逃げ馬はエスポ・ローマンが潰しにいって目標になってしまっているし、相当厳しい競馬だったと思う。


　１着ローマンレジェンドは五分のスタートから割と積極的に出していって中団には付ける。道中は完全にエスポワールシチーマークの競馬でほぼ直後につけるが、これを外すためかエスポが向こう正面で少し上げてヤマニンと入れ替わる形になりマークを外される。３角で仕掛けて外からエスポ目標に押し上げていく。４角で中目、トップスピードに乗って手応えよくエスポに並びかけて差はなく直線。序盤で一瞬出そうになったが、そこから内エスポワールの意地の食らいつき。ほとんど首の上げ下げ、どちらが脚色良いということもなく全く併走した状態で入線。何とかクビ差で接戦を制した。今回ほぼ12秒のラップの流れでしっかりペースアップできたという点はかなり評価したい。1800ｍの内容からも、やはり課題面は1700ｍで流れた時にどう対応してくるかというところだったはず。GI級の流れと言っても良い今回のレースで悪くないポジションからしっかり押し上げていけた点は大いに評価すべきだし、これでGI級とも互角に戦えるということを証明できた。今回はエスポというマークしやすい馬がいた分、かなり競馬自体はやりやすかったとは思うが、３着以下とは別次元の競馬だし、ポテンシャルの高さはもう否定しようがない。あとは順調に進めば大きいところを獲れる馬でしょう。この感じなら東京マイルでも問題なさそうです。


　２着エスポワールシチーはまずまずのスタートから押して楽に先行、エーシンを行かせて３～４番手での競馬。向こう正面でローマンにマークされるのを嫌ったか、意識的に前に取り付いてポジションを押し上げ、ヤマニンを下げさせる。３角でエーシンを見ながら内目追走、４角で外から押し上げてきたローマンを見て仕掛けるとすっと反応し、エーシンを飲み込んでローマンと並んで直線。序盤からローマンとのたたき合い。最後の最後まで簡単に譲ることなく首の上げ下げで２着に甘んじた。これを見る限り完全復活したんじゃないかと思わせる内容だった。特に、ペースがある程度流れている状態で、自らレースを作って、要所ですっと反応できた点。もともとこれがこの馬の大きな持ち味だったので、これを59kgでこのペースでしっかりと見せられたというのは非常に大きい。臨戦過程を考えてもローマンレジェンドと比べると厳しい状態に59kg。反動を心配するぐらい内容が強烈だった。もう一回この馬の時代が来てもおかしくないと思わせる十分すぎるパフォーマンス。ただやっぱり極端なハイペースよりはこういった平均ペースである程度ふるいにかけて、そこから出し抜くってのがこの馬の良さだと思うなあ。今回はローマンが３角で先に勢いをつけていたのに、４角で仕掛けてすっとついていくんだから大したもんだよ本当に。


　３着グランドシチーは五分のスタートからある程度追走しようとしたが結局後方で競馬。道中は後方から２番手を追走、馬群も大きく縦長にならずにコースロスなく進めて３角へ。３角手前から追走に手いっぱいで、３～４角を最内でロスなく進んでほぼ最後方で直線。序盤で内から伸びてくると最後はばてたエーシンモアオバーを差して小波乱を演出の３着。まあ、もろに嵌ったなというのが第一印象。ローマンが早めに前を潰しに行ったので、２～３列目の馬がペースがそれなりの中で早仕掛けになった。コーナー緩く長い札幌で、スペースが空いた内をドフリーで楽走、仕掛けを遅らせて終いだけで３着を確保という形。格上相手でも持続力があるので展開次第でこういった競馬は可能だと思うけど、格下相手にきっちり勝ち切れるというような武器は無いように感じる。とりあえず次走は狙い辛いでしょう。


　４着エーシンモアオバーは五分のスタートから激しく押してハナを主張、しっかりと取りきる。そこからはきれいな平均ペースを刻んで３角へ。３～４角で最内通すも、外２頭に交わされてクビ差ほどの３番手で直線。序盤はある程度抵抗していたが苦しく、Ｌ１でばてると最後は脚を溜めていたグランドシチーに強襲され３着を守りきれずの４着。相手が相手、展開が展開。最大限評価できるとともに、これがこの馬にとっては壁なんだろうなというレースでもあった。1700ｍでこのクラス相手だと、基礎スピードで足りないんだろう。エスポなんかはこのペースではまだ楽に加速できちゃうわけだから、このペースで脚を使い切ってしまうとエスポには１０回やっても勝てないだろうなあ。グランドシチーとは逆に、格下相手ならばしっかり自分の武器を出し切れるだけに、相手次第では重賞にも手が届いて良いとは思うけども、現状GI級相手にどうこうできる器ではないかな。


　５着サイオンは出遅れて最後方から、ある程度押して追走し、最終的には後方集団の外に。道中はローマンレジェンドを見るような形で追走。３角で中目から早めに仕掛けて追走、４角でジリジリポジションを上げて２列目の外にはつけるが、前には離されて５～６馬身差ほどの５番手で直線。序盤でジリジリ伸びるも、Ｌ１で脚を使い果たしてなだれ込む５着完敗。まあ外から動いていく形にはなったし、展開を考えてもグランドシチーみたいにロスなくとはいかなかった。悪くはないんだけど、ここに入ってしまえばまだまだ役者不足だったという所でしょうかね。珍しく基礎スピードが高いタイプのクロフネ産駒なので対応はできたけど、本質的には1400ぐらいが合っているのかな。


　８着セイリオスはまずまずのスタートから楽に先行できそうだったが、積極的にはいかず、１～２角のコーナーワークで窮屈になり少し下げて中団の内で競馬。ローマンレジェンドを外に見るような位置で進める。３角で最内、前にスペースがしっかりある状態を作って追走、４角で内目をロスなく立ち回って仕掛けて６番手で直線。序盤で馬群の中を突こうとするが進路がなく、そのままなだれ込んでの８着となった。う～ん…まあとりあえず騎乗は完璧とはとても言えない。最後詰まったし、序盤の手応えからもポジションが後ろ過ぎた。ただ、進路が詰まった以外、流れを考えれば悪くはない競馬。その割に最後も脚を使えずとなると、やっぱり力的にはちょっと足りなかったのかなと。


　９着サイレントメロディは五分のスタートからある程度押されるも行き脚つかず最後方からの競馬に。道中もおっつけ気味だが追走に苦労してグランドシチーを交わす程度で３角へ。３角で内目から外目に持ち出し、４角で多少仕掛けられるも反応なくほぼ最後方で直線。序盤でもう脚なく、追われずに流して９着で終わった。ん～良くわからないけど、この馬にとっては全体の少々ペースが早すぎたというのは少なからず敗因としてはあると思う。馬体二桁増や状態面での問題もあったのかもしれない。ちょっとこれという決めつけはできないけど、いずれにせよかなり心配な内容ではある。距離は1800ｍ以上はあった方が良いのかな。



http://blog.livedoor.jp/catassan/
→次走狙い馬:エスポワールシチー,ローマンレジェンド
→次走危険馬:サイレントメロディ,グランドシチー

オリジナル調教指数（試作段階）と結果比較


1着 ○ローマンレジェンド 84.7-82.0
2着 ◎エスポワールシチー72.4-89.2
3着 グランドシチー 71.8-57.1
4着 ▲エーシンモアオバー 76.0-68.8

9着 サイレントメロディー 63.8-(-)


グランドシチーは数値的には十分買い目に入れられたのですが､脚質的に切ってしまいました｡

勿体なかったですね｡
ただ基本的には数値通りに走ってくれましたので良しとします｡

人気の一角､サイレントメロディーは数値が足りないとの判断でした｡

どうやら70以上の評価指数が良さそうな感じです。
（勝手に計算式で作った数値ですけど・・）

今週はもう少し改訂するつもりですが、ある程度の結果は出たので良かったです。


http://ameblo.jp/hashoto123/
→次走狙い馬:ローマンレジェンド