2013年　タイム 1’34”3 (良) 1FAve=11.79 3FAve=35.36

ラップ
①12.2-②11.0-③11.4-④12.0-⑤12.0-⑥11.9-⑦11.5-⑧12.3
1FAveとの誤差
①+0.4 ②-0.8 ③-0.4 ④+0.2 ⑤+0.2 ⑥+0.1 ⑦-0.3 ⑧+0.5
テン34.6-中盤24.0(3F換算36.00)-上がり35.7　『前傾・中弛み』

『前傾』・・・逃げ×　先行△　差し○　追込◎
『中弛み』・・・逃げ◎　先行△　差し×　追込○

1着エーシントップ・・・Tale of the Cat×Unbridled’s Song=ストームバード×ミスプロ　〔16-g〕　１－１
2着ヘミングウェイ・・・ネオユニヴァース×Machiavellian=サンデーサイレンス×ミスプロ　〔14-c〕　１０－８
3着タマモベストプレイ・・・フジキセキ×ノーザンテースト=サンデーサイレンス×ノーザンテースト　〔1-t〕　４－４

流れは、テン-上がりのラップ差から『前傾』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、追込が最も恵まれ、次いで逃げ、先行・差しには厳しい流れと考える。

1着エーシントップは、前走朝日杯ＦＳ8着(=中山芝1600m：0.7秒差)からの好走。京都芝コースは初で、芝1600m戦は(0-0-0-1)でした。芝1400m戦(3-0-0-0)とやや短距離よりの適性を示している馬でしたが、前々走京王杯2歳Ｓ1着(=東京芝1400m)と重賞好走歴もあり、能力的には強い馬でした。また圧倒的に有利な内枠の先行馬で、しかも好走は東京や中京など広いコース向きの適性を有していることからも、中山→京都芝コース変わりはプラス要因と考えて好走に期待し、結果1着好走。前々走京王杯2歳Ｓ1着時は上がり33秒6を繰り出していて、スムーズに流れに乗り末脚を繰り出すことが可能な馬でもあり、今回は内枠の利を活かして逃げてきっちりと好走。シンザン記念も京都金杯同様に内枠の先行馬が非常に好走が多い傾向があり、本馬にとっては有利な条件があったと思うが、好走自体は素直に評価したいと思いますが、その有利な条件が合っても僅差の内容での1着から、距離適性は血統からもマイルが上限かもしれないと思いました。マイル路線を歩むうちはまだまだ好走にも期待出来ると思うが、中距離に転戦するようなら評価は下げるべきと思います。
　Tale of the Cat産駒はストームバード系で、全体的に米国色が濃く、スピードと淡白さが同居した陽気なアメリカン野郎で、芝・ダート兼用型の短距離～マイル血統。溜めて差すよりも、直線で先頭に立って押し切る競馬が合う。成長力は早熟タイプで、2歳戦から3歳前半が稼ぎどき。母父Unbridled’s Songはミスプロ系で、ダートの一流馬を出す一方で、ためると芝で斬れるのもアンブライドルド系で、また満遍なく活躍馬を輩出するわけではないが、大一番になると無類の強さを発揮するのもアンブライドルド系。先行力とためての一瞬の脚に優れ、軽いダートも強い。短距離から中距離をこなし、3～4歳時が最も充実する。
　No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。

2着ヘミングウェイは、前走未勝利戦1着(=阪神芝1600m)からの好走。京都芝コースは(0-1-0-0)、芝1600m戦は(1-3-0-0)と好走の多い条件でした。全5戦(1-4-0-0)と突き抜けないが崩れない馬で、今回相手強化となる重賞挑戦はプラス条件だったと反省する。今回は上がり最速35秒0にて好走し、不利な流れを好走したことは評価すべきで、今後距離が延びる中距離戦でも面白い馬になるのではと考えて、今後の成長に期待する。
　ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。上がりの速いキレ味勝負より、平均ペースに乗って短い直線でぐいっと出る競馬に抜群の適性を有す。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多く(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)、本馬も33秒台の末脚を繰り出したこともあり、かつ毎回上位の上がりで好走していて、重賞好走も可能な能力は高い馬だったと反省する。母父Machiavellianは持続する流れに強い特性を持ち、その上でキレる末脚を繰り出す。一瞬の脚に優れた短距離・マイラー血統なのだが、抑えが利けば中距離もこなす。
　No.〔14〕の牝系は、早い時期にも活躍する馬もいるが、総じて晩成型で古馬になって強さを発揮する。分枝記号cは、開幕週・最終週や重馬場での持久力勝負に強い傾向。欧州的な瞬発力を秘めるがゴチャつく展開は苦手。

3着タマモベストプレイは、前走500万条件戦秋明菊賞1着(=京都芝1400m)からの好走。京都芝コースは(2-0-0-0)と好走が多く、芝1600m戦は初でした。全兄タマモホットプレイは04年シンザン記念2着馬でもあるし、全兄タマモナイスプレイや全姉チャームポットも京都芝コースのオープン戦好走実績もあり、京都芝コースが得意な一族なので、本馬のコース適性の裏付けになると期待して評価し、結果3着好走。牝系的にはクラシック春シーズンは成長力で、他の牝系よりもアドバンテージもある馬にて、今後の成長にも期待する。
　フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出すレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、この器用さは2～3歳の早い時期では大きな武器となる。母父ノーザンテーストはノーザンテースト系で、丈夫な体とミラクルな成長能力を有している。2歳や3歳時にも好走する仕上がりの早さはあるが、古馬にて本格化しさらにもう一段階進化する。距離の融通性もある。父×母父が内で我慢してするりと抜けだしてくるイメージにばっちりの配合にて、今回内枠先行馬という点でも好走の可能性の高い馬と考える。
　No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。2歳のこの時期は成長力で他の牝系よりも完成度は高い。分枝記号tは、京都や中京などスパイラルカーブのあるコースで本領を発揮する。一瞬の脚があるので中山も得意。

シンザン記念のポイントは、
①流れは、『前傾』や『一貫』など、締まった流れになりやすい。
②内枠の先行馬に非常に有利な傾向。外枠は割引が必要。
③速い上がりを繰り出せるスタミナ型サンデーサイレンス系に向く。
④牝系の傾向は、No.〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕〔16〕が好走馬が多い。
→次走狙い馬:エーシントップ,ヘミングウェイ     

勝ったエーシントップは逃げて押し切り。
内前残りの馬場で実績一番の馬が逃げるという形で、
いくら一本調子でもこれなら残っちゃいますか。

不安はあったものの、無印は無謀でしたね。
内、前有利と分かっててこういう行動に出てしまうのは、
まだまだ素直さが足りないと言わざるを得ません。

2着ヘミングウェイは最内強襲。
未勝利戦も脚ためてギリギリ勝ったような馬なので、
人気になると危ないでしょうね。

3着タマモベストプレイも基本的には脚ためてこそ。
意外と前で粘れたので少し見直すべき部分もありますが、
自己条件で断然人気になっても危なっかしいでしょう。

レッドアリオンは中団から伸びるも前が止まらず。
もう少し前で競馬できるかとも思ったんですが、
まぁ上位4頭を全部買ってないのでどうしようもないです。
レースレベル：2    
→次走危険馬:ヘミングウェイ  

［回顧］
能力は上だが1400ｍベストと判断した○エーシントップ、▲タマモベストプレイが1着3着。好走の理屈を考えなければ（笑）。

1着　エーシントップ　ノーザンダンサー系で短距離適性が高いのがストームキャット系とダンチヒ系。データは持っていないが勝ち鞍の平均距離が一番短いのはストームキャット系ではないだろうか。

Northern Dancer 1961　
｜Storm Bird 1978
｜｜Storm Cat 1983　
｜｜｜Tale of the Cat 1994
｜｜｜｜エーシントップ　2010

こういう一本調子のスピード馬は日本の芝マイルは持たないと考えがちだが、どうして京都のマイルは持ちこたえるケースが多い。
一本調子のスピード馬（アメリカ血統）のマイル適性　京都＞中山＞阪神＞東京と考えるべきか。ニュージーランドＴも勝つ可能性は高い。ＮＨＫマイルはダメだろう。新聞報道にあった英国遠征は、個人的には消極評価。

2着　ヘミングウェイ　ネオユニヴァース×マキャベリアンという配合は、ビクトワールビサ、ロジユニヴァースと同じ。ビサが2歳未勝利から皐月賞まで5連勝したように、ロジが2歳夏のデビューからダービーまで6戦5勝で駆け抜けたように、この配合には3歳クラシック向きの成長力が期待できる。また、父ネオユニヴァースも3歳1月白梅賞から皐月賞、ダービーと5連勝している。種牡馬成績、急下降中のネオユニヴァースだが、今年は巻き返しそう。
レースぶりも、器用さを感じた。皐月賞向きのタイプといえそう。あとはＴｏｐクラスとの力の差がどの程度か。

3着　タマモベストプレイ　フジキセキ産駒は平坦巧者。京都マイルの連対実績が300回を超えるのに対し、中山、阪神は200回台だという（うろ覚えだが、どこかのスポーツ紙にあった）。他場に変わってこれ以上は望めないかもしれないが、まぁこれぐらいの力はある。やはり1400ｍベストか。

4着以下。前残りの競馬だったとはいえ、この後の重賞は、今回よりレベルが低くなるとは考えずらい。しばらく厳しい戦いが続くとよむ。
→次走狙い馬:ヘミングウェイ       

ネオウィズダムは行かず、アグネスキズナは行くも惨敗、エールブリーズは伸び足らず、などなど。
マイル重賞ながら今後期待できそうな馬がほとんど全滅という内容ではとてもクラシック候補など期待できず並み以下重賞という判断からレベル２に。

■＝レッドアリオン
今回は位置取りの差で５着だったものの完全な前残り競馬で外目を回って掲示板を確保できたのは一番内容ある敗戦と推察できるので次走狙い馬に。
( ただし期待は次走まで。２勝目を上げた後はあまり期待はできないと推察。未勝利戦でデムーロ騎乗のヘミングウェイを破っていながら同馬の後塵を浴びているようではとても重賞では物足りない存在と思われるので。 )

□＝エーシントップ
今回はラクな展開に持ち込めたのが勝因であることは前残り競馬で決まったことからも一目瞭然。
今後は揉まれる競馬で苦戦すること必至であるからには重賞２勝馬の看板ほど信用はできないので次走危険馬に。

※その他の馬もエーシントップ以下としか…
重賞レースでレベル２の低い評価をつけることは滅多にないのだが、あまりに他馬が弱すぎただけでなく、行くべき馬( ネオウィズダム )が行かなかったことでレースそのものがあるべき姿にならなかったからには低評価にせざるを得ない。

何だかちょっと前のシンザン記念に戻ったような感あり。もしくはアーリントンＣみたい…(苦笑)
レースレベル：2
→次走狙い馬:レッドアリオン  
→次走危険馬:エーシントップ  

予想でも内枠有利と書いたけど、上位に来た馬はみんな内のいいコースを通れた結果だと思います。
あとは、逃げるのがわかってた馬を誰も追いかけずにペースが落ち着いたというのも一因かと思います。。

勝ったエーシントップですが、予想でダッシュ力がないから逃げれないとしましたが、結果的には、内枠好発から誰も競らない楽な逃げ切りということ。
はっきりいえば、、『非常に有利に展開が向いた』だけに見えました。
今後は、マークがきつくなったりして、今回のような楽逃げはそうそう望めないような気がします。ただ、斤量背負ってもしぶとく残ったのを思えば、平坦なコースとか春の東京開催のような先行有利の馬場であれば、逃げ粘れそうな感じはします。中山や阪神といった急坂コースには向かないと思うので、ＮＨＫマイルＣ本番では行けるが、前哨戦では大敗しそうな気はします。
狙うなら、前哨戦大敗した後、人気落とした本番でという感じになるかもしれない。

2着ヘミングウェイは、向こう上面上り坂付近で、すでに内に潜り込ませていた鞍上の好判断でしょう。
正直、こういった判断もあるが、馬場に恵まれたのと、珍しく内側のコースが開いていたという印象のほうが強く、開催後半の外差し馬場とか、本当に地力が必要となる馬場になった場合には疑問符が付く。

3着タマモベストプレイは、やはりほかの馬とのレース間隔の差が出たとみます。一叩きされた次は、上昇度という面ではねらい目かもしれない。
距離的にも1800mまでは大丈夫そうだし、兄弟の活躍度合いからも、きさらぎ賞やアーリントンCといった舞台が合いそう。

本命だったレッドアリオンについては、上位に来た馬の中で、道中常に外々を回されたのが、最後まで響いた感じがする。
未勝利勝ちしたときのように、自分の展開を作れば非常に強いのはわかってたのに、鞍上が全然馬場を読み切ってなかったことが敗因ともいえそう。
ぶっちゃけ、騎手が変わったらねらい目かもしれない。
レースレベル：2
→次走狙い馬:タマモベストプレイ  
→次走危険馬:ヘミングウェイ  

■ヘミングウェイ
馬場の良かったところだけを通った馬しか順位が良くなかったのであまり参考レースとはならないが、前年でいうオルフェーヴルみたいな馬。前が残って止まらない中、追い込んで2着ならかなり評価できる。このレースのレベルがあまり大したものじゃないのであまりわからないが、これからのこの馬の成長次第でクラシックで活躍することも夢ではないと言える。

■アットウィル
14番人気で挑んで前が止まらない中馬場の悪いところを地味に伸びて6着なんて非常に高評価できる。まともに走っていれば馬券圏内もあり得たので次走期待馬とする。

□エーシントップ
馬場の良い内をロスなく立ち回り、前が伸びるような展開は勝つのに比較的簡単な条件。これ以上距離が延びたらちょっとどうかというところなのでクラシックでは活躍できなさそう。今後のレースでどういったレースをするか注目ではあるが次走信用するのはちょっと危険といえる。

□タマモベストプレイ
エーシントップとほぼ同様な理由。この馬も短距離向きなのでクラシックには挑戦できないと判断し、次走危険馬とする。
レースレベル：2
→次走狙い馬:ヘミングウェイ,アットウィル
→次走危険馬:エーシントップ,タマモベストプレイ

エーシントップの取捨選択に自信を持てなかったので、馬券はスルー。見にしました。

ところで、競馬BEATの鈴木由希子さんのパドック予想。
昨秋からちょくちょく見てるんですが、結構当たりますね。
今日もヘミングウェイを本命にしていました。
テレビ番組ですし、無難に人気どころを推すのかと思いきや。。





さて、シンザン記念。
有利な内枠と、自身のスピードを持ってエーシントップが逃げる展開。

前後半46.6　‐　47.7　　なので、前半の方が速いペースですが、エーシントップにはこのくらいが良いのかもしれませんね。これ以上押さえると自身のスピードが死なないか心配です。


直線に入ってから仕掛けて粘り込み。
好位に付けたカオスモスをねじ伏せているので、ここでは能力が違ったか。
２着には内から追い込んでヘミングウェイ。
有利な内を突いた池添Ｊの好騎乗ですかね。







各馬短評
１着　エーシントップ
やはりマイルは長そうですね。
今後、出走馬のレベルが上がってくると善戦ホースとなりそう。
ただ、1200mの馬って感じでもないような・・・
やっぱり1400mですかね。しかし、日本には1400mのレースがほとんど無い。
今後のローテーションをどうするのかな。
マイルを持たせられる様にしていく・・・というのが現実的な気がしますが。
ダートとか挑戦させてみては？って、ダートも短距離がないか。





２着　ヘミングウェイ
内を追い込んでの２着だけに、今後どうかというと判断が難しい。
とりあえず次走をチェックという事で。





３着　タマモベストプレイ
この一族は本当に堅実ですね。ホットプレイは凄いな。
タマモホットプレイの様に重賞級まで育ってくると面白い。




４着　カオスモス
好位から競り負け。タマモベストプレイとの差は枠の差だと思いますが、エーシントップとは現状差がありそうですね。
今後はしばらく雌伏の期間が続くかな？     
→次走危険馬:エーシントップ