【超高速馬場化問題特集6】ナカヤマフェスタの勝ち時計と電光掲示板~2010年宝塚記念の巻

今年の宝塚記念、決着タイムは
2:13.0
だった。


ナカヤマフェスタが大外から豪快に差し切って制した次の瞬間、
すぐに私が目をやったのは、
電光掲示板の勝ち時計の表示だった。
阪神競馬場の芝コースは、前日の雨のせいで渋って開催を迎えたが、
直前にはアドメイヤメジャーがかなりの好時計で勝つに至っていたから、
時計はけっこう気になってしまっていたのだ。



そして2:13.0の数字は私を満足させるものではなく、
振り返ってみれば、私も、
「なんとなく物足りないな」
などと競馬ナンデでコメントしてしまっている。


競馬のスピード感を我々ファンは
そこまで敏感に感じ分けることはできないから、
今自分が見たものの凄さを
「時計」で裏付けてもらいたい。



もしあのとき示された数字が
2:10.0だったら、
ナカヤマフェスタすげええええええええええ
超最強~~


みたいなスカっとした感覚を
私も抱いていたのではないかと思う。


スカっとしたいのだ。



やはり多くの競馬ファンが、なんだかんだで、
馬の能力を時計で測ることに慣れてしまっている。

それはすなわち
高速決着を期待していることに繋がっているのではないか。


香港で競馬を見たときも、
ドバイで競馬を見たときも、
電光掲示板のあんなに一番良い位置に、
勝ち時計と上がり4ハロン、上がり3ハロンがでかでかと表示されることはなかった。


レースが終わったら、すぐ次に目が行くのは勝ちタイム。
これほど時計を気にする競馬ファンというのも異常ではないか。



長々とお付き合いいただいてしまったが、
詰まるところ、
少し立ち止まって考えてみると、
超高速馬場化を進めている原因は私たち競馬ファンにもあるのではないか。


ではどうすればよいかというのは今回はさておいて、
試論として書いてみた次第である。



おわり



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