セントウルS　阪神芝1200m　不的中
ラップ：12.3 - 10.2 - 10.6 - 10.8 - 11.2 - 12.5 (33.1-34.5)
◎ダンスディレクター
○アットウィル
▲エイシンブルズアイ
△ビッグアーサー

雑感：おい◎が出遅れ大外ぶん回しってなんやねん。出遅れたということは走ることに前向きでない可能性があるので、ここでリズムが切れなければいいんですが。馬体も増えて欲しかったですね。多分スプリンターズSでもう1回買うことにはなると思いますけど。

■開幕週らしく逃げ馬は特注
■アイビスSD組は好相性。好走馬は人気でも切れない

総評：阪神は内伸び。勝ち馬は重さを感じないS系。本番には繋がらないレースか。
1着ビッグアーサー S(LC)…最内枠から楽に逃げ切り。やはり福永は布石の概念が無い
2着ネロ SL…摩擦薄レースで1000m続きの臨戦でも来れた。ただ差しでの好走は収穫
3着ラヴァーズポイント CS…交互系で凡走後のアップ戦。Sも保有していて高速馬場合う
4着アースソニック SM…馬体絞ったのと前走千直の分先行出来た。凡走後なら内枠向き
5着スノードラゴン LC…先行有利だが、開幕週は軽すぎるので立派。次走差しに回りたい
・6着以下
6着レッドアリオン L…L主導の大幅短縮で意外な頑張り。短縮失敗後の同距離に注意か
7着ダンスディレクター SC…休み明けも馬体増えず。内容悪くないが、意欲は落ちた感じ
8着エイシンブルズアイ LM…この内容を見ると京都の方が合うのだろう。ダウン戦注意で
9着ウリウリ C…ディープの休み明けは悪くないが。C系でリズムが落ちると復調まで長い
11着ティーハーフ SM…追い込み馬には物理的に無理で。もう少し時計の掛かる馬場で
レースレベル：3
→次走狙い馬:スノードラゴン,ダンスディレクター
→次走危険馬:ビッグアーサー,ラヴァーズポイント

1:07.6(33.1-34.5)のほぼハイペース、高速消耗戦。レースレベルは高め。

ビッグアーサーがポンといいスタートを切るとそのままハナへ。外からまさかのスノードラゴンが競り掛けてくるが、福永騎手は譲らずハナを主張。かなり速めのペースとなる。直線に入っても後続を寄せ付けずそのまま逃げ切り。
L1で11.2-12.5と落とした（このラップ本当か？との声もあるが）ところでネロが食い込んでくるも、ビッグアーサーが圧倒したといっていい。休み明けかつ58キロのハンデを背負ってこのレースは素晴らしい。

何より鞍上の福永騎手の分析、判断が素晴らしかった。スピードに優れるも、上がり勝負では少し不安があった馬だが、逃げることで能力を最大限発揮させることができた。G1も安定かな。

素直にビッグアーサーを褒めればいいレースかなと思っていて、他の馬にあまり目がいかないので簡単に。ダンスディレクターはかなり休み明けだったこともあり、本番ではもう少しやれそう。
エイシンブルズアイは（買ってただけに）がっかり。さらに速いラップのバテ差しの方がいいんだとしたら、なかなかハマるレースがなさそう。
ネロは、ウチパクがイーブンのペースにコントロール。着内取りのレースに終始して結果を出したが、勝ちに行ってない感じが不満。

個人的には、展開を全く読めなかったし、馬場も土曜より少し遅くなっていたのも把握できていなかった。土曜の高速っぷりからエイシンブルズアイを本命にしただけに、センスのない予想になってしまった。
レースレベル：4
→次走狙い馬:ビッグアーサー,ダンスディレクター     

勝ったビッグアーサーは逃げ切り。
バクシンオーなので休み明けは苦にならないとは言え、
本番に向けてこんな競馬しちゃっていいのかどうか。

2着ネロの方が中団から差し。
まるでアベコベですが、結局1，2番人気のガチガチ。

行けなくて偶然そうなったんでしょうけど、
少し足りないので今後も差さないと駄目でしょう。
しかし、この馬が2番人気とは恐ろしい。

3着ラヴァーズポイントは3番手からしぶとく。
ビッグアーサーどころかスノードラゴンまで前にいて、
前にいるはずのネロが後ろという想定外も、
この馬だけは自分の競馬で頑張ったという感じ。

位置取りを重視する予想なので興味深いレースでした。
特にスノードラゴンが大外から出していったのは驚き。
8歳でG1での上がり目を期待するのは酷かもしれませんが、
この負け方はそそられます。
レースレベル：3
→次走狙い馬:スノードラゴン       

　序盤から驚かされる展開となった。先頭に立ったのは１番人気のビッグアーサー、それを追うのが追い込みのイメージすらあるスノードラゴン。

　競馬って何が起こるか分からないと、久しぶりの予想で再認識。手荒い洗礼を受けました・・・。

　勝ったビッグアーサーは競馬に幅を見せながら、斤量も心配なしと無敵感漂う内容。

　ネロが行かなければスロー必死のため、積極的に動く予定だった（らしい）福永騎手の判断は早かった。
　最初の１Ｈが１２．３秒、ネロは先頭へは行きませんでした。ビッグアーサーは積極的な競馬を選択、ただし抑えの利かないところがあるようでスローな出だしからは考えられない前半33.1秒というハイペースで逃げてしまった。

　本来逃げ馬でないビッグアーサーが33.1-34.5の構成はとても褒められたものではない内容。今日の馬場状態で7秒台前半が決勝タイムにならないのはちょっと異常で、ビッグアーサーの強さと同じぐらい、他の馬のペース配分の異常さが印象強く残るレースでした。

＜他の馬のペース配分がまずかった？＞

　前半後半のタイム差で見ると、実力を発揮できた馬が少なかったことが浮き彫りになります。

　　　　　　　　前半　後半　マイナスなら前傾
Ｂアーサー　　　33.1 　34.5 　　-1.4
ネロ　　　　　　34.0 　33.8 　　0.2
Ｌポイント　　　33.7 　34.1 　　-0.4
アースソニック　34.1 　33.8 　　0.3
スノードラゴン　33.4 　34.5 　　-1.1
レッドアリオン　34.4 　33.6 　　0.8
Ｄディレクター　34.6 　33.4 　　1.2
Ｅブルズアイ　　34.5 　33.5 　　1.0
ウリウリ　　　　34.7 　33.3 　　1.4
アットウィル　　33.8 　34.3 　　-0.5
ティーハーフ　　34.8 　33.3 　　1.5
Ｍエテルネル　　34.1 　34.3 　　-0.2
Ｍライナー　　　34.2 　34.3 　　-0.1

と、とにかく極端に前半か後半を速く走りすぎている馬ばかりです。アースソニック、ネロ、ラヴァーズポイントは比較的うまく乗っているようですが、本来逃げ馬のネロがこのラップでいいのかは疑問ですね。

　ビッグアーサーが逃げるという不測の事態で、各騎手がおたおたしてしまったレース。結果的に好騎乗できたのはラヴァーズポイントの川須騎手とアースソニックの岩田騎手だけ。

　脚質上後方からの競馬になるティーハーフはともかく、ダンスディレクター、エイシンブルズアイ、ウリウリの前半抑え過ぎは、問題ありの騎乗と感じました。

　結果的には人気馬で決着も、波乱に満ちたレースでした・・・。

　面白いレースでしたがレースレベルは低評価に。



＜スプリンターズＳはどうなる？＞

　高松宮記念での感想は、「底力はビッグアーサーが抜けるものの、速い時計と器用さのいる中山ならミッキーアイルの方が有利。」と言うものでした。
　今回の結果を受けてもその印象は変わらず、ミッキアイルに期待するのですが、ぶっつけ本番も適性高いミッキーアイル　ＶＳ　底力半端ないビッグアーサーの２強対決と見ます。

・ビッグアーサー
　自分から動くこともできることを証明したレースで、化け物じみた強さといって良いでしょうが、さすがにラスト１Ｈはバテました。
　制御が難しい点と、今回の疲労が新たな心配となりそうです。
　それでも勝ち負けできるとは思いますが、人気すること必至ですね。
（好勝負できるけど勝てない。ある意味危険馬）

・ネロ
　出走するのか知らないのですが、休養が必要な頃でしょうか。今回は行かなかったことで２着ＧＥＴですが、タナボタの印象が強い。

・ラヴァーズポイント・アースソニック
　今回の３・４着は他馬の自滅によるところが大きいかと思われ・・・。

・スノードラゴン
　今回は前半で見せたものの切れ味は健在。年齢を感じさせません。あとは展開次第。

・ダンスディレクター
　ビッグアーサーが暴走してのハイペースと読んで抑え過ぎました。結果的に本番に向けてはいい練習ができたかもしれません。
　ただ、年齢的な衰えが無いのだとすれば、今回はもったいない取りこぼしだった？

・エイシンブルズアイ
　今回は何にもしていないので、何とも言えない。騎手は乗っているだけなので、本番も他馬の動向に左右されます。展開がはまれば・・・。

その他の馬は実力的に厳しいと見ました。
レースレベル：3
→次走狙い馬:ビッグアーサー,ダンスディレクター     

ビッグアーサー（１着）
まあ逃げに関しては全く批判される筋合いないわなという感じ。スタートも良かったし、他が行くならどうぞというくらい。スノードラゴンがコーナーで強引に競りかけてきた時も、福永としたら高速馬場の消耗戦でまだ底は見せてないわけだし力を信じてという逃げだった。まあ１００％うまくいったわけではないけど、あそこでスノーが行けばそこから緩んで変に出し抜くレースになってもっと内容の無いレースになっただろうし、消耗戦ではねじ伏せるという勝ち方を示したんじゃないかな。良い騎乗だったし、あとは本番、番手になった時に自力で潰しに行ける騎乗ができるかどうか。バテる競馬を見せない限りは強気で攻めていい馬だしね。

ネロ（２着）
ビッグアーサーに行かれたのは仕方ないし、この馬のペースバランス的には理想的には運んでいる。ただビッグの出方に消極的になりすぎてラヴァーズポイントにまで前に入られたのは良くなかったかな。コーナーでも速いラップになる中外々で追走に苦しんだし、ラヴァーズの位置で競馬できていたら際どくはなっていた気はする。まあ今回絶好の条件で最低限の競馬は出来たけど、スプリンターズＳでは逆に要らないだろう１頭。

ラヴァーズポイント（３着）
うーん、まあ騎乗は悪くなかったんだけど、このレース全体で見るとこの馬のパフォーマンスは並で、ビッグアーサーは強い・ネロはスムーズさを欠きながら結果は残した。他がだらしなかったというか、奇策に出たり控えすぎて自滅した感じかな。なので過大評価も避けたいところ。京都開催では狙いにはなるがメンツ次第でペースが上がりきるなら避けたい。

アースソニック（４着）
ラヴァーズに届かなかったのは序盤少し積極的に位置取りを取りに行った分で、全体の隊列の中ではその判断も正解。うまくインで溜めれたしイメージ通りの走りはしてくれたかなと。

スノードラゴン（５着）
ネロの出方が鈍かったので馬場考えて奇襲まではね。ビッグまでが前にいるとは想定してない感じだったし、あとはなし崩し的な競馬になってしまったかな。あまり収穫はないレース。

ダンスディレクター（７着）
着外馬ではこの馬を。まあ出負けを消しの理由で主にしたわけではなかったけど、想定と違う馬が引っ張ったとはいえ阪神１２００ｍでああいう形になる事は想定できたし、なおかつコーナーで動きづらいペースになってどうにも出来なかった。直線もスペース確保まで時間はかかったし、インに入り込んでしまった段階でレースは半分投げてしまった感じ。まあ織り込み済みの敗戦で、実はスプリンターズＳでは博打ではあるけど◎打とうかなというとこ。確かに中山もハイペースで縦長のリスクはあるけど、中山外回りコースで直線が多い区間なのでこの馬にとっては加速がつけやすいコースかもというとこ。ビッグアーサーは今回同様ペースを引き上げきれるかのリスクはあるし、後半要素だけでひっくり返せるこの馬にとって一が八かコース形態と流れが嵌れば。


他は後方勢はレッドアリオンやティーハーフ等詰まっていた馬もいるが、絶好の立ち回りでも大外衝いたダンスやウリウリに伸び負けているし、ネロ以降の流れと隊列が落ち着いてこれなので過大評価してはいけないかな。
レースレベル：2
→次走狙い馬:ダンスディレクター  
→次走危険馬:ティーハーフ,レッドアリオン

「４」＝叩き台と思ってたレースで58kを背負って完勝した事を評価するも、一つ不安が見受けられたため「４」とする。

狙い＝レッドアリオン
初の1200m戦も好スタートを切れたのが先ず第一の好材料。
また二つ目は、直線で前が塞がり手綱を引くという最低のジョッキー騎乗でありながら馬の末脚はしっかりと伸びていたのが第２の好材料。
残念ながらジョッキーの度重なるミスのためにロクな結果にならなかったが、最後に進路を塞いだのが２着のネロだった事を考えれば「たとえＧ１でも1200m戦なら好走出来る要素がある」と判断した。何しろ完全に脚を余した競馬になってしまったので！

危険＝ビッグアーサー
スノードラゴンの奇襲にも怯まず、先手を譲らなかった事で馬のペースを守った逃げ切りで勝った事は能力通りの強さだと思う。
しかし、この競馬が次の本番に活きるかどうかは甚だ疑問視せざるを得ない。
なぜなら、次走スプリンターズＳも逃げるというなら話は別だが、今回奇襲を掛けたのが本来末脚勝負のスノードラゴンだったので並ばれても突き放す事が出来たが、これが必ず先手を取ろうとして来る馬だったら突き放そうにも喰らいついて来るため今回のような結果マイペース逃げにはならないから。

奇しくも「あの細江ちゃん」ですら不安視したように、一見完勝に見えても次戦の事を考えると、「一度逃げ癖を付けると次も行ってしまう怖れが生じ、自らハイペースの中で自滅する事になる」のは当然考えられる事象だろう。
ましてや勝ち切れるジョッキーならいざ知らず、その実力が最もないジョッキーだけに、いくら馬に能力があっても却って本番では負ける要素が見えたと言える。
しかも、そんな馬がおそらく圧倒的人気の推されるはずなので、実力に長けたジョッキーの好騎乗、あるいは未知の魅力を持った馬の奇襲に屈しても不思議はないので危険馬と判断する。
レースレベル：4
→次走狙い馬:レッドアリオン  
→次走危険馬:ビッグアーサー