2009皐月賞 ベストメンバー四位騎手の積極策に思う「皐月賞はダービートライアルか?」

僕が単勝を買っていた馬、
ベストメンバーは、
思わぬ積極策を打った。

スタートを決めたし、向こう正面でも出し気味で、早めに仕掛けていっていた。
直線入り口では少し前が詰まって大外に持ち出す少々のロスがあった。

直線半ば、後方で死んだふりしていたトライアンフマーチやセイウンワンダーがすっ飛んできていたところを見たときは、
あああこれをやって欲しかったのに、と少し四位騎手を恨んだ。
相手が強いので、勝つ可能性を少しでも引き出すとしたら、こういう自分で仕掛けていく競馬ではなくて、
展開が向くのを待って、死んだふりをしている乗り方のほうがいいんじゃないかと思っていたからだ。

そこへきてレース直後のコメントで、
ダービーの優先出走権が取れなかったことを悔やんでいたところを見ると、もしかしたら、
「最悪でもダービーの出走権は確保したい」という考えがあったのではないかと、頭をかすめた。
もっとも、ベストメンバーはすでに3勝していて、普通であればダービー出走権はほぼ確実なラインだろう。
それにも関わらず、最初に「出走権云々」ということが口を突いて出たあたり、
どうにも変な感じがしたのだ。

死んだふりをすると、展開が向かなかったときにはどうにもならない、
いちかばちかのレースになる。
今回のような中途半端な乗り方をすれば、4着以内の確率を上げることはできただろう。
実際、結果的には権利を惜しくも逃したが、直線入り口でごちゃつかなければ4着はあるレースだった。

戦前にはそんなことまるっきり忘れていたが、
皐月賞・桜花賞というのはGⅠなのに、次の優先出走権がかかるという、非常に特殊なレース。変なレース。
実際のところベストメンバー陣営がどう考えていたかは不明だが、
ダービーを勝つために、皐月賞を回避する陣営だってあるくらいなのだから、
皐月賞はトライアルだと考える陣営があっても全く不思議はないわけである。
GⅠにも格というものはあって、ダービーのほうが皐月賞よりも上であることは否めない。
そういうことも頭に置いておかなければいけないのかなあと、思った。

ただ、皐月賞・桜花賞というレースを本当に盛り上げたいのなら、
優先出走権付与はやめないといけないんじゃないかなあと思った。
GⅠくらいはがちんこじゃないと。
でも、そうすると今度は日本ダービーが盛り上がらなくなる可能性(出るべき馬が出揃わなくなる可能性)も出てくるからなあ、難しい。難しいなあ。




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