新馬勝ちしたばかりの馬がOPを勝つか勝たないかでは大きな違いがある。

賞金を大きく加算出来るか出来ないかで、重賞に望める望めないが大きく違ってくるからだ。

ゆえに、将来を期待される有望馬に騎乗した騎手がゆっくり出て、他馬から被害を被るのを避けて、後方から大外をブン回してくるのは当たり前のことであり、それで勝てないようではポテンシャルは低かったということになる。

これに関したことで言えば、阪神JFで川田騎手があえてハープスターを内を突いて負けたことで調教師から注文を付けられたいきさつがある。

元来新馬戦は先を見据えてスローに流れるもので、素質馬の力量が試されるのは重賞戦にこそある。

Ｇ１に至るまでのトライアルをどう戦うかで騎手や調教師の度量が試される。

ダノンメジャー陣営にとっては、これで余裕を持って逆算してレースを選択できるわけで、順当に２歳戦線の有望格として頭角を現せたことが意味深い。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ダノンメジャー       

ジャズファンクは初めてマークされる側に覚えることが沢山のレースになった。
今回も馬込みを恐れずインに入る勉強になった筈だ！

ダノンメジャーは勝つことに集中するあまり他の厩舎関係者にダノンメジャーの欠点を見せる結果になった、次回は不要となるであろう。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ジャズファンク  
→次走危険馬:ダノンメジャー  

レースレベル「４」･･･勝ち馬の能力の高さは現時点では２才上位クラスと判断できるもの。
但し、２着以下はそれほど能力は高くないとも判断できるので「勝ち馬のみ3.5～4.0」と評価して「４」とした。

○＝ダノンメジャー
人気通りに勝った事はもとより、行く馬たちに邪魔されない形を取るため安全策で後方待機した鞍上小牧の非積極性騎乗にも関わらずまとめて差し切った能力に感心させられた。よって次走と言う意味でも同馬しか狙い馬になるのはいないはず。

Ｘ＝シングウィズジョイ
今回の２着は“何の弊害も受けずに位置取りできた事”と“３着馬(藤岡佑)の能力が鞍上に見合ったものだった”のが幸いしたと診た。よって今回のようなスムーズな競馬は次走は難しいだろうと推察して危険馬とする。

Ｘ＝ジャズファンク
今回の敗戦は珍しい事に鞍上池添は何らミスはない。それどころか直線で池添が内を突いたのは好判断であり、敗戦の全ては仕上げの甘さと馬の気性の悪さが出たために最後方競馬をするハメになった事。
但し、これは同馬の能力の限界を見せた事でもあるため次走はよほど相手に恵まれないと勝ち負けできないので危険馬とする。

※馬の能力と鞍上の技量について･･･
勝ったダノンの能力は今回のメンバーの中では抜けていたと言えるだろう。
但し、はっきり言って鞍上小牧の位置取りは褒められたものではない。もしも小牧が２着の福永の位置取りをしていたらもっと楽に差していたはずだからだ。
公営時代の騎手実績からすれば小牧が中央に来て今一つなのは今回のような非積極性な競馬を多々行っているからだと思わざるを得ない。
今回は馬の能力で勝てたが、正直な話、今回のような緩い序盤競馬をしているようでは“所詮は１流半でしかない”と言えるだろう。

逆に、『何も上手さのない福永のような騎手がなぜ好走できるのか』を如実に示したのが今回の２着競馬だろう。
誰にも邪魔されず先行馬群の直後に控えられ、前が壁にならないムダのない形で直線に入れた事で『どんなに追えない騎手でも絶対に馬券になれるコース取り』ができたからだ。
これが彼の騎手としての能力なら“ある意味武豊以上の凄いセンス”と言えるだろう。なぜならどんなに能力のある馬でも道中でスムーズさを欠けば好走できなくなるのが競馬であり、騎乗馬のスムーズさを周囲に気付かせずに行えると言うのは“まるで忍者のような神業”だからだ。
もしも本当に彼がこのようなワザを使えるのなら凱旋門賞は大いに期待できるだろう。いくら外人騎手が追えるとしてもこのような位置取りができるのなら道中の駆け引きで不足の追えない分を十二分に補えるはずだから。

ちなみに今回の中で一番物足りないと言えるのが藤岡佑であり、マイペースの先行競馬ができたのに差し馬２頭に交わされたのは“騎手が馬の脚を矯める判断力が足りてない事”を示しているからだ。
但し、今回は馬の能力が２着に足りなかったとも言えるので一概に藤岡佑が下手だとは言えないのがせめてもの救いだろう。

いずれにしても“今回の小牧は馬のお陰で勝てた”と診ておけば良いだろう。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ダノンメジャー  
→次走危険馬:シングウィズジョイ,ジャズファンク